ぴあ高校生だったさんの映画レビュー・感想・評価

ぴあ高校生だった

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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.1

 思ったよりおもしろく、あれよあれよと引き込まれていきました。
 映像の爽やかさはもちろんのこと、流行りのデフォルメされ過ぎた絵ではないので、落ち着いた気持ちで観賞できました。
 特に猫の存在は大きく
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ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 「ヨーロッパの新しい世紀」という題で、どこかX-ファイルのような超常現象的な風貌の子供が、森でなにかを見て口がきけなくなってしまった。その一方でごく現実的に、この地ルーマニアのトラン
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三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

3.0

(記録として)
アメリカの古き良き時代の映画です。
ゆったりとたおやかでのんびりした、性善説の人間関係が懐かしいです。一つ気になったのは、アメリカの子供って案外可愛くない、なんて感じました。(笑)
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.1

 関東大震災時のとある村での虐殺事件の映画ときいていた。
 大正期の日本では、まだ片田舎においては正確な情報や知識が絶対的に不足し、また当時の権威主義的な官僚体制下や、鎌首をもたげ始めていた軍部の影響
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6月0日 アイヒマンが処刑された日(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 アイヒマンのイスラエルでの処刑に関する映画とのことだが、あまり本人の来歴や犯した罪について検証する場面はなかった。事後の亡骸の処理を請け負った会社で働いていた、とあるアラブ系の子供の
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ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)

3.5

なんか好きでした。ストーリー性も単純で荒唐無稽な所もありますが、無邪気に楽しめた作品でした。
出演者もイメージに残っています。懐かしい一品。

台風クラブ(1985年製作の映画)

3.2

学生のころ、血気盛んな子供心を思い出しながらワクワクして見ました。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 昨今ではイギリスの隆盛が華々しく、多分若い世代は英国の厳しい躾けがあった時代を知らないのではないかと思います。以前「小さな恋のメロディ」を見なおして懐かしく思い出した英国らしい雰囲気
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独立機関銃隊未だ射撃中(1963年製作の映画)

3.0

(記録として)
 戦時中の日本を描いた作品はバブル前まではたくさんありました。しかし若いころの自分はなにかなじめずにスルーしてきました。
 歳を経ていま改めて見返すと、本来日本人として見つめなければな
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銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

3.0

(記録として)
 銀河鉄道の作者、かの宮沢賢治の生い立ちを描いた作品です。
 その独特の世界観や不動の人気で誰もが賢治を朧気ながらも理解していると思っているのではないでしょうか。しかしこれを見る限り、
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ドクトル・ジバゴ(1965年製作の映画)

4.0

 まだロシアの情報がソ連の鉄のカーテンや政治に阻まれ、古い帝政ロシアのノスタルジーに浸っていた頃に観ました。
 初めて見る極寒の彼の地の美しさや、その映画音楽の純粋で荘厳な魅力に救われた作品でした。
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スウィング・キッズ(1993年製作の映画)

3.8

 第二次世界大戦中のドイツの姿を知りたい、という趣味で観だした一連の映画の中でも、より最初期のころの映画です。

 その頃までは「Combat!」のように、強いアメリカ軍と悪者の弱いドイツ軍というごく
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.7

 批判を恐れずに書かせてもらうと、ジブリ版キメツノ刃といった感じでした。 残念ながら遠くナウシカ以来のヒューマニズム溢れるジブリ作品の分かりやすい主人公像はもう描かれていないように感じました。

 で
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復讐者たち(2020年製作の映画)

3.7

 ナチスによるユダヤ人虐殺は知られていますが、解放されたユダヤ人はその後どうしたのでしょうか。
 用意されたシオニズムの土地に行くのか、元々の故郷に帰るのか、あるいは復習をするのか。

 これは史実に
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.7

 天才数学者による第二次世界大戦中の暗号の解読。
 たしかに主題はそうですが、英国軍内部の組織や人の軋轢から、主人公の隠された性癖、社会の差別と・・・その後の現代のコンピューター理論の礎になる大発明を
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パリタクシー(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 公式なトレーラー情報から、年老いたパリの淑女とガサツな中年との心の交歓を、パリの名所旧跡を巡りながら旅情豊かに描き切る名作か、と勝手に思い込み鑑賞しました。

