映画を見る猫さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

映画を見る猫

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ズートピア(2016年製作の映画)

3.9

今年の話題作ズートピア。映画館は子供連れとカップルでほぼ満席でした!
キャラクターも愛らしく、テーマ曲もキャッチーで耳に残る。お話もメッセージ性が強く、大人から子供まで楽しめる内容になっている。
けれ
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.9

台湾の侯孝賢プロデュースのミニシアター『台北の家』にて偶然にも鑑賞。
こんなにも見ていてイライラとする主体性のない主人公を描けるという点で流石、岩井俊二という感じだった。
今回のミューズは蒼井優ではな
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.5

タランティーノの新作ならハズレなし!と意気込み、期待大で映画館に足を運んだ。しかしオープニングのにやにやは何処へやら。中盤は欠伸を止めることができなかった。
詰まらないというと語弊があるだろう。ただの
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オデッセイ(2015年製作の映画)

3.4

飛行機の中で鑑賞。いやはや、可もなく不可もない映画とはまさにこのことだろう。もっと面白い映画を撮る監督だと思っていたので、ある意味、驚いた。
このようなタイプの作品において重要なのは主人公のモノローグ
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.8

アン・ハサウェイとロバート・デニーロが一度に見れる映画なんて見るしかないでしょ!という感じでずっと気になっていた一本。飛行機の中で偶然、鑑賞することができた。
とても見やすく、軽く、それでいてホッとす
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コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

3.9

えらいもん見ちまったなぜ...という鑑賞後の狼狽ぶりが止まらなかった一本。
ハリウッド映画じゃ絶対ありえないなんでもありの展開に、こういう新鮮な驚きがあるから映画ってやめられないよなと染み染み痛感する
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

4.1

スピルバーグの映画にしては、とても地味な作品。だが、とても良い時間を過ごすことができた。
スターウォーズのようなスペクタクルを売りにした作品に興奮するのも映画の楽しみ方の一つだが、もっと多くの人にこう
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

3.7

濱口監督の作品を初鑑賞。
目で見ながら、映画に触れているような錯覚。焦りのない十分な余白に漂うのは不穏な空気。
成る程。
温く濁った水の中で、ゆっくりと泳ぐ二匹の魚を鑑賞するような快楽であった。
全体
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セッション(2014年製作の映画)

4.5

単なる鬼教師のスパルタレッスンが目玉の音楽学校物語かと思いきや、一本とられた!
いや、本当に!鬼教師とかのレベルじゃない!
単純に万人が見て、なかなかに面白いと思える映画。最近の映画でお勧めを聞かれた
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ドリーマーズ(2003年製作の映画)

3.2

ベルトルッチの青春ムービー。
エヴァ・グリーンの乳が綺麗すぎて、ハッとした。
『はなればなれに』をマネて走るシーンなんかは、とても好き。映画好きなら前半は割と楽しくみれるのだけど、ある意味でベタだなと
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ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.8

主演二人がもってるカラーを掛け合わせたパロディ映画という感じ!
御存知ラブコメヒロインは、いい年なのに脳内満開恋愛花畑。もう騒がしいやら、そそっかしいやら、ドジ踏むやら、お前何がしたいねん!営業妨害じ
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それぞれのシネマ 〜カンヌ国際映画祭60回記念製作映画〜(2007年製作の映画)

4.8

映画監督が語る映画。再鑑賞。
彼らの映画に対する姿勢や力量が丸わかりという意味では恐ろしい短編集で、映画好きなら決して観て損はない一本。
個人的には、シンプルではあるが、ダルデンヌ兄弟の短編は素晴らし
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フェイス/オフ(1997年製作の映画)

4.0

大学入学後、一人暮らしを始めてすぐに映画を見まくろうと思い立ち、レンタル店に通いつめてた。当時あまり映画に詳しくなかった私に、すっかり顔見知りになった店長さんがレジで「この映画面白いよ」と一笑したのを>>続きを読む

キングスマン(2015年製作の映画)

3.2

『キックアス』同様、苦笑い。
イギリス紳士を装っているが、中身は質より量で圧巻するメガ盛りビッグマックのようなアメリカン映画。スパイ映画も下品な映画もバイオレンス映画も大好きなのだが。
個人的に、タラ
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興味深い時代を生きますように(1997年製作の映画)

4.2

自らのアイデンティティーを模索するための旅に出た一人の映像作家の軌跡。
最近のフィオナ・タンの作品の特徴である記憶や歴史への拘りは、その積み重ねによって、確固たる自分という存在を刻むためのプロセスなの
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5 five〜小津安二郎に捧げる〜(2003年製作の映画)

3.8

キアロスタミ鑑賞録⑧
海をみたくなったら、とりあえずこの映画を流す。料理をしながら、食事をしながら、勉強をしながら...。
ヒーリング効果は抜群!

