このレビューはネタバレを含みます
解剖が進行している間が、最も不気味で恐ろしかった気がする。人知を越えた異常が次々と露わになるが、解剖を家業とする父子はこれを進めない訳に行かない。
ジェーン•ドゥの守護天使が数体ほど廊下を徘徊し始めて>>続きを読む
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主人公の言い分を一通り聞くまで絶対に殴らないイジメっ子、
感じの悪い主人公に対して常に忍耐強く優しいヒロイン、
緊急事態への適応力が異様に高すぎる母親など、首をかしげたくなる行動を取る人物が多い。>>続きを読む
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浮世離れして美しく、奇しいシーンが切れ間なく連続している作品で、引き込まれたが、同時に手に負えないとりとめの無さを感じた。
作中に広がる海の風景のように、いつ果てるとも知れない奇妙な時空が展開されてい>>続きを読む
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<1>
『悪い奴ほど良く眠る』と同じ構造の物語に思える。
現場で実際に手を汚し、立場や命を危険に晒されるのはあくまで末端の男達に過ぎない。
真の黒幕は末端とのやり取りすら子飼いの走狗に一任して、己は遥>>続きを読む
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<1>
『小さな悪の華』と本作は、同じ事件を題材元にしていると聞き、興味深かった。
前者が少女達の無邪気な悪意と凶行を印象的な映像で描くのに対し、本作は彼女達の悪意を醸成した土壌は何か、凶行に至った>>続きを読む
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<1>
子供達、とりわけ美しい子供は残酷なものと相場が決まっている。
周囲に慈しまれ、掌中の珠のようにして育てられた二人の少女は心身に瑕疵が無く、無垢である。
後々まで尾を引くほど深刻に傷つくというこ>>続きを読む
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<1>
主人公の少年ワレルカは、他の多くの子供達がそうであるように自分を持て余している。
自分の内側の有り余る活力と、感情の起伏に突き動かされ、およそろくでもない悪戯ばかりする。
母親を愛しているが>>続きを読む
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<1>
二人の女教師に連れられ、少女達は山へピクニックに出かけた。
ふだん学校と寮に押し込められている彼女達にとって、束の間の休息のひと時である。
外出に華やいだ雰囲気も落ち着き、午後の野辺で一行は安>>続きを読む
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映画の中の物語を心から愛し、そこに生きる女優を憧憬をもって見つめていた「彼女」が、奇しくも映画を模したような結末を迎えたのは皮肉なのか。
願わくば、その幕切れが彼女にとって祝福の意味を持っていて欲し>>続きを読む
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<1>
住民全員が失神ののち、女性全員が妊娠というのは絵面的にも衝撃だった。
世界各地で同様の事件が頻発しているとのニュースも、恐怖とわくわくを禁じ得ない。
強制失神時に自らを鉄板でこんがりとバーベ>>続きを読む
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<1>
カニ漁船を襲う怪物の造形が面白い
おおむね植物のような形態を取っているが、液体化の能力を駆使して生物にも容赦なく寄生する
長年海に潜んで膨大な遺伝子情報を取り込んだ結果、遺伝子操作も身につけ>>続きを読む
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本作での人命の扱いは、生かすも殺すもわりとラフである
作中の人々がだいたい大雑把なせいもあるし、強からず弱からずの怪物に人命が軽快に消費されていくせいもあるが、そんな印象が強い
ドラマ的には少しもった>>続きを読む
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<1>
街外れに立つ3枚の看板は、ある母親の問いかけから始まった
血塗られたように真っ赤な看板の文言は、読む者を切り刻むように問いつめる
娘は玩弄された末に命を奪われ、肉体の面影すら破壊し尽くされた>>続きを読む
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デッドプール曰く、人生は災難の連続だが合間に幸せなCMが挟まる
人生をこれほど的確に表現した言葉を未だに聞いたことがないし、この先も聞ける気がしない
狂気のヒーローの言動があまりにキュートでチャーミ>>続きを読む
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<1>
ミステリ、エログロバイオレンス、サイコなど諸要素が鵺のような格好で組み合わされ、終始得体の知れない話だった。
作品の脳幹と言えるテーマ自体、SFとオカルトが奇妙な形で融合しているように見える。>>続きを読む
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<1>
大いなる空転の物語である。
祖国を守らんと文字通り「地下に潜った」レジスタンス達は、果てしもない年月を耐え忍び、活動し続ける。同胞同士で諍いもする。実際にはとうの昔に終結した戦争と、訳も知らさ>>続きを読む
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<1>
少年少女の群像劇として展開するが、本作に物語は無いように思う。
現実離れした浮遊感を漂わせつつも、ひたすら陰鬱な映像が綿々と続き、物語の成れの果てを浮かび上がらせる。惨状から見当たるのは、た>>続きを読む
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<1>
人間の知性が脳主体のトップダウンを特徴としているのに対し、虫の知性は身体主体のボトムアップと聞いたことがある。
本作からは双方の知性の凄みが伝わる。
希望や闘志をもとに理想を頭に描いている時>>続きを読む
序盤から最後の最後まで破滅の足音がついて回るものの、映画全体のムードは明るい。
主人公の悪漢二人が多少なりと馬鹿だったり、間抜けだったりしながら、迫り来る現実を二人がかりで荒っぽく乗り越えていく姿はユ>>続きを読む