Larx0517さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.7

「毎日が人生最後の1日」

「不死鳥」の異名をもつ男。
ニキ・ラウダの生きざまに心を揺さぶられる。

「常に死と隣り合わせで生を謳歌してる」

ハンス・ジマーの音楽が、視覚による「揺さぶり」を、聴覚
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.5

マンハッタン「島」とつながる、21 の橋を封鎖。

警官を8人殺した犯人を追い詰める。

ストーリーもごくシンプル。
キャスティングで展開は予想がつく。
それでもきちんと「魅せて」くるのは上手い。
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バッド・ママのクリスマス(2017年製作の映画)

3.2

「クリスマスは母親にとって1年で一番キツい」

ママのママ登場。

「母親と娘の関係ってすごく複雑でしょ」

カーラ役のキャスリン・ハーンが、自分の母親役にと、個人的に手紙を書いたスーザン・サランドン
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バッドママ(2016年製作の映画)

3.7

世界中の母親のハートをわしづかみ。

「自分は最低な母親な気がして
1日に1回は車で泣く」

申し訳ないと思いつつも、母親以外の人間は笑える。

監督、脚本共に、2人の男性。
リサーチのために、たくさ
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ハーフネルソン(2006年製作の映画)

3.7

左側の襟の内側で唇をぬぐう。
さりげなく繰り返される。

女子生徒が、ドラッグをやっている教師を見つける。

教師だけが白人。
クラスの生徒は、ほとんどが有色人種かマイノリティ。
授業という形で、”公
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

3.7

繰り返し描かれる、人魚のモチーフ。

「女はコンシーラーで傷を隠しているだけ」

マーロのさりげないセリフ。
無意識という深海の底に、ただよう真意。
彼女自身も、見る者も気づかない。
ラスト15 分ま
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ディス/コネクト(2012年製作の映画)

3.7

匿名の「無法地帯」のネット。
制御が利かない「いたずら」が生む悲劇。

脚本が秀逸。

ネットとリアル。
いくつものストーリーが並行して進行する。
繋がり、絡まる。
そしてラストに向かい、集約してゆく
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ホリデーオンリー: とりあえずボッチ回避法?(2020年製作の映画)

3.3

「祝日って最悪よ F*cking holidays」

エマ・ロバーツのFワードから始まる。しかもタバコ片手。

これはイケる。
21秒で、ハートわしづかみ。
期待が募る。

「まったく F*ck a
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トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

3.2

“不運な4人の男たち”

妻を誘拐された夫
補佐官を誘拐された保安官。
もう1人の年老いた補佐官。
裕福な男。

男4人、「飢えし者の谷」に乗り込む。

ホラー西部劇。

S・クレイグ・ザラー脚本、初
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ペーパーマン PaperMan(2009年製作の映画)

3.0

彼にしか見えない「何でも屋」。
次回作が書けない作家。

子供もいないのに、ベビーシッターを雇う。

filmarksでは、監督/脚本
キーラン・マローニー
マイケル・マローニー
となっているが、正し
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.8

スプリングスティーンの歌。
それが彼の”アファメーション”。

繰り返し、繰り返し、聴く。
魂に焼きつける。
自らを鼓舞し、躍動する火力にする。

「生きる指針」

パワフルな映画。

音楽、そして言
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キング(2019年製作の映画)

3.3

皆ほんの小さな縫い目でしかない。
王といえども。
歴史絵巻という長大なタペストリーのなかでは。

ヘンリー5世。

ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ヘンリー4世 第1部/第2部』『ヘンリー5世』原作
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ライフ(2017年製作の映画)

3.6

ソリッドシチュエーションSFホラー。

「火星の土に まさかの生命体(ライフ)」

宇宙船という密室。
6人のクルー。
そして地球外生命体「カルビン」。

「生存するための攻撃だよ 憎しみじゃない
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愛を綴る女(2016年製作の映画)

3.8

ラスト18分、ガブリエル、そして見る者は、事実を「直視」する。

「これ」は、女の防衛本能が見せたものか。

「これ」は、寡黙な男の愛の形なのか。

原題”Mal de pierres”
意味は「結石
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マイ・ファニー・レディ(2014年製作の映画)

3.7

“好きな人としか寝ない”
3万ドルの誓い。

「一瞬で人生が変わったの」

「ミューズ」
別名エスコート嬢。
それが女優の”前職”。

オープニング。
フレッド・アステアがミュージカル映画『トップ・ハ
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.7

前作: 子犬1匹=人間84人
今作:家1軒=人間128名

仇敵:ロシアンマフィア
→イタリアンマフィア。
舞台:NY→ローマ

前作から5日後

監督他スタッフ、ほぼ続投。

「誓印を押した者は相手
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.7

子犬1匹=人間84人。
復讐の公式。

”fortis Fortuna adiuvat”
「幸運は勇者を好む」(ラテン語)

『マトリックス』等のスタントマン、スタントコーディネーター出身。
『ハンガ
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海賊じいちゃんの贈りもの(2014年製作の映画)

3.0

「エリック」の出オチオープニング。

なぜか画面を幾度と横切る、魔法の王国「レズビア」のダチョウ。

コメディというよりは、ゆるいファミリードラマ。
安心して見れる。

TVドラマ『ドクター・フー』、
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ミュンヘン:戦火燃ゆる前に(2021年製作の映画)

3.7

時代が大きくうねる、緊迫の臨界点。

1938年9月29-30日
ミュンヘン会談。
第二次世界大戦の引き金を引く。

イギリス、ドイツ。
それぞれの政府団員として、再会する「旧友」2人。

イギリス側
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ぼくたちのチーム(2016年製作の映画)

3.0

“ノー・サイド No side.”

