Gamさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.5

ポップ・ミステリー映画として確立されてほしい。ひとが死んでるのにオシャレ。

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.0

現実世界の死について。偉大な人の死には、悲しむ時間も与えられない。失った空洞から、残された者たちに、試練と責任が流れこんでくる。次々と。休む間もない。涙を流す感情の暇も許されない。偉大な先人の姿を想像>>続きを読む

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.0

話にも、ハンマーにも、愛にも、
重みが足りなくないか…?

ソーの人間性がバグっていた。

戦友が腕を失うほど重傷なのに
マヌケで無神経な発言をしたと思えば、
ジェーンへの悲しみを瞬殺して
宿敵の娘に
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.5

肉体以上に、言葉が強い映画。

すべての台詞が、現代人の心の核を突いてくる。デヴィッド・フィンチャー監督の人間に対する思慮深さが炸裂していた。若きブラッド・ピットの神がかりルックスも勿論あるけど、タイ
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.5

脚本の骨が太くて好きだったが、ピクサーがやるとどうしてもポップになってしまい、緊張感がないのが残念。ギャグ要素が多かったり、あっけらかんとテンポ良すぎたり。演出の方向性を、トイ・ストーリーから離して、>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.0


パルパティーンはいつまで学ばないんだ。お前くらいだぞ、この時代に「暗黒」という言葉で勃起してるやつは。

というくらいに、
全キャラクターの思想が形骸化している。スターウォーズはもう難しいなと思う。
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.0


『インターステラー』的な、想像の及ばない未知領域への恐怖と好奇心がある。無限に続く宇宙や、永遠の時空間への恐怖。(「アペイロフォビア」と言うらしい。)個人的に好きな領域なのだと思う。ずっと面白かった
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ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

2.5


ウェスアンダーソン作品は、題目の響きが良い。あと、色彩とかフォントとかズルい。お洒落だなぁ〜と思う。今回もすごく思ってて、ずっと見たかった。ワクワクした。面白そうだな。面白くなってきそう。そろそろ面
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スパイダーマン(2002年製作の映画)

3.5


ヒーローは、
楽しくてカッコいいだけじゃない。
だって人間なのだから。

という、監督の気概を感じる。

8 Mile(2002年製作の映画)

4.0


女を捨てて、
怒りのまま圧勝する男のカッコ良さ。

恐怖も優しさも忘れきった
主人公のアドレナリンが、俺にも流れ込んでくる感覚があった。カタルシス。

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0


いまの日本を彷彿させるプロット。
正義も悪も、切り取り方がちがうだけ。そこには受益のための所業しかないんだな。

正義になりきれないヒーローというのが、人間的で残酷だなと思った。だからこそ、儚くて美
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.5


今作に限ることではないけれど、
デカい話の補填的な役割の映画がマーベルはどうしても多い。風呂敷広げ。
『エンドゲーム』の体験があるからこそ、みんな我慢できてるんだと思う。

ナターシャのお母さん、エ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5


戦闘機が空を飛ぶことに
なんのドラマや浪漫があるのか。
空想的な創造の余白がないだろう。

と、思っていたのが、
めちゃくちゃ馬鹿だったなと思う。
そこが凄いことなのに。

鉄のかたまりが、マッハで
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.0

人類は、こんなにも脆弱で
すばらしい生き物に進化した。

アメリカではクリスマスの定番映画らしい。『スパイダーマン/NWH 』の脚本家がインスピレーションを受けた作品。

原始人は、食物の確保と住居の
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耳をすませば(1995年製作の映画)

5.0

誰もこんな青春は経験してないのに、
無限のノスタルジックを感じてしまう。

うるさい家族との距離感。
学校がひとつの社会である感覚。
将来に悩むほど心は成熟しているけれど、
まだまだ現実を見れない視野
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バブル(2022年製作の映画)

2.5

見なくてもつまらないと分かるし、
見てみると本当につまらない。

音楽も、映像も、脚本も、プロモーションも、全てが手の込んだ作品のはずなのに、全く心をつかまれない。
それについて考察するのが、唯一楽し
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CUBE(1997年製作の映画)

4.5

英雄気取りで優しいリーダーが、
実はいちばん性欲が強いんだよな。

「目が覚めると、死の箱〈CUBE〉の中だった-。」的な、こういった映画ジャンルを「ソリッドシチュエーション・スリラー」というらしいで
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アルゴ(2012年製作の映画)

