真田ピロシキさんの映画レビュー・感想・評価 - 20ページ目

海街diary(2015年製作の映画)

4.9

「良い映画だった」心からそう思った。父が女を作って出て行った3姉妹と暮らすことになった腹違いの妹。劇的なストーリーに事欠かない設定だが本作にさほど大きな事件はない。末子のすずが当初は余所余所しく、3姉>>続きを読む

いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

4.0

3人のベテラン強盗と1人の若造が起こした現金強奪事件を描く犯罪アクション。何と言っても先に語るべきはカースタントの気合入れっぷり。猛スピードでカッ飛ばすは勿論、飛ぶわぶつけるわ何台も続けて転倒するわで>>続きを読む

飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲(2013年製作の映画)

1.3

一作目を見て疲れたので気楽そうな現時点でのシリーズ最新作を鑑賞。一作目の引用から始まるストーリーはいきなり大家族になってたレザーフェイス一家が怒れる暴徒に皆殺しにされるところだった。デニス・ホッパーの>>続きを読む

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.8

トビー・フーパー追悼で久方の鑑賞。今更言うことでもないが、モキュメンタリーでもないのに映画全体を覆う生々しさが尋常じゃない。物騒な世情を伝えるラジオから対処に困るヒッチハイカーにクソ田舎の熱気と不穏な>>続きを読む

ガール・オン・ザ・トレイン(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アル中で離婚した元夫の家につきまとい、電車の中から見た「理想の夫婦」に自己投影をしている信頼できない語り手の主人公レイチェル。彼女の疑わしい記憶がミステリーの鍵になるのだと思いサイコな展開を想像してい>>続きを読む

Death Note/デスノート(2017年製作の映画)

2.7

頭脳戦のはずなのにライトもLも感情剥き出しでクレバーさが欠けるハリウッド版デスノート。ライトの最初の殺人からしてリュークに殺人教唆されてて狂った独善的な正義感が薄くて、神の力を持て余しているちょっと優>>続きを読む

地球、最後の男(2011年製作の映画)

1.6

この監督の次作『シグナル』を先に見ているが大差ない。作家主義の若手監督による芸術志向映画。波長の合う人には響くが、それ以外の人には退屈極まりないのが凡庸でしかない。コミュニケーションが作品の核だと思う>>続きを読む

ハミングバード(2013年製作の映画)

2.8

ステイサム、こういう映画あったのという意外さはあったが求めていたものじゃなかった。冒頭でホームレス狩りから必死こいて逃げてるくらいで、ステイサ無双とは程遠い。あらすじを読むと街に潜むゴミを狩る処刑人に>>続きを読む

西遊記 はじまりのはじまり(2013年製作の映画)

2.2

少林サッカーやカンフーハッスルは好きなのでチャウ・シンチーの作風は知った上で鑑賞。最初の魚妖怪(沙悟浄?)退治はコミカルでいながら残酷さも見せてて、陸に上げる時の流れるようなシーソーアクションが面白か>>続きを読む

ダークシティ(1998年製作の映画)

3.7

公開時に興味を惹かれてレンタル開始と同時に見た記憶がある。BLANKEY JET CITYが日本のタイアップで絡んでいたと思う。筋はもうほとんど忘れていたが面白かった記憶はあり、長い年月を経ての再鑑賞>>続きを読む

ヒットマン(2007年製作の映画)

2.8

結構長い歴史を持つステルスアクションゲームの実写映画化。と言っても私はシリーズ一の駄作と言われるアブソリューションしかやったことないのであまり詳しくないが、ゲームの映画化というと名前を借りただけの愚作>>続きを読む

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

4.9

これは凄い。あまりの動きの豊かさにストップモーションアニメ風のCGじゃないかと思ってた。あっちの世界のおばあさん達のサーカスや世界が崩れゆく時の偏執的とすら言える細部の作り込みと動きのスピーディーさが>>続きを読む

ヘラクレス(2014年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ほとんどの人が名前くらいは知ってるであろうギリシャ神話の大英雄ヘラクレス。冒頭のヘラクレス出生時のエピソードや12の難業を見るにさぞかし神がかった英雄譚を拝めるのだろうとワクワクしていた。しかし映画で>>続きを読む

パニッシャー(1989年製作の映画)

3.8

幾度も映画化されて最近ではNetflixで単独ドラマが進行中なマーベルコミックの処刑人の恐らく初映画化。一応最初のクレジットにスタン・リーとマーベルコミックはアナウンスされるが、ドルフ・ラングレンがト>>続きを読む

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

3.2

看護助手をやってる小太りのどこにでもいそうな風貌の主人公。看ていた(嫌な)おばあさんは不幸せそうな最期を遂げ、車の通行にはやたら邪魔され、家の庭には犬のフンを捨てられ、スーパーでは自分が落とした商品を>>続きを読む

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(2015年製作の映画)

2.6

ティム・バートン版X-MEN。閉鎖された時間の中を隠れ生きる異能力者の子供達ということで昔のバートン作品のようなはぐれ者のストーリーなのかなと妙な方向に期待を抱いてしまったのが悪かった。1943年のル>>続きを読む