ABCアフリカ(2001年製作の映画)

4.2

キアロスタミ鑑賞録⑦
ドキュメンタリー作品。エイズ感染者による死者の絶えないウガンダに訪れたキアロスタミのまなざし。
その先にあるのは無数の子供達の笑顔であった。十分にキアロスタミの作品として鑑賞がで
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ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

3.3

1を見たので、ついでに2も見る。中学生の頃に見た以来だ。子供の頃に楽しく見た記憶があるぞ、わくわくという感じだったが、こんな映画だった?と失望した。
ミッション・インポッシブルというよりも、愛憎どろど
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

3.9

現在やっている最新作が非常に面白く、原点回帰。
やってくれるね!デパルマ!
という感じで、顔マスクからぶら下がりミッションに至るまで、シリーズの骨子を着々と建設していくような安心感に全編が満ちている作
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.8

大好きなSF映画、一本挙げてと言われたら十代の時からコレ!
SF好きなら、この遺伝子組み換えヒエラルキーに乗っ取られたディストピア世界の設定からしてもう、たまらないはず!
冒頭のシーンで既にワクワク!
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.6

段々と歳は重ねていますけど、まだまだ結婚生活に夢を見ていたいお年頃なわけですよ、ええ。
でも、この映画はそんな乙女の可愛らしい夢、根こそぎ駆逐する悪夢映画でした。
この監督の作品は多く見てますがその
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ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

4.2

普段、映画を見てると、脚本がどうやらロングショットがどうやら切り返しがどうやら長回しがあーだらこーだら小姑みたいにうだうだ言ってしまうけど...
とりあえず
ミッション・インポッシブルは
音楽鳴るだけ
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雪の轍(2014年製作の映画)

4.0

想像以上に重厚。最初は少し眠気に攫われそうにもなったが、会話のやり取りが進むにつれて、非常によくできた会話劇だなと評価が上がっていく映画だった。
人間ドラマが非常に上手く作られていて其々の人物像が真に
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サイの季節(2012年製作の映画)

3.2

イラン映画が好きなので、なんの前知識もなく見に行った映画。この映画、とても重かった。でも、何だか肩に無用に乗っかる重みで、心にずっしりという感じではなかった。
なんだろう、このすっきりこない後味の悪さ
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(1989年製作の映画)

5.0

ペドロ・コスタ鑑賞記録①
これが処女作。この事実だけで、ペドロ・コスタの才能に驚嘆の一本だった。
この人は間違いなく映画狂だなという確信の種は、至るシーンで芽吹き、静かな感動となって花開く。音、断片、
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

4.0

名古屋行きのバスの中で。映画は冒頭を見れば、わかる。というのが持論。というわけでライブラリに入っていた準新作未見の映画の冒頭を見まくるが、10分20分ほど見ては、止めるを三本ほど繰り返していた。
今回
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.8

キアロスタミ再見備忘録⑥
「映画がどんな芸術か知らないが、年寄りをもっと年寄りにみせるのが芸術かね。年寄りをもっと若くきれいにみせるのが芸術ってものじゃないのかね」
キアロスタミの代表作『友だちのうち
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クローズ・アップ(1990年製作の映画)

4.8

キアロスタミ再見備忘録⑤
あまり知られていないが、実はキアロスタミの最高傑作なのではないかと言われることもある一本。
実際にあった詐欺事件の犯人及び被害者が、事件の詳細を〝演じる〟という何とも奇抜な設
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ホームワーク(1989年製作の映画)

4.5

キアロスタミ再見備忘録④
前作『友だちのうちは、どこ?』と実質的にはセットになっているドキュメンタリー作品。
罰の意味を、子供たちは知っていても、ご褒美の意味はわからない。
ベルトで、殴る、定規で、殴
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.4

キアロスタミ再見備忘録③
初めて見たときは、劇場で爆睡してしまった本作。今回3度目の鑑賞。〝ジグザグ小道三部作〟として、のちに続く『オリーブの林をぬけて』と『そして人生はつづく』とセットにされることが
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トラベラー(1974年製作の映画)

4.0

キアロスタミ再見備忘録②
嗚呼無情、というキャッチコピーが似合うのではないかと思うくらいに心がヒリヒリする一本。
キアロスタミの作品の中では、純粋に内容だけで楽しむ映画という印象も強い。
子供視点のイ
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パンと裏通り(1970年製作の映画)

5.0

キアロスタミ再見備忘録①
処女作、一番最初に見たキアロスタミ作品として思い出深い一本。
子供が主役、かと思いきや実は最後のショットで視点が代わりワンコ映画であることに気づかされるだろう。
一見ドキュメ
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サクリファイス(1986年製作の映画)

4.4

タルコフスキーの遺作。どのショットを見ても美しく、目の保養になり、まさにタルコフスキーの映画とは、極上の酒のつまみだなという感じだ。
この映像美を前にしたら、ストーリーとか何でも良くないか?というのは
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ある女の存在証明(1982年製作の映画)

3.0

手元に代表作『砂丘』と『赤い砂漠』がないため、下手なことは言えないが、この人は年を経ることに作品もまた老いていくタイプの監督だというイメージを拭い去ることのできずにいる。この作品もまた、残念としか言い>>続きを読む

さすらいの二人(1974年製作の映画)

3.7

ラストの長回しは魅力的だけど、その他はどうなのかな.......というのが正直な感想。
アントニオーニの作品は、ラストの作り方の上手さが魅力という感じなのかしら。

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

3.8

1人アントニオーニ祭り第三作目。「愛の不毛三部作」を順に見てきてロッセリーニの『イタリア旅行』をふわりと思い出していたが、本作はタッチがよりおフランス、アントニオーニ作品群の中でも、少し異色の作品だと>>続きを読む