映画を見る猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

映画を見る猫

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スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.7

80年代の香りがプンプンするギャング映画の金字塔。
しかし時代を感じてしまうということは古さを纏うことと同義であって、この点デ・パルマという監督のセンスの高さというのは、あくまで当時の流行の最先端にあ
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アルゴ(2012年製作の映画)

3.8

すっごいドキドキした。
いわゆるアメリカ万歳映画。こういうのはあまり好きじゃないし、イラン人をまるで野蛮人のように描いている点も賛同しかねるが、この緊張感をラストまで保つ演出力ってすごいな。
実話とい
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鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

4.5

再観賞。
内田けんじ監督の『運命じゃない人』が大好きで、期待大きく映画館公開初日に見に行った記憶あり。
『アフタースクール』は正直いまひとつでガッカリしたけれど、この作品はすごく気に入ってDVDでも見
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マーズ・アタック!(1996年製作の映画)

3.0

実はあまり好きではないティム・バートン作品。
しかし下手にお涙ちょうだい話にするよりも、こういった割りきったB級コメディの方が好感がもてるような。
フリークスに対するこの監督の偏愛ぶりは、一周廻って、
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グリーン・デスティニー(2000年製作の映画)

3.3

爽快なワイヤーアクションに思わず、おぉ~!飛んだ飛んだ~!
と声を挙げながら楽しめた作品。
映画ではなく漫画のようなものだと思えば、割りきって楽しめるような気もする。
勝ち気なヒロインが鼻につくほど印
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新しき世界(2013年製作の映画)

4.1

渋い、重厚、胸熱。
それでいてラストは爽快。
ハードボイルド好きには堪らない男の映画がどうしようもなく好きな私には、クリーンヒット。
脚本そのものに新しさはないのだけど、役者陣が非常にいい味を出してい
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Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)

3.3

Amazonプライム観賞。
レビューの良さとナタリーに惹かれて、思わず真面目に見てしまったが、なんか違うぞなんか違うぞという疑心が、最後のアクションシーンで確信に変わる。
こ、れ、はw
(以下エンドレ
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ライムライト(1952年製作の映画)

4.0

チャップリンの作品を年代順に全部見よう。
そんな気持ちで最近、キーストン時代の短編作品ざっと35本ほどを一気に見ていたのだけど、これは無謀だとリタイアしてしまい、ここまで飛んできてしまった。
だからこ
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HK 変態仮面(2013年製作の映画)

3.8

タイトルこそ知っていたけど、レンタルするのは少し恥ずかしくもあり、ずっと遠慮していた作品。
だが先日「Amazonプライムさん、有難うございまーす」という感じで何気に観賞した。
こういう馬鹿馬鹿しさを
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スピード(1994年製作の映画)

4.2

わたしの母は
「カーチェイスって本当に見てるとイライラする」
が口癖の人で、嫌いな映画の代表格としてよく挙がるのがこの『スピード』だった。
小さな頃からそう聞いていたものだから、無意識にずっと見ないま
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バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.2

期待値を遥かに上回る美食映画で驚いた。
決して食事の感想を口にしないと誓った信者の顔に溢れる幸福の描きかたに、こちらまでうっとりしてしまう。
美味しいもの食べれば、体だけでなく心も満たされる
食と精神
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愛と死の間で(1991年製作の映画)

3.8

Amazonプライムで何気なく見たら、思ったよりも面白くて、夢中になってしまったサスペンス映画。
映画は尺が短いので仕方ないのだが、美女に男があっという間に惚れて二人が恋愛関係に落ちるというのがテンプ
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カンナさん大成功です!(2006年製作の映画)

3.4

全身整形で生まれ変わる女の子のシンデレラストーリー。
気軽に見れる!元気になれる!
というレビューが沢山あったので観賞したけれど、逆にものすごく考えさせられてしまった。
整形手術はひとつの手段であるし
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赤い靴(1948年製作の映画)

4.5

再観賞。
この映画を最初に見たときは、口をあんぐり開けたまま阿呆のように画面に見入ってしまい、数日興奮が冷めやらなかった。
幻想的なバレエシーンは、これを見るか見ないかで、全ての映画好きの映画人生に差
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恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム(2007年製作の映画)

4.4

再観賞。
初めてこの映画をみたときは、インド映画ということ以外、何一つの前知識を持っていなかった。
そのため、予想を越えて、どんどん観客を置いてきぼりにするボリウッドに、もう圧倒されっぱなし。
オーシ
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チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)

3.9

本作はチャップリンが、天真爛漫な放浪者『チャーリー』の役柄を放棄し、むしろ正反対とも言うべき「青髭」をブラックユーモアたっぷりに演じたことで、公開当時、酷評された作品である。
モラルのなさ、ユーモアの
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天国への階段(1946年製作の映画)

3.6

色鮮やかな地上と、単色で描かれた天国。その対比の美しさに見惚れる一本。
昨今、いくらでも非現実的な映像をつくることはできるだろう。
しかしそれは、カメラによって映し出されたものじゃない。
モノの組み合
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トニー滝谷(2004年製作の映画)

