アイスランド山間部の荒涼として落ち着いた風景が前編にわたる不穏さを演出する映画だった。
設定が『ワンダ・ヴィジョン』を想わせるミュージカル映画だった。
ソマリア内戦を背景とする内容ながら『1987、ある闘いの真実』や『タクシー運転手』の系譜上にある映画という印象。
「奇想天外映画祭 2022」にて観る。まさしく八十年代を感じさせるネオンサインの色合いとシンセサイザーの音がかたどったような映画だった。
史劇であり政治ミステリーであり法廷劇。ポランスキーらしいアンチクライマックスであった。ルイ・ガレルがかなり作り込んだ外見になっているが、眼の魅力を活かしていた。
K’s cinemaで開かれている「奇想天外映画祭 2022」で観た。ニューエイジ文化華やかりし頃に結実した映像作品の一つである。やはりホドロフスキーの諸作品などとおのずと似ており、ユング心理学におけ>>続きを読む
去年の『モータルコンバット』や『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』に連なる需要を見通せるような映画。意外なカメオも楽しい。
冒頭、蜂の巣を使ったオブジェ作品が紹介されてそのAIアートとの親和性と類似を思い知らされたのは虚を突かれたようで面白かった。近代の芸術概念と取り組むあまりにポストヒューマン志向へ至るのいかにも頷ける。
同監督の『死なない子供、荒川修作』と『縄文にハマる人々』はいずれも映画館で観ており、それもあって観たくなった作品。『死なない子供、荒川修作』と『縄文にハマる人々』を踏まえて両作を総合し、コロナ禍の状況>>続きを読む
ドラァグクィーンのマーガレットさんと観に行った、文化への歴史意識を強く感じる作品だった。
池内博之が演じる公家風な悪役オザワが魅力的だった。また、パク・ヘスえんじふ巻き込まれ型主人公がブラックチームと付き合ううちその柔軟な人間性が開かれていくのがいい。
コロナ禍の日常を記録する映画として捉えた。ただ、いかんせん冗長で興味を惹かれなかった。題材と演出の割に制作者の力量が足りていなかったのではないだろうか。
コロナ禍のパリのアパルトマンに暮らす各世帯とその交流を描いた映画。中庭の公共的役割が目を惹いた。
初めて濱口竜介の映画を観た。ただ、濱口が脚本を書いた『スパイの妻』を観たので台詞回しに一貫した特徴が感じられる。
美術や衣装がマカロンのような色合いでフレーバーティーに合う美味しそうな映画だった。
映画制作という自己言及的主題をなかだちとして、やりたい放題に全部盛りを実現したような映画だった。島崎和歌子と姜暢雄という東映特撮出演者が出ており、ヒトツ鬼もハリケンジャーモチーフというのも嬉しいところ>>続きを読む
事前に特に知らずに観たら目を見張る程の出来のいい作品だった。なにより冒頭から音響が一々立体的で質が高く、それが一見して無表情な主人公の内面を物語っている。最後まで画が効果的だ。アマリア・ウルマンはフィ>>続きを読む
ブラックカルチャーという太陽から火を盗用して白人に与えたプロメテウスとしてプレスリーを、これまたトリックスターたるパーカー大佐が語る一代記。コーカサスならざるラスベガスのホテルで苦悩するプレスリーは責>>続きを読む
このシリーズの前作『ラグナロク』もそうだったが環太平洋の文化が色濃い印象を受ける映画だ。
語らず描写することが活きているいい映画だった。主人公は奥武島に住んでいるのが最後にわかって驚いた。
ベンジャミン・フランクリンによってまとめられた実践する思想として資本主義を物語る映画だった。