真田ピロシキさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

犬王(2021年製作の映画)

3.4

湯浅政明監督と野木亜紀子脚本の最強コンビで去年から心待ちにしていた映画。原作は湯浅監督のサイエンスSARUが制作した最高に素晴らしい『平家物語』の原作となった現代語訳版を訳した古川日出男で既に読んでて>>続きを読む

実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン(1979年製作の映画)

3.4

シンウルトラマンが伝え聞く話でどんどん興味を失っていっているのですが、元々ウルトラマンに何の関心もないので多少の予習はしておこうと思って。実相寺昭雄監督の名前は知ってて、京極夏彦原作の『姑獲鳥の夏』は>>続きを読む

悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

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クソすぎる。90分もないのに2時間半くらいはあったかのように感じられた。あの『悪魔のいけにえ』の正当続編と言ってるそうですがふざけないでほしい。ふざけた続編ならデニス・ホッパーとチェーンソーチャンバラ>>続きを読む

ヤマノススメ おもいでプレゼント(2017年製作の映画)

3.3

電気圧力鍋でポークビーンズが出来上がるのを待ってる間に再生。番外編なので山アニメなのに山要素は少ない。ストーリーも他愛ないが、ここな主役の前半は高品質な作画で飯能の風景をノスタルジックも込めて描いてい>>続きを読む

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.0

是枝裕和監督が率い西川美和監督が所属する映像制作集団万福で経験を積み重ねた川和田恵真監督の初商業映画。その経歴で題材が全く難民認定されないクルド人家族が突然在留資格を奪われる苦難を描くので映画のテイス>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

3.5

地上波放送は時間を縛られる上にCMが嫌いなので見ないのだけれど、こんな古い映画をTVでやるのは映画文化を伝えようとする金ローの意思を感じられてちょっと感激。しかも新吹き替えで、ただ最近の人気声優を起用>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

3.3

ロシアのウクライナ侵攻で注目を浴びて上映されている1970年のイタリア映画。当時の日本でも大ヒットしたそうだが全然知らなかった。メインテーマはどことなく聞き覚えがある。それでろくに映画の内容も知らずに>>続きを読む

ゲームチェンジャー: スポーツ栄養学の真実(2018年製作の映画)

3.5

昔は菜食主義を偽善者みたいに思っていたところがあったが、畜産が地球温暖化に影響を及ぼすと知ってからは考え方を改めてグレタ・トゥーンベリを少しは見習いたいという考えから週一くらいで極力ノーミートデイを設>>続きを読む

殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

4.0

聴覚障害者の女性が犯罪現場を目撃してサイコ殺人鬼に付け狙われる話ということで良作『見えない目撃者』味を期待して鑑賞。犯罪に巻き込まれる前の日常パートが障害者に取っての世界をよく表していて、主人公ギョン>>続きを読む

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.0

20年近い間をおいて作られたマトリックス新作。最初に聞いた時は「またハリウッドのリブートという名のリサイクルシリーズかよ」と呆れていたのだが、賛否が割れているらしく朧げに伝え聞く評には興味を覚えさせら>>続きを読む

ガンマー第3号/宇宙大作戦(1968年製作の映画)

3.3

YouTubeで限定公開中。深作欣二監督をはじめスタッフは日本人でキャストは全員外国人という珍しい日本映画。それが効果的かはさておき、国際色豊かで夢がある。話も大盤振る舞いされていて、映画が始まってす>>続きを読む

岬のマヨイガ(2021年製作の映画)

3.7

行け行けその先が闇に思えようと、行け行け今ここにあなたを信じる場所がある。

『平家物語』同様に羊文学がテーマ曲なので以前から興味を抱いていたアニメ。と言ってもろくに作品情報は仕入れていなかったので、
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

2.9

アメコミヒーローに興味を持った頃も、ハマってた頃も、アンチ化した今も一貫してコイツの何が魅力なのか理解できない。ぼくカル・エル。なんの努力もしてないけど悲劇的な運命を背負って地球に流れ着いたら環境のお>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

1.0

ナーメテーターとかいうのを異世界転生なろう系と何ら変わらない幼稚なご都合主義願望が込められたハリウッドの底辺ジャンルとして忌み嫌っているのだけど、ソウル・グッドマンことオデンさんが主演で尺も90分程度>>続きを読む

DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン(1983年製作の映画)

3.5

大分の庵野秀明展にて鑑賞。どうも一部分しか公開されていなかったようだが、特撮素人の自分ですらこれでアマチュアかと思うクオリティで、言われてみればそう見えるがアップでなければ分からない紙製作の街並みや怪>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

2.0

ワクチン休みに曖昧に見た。『アンブレイカブル』と『スプリット』に続くシャマランヒーロー三部作の締めくくり。『アンブレイカブル』は面白かったがずっと前に見たきりなのでオチ以外はほとんど覚えていないし、『>>続きを読む

ブライト(2017年製作の映画)

3.0

プロフィールにも書いている通り映画賞の話が嫌いだからTwitterもミュートしてて本日になって捕捉したのだが、何でもウィル・スミスが病気の妻の髪を下劣なジョークのネタにされて平手打ちしたそうな。それで>>続きを読む

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.6

臭いお涙頂戴満載で百田尚樹の専属監督な山崎貴が撮る第二次世界大戦映画。この時点でヤバい香りしかしないのだが、これはいつもの山崎とは違うという話を聞いてて、主役が高橋一生と並んで魅力を覚える男性俳優の菅>>続きを読む