4.8

何故だかわからないくらい、好きな映画。
文学を映画にすること、その演出としてこれほどピタリとくる作品を、私は他に知らない。
その上、ダイアローグへの拘りと同じくらいに、1つ1つのシーンが、脳裏に焼き付
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血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

4.8

マイケル・パウエルの『赤い靴』を見たときは、大変な衝撃を受けた。
こんな面白い怪作をこの時代に撮っていた監督がいたなんて!
その衝撃を近頃忘れていたが、この映画を鑑賞し、再度興奮が冷めやらない。
こん
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.0

ミュージカルは、大胆に。
その宣言をもって始まる圧倒的なファーストショット。
低予算映画で成功した前作『セッション』では、撮ることのできなかった画を撮ろうとする監督の鼻息が聞こえてきそうな野心的な冒頭
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.6

絶え間ない自己追求。
早熟の天才グザヴィエ・ドランの魅力は、その圧倒的な映像センスに加え、惜しみなくスクリーン上に自己投影を行い続ける愚直さにあるだろう。
だが、そろそろ次の段階に観客を誘ってほしい。
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.4

想像以上に面白かった。
冒頭は、子ども向けの御道徳アニメのようだなと辟易したが、話が進むにつれて内容が非常に深く単純に驚いた。
個人的には単純明白な『ズートピア』のメッセージ性とは比べ物にならないくら
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.5

映画館で見たのに、記録をつけるの忘れていた本作。
これは観に行って良かった、と心から思った。
イニャリトゥの映画には、ワイルドな自然と血飛沫が圧倒的に似合う。カメラマン、良い仕事し過ぎ。
もうこれから
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.6

二人が出会うまでが少し長く、他のフィンチャーの作品に比べると、上映時間の長さを実感してしまうような冗長さを感じた。
それでも映画は纏まっており、オチは読めても、ミステリーの要素が濃く、万人に楽しめる内
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

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映画には好みがある、ということだろうか、困ったな。全然良さが分からない。とりあえず保留。

ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

3.9

デヴィッド・リンチも青臭く、不器用にも直球なボールを、顔面でキャッチするような映画体験だった。
個人的には嫌いじゃないが、好みの分かれそうな映画でもある。
なんていうか我が国の深夜アニメの一種にありそ
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オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

3.9

映画というよりも良質のテレビドラマといった方が相応しいかもしれない本作。
タイムパラドックス系の映画の中でも、家族とも恋人とも見ることができる健全さが保証されていた。
ハッピーエンドで良かった!と思う
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ヴィレッジ(2004年製作の映画)

3.5

ファンタジーというよりもラヴロマンスというカテゴリが相応しい映画。
オチは読めてしまうが、最後までぐいと見ることができる面白さはあった。

カリートの道(1993年製作の映画)

4.6

デパルマの映画は見た後、うだうだ言いたくなってしまう作品も多いのだけど、何一つ文句を言えない珠玉の数本もある。
そのうちの一本『カリートの道』。信じては裏切られ、信じては裏切られるアルパチーノ。
畜生
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レディ・イン・ザ・ウォーター(2006年製作の映画)

2.0

中盤から、ぽかん...と口開けたまま置いてけぼりにされて、睡魔との闘いに。なんやねん、草色の獣って。『ヴィレッジ』も借りてきたけど、見ようか悩むレベルだった。

ミッドナイトクロス(1981年製作の映画)

3.4

デパルマは作品の不出来に落差があり過ぎる。偏に彼が映画を好きすぎるのが所以なのだろう。
タランティーノのオマージュがパスティーシュなら、デパルマのそれは個性を放棄したパロディに成り果ててしまう。あまり
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

3.7

コメディは少し苦手なので、名前は知ってたけれどずっと鑑賞していなかった一本。
何故か知らないけど超お金かかってる大作系ヒューマンコメディ映画だと思ってた。
まさかの低予算映画。
ものっそい地味。
ゆる
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.6

たまに無性に見たくなる映画。
海辺にピアノ捨てる、この発想だけで大成功じゃないか。
生まれるなら男が良かったと思うことは多いけど、こういう映画を見たとき自分が女性であることに素直に感謝できる。
ピアノ
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モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年製作の映画)

3.5

最近、女性ライダーという響きに憧れて、普通免許を取ろうかと本気で考えている。ほんまにバイクで旅に出たい。そんな気分を盛り上げようと選んだ映画は『モーターサイクル・ダイアリーズ』。
ぶんと走り出すバイク
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.5

映画好きを自称しながら、実は今まで見たことがなかった一本。何故か勝手にボクシング映画だと思っていた。
全然違った。
しかもどストライクど好みの映画であった。
『ゲーム』『セヴン』『ファイトクラブ』とい
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THX-1138(1971年製作の映画)

3.4

ルーカスの処女作で、SF好きのイチオシ映画とかねがね噂を聞いていた一本。
以後に出てくるディストピア映画は少なからずこの映画の影響を受けてる気もするが(『未来世紀ブラジル』『アイランド』とか特に)、今
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