 主人公の老婦人マドレ
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コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.8

観るたびに評価が上がるジブリ作品。その中にあって今日まで続くたおやかな昭和の記憶を留めている作品です。

日米安保の時代といいつつも、他愛ない純真な男女が紡ぐ甘酸っぱい青春の一コマ、海とともに生きる横
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ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ(2005年製作の映画)

3.3

なぜか深夜に眼がパッチリさえ、見てしまいました。
まじめな、現実的な結末で、怖い映画です。

キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(2021年製作の映画)

3.5

 戦前戦中戦後にドイツやその周辺で起こったことを、よりリアルに描ける最近の風潮は大いに賛成です。一方で昔ソ連時代に描かれた戦争を賛美しない、生の人間を愛らしく描いた作品も大好きです。
 なので、実はそ
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.2

(記録として)
 LGBTの、というような先入観の中で観に行きましたが、これは人間性の、愛の物語です。
 一般的にはあり得ない者同士の、あまりに単純な、なんの脈絡もない、などとの評論も聞こえて来そうで
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テノール! 人生はハーモニー(2022年製作の映画)

3.2

(記録として)
 市井の無名の若者がオペラ歌手に、というなんかにあったようなシンデレラストーリー。しかしそこはさすが本場フランス パリ オペラ座のものは深かったです。
 そもそも主人公は移民の家系か、
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 文字通り「フェイブルマンズ」=フェイブルマン家の人々の話でした。
 スピルバーグの子供のころからの家庭環境、のちには学校のいじめや才能開化のチャンスなどを自分語りで綴っているようでし
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不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 数学の天才物というのは、エニグマを解読したアラン・チューリングや、菅田将暉のアルキメデスの大戦などいくつかあります。しかしこれはそのどれともやはり違いました。

 一言で言うと、現代
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プーチンより愛を込めて(2018年製作の映画)

2.9

(記録として)
時節柄、かの不思議な国の一端が垣間見れればと思い鑑賞しました。

・今は亡きゴルバチョフ氏の、ソ連崩壊後の姿が垣間見られたのは良かったです。
 思ったよりも一市民として仲間と語らいなが
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ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.0

(記録として)
 ヴァンゼー会議は、600万人のユダヤ人の命をいとも簡単に決めた悪魔の会議というような触れ込みをよく聞く。
 しかしいかにもドイツ人らしくビジネスライクに縦割り行政で行われた会議は、既
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.1

(記録として)

こういった主題に若い人が取り組むのは良いことだと思います。

ペルシャン・レッスン 戦場の教室(2020年製作の映画)

3.0

(記録として)
ストーリー性に重きを置いているせいか、残念ながら引き込まれるような感情移入が少なかった。

コリーニ事件(2019年製作の映画)

3.7

戦後ドイツ(西ドイツ)の真実に迫ろうとする作品。

多くは書けない。
見てほしい。
そんなにつらい映画ではありません。

愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.8

戦中戦後のドイツを描いた作品には、学ぶべきところが多いです。

先進国と言われた国々でも、様々な現実を抱えていたのです。
その描き方が上手いです。

おくりびと(2008年製作の映画)

4.1

感動しました。
目からウロコの見事な作品です。

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.3

時代の生き証人のような映画です。
ペーソスと哀歌で、過ぎ去った旧世界を送っているようにも見えました。

もうベルリンの壁崩壊が世界史の一頁にしか過ぎない現代において、東側の生活を知る人も少ないでしょう
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.0

'80年代の熱い思いをご存知でしょうか。
未来へのそこはかとない不安と、それをはるかに上回る熱気を帯びた期待。
それは若者の、若さのなせる業だったのでしょうか。

幸せはシャンソニア劇場から(2008年製作の映画)

4.5

パリの下町Faubourgの昔のお話。
そこで日々生きている人々の情熱と哀愁が感じられる瑞々しい一編です。

かくも長き不在(1960年製作の映画)

3.5

難解なフランス映画の魅力が、歳をとって分かってきたと思えた作品です。

ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.7

溢れんばかりの旅情感、無邪気な主人公と南イタリアの太陽が輝く風景は筆舌に尽くしがたいのです。

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