マクガフィンさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.2

文化の違いを感じたが、序盤のワッフルを奪い合う物量が多く入り乱れる暴動に感心。殺人鬼系ホラーだがモンスター系が出てこないことが良いような。サスペンス要素もあるが、犯人の目星は付くし、犯人が分かってから>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.3

酒やドラッグやSEXでは満たされない、死を弄ぶことしか埋められない虚無感が何とも言えないが、本人以上に周囲が被る、自業自得で巻き込み系ホラーなことが忌々しくも。

中盤までは興味深いが、憑依への誘惑が
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新任女教師 二人だけの教育実習(2006年製作の映画)

3.3

サイコパス先生・吉岡睦雄の小説が書けなく停滞していることと歪んだ性癖を掛け合わせて、女に要望と欲望を一方的に希求するキャラが良い。病的でサディストなONとOFFの切り替えも同様に。
屋上と窓の鉄格子、
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ネオン蝶 第四幕(2013年製作の映画)

2.9

接客のための政治経済の勉強をしたり、客にプレゼントをする気遣いによる人気嬢の掘り起こしは良いが、いくら何でも終盤のプロットが飛躍し過ぎに。原作未読。

ネオン蝶 第三幕(2013年製作の映画)

3.0

第三幕から鑑賞。予想がつかない内容とスピーディな展開がドラマとしての面白さに。原作未読。

蒼空(2008年製作の映画)

3.0

四畳半上京物語。何てことないプロットだが、リフレインするフォークソングが効いてくる展開の妙は流石に。夢破れたり、道を外した者達の悲壮を描きつつ、ラストにパっと心を照らすことは城定節に。原作未読。

ヤンキーアイドル(2012年製作の映画)

3.2

アイドルユニット名や社長やPDの名前まで悪ふざけし過ぎで、アイドル業界への皮肉が痛快に。モキュメンタリータッチな映像、ヤンキー仲間との友情など、アイドルオタの幼馴染との純恋、所々に挟む映像やリフレイン>>続きを読む

池袋ヤンキー戦争(2010年製作の映画)

2.9

各々の正義の定義を描きつつ、許容されない社会を池袋に見立て、社会(男からの抑制)と友達と好きな男を殺された組織へのレジスタンスに。進む道に幸あらんことを。

ヤンキーヘルパー(2011年製作の映画)

3.1

ヤンキー女がヤクザの組長とチンピラ彼氏をヘルパーすることになる妙な展開。麻薬に翻弄された人々を描くことは切ないが、明るいトーンで描くことに好感。達観したような組長が良く、ヘロインを撒き散らす、妙な開放>>続きを読む

タナトス(2011年製作の映画)

3.4

少し間違えるだけでチープになりそうな題材だが、要所要所を抑えている丁寧な映像と構成が良い。見る見られる視線の配り方が効果的で、没入感の向上にも。

平愛梨の付け入るスキを与えない男の世界は古いが、寄り
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

3.3

過剰気味なキャラ設定だが、軽妙なテイストとタイトな展開が良いような。ベクトルが違う各々の悩みがトラブルの起因となるが、女の夫婦と家族の関係に苦悩することがリアルにも。娘のリアクションが可笑しく、トラブ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

スタンダードな画角で映し出す、モダンな東京の公的建造物とレトロなガジェットと木漏れ日。外国人監督が見たTOKYOなので設定の甘さがあるが、習慣的な日常での些細な変化を描き、光と影とその融合により息づく>>続きを読む

ハンガー・ゲーム0(2023年製作の映画)

3.0

闘技場でのハンガー・ゲームと、そんなデスゲームが開催される社会情勢を描き、闘技場と社会の内外で人がどんどん死んでいくことで重層的になっていることは興味深いのだが。蛇が苦手で、シリアスなトーン・展開での>>続きを読む

若妻痴漢遊戯 それでも二人は。(2004年製作の映画)

3.0

洗濯機とサックスを夫婦の関係のメタファーとしたり、UFOへの願いごとに感心。やらかした夫婦を否定しないことが城定節で、夫婦の再生へ。

ユリア100式(2009年製作の映画)

3.3

健気でひた向きな汎用人型ダッチワイフのキャラが良い。明るいトーンで描く、ダッチワイフの葛藤や旧式ダッチワイフに対するマウントが可笑しくも。性的搾取の為に作られたが、ダッチワイフの自我が芽生えて、様々な>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

3.0

「ウィッシュ」の上映前に流れたので、「ウィッシュ」の期待値を上げたことはマイナス。「ウィッシュ」を字幕で鑑賞するのに、こちらは吹替な違和感も感じたが、ノスタルジックで、「ミッキーのお化け退治」と「ドナ>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

2.6

願いを叶えることをモチーフにするが、市井の人は魔法を使える王に願いを懇願する他力本願だし、ヒロイン・アーシャは物語を牽引できないし、キャラ達に共感できない。王が闇堕ちした理由が承認欲求的な浅はかさに呆>>続きを読む

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

2.4

子供のイマジナリーで広がる世界観は良いが、そのイマジナリーを喰おうとする大人のバックボーンを描かないので、何のメタファーかが全く想像できなく、気持ちが宙ぶらりんに。しかも、摂取して蓄えようとする対象が>>続きを読む

アダルトビデオができるまで(2008年製作の映画)