4.0

あくまで娯楽的な意味で、
歴史と虚構のミックス感が絶妙だと思った。実際の映像を織り交ぜる演出など。
(ただイランの国家印象を著しく下げてしまうと思うので、その部分は最後にケアしてあげても良かったのでは
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グラディエーター(2000年製作の映画)

5.0

人間は、愛と復讐の生きもの。

古代ローマの人間讃歌。
蹴落とされ、踏みつぶされ、
諸悪に泥をかけられた英雄の魂が、
復讐に燃える”マッドジャスティス”と化し、悪を追い詰める。

『ジャンゴ-unch
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バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年製作の映画)

3.0

最終作ということで、ポップな『テネット』みたいな話を期待していたが、そうじゃなかった。デロリアンはほぼ登場せず。ほぼ西部劇であまりワクワクしなかったな。『アベンジャーズ:EG』的な時空旅行はなかったの>>続きを読む

ラスト サムライ(2003年製作の映画)

3.5

『アバター』的な正義フィクション物語。白人酋長の話はさて置き、RPGやドラゴンクエストを感じて俺は好きです。

アル中のトム・クルーズが「サケ!ウォォオ!」と叫ぶシーン。小学生の頃、兄と真似をして遊ん
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(1965年製作の映画)

4.5

しがらみの武士道に生きる漢。

タイトル演出から最高傑作。浮世絵みたいな雪降る江戸。奥に寝転ぶ男にズームアップ。顔を上げる三船敏郎の横に「侍」の文字。音楽「ピュ〜!」俺「ンアァカッコイイ~‼︎」
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ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

3.5

武士道とギャング。読書と暴力。英語と仏語。銃と刀。殺し屋と少女。忠誠と裏切り。ゴーストとドッグ。組み合わせの妙に、独特な世界観を感じた。

ブラックミュージックが一番似合うのは黒人なんだなとも思った。
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.5

ラストシーン、俺はピーターが心の中でこう呟いている気がした。

「This is my gift, my curse. Who am I? I’m Spider-Man.」

大いなる責任を知って、よ
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リトル・フォレスト 冬・春(2015年製作の映画)

4.0

「田舎」の美しさ。それは、自然と文明がバランス良く共存していること。DNAに刻まれたその平衡感覚への懐かしさから来るんだろうなあ。

決して全てを奪うことなく、その循環システムに寄り添い、利用させても
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最高に素晴らしいこと(2020年製作の映画)

4.0

人の心はあまりに脆く、
しかし、他に頼ることで必ず蘇る。
「息のできない水の中で、息をできる瞬間」それが愛だと星野源も歌ってる。

『タイタニック』的な命の継承と、『ティファニーで朝食を』のような人生
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.5

『DEPARTED』とは「肉体から離別した物 (= 魂、死んだ者たち )」という意味。物語を複雑に突き走る、支配と計略と正義の欲望たち。それらが全て叶わずに、しかし美しく、肉体から離別していく様を描い>>続きを読む

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.5

自分の哲学があって、色んな景色を見せてくれる、
こんな父親に俺もなりたいと思った。

そしてキンタマにコーンスターチをかけたい。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

3.5

アムロとシャアの物語から12年後。

近未来の政治や文明が、クーデターとかでめちゃくちゃになっていくの好きです。AKIRAとか然り。ガンダム史として、主人公が反乱側なのも趣深い。

個人的には、若者特
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

6代目ジェームズ・ボンドという、すばらしい様式美の終焉だ。

毎度冒頭からカタルシス爆発しちゃうタイトルシークエンス、ボンドの運命を予見する壮大な楽曲たち、洗練されたハイセンスな装飾、どう見ても悪そう
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八月の狂詩曲(ラプソディー)(1991年製作の映画)

4.0

歴史が残る限り、戦争は忘れられない。
その怒りも、憎しみも。
歴史と人間を混同してはいけない。

この映画は、戦争そのものを見せずに、それらが与えたコミュニケーションの障害に焦点を当てている。
ハワイ
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箱入り息子の恋(2013年製作の映画)

3.0

35歳、盲目の恋。

人はここまで強くなれるのかと、逆説的に思った。これほど高精度な”箱入り息子”を憑依させられるほど、星野源の中には「”社会的弱者”とされがちな男性」としての経験や思い出がたくさんあ
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“隠れビッチ”やってました。(2019年製作の映画)

4.0

人は簡単に変われる。
だからこそ、
簡単に戻れるのかもしれない。

【21世紀「絶望カタルシス」TOP3】
『メメント