MMRさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.0

原作未読。
トットちゃん中心であるが、トモエ学園全体の物語。おそらく当時としては特に珍しかった個性を活かした教育方針の学校生活を丁寧に描く。

予告編を見る限りは絵柄が好みではなさそうだったが、そこま
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.7

芸術家の母とエンジニアの父とその子供たち(+友人)のフェイブルマン家を描く。

想像よりもだいぶ普通の話だったが、後半サミーが学内の映画を撮るところやラストの出会いなどはなどは映画人の性(さが)が出て
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街の上で(2019年製作の映画)

4.6

 終始唇カッサカサ、作中映画の演技ガッチガチの若葉竜也最高。

 周りの若手俳優陣皆良かったけど特に中村青渚がよかった。

 いつまでも観てられる、市井のあるある集大成のようなイマイズ味120%の会話
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

軽めのエンターテイメント?ファンタジー。

特に中盤から後半にかけての展開が早くサクサクっと楽しめた。その分、モンスターや魔法の扱いもだいぶ雑(笑)なので重厚さはない。

原作であるテーブルトークRP
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.2

 刑事と容疑者が徐々に惹かれ合う。2人はどのような結末を迎えるのか、、、。

 妄想が差し込まれるところや死者の目線など映像表現がとても豊か。ふたりの心境と行動がすれ違っていく様などあるようであまり見
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.0

“笑い”に取り憑かれた男、ツチヤタカユキを岡山天音が怪演。“笑い”以外は本当に興味のないツチヤの異常なまでの半生が描かれる。仲野太賀はじめまわりの役者陣の演技もよかった。

それにしてもツチヤタカユキ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキ初劇場鑑賞。(『浮き雲』を最近見たばかり)
引退宣言からの復活作とのこと。

独特の表現から『浮き雲』と同じ監督とわかるこの個性。インパクトがある訳ではないがここまでハッキリわかる監
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20歳のソウル(2022年製作の映画)

3.5

佐藤浩市、尾野真千子の演技はさすがなのだが、実話ベースの作品だけに、感動シーンだけかいつまんだような脚本と演出に思えた。

ドキュメンタリーだともう少し素直に見れた気がする。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から現代パートで、かなり眠気を誘う展開。

クッキーが作るドーナツが美味そう。
クッキーと牛の交流にほっこり。

2人の関係性とかいい感じなんだけど、ミルク泥棒で稼ごうとしてバレて自業自得。

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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.0

 砂漠の真ん中のカフェ&モーテル「バグダッドカフェ」女主人ブレンダとその家族、来訪者ジャスミン、そしてそこに半ば住んでいる人々の人間模様を描く。

優しく流れる「Calling you」と大自然の中の
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

なんだか大ヒットしているらしく、劇場には若い女性が多かった。

横溝正史味強めのストーリーとアクションということでエンタメ感はあるものの、想像以上に胸糞映画であり、個人的にはさして刺さらなかった。

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.8

最果タヒの詩の映画化。

複数篇の詩から、映画で動く人物、物語を創り上げるのってめちゃくちゃクリエイティブだと思う。

震災後、東京オリンピック直前の東京という時代背景がそこに収められている。

主に
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.7

 ある事件を夫カルージュ、妻マルグリッド、夫の友人ル・グリの3人の視点から描く。
 意見が食い違う場合、決闘して勝った方が正しいという凄いシステムである決闘裁判シーンから始まる。
 全て知っている神が
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.0

キライなものは嫌い。

若かりし頃の自分だったら、ハッキリ主張するイーニドのような性格に羨ましさを感じただろう。
ただ、自分の“キライ”がわかるけど、“好き”も見つからない彼女は、まあ、やりたい放題、
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.9

安定の007シリーズ。
アクションの規模、質共にレベル高し。

でもダニエル•クレイグ最終作品という事もあり、過去作をしっかり見てないとイマイチドラマに乗り切れない。

これが勿体なかった。

正欲(2023年製作の映画)

4.2

原作既読。

原作に相当な力があったので、それをどこまで表現するかというところが気になっていたが、、、キャスティング大正解というところでしょう。

ベテランの風格すら出てきた稲垣吾郎。
若手とは言えな
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市子(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ある日突然消えた川辺市子。

彼女はどんな人間だったのかを過去から振り返っていく物語。

月子を捨て、市子という名前をあえて選択し、生き直そうとする度に過去が追ってくる。
何度も何度も。

それでも生
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.1

ラジオジャーナリストで独身のジョニーが図らずも9歳の甥のジェシーと過ごすことになった数日間のお話。

ジョニーは仕事で、アメリカ中の子どもたちにインタビューして回っている。
未来のこの国がどうなるか、
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.4