ラグビーにおいて試合終了のことを指す。

「試合が終了したら、”どちらのチーム”という区別なく、同じ仲間である」
ラグビー精神が由来。

ゲイの高校生が、男子寄宿
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リトル・チルドレン(2006年製作の映画)

3.8

美しい人の「特権」。
自分の美への無頓着。

「美は過大評価される」

他人が喉から手が出るほど渇望しているもの。
それを何の努力もなく、手にして生まれてくることに疑問を持たない。
ましてや罪悪感など
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コールド・アンド・ファイヤー 凍土を覆う戦火(2014年製作の映画)

3.9

戦場に、ヒバリのさえずりが響く。

戦争という極限状況の人間ドラマ。

『1864』(今作原題)年。
第二次シュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争。
デンマークとプロイセン王国(現在のドイツ北部及びポー
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きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

3.9

希望をつないで、生き延びる。

「何があっても 希望を保つしかない」

想像力という名の希望。

“この物語は1960年代に
ゴッドハウン児童養護施設等で起きた事件を基に作られた”

デンマーク、養護
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ロスト・イン・ザ・サン 偽りの絆(2016年製作の映画)

3.1

ハンドクラップを使った曲が焦燥感を煽る。

男と少年、ロードムービー。

ループタイ
スナップボタンのウェスタンシャツ
大きなバックルのレザーベルト
ストレート・インディゴデニム
ウェスタンブーツ
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幸せな男、ペア(2018年製作の映画)

3.7

「幸せ」になりたくない男、ペア。

「あなたは人を愛する意味を理解してない」

肥大しきったエゴがあふれ出て、袖口、襟首に皮脂汚れがついた男、ペア。

「あなたは自分の慢心と未熟さを隠してるだけ」
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ブラックハット(2015年製作の映画)

3.0

毒を以て毒を制す

服役中ハッカーを使って、テロリストハッカーを捕まえる。

マイケル・マン監督作品。

控えめに言って、荒削り。
ツッコミどころがありすぎて、列挙するのも諦めるレベルの脚本。

それ
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サラエボ(2014年製作の映画)

3.4

「教科書」に載らない「事実」。

「1914年6月28日
その日に起きた出来事が世界を変えた」

第一次世界大戦勃発の引き金、
「サラエボ事件」。

原題『DAS ATTENTAT 暗殺(ドイツ語)』
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ペンギンが教えてくれたこと(2020年製作の映画)

3.4

世界一愛してるからこそ、
世界一自分を悲しませる。

歩けなくなってしまった母親。

「翼があるのに飛べないなんておかしいよね」

飛べる鳥カササギ。
まだ飛べない、飛ぶことを教わることのないヒナ。
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ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

3.0

スーパーナチュラル(超自然的)ホラー。

英国幻想文学賞オーガストダーレス賞(August Derleth Award)、2012年受賞。
アダム・ネヴィルの同題小説(日本語未訳)の映像化。

「この
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Jonas/ジョナス(2018年製作の映画)

3.4

「過去」の心の傷が、今もうずく。

「あれから18年経った」

思春期と現在が並走して描かれる。

サスペンスタッチに、「過去」を匂わせる。

ファスナーが閉じるように、少しずつ現在と過去がつながりだ
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.7

白人至上主義の白人が、黒人の助けにより更生する。

実話に基づいた話。
元人種差別主義者ブライオン・ワイドナー。

イスラエル人のガイ・ナティーブ監督作品。

アカデミー短編映画賞受賞の、同題、同監督
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.1

凝縮された短編だからこそ、心に突き刺さる「破壊力」を秘めた作品。

負の連鎖。

憎悪が憎悪を呼ぶ。

見も知らぬ黒人男性に暴行を加える白人男性。
その白人男性も、良き夫であり、良き父親。
白人の妻や
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.1

戦時中という極限状態での、「普通でいる」という天賦の才能。

「この世界で普通でまともでおってくれ」

牧歌的で柔らかい絵、そしてのんの声が、逆に非日常の現実を際立たせる。

片瀬須直監督が、夜行バス
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キス&キル(2010年製作の映画)

3.2

結婚3年目の倦怠期を救う(かもしれない)映画。

「結婚って そんなものだろう
相手を傷つけないように事実じゃないことを言う」

前半のラブコメパートを、睡魔をこらえるか、自分のイビキで目覚めれば、後
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誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

3.6

これぞ、「ル・カレ」クオリティ。

スパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレ原作。
脚本でも参加。
今作で、カメオ出演している。
フィリップ・シーモア・ホフマンとロビン・ライトの、バーでの密会シーン。
彼らが
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パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2013年製作の映画)

3.3

大統領も、その暗殺者も同じ人間。

「彼ら」の気持ちを考えると、あまりにやりきれなく、切ない。

「アメリカ合衆国」
という国とって、何度でも、さまざまな形で、
「語らずにはいられない」事件。

あま
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