セガvs.任天堂 Console Wars(2020年製作の映画)

2.0

1990年代、家庭用ゲーム界の覇者任天堂に挑んだセガの戦いを描く。タイトルとは裏腹にほとんどセガ目線で、市場を独占する保守的な任天堂に対して新参者であるセガの独自性。ダサいヒゲの配管工よりずっとクール>>続きを読む

南風(2014年製作の映画)

3.2

昨日の危険運転を誇る自転車乗りの恥さらし映画『プレミアムラッシュ』に腹が立ったので口直しに今日も自転車映画。日本人の雑誌編集者が台湾でモデルを夢見る現地の女子高生を渋々ガイドにして自転車取材を行うロー>>続きを読む

プレミアム・ラッシュ(2012年製作の映画)

2.2

私はキャノンデールのクロスバイクを持っているのですが、去年坂に挑戦したら全然登れなくて、それでなくても加齢で長距離のサイクリングはキツくなってきて思い切って30万円近いe-bikeを契約しました。車を>>続きを読む

ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

2.8

これは当時思ったことを覚えている。コンピューター制作で技術的には当時の先端を走っているのだが、それでいしいひさいちを見たい?と。宮崎駿がますます高密度を目指すのに対して、敢えて簡略化を極めたアニメーシ>>続きを読む

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)

3.0

世を覆う差別と争いを生むばかりの悪しきマッチョイズムに耐えられなくてマッチョデーモンという名前をやめました。以後よろしくお願いします。

さて改名後1本目の映画は高畑勲マラソンの終盤。昔はTVでも放送
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ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

4.0

プーチンのイカレクソ野郎が遂に戦争始めやがった!もーああいう強さを誇示したくてたまらないマッチョ野郎にはほとほとウンザリですよ。このマッチョデーモンという名前も変えようかと思っている。それで考えるとウ>>続きを読む

CURED キュアード(2017年製作の映画)

3.0

ゾンビウィルスから回復した感染者が差別を受ける話でコロナ差別を連想させられる映画ということで期待して、回復者が家に嫌がらせの落書きや時に直接的な暴力を受ける姿はアジアンヘイトを連想させ、ゾンビなだけに>>続きを読む

ザ・フォッグ(1980年製作の映画)

3.7

多分20代の頃にこの映画が面白いらしいと聞いてずっと見たかったのだが、どこのレンタル店にも置いておらず配信時代になってもそれは変わらなくて幻の作品のように感じていた。それが今回ジョン・カーペンターレト>>続きを読む

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

3.4

高畑勲マラソン再開。本作は全くの未鑑賞。1966年東京を舞台にした思い出編と大人になった1982年の山形編が交互に展開されるが、実は山形編は原作にはないオリジナル。子供の頃から田舎に憧れを持つ主人公の>>続きを読む

映画 真・三國無双(2021年製作の映画)

2.7

これが見たくてずっと前にフリプで入手した三國無双のどれかをやったのですが、イージーですら呂布に勝てなくて諦めました。なので全然詳しくはないのですが、少し触っただけでも分かる無双演出の再現。矛を振れば周>>続きを読む

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

3.3

アンダーソンとジョボヴィッチのやつを否定してるので原作に忠実を目指したという本作は無条件に肯定しそうなものだけど、原作再現度のことばかりを言ってるのが気になって、ゲームに求めてるものと映画のそれは違う>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.3

この手の映画はほぼ全て興味を失っていたのですが、今日は暇だし見てもいいかなと思って鑑賞。既にネタバレはいくらか聞いてるのである程度予想をつけて見た。

見終わって率直に思うのはやっぱりマジョリティ向け
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.5

最早90歳を超えて監督と主演をやってるだけで評価されそうなイーストウッド。流石の円熟味をふんだんに感じさせる作品で、冒頭で陽射しを浴びた車が走るシーンを見ただけで映画館に足を運んだ意味を感じさせる言葉>>続きを読む

バットマン オリジナル・ムービー(1966年製作の映画)

3.0

すっかりアメコミ映画にシラケきっていますがバットマンだけはバートンがアメコミ原点だったのでDCEUの人殺しクズバットマンを見せられても見続けようと思ってたんですよね。それなのに今度やるバットマンは2時>>続きを読む

26年(2012年製作の映画)

3.2

昨年死去した全斗煥を光州事件の遺族が暗殺しようとする映画。圧巻なのはアニメで展開される光州事件の地獄絵図。デモとは無関係な家に住む赤子を背負った母親が窓外からの銃弾で頭を撃ち抜かれ、現場で逃げ惑う姉弟>>続きを読む

劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL(2002年製作の映画)

3.5

戦わなければ生き残れない!特撮に縁のない人生を送っていたのですが、たまたま早起きした日にテレビをつけたらたまたまやってたこれを見てそれが結構面白そうで見続けていて、でも次の555はそれほどでもなくその>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

2.8

昨日の『式日』に引き続いて庵野秀明実写作品。これは未見。見てなかったのは純粋に何の興味もそそられなかったからです。この映画の世代ですが学校なんてやめたくて仕方なかったエスエージーエーの民に取って、シブ>>続きを読む

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)

4.5

もう20年以上前にこの映画は見てて、その時はなかなか面白く感じた記憶がある。昨年末に完全に惰性でシン・エヴァンゲリオンを見て予想通り面白く思えなくて、25年もかけてこれかよと庵野秀明に失望してちょうど>>続きを読む