 人気シリーズということもあり、出演者は超豪華。
 演技のレベルが高いのでみてられるが、ストーリーとしては冗長であり2時間テレビドラマ風である。
 エンドロールで過去作品が振り返られるが柴咲コウも年を
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.9

今敏監督長編デビュー作。4Kリマスターまだやってる!ということで映画館へ。

かなりの狂気映画である。今だとメジャーアニメでなかなか描けないくらいの結構長い性描写もある。

途中からは何が現実か何が妄
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

 全体としてものすごい悲劇がベースにあるのに、とにかく魅力的なキャラクターを中心に据えることで優しいドラマに仕上がっている不思議な映画。

ナチスに入りたい一心で大人の真似事をするジョジョがめちゃくち
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

舞台こそ戦中戦後ではあるが、妙な捻りはなく超正統派ゴジラ映画である。

特にゴジラの造形が秀逸で、冒頭の島での動物程度のサイズ感や中後半の超巨大なサイズでの暴れっぷりは畏怖を感じさせて◎

背中が青白
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.9

 前作に引き続き、インターネットを駆使しての人探し。

 今回は女子高校生が探す側なので、そんなに専門的な探し方ではないが、いろんなアプリを使いこなしながら、徐々に真実に迫る脚本が上手い。

複製された男(2013年製作の映画)

3.3

難解というか意味不明というか、
もうちょっと読み解けるヒントがあれば良かった。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.1

 日常×元女子高生殺し屋というこれまでなかった設定が面白い。

 主人公2人の会話はこの年代がしてそうな、びっくりするくらい普通の会話(逆に脚本にするとこれこそが難しいと思うが)ってのがなんともイイ。
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キリエのうた(2023年製作の映画)

3.9

すごく音楽映画だった。

アイナ•ジ•エンドをど真ん中に置いたラブストーリー。
キリエとルカ、北村北斗との関係の切ない事切ない事。北村くん演技いいね!

今回もいい仕事する黒木華に、広瀬すずの薄化粧の
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

一体この終わり方は?


往年のハリウッド落目の役者とそのスタントマンをディカプリオとブラビが好演。いやーやっぱり上手いなぁとか思いつつ、不思議なストーリー展開で、ラストの事件を迎えるわけだが、なんで
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.4

レビュー400作品目

前半は映画監督として創りたいものを貫こうとする花子(松岡茉優)がギョーカイの仕組みと格闘。
プロデューサー原(MEGUMI)と“頼りになる助監督”こと荒川(三浦貴大)の物言いの
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台風クラブ(1985年製作の映画)

4.1

80年代感満載。中学生の熱狂の演技がすごい。

登場人物の熱とは対照的にカメラはあくまで引いて冷静に捉えているのが印象的。

バービーボーイズとP.J&COOL RUNNINGSの音楽がハマりすぎ。
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

認知症を体感する映画。

 自分が中学生の頃、祖父が認知症となり娘(私の母)のことを、孫(母からすると姪)と間違えて会話しつづけていた時の衝撃を今でも忘れられない。
 それに対して否定しない母。実の親
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テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR(2023年製作の映画)

4.5

IMAXにて

圧倒的存在感。
圧倒的パフォーマンス。
そして、圧倒的体力(笑)

ロックチューンから
激しいダンスチューン、
アコギ一本、ピアノ弾き語り、、、。

観た人全員ファンにするようなキュー
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.9

上流階級の生活って、実に窮屈そう。
上には上がいてさらにめんどくさい。

逸子みたいな普通の感覚の友達がいてほんとよかったね。

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.7


現実とファンタジーの境目が曖昧でとてもほっこりするお話。

息子がなぜあんなに狭量に育ったのかよくわからかった。

オットーという男(2022年製作の映画)

4.0

 ルールに厳しい偏屈ジジイがおせっかい奥さんに出会って“じぃじ”になっていくという嫌いな人がいなさそうな王道ストーリー。
 マリソル役のマリアナ・トレビノの喜怒哀楽の演技がめっちゃ良かった。

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

4.2

ドラマから7年。

誰も年取ってないんじゃないか?というレベルでなーんもかわらない主人公たちと坂間家の人々。

Z世代も出てくるけど、やっぱゆとり世代最強やな。

主題歌を変えてないの、監督わかってる
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.4

 飯豊まりえの演技と自然描写の作画のレベルが高かった他は、既視感あるストーリー展開で満足度は今一つ。