3.3

「アダルトビデオの作り方」と繋がりがあり、ビデオ通販から有料配信へ。
お仕事映画だが、理由と本能のテーマを含蓄した平凡な主人公の成長にも。前作以上に胡散臭い吉岡睦雄のキャラ立ちが良く、楽しかった思い出
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アダルトビデオの作り方(2007年製作の映画)

3.2

ビデオ時代の〈AVの作り方〉のお仕事映画の栄枯盛衰。撮影の切り替えしが効果的で、現実と南の島に抱く幻想の揺さぶりが、吉岡睦雄に揺さぶられることに繋がることが面白い。原作未読。

押入れ/味見したい人妻たち(2003年製作の映画)

3.4

レトロな色調で序盤の演出が効果的に。覗く覗かれる視覚から得られる快感の妙を描きつつ、聞こえない片耳や、隣人のSEXのやり取りが聞こえるような聴覚の演出にハッとさせられる。
睡眠薬も効果的で、蛻の殻の押
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.3

舞台出身などの姿勢の良いイギリス俳優を多く配置しているので、佇まいやテイストが好みで、ミュージカルとのマッチさも良い。悪者側はコメディアンが多いが、コミカルはヒュー・グラントが『オペレーション・フォー>>続きを読む

青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(2023年製作の映画)

3.2

並行世界のような思春期症候群は、男のセクシャルさが無いキャラが効果的なようなで、作品のテイストに嵌るような。夢見心地なIF世界を否定し、波乱万丈な現在を肯定する。問題と克服が続き、今作で終わると思った>>続きを読む

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

3.3

タイムスリップなど突っ込みどころはあるが、戦争や特攻をヒロインを通して擬似体験できることが良く、時代を超越する手紙が効果的で作品が締ることに。未来を知るヒロインが特攻の無意味さをぶつけるが、未来は見え>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.3

失踪や名前違いの謎からドンドン問題が膨らんで行くミステリー形式が良く、社会の歪みから派生した蟻地獄にハマったような無国籍者の想像を絶する過去と前途多難な未来が何とも言えない。
日本社会の暗部をメタファ
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.4

色彩豊かで水墨画のような綺麗な筆致が良く、天真爛漫で好奇心旺盛なヒロインのメタファーでもあり、戦争が近づき、暗い影を落とす前触れにも。クレヨンやピアノから広がる妄想や死の前触れや前兆に感心も。原作未読>>続きを読む

青春ディスカバリーフィルム いつだって青春編(2015年製作の映画)

3.2

■張り込みメシ(城定秀夫監督) 3.2
年下刑事の食事の話やアレンジしたメシに触発されることが可笑しく、張り込みによる疲労や緊張に対する食事の緩和が良い塩梅に。眉毛がピクピクするリアクションが良く、食
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隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

3.3

惑星難民Xが舞台装置な設定が好みで、得体の知れないものに対しての畏怖や侵略を恐れた人間が逆に、パーソナルスペースを犯し、人権を侵略することが興味深い。原作未読。

「悪魔の証明」の存在しないことを証明
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MY (K)NIGHT マイ・ナイト(2023年製作の映画)

2.6

企画やプロットのセンスが欠け、寄りの画・カット割り・スクロールが多いことに辟易で、救う者が救われることをセリフで纏める。
中川龍太郎監督の純文学的なテイストが好きだったが、LDHを逆に利用できないと、
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.7

ナポレオンの革命家として冷静沈着に大きな武功を立てることとは裏腹に、妻ジョゼフィーヌへの愛や嫉妬などの様々な感情を抱く妙な関係性と数奇な運命を描く。ジョゼフィーヌのナポレオンへの献身的な努力が描かれて>>続きを読む

怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.4

無許可で脳チップを埋め込まれて人格操作された被害者の子供達がサイコパスに仕立てられて加害者になる設定が興味深い。サイコパスの誕生や絵本が『MONSTER(浦沢直樹)』に似ているが。原作未読。

サイコ
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私たちの、(2022年製作の映画)

2.9

踏み出すことと停滞すること。居場所を描きつつ、変わる関係性と変わらない法律が何とも言えない。

二十歳に還りたい。(2023年製作の映画)

2.5

唐突なパラレルワールド、天の声の背景がウルトラマンのオーロラぐにゃぐにゃ映像に似ていて失笑。
ノスタルジアな過去と夕日と歌謡曲を掛け合わせるが、最後に期待していた千眼美子(清水富美加)が登場しなくて残
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ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(2023年製作の映画)

3.3

前作は忘れたし、シリーズならではの纏まりの悪さも同じだが、何となく理解できるキャラ達の配置や、戦術を駆使し見せ方が巧い戦車バトルアクションに感心する。前作から2年経過しており、もう少し短いスパンで上映>>続きを読む

花腐し(2023年製作の映画)

2.9

女とピンク映画を掛け合わせ、ノスタルジックな喪失からの悔恨と、ほんの僅かな未来への光明か。原作未読。

悔恨をモチーフにするが、男二人の視点ではピースが足りないのは当然で、男達を反対にしたら的なことも
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人生は、美しい(2022年製作の映画)

3.1

ミュージカル仕立てに驚くが、暗くならない抑揚には効果的。
ヒロインは魅力的だし、ロードムービー形式での前向きさが良かったが、寄り添う夫の言動が古風過ぎて、シンパシーを抱くまではいかないことが惜しい。
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