アラバマ物語(1962年製作の映画)

4.0

ベター・コール・ソウルS3の最終エピソードにて弁護士休業中のキムが観ていた映画。なるほど、引用されたのがよく分かる。弁護士としては勿論、一人の親として文明社会の市民として良心に則り社会が誤っていても毅>>続きを読む

デビルクエスト(2011年製作の映画)

2.3

PS4にログインしたらフレンドがみんなドラクエ11やっててそういやこんな映画あったなあと思いダラダラ鑑賞。原題はSeason of the Witch。「クソ邦題かよw まあ、日本で売るなら仕方ないね>>続きを読む

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女(2017年製作の映画)

2.2

トム・クルーズには平凡な映画でもそれ以上に見せてくれるまさにスター性があって、彼の出演作でハズレを引いた覚えがないのだが、本作はその補正すら働かない初めてハズレかもと思ったトム映画。

懐かしのモンス
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ランナウェイズ(2010年製作の映画)

2.9

ダコタ・ファニングが子役イメージの脱却を図るも品の良い優等生的な雰囲気は隠しきれておらず、汚い言葉も過激な衣装やパフォーマンスも無理してる感が拭えないミスキャスティングな映画。と思っていたのだが、バン>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

4.0

巡る巡る地獄の因果映画。単純に考えるとただの復讐に過ぎないのかもしれないが、八坂の悪魔然とした振る舞いや鈴岡母子がクリスチャンであることを踏まえるとそこに宗教的な受難も感じられて来る。孝司の存在も赦し>>続きを読む

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

3.3

憎い隠れナチを殺すのに何故にわざわざ認知症の老人なんて不確実すぎる手を?という点が最初から気になっててある予想を立てていたのだがそれは外れた。なるほど、そっちか。そういうわけで見事に騙されてしまったの>>続きを読む

ラッシュアワー3(2007年製作の映画)

3.2

2までは見てたが3は何となく見てなかった。リーとカーターのバディと突飛なシチュエーションのアクションを楽しむこのシリーズの基本に忠実なノリ。敵役の真田広之が流石。クライマックスを大いに盛り上げてくれる>>続きを読む

モーガン プロトタイプ L-9(2016年製作の映画)

2.7

突然暴走した人工生命体の人間性について思索する最近だとエクスマキナのような真面目なSFスリラーなんですが、淡々としすぎていてやや冗長。それを分かってか突然血生臭いシーンがぶち込まれるんですが、どうにも>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.8

最低最悪のタイミングで妻と死別したために悲しめない男の話。子供を持たなかったことなど妻との間で合意していたつもりだったのに、妻の友人家族と付き合っていたら知らなかった妻の顔を知り、また自分自身の子を作>>続きを読む

ブレア・ウィッチ(2016年製作の映画)

2.5

今思うとあの熱狂は何だったのか映画筆頭候補なブレアウィッチプロジェクトの限りなくリブートかリメイクに近い続編。

元の映画よりもカメラワークが遥かにまともで見やすく、低予算故にひたすら雰囲気だけの演出
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赤毛のアン(2015年製作の映画)

3.7

Netflixのドラマ『アンという名の少女』が暗い心の奥底やフェミニズム的観点を盛り込んだ意欲作だったが、こっちは一般的に想像するような高畑勲アニメ的なオーソドックスな赤毛のアン。

尺が短いのにエピ
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SCOOP!(2016年製作の映画)

3.2

福山雅治をダーティーに描こうとしたが遠慮があったのか振り切れてない感がある。何でも野球で例える昭和オヤジ脳でもきゃりーぱみゅぱみゅが言えなくてもイケメン振りには一切揺らぎがない。下ネタ言わせてもそれで>>続きを読む

葛城事件(2016年製作の映画)

4.3

「俺が一体何をした」という三浦友和の台詞は紛れもなく本音。一国一城の主として立派な家を持ち家族を養ってきた彼には家族が破滅してもその理由は全く理解できない。家長としての責務は果たしていると信じて疑わな>>続きを読む

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.9

伝説の殺し屋アクションがパワーアップして帰ってきた。

元々が特殊な掟に立っていた荒唐無稽な殺し屋世界観の映画でしたが、本作はマンガチックとも言える程にキャラの立った殺し屋連中を名前のないモブに至るま
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ゾンビスクール!(2014年製作の映画)

3.5

子供がゾンビになって大パニック。子供殺しのタブーについては深く悩まずテンポ良く進むゾンビコメディ。作中でコマンドーの出撃準備シーンを例に出していたように、どことなくノリが80〜90年代っぽくて悪趣味な>>続きを読む

ライフ(2017年製作の映画)

3.7

真っ当すぎるくらいに正統派の現代的エイリアンフォロワー映画。クリーチャーの高速進化とそれに伴うバリエーション豊かな殺しの手際が見事で飽きさせない。既視感はあるものの底意地の悪いオチも含めて高水準で豪華>>続きを読む

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