Maikoさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)

-

原作読了済。
小説ならではのあのトリックをどうやって映像化するの?とドキドキしながら観ましたが、そう来たか!!と素直に感心。
逆に小説ではなかなかできない、映像ならではの小物を使った演出も面白かった。
>>続きを読む

エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

5.0

女として生きることの窮屈さを浮かび上がらせながら、自立した女性としての生き方を確立させていく様子を上手くエンターテインメントに落とし込んでいる良作。
切実な喜びが伝わるラストには思わず涙。
大掛かりな
>>続きを読む

真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

-

心地よいジャズについリズムをとりたくなってしまう。
街中の至る所で演奏しているアンサンブルさん達の絵になること。

アニタ・オディのスキャットと楽器の掛け合いが楽しい。
ルイ・アームストロングのトラン
>>続きを読む

ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)

-

若い恋人達の刹那的で衝動的な恋に心が揺さぶられる。本能に突き動かされるまま進む2人から溢れるままならなさと儚さと無謀な強さが、とても繊細で美しい。

オリビア・ハッセーを始め、古風な美(決して垢抜けて
>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

-

見たことのない映像と、他の追随を許さない圧倒的な情報量に酔いしれた。
難解な部分はふわっと理解しただけだけれど、ミステリーのような伏線に初見で気付けて嬉しい。
ニールに凄い勢いで胸を貫かれた。多分ドゴ
>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

-

『アメリカン・スリープオーバー』が温かな微睡だったとしたら、こちらは完全な悪夢。それでも最後まで見てしまう吸引力は凄かったけれど、犬好きは見ちゃダメ、絶対。

最初から最後まで、1秒の隙も逃さないとば
>>続きを読む

オンネリとアンネリとひみつのさくせん(2017年製作の映画)

-

前作から変わらない可愛らしくて温かい世界ににっこり。いかにも児童書という展開にもほっこりするばかり。

そんな中に見え隠れするシビアさがチクリとくる。「庭に遊具がありません。子供は遊ぶのが仕事なのに。
>>続きを読む

パヴァロッティ 太陽のテノール(2019年製作の映画)

-

久しぶりにテノールらしいテノールを聞いた、というか、この声こそ正にテノール!という素晴らしい歌声に大満足。
この歌声を知らないなんてもったいない。

ハリのある歌声は清々しく、あまりの完璧さに思わず笑
>>続きを読む

泥棒役者(2017年製作の映画)

-

観劇の機会が全くなくなってしまい舞台欲が燻っていたので、少しでも空気に触れたいと思い舞台原案のこちらを。

舞台演劇を思わせるコンパクトかつ飽きさせないセット、少人数の掛け合いにセリフ回しや間の取り方
>>続きを読む

屍者の帝国(2015年製作の映画)

-

原作未読。
設定が難解なので、2時間の作品として仕上げるためのスピード感に強引さが垣間見えた気がするものの、それはそれとして楽しめました。
原作が読んでみたくなったので明日買いに行こう。

仮想英国に
>>続きを読む

カフェ・ソスペーゾ ~優しさがつなぐ一杯~(2017年製作の映画)

-

コーヒーと共に形作られる人生の一端。
事実は小説よりも奇なりというか、人々の生き方をドラマティックに感じるのが興味深い。

保留コーヒー、素敵な文化。
ゆったり飲み物が飲める、チェーン店じゃないカフェ
>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

-

4つの視点で語られる一つの事件。重なる部分が全くないその物語は、短編を4つ観たと言っても良いくらい。
どれも主観で語られるので、誰が正解なのか答えが出ない。
かくして真相は藪の中。

浮かび上がる人間
>>続きを読む

ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)

-

色んな価値観、色んな生き方、全てを否定せず、かと言って過大な肯定もせず、でもなんかいーんじゃない?と包み込んでくれる優しい映画でした。

コメディ要素たっぷりで笑いながらも、友情や愛情その他色々な人間
>>続きを読む

プラド美術館 驚異のコレクション(2019年製作の映画)

-

展覧会もようやく再開されてきたものの、なかなか足を運ぶのは難しい昨今。
映像でも数々の芸術作品を見られて嬉しい。

情報量が多く、映像を見ていたら次から次へと移る話題に字幕を追いきれないことも。絵画に
>>続きを読む

ファースト・ワイフ・クラブ(1996年製作の映画)

-

鑑賞後に最高の気分になれるビタミン剤。
クズ男への復讐が出発点で、でも復讐よりさらに上の目標を達成するラストに万歳。
ご都合主義な設定もあれども、このラストに到達するためのものと思えば気にならない。
>>続きを読む

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

お洒落でミステリアスで刺激的。
最後までオチが見えない展開に釘付け。

アナ・ケンドリックvsブレイク・ライヴリーのガチバトルにテンションは上がりっぱなし。
お互いただではやられないタフさが小気味よく
>>続きを読む

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

-

爽やかな気持ちになれる良質な青春ムービー。
これと言った事件は起こらない、でも事件とまでは言えなくとも色々なことが起こっているティーンの日常に、そういうことあるよね〜と共感しながらも、みんな頑張れと思
>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

5.0

何度涙ぐんだかわからない。生きる元気と勇気をもらえる、宝物のような映画だった。

全てにおいてグレタ・ガーウィグのセンスが遺憾なく発揮されていて、その上での完成度の高さに平伏すばかり。
プロットの再構
>>続きを読む

フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

-

凝った舞台設定に、数あるSFものの中でも際立つ個性。それほど突飛なことをしている印象はないのだけれど、さすがはリュック・ベンソンと言いたくなる唯一無二さ。
リールーに詰め込まれた監督の夢(男の夢?)に
>>続きを読む

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

-

わかりやすいキャラクターと、とんとん拍子に進む物語は、まさに児童書。
ドリトル先生は実は読んだことがないのだけれど、昔、岩波少年文庫の色んな作品を読みながら感じたわくわくを思い出した。
吹替版も見よう
>>続きを読む

映画 刀剣乱舞-継承-(2019年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

姉が見ていたのを横で一緒に見てみた。
刀剣乱舞は名前は知ってる、美術館とかでキャラを見たことがある、程度の知識しかなかったので、最初の世界観の説明でそういう設定だったんだ…!とまず知見を得た。
BTT
>>続きを読む

若草物語(1949年製作の映画)

-

ジョーを中心に描かれるマーチ家の一代記。まるで本の挿絵のような屋敷の風景が素敵。
4姉妹の日常は賑やかで暖かくて優しい。
さばさばしたジョーの性格はやっぱり好き。あの衣装で走り回るのすごいなぁ。
老ロ
>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

PART1、2のシーンから始まる冒頭だけで高揚感がすごい。

今度はアメリカ開拓の時代までタイムトラベル。クリント・イーストウッドやジュール・ヴェルヌの名前の使い方が面白い。
お馴染みのキャストが出て
>>続きを読む

病院坂の首縊りの家(1979年製作の映画)

-

これまでの作品以上に複雑な人間関係に頭をフル回転しながら鑑賞。
約束された悲劇が悲しい。横溝正史がカメオ出演していたが、こんな好好爺みたいな人が闇深い小説を書いてしまうのか…と衝撃。

若かりし草刈民
>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2(1989年製作の映画)

-

前作同様のわくわくとドキドキに大満足。
1作目を踏まえた続編という性質を最大限に活かした脚本は、本当にこれ以上の“続編”は存在しないと思える完璧さ。パズルのように1作目に絡んでいく様子に興奮が覚めやら
>>続きを読む

フリーソロ(2018年製作の映画)

-

文字通りの命懸けの挑戦。
悟りを開いたような眼差しと話し方に達観した気配を漂わせながらも、垣間見える人間臭さのバランスがとても不思議で奥深い。
恋人の“風変わりな人”という評がとてもしっくりくる。
>>続きを読む

女王蜂(1978年製作の映画)

-

最初に映し出される大道寺家の屋敷が美し過ぎてたまげた。市川監督ならではのカット割が今回もあちこちで発揮されているが、この最初のショットが何故だか鮮烈な美しさとして強烈に印象に残っている。
洋楽のような
>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

-

テンポ良く進む物語にあっという間に引き込まれ、ドクとマーティの愛すべきキャラクターこそ一級の発明品。
デロリアンが出てきた時はこれが!!と興奮してしまった。
子供の頃に観ていたらもう目をキラキラさせて
>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

-

数ヶ月ぶりの映画館。
なんというかリハビリにちょうど良い、かつ贅沢な時間を過ごせた。それもこれもジム・ジャームッシュの人脈が成せる技。

息をつかせぬ展開とは真逆の、あくまでフラットに進む物語に、おま
>>続きを読む

七年目の浮気(1955年製作の映画)

-

マリリン・モンローの天真爛漫さと健康的な色気にやられる。チャーミングとはまさにこのこと。
プロットは少し『(500)日のサマー』と通ずるところがあるように感じた。

自意識過剰な主人公や男どもの言動に
>>続きを読む

独裁者(1940年製作の映画)

-

1940年という時代にこれを作ったチャップリンに拍手。ユダヤ人と総統の両方を演じるチャップリンから、伝えるべきことがあるんだという決意のようなものを感じた。最後の演説の力強さたるや。
今この時の現実と
>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

-

夢と現が混ざり合う物語は正に白昼夢。
自分の意思とは無関係に振り回される夢のように、ただただ物語を追っていた。
夢に囚われた人々の古風な口上が聞いていて心地よく危険。

レトロな雰囲気を漂わせながらも
>>続きを読む

マスク(1994年製作の映画)

-

ジム・キャリーの怪演と、ザ・ゴージャスなキャメロン・ディアスの美が絶妙にマッチング。あとワンコ。

導入部で立て続けに降りかかる理不尽な不幸が、マスクを被った後の爽快感を際立たせる。不条理だらけの展開
>>続きを読む

ボリショイ・バレエ in シネマ Season 2018-2019 「ドン・キホーテ」(2017年製作の映画)

-

You Tube無料配信にて。
こんなに有名な演目なのに、今まで見たことがなかった。
これは映画館でもう一度観たい!

次から次へと演じられるリズミカルで陽気なダンスの数々は思わず胸が踊る華やかさ。バ
>>続きを読む

スケアクロウ(1973年製作の映画)

-

全てを外にぶちまけてしまう男と、全てを内に秘めてしまう男の物語。
凸凹だった2人が段々とわかり合っていく様子が微笑ましい。わかり合う過程で変わっていくマックス、変わらないライオン。
物悲しい結末はほろ
>>続きを読む

オフィーリア 奪われた王国(2018年製作の映画)

5.0

オフィーリアの視点で語られる『ハムレット』。そのアイデアだけでも最高なのに、デイジー・リドリーを配役するセンス!精悍な顔つきの、狂気に囚われる悲劇のヒロインではなく、自分の意思で生き方を選ぶオフィーリ>>続きを読む