"オリエンタルな"芸術が突きあたる障壁として文化搾取の問題があるが、この映画では、近年のPC的、ドキュメンタリー的意識の高さとは別な対応が見てとれる。
つまり、自分たちはどこまでも身勝手で観光気分の西>>続きを読む
長すぎる、モラルのはみ出しがなさすぎる、松田龍平も宮崎あおいも脚本上の妖精って感じ
映画によって人生を相対化するほどに、自分の人生は映画のように美しくはないことが強調される、という普遍的な図式(?)に、擬似父子の関係や初恋が絡んで物語が動いていく
人間関係や道徳観、その他あらゆる価>>続きを読む
ラスト20分の展開にはフックがあるが、そこへ行きつくまでが長すぎる
ただ話を転がすために継ぎ足される説明的な画面と、登場人物がだいたいメロスのような人間(難しい話はわからないが耳に挟んだ噂を信じて王>>続きを読む
通りを挟んで下校するふたりのシーンが素晴らしい。色について、鏡について、土地について、あらゆる評論が存在しそう
面白かった。流れる音楽だけでも美意識を感じる映画。終盤の札束とヘリコプターが刺さる
監督のトークショー付きで鑑賞。
チェルノブイリの原発事故によって被爆したとある村。あらゆる場所が放射能で汚染されるが、生活の拠り所である泉からは放射能がまったく検出されない。事故から10年以上が経つ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
友人からオールタイムベストと勧められて鑑賞。国の興亡と個人の運命が同期してしまういかにも好きそうなやつ(アンダーグラウンドやクーリンチェ的な)とのことで、かなり期待して観たのだが、期待を上回ることはな>>続きを読む
濱口竜介のレコメンドで観ることにした映画。前半、共感性羞恥の人間にはつらいシーンが続き、「これ観続けられるかな…」と不安になったが、途中から感覚が麻痺してきて普通に笑えた。しかし肌に合わない感もあるの>>続きを読む
『ソナチネ』『あの夏〜』を観たあとだと、カメラも脚本もうるさすぎて雑多な印象が強い。
ラスト、電気が灯って消えるショットはさすがに格好いいが気合い入りすぎな感もある。期待して観たわりに微妙だった
素晴らしい……。湘南の風景、聾唖の恋人、海の美しさと不穏さ、砂浜のアンビエンス、その一部となる若者たち、なにが写っていても胸の詰まるような美しさがある。全く難しい撮り方をしないままきれいな画が量産され>>続きを読む
映画ではなく、お笑いのコント映像を観るような気構えで臨んだ方がいい。
ほとんど賛辞しか耳に入らないのが不思議。こういうだまし絵は映画ではないと、もっと多くの人が言うべきではないかと感じた。一生伏線の回>>続きを読む
高校パートが一番よかった
グイルンメイ演じる奔放な女の子は作られたヒロイン像がすぎる気もしたが、後半で人間らしさが滲んできて説得力を増した
死後の世界のディテール、歌を媒介にしたふたつの世界の綱渡り、風変わりなどんでん返し等々、ピクサーらしいレベルの高さ
ただ健全すぎてモヤっとするところはあり、「生者の世界で忘れられると存在が消失する」>>続きを読む
夏と冬の風情を、子ども時代の神聖な記憶を、ガラクタの寄せ集めで作りあげてしまう巧さ。警察官の「正しさ」を前にした安藤サクラの演技は規格外
語りどころの多そうな映画だが、フィリピンの社会情勢やキリスト教の存在感に明るくないので何とも言いがたい部分が大きい。
公共的なものと私的なものの軋轢を描いた映画だと感じたが、果たして…。以下感想メモ>>続きを読む
巡業車をぐるりと回るショット、いとこの部屋へと導かれるショット、イースターのお祭り騒ぎを捉えるショット等々、魅力的な画面が多数
このレビューはネタバレを含みます
記憶喪失になっても惹かれ合う、というストーリーに終始ノれなかった…。記憶が1日しか保たない彼女 とか、それこそ『君の名は』とか、あの手の映画におしゃれっぽい皮をかぶせただけでほとんど一緒じゃん
砂浜>>続きを読む
マルホランドドライブと大体一緒なのに全然面白くなかった、こっちはヘテロだから…? カメラが思わせぶりすぎてイライラした 交通安全マフィア映画
騒ぎたい野球部員たちがアート系学生のパーティーに押し掛ける、というシーンを、野球部側から撮る青春映画てある??
それでもって、行ったら行ったでぶち壊しにするわけではなく、SMの女王にドギマギしたり、占>>続きを読む
『パターソン』でも感じたけど、アマゾンスタジオ制作の映像はかなりインスタっぽい(特にバー)。
戦争の無意味さを描き、政府への不信をあらわしながらも、最後は国威が骨を拾ってくれることにまったりしてしま>>続きを読む
マーベルシリーズ全体を通して言えることだが、アメリカの自画像を更新しようという野心が感じられてぞくぞくする。
国家のアイデンティティを自明なものと捉えがちな日本では、そういう志を持ったポップカルチャー>>続きを読む
普通誰かの姿が見えなくなっても、「隣の部屋かも」「隠れてるんだろうか」という風な対話のモードで認知されるが、この映画の不在は本当にただただそこに居ないので、解釈不能な現実の露出に圧倒される。
椰子の>>続きを読む
最善説とニヒリズムのせめぎ合いを描いた作品。見えるはずがないものを捉えた人々の表情、暗がりを歩くときの陰影のうつろい、間際のゴーストダンス、どれも美しい
・余談
アメコミ映画観るならアメリカの情勢>>続きを読む
今回も冒頭のMr. Blue Skyからズルい 要所のジョージハリスンもサムクックもシルバーも…。
音楽をAOR風味のオールディーズにするだけで、こんなに緊迫から倦怠のムードに振れるのか、と劇中何度>>続きを読む
公園でジョギングしてたお兄さんがめちゃめちゃ有能だった
目を引いたのはキャプテンがみんなのおすすめを記したメモ帳のかわいさ、そして90代の老女を2,30代の俳優が演る強引さ(素晴らしい)。1作目はキャ>>続きを読む
ある男の「不老不死になって死ぬ」という野心が、死に際に自らの手で瞼を閉じる別の男に対応している。「女の運転は臆病の見本だ」とぼやく男が、女の臆病さによって死に至る。そういう手際を思えば面白かった気もす>>続きを読む
ルパートホルムズ流れるあたりからむずむずし出して、Ain’t No Mountain〜からのI Want You Backでそういうのは反則でしょ…となった
サントラ超良いのは言うまでもないが、そこで>>続きを読む
反省したから見る夢と、反省しなかったからこそ見る夢があって、今作はその間を漂う。初期ラカンの理論にかっちり依拠した『ペルソナ』で、ベルイマン苦手かも……と思ったが、こんな人間くさくてかわいい作品もある>>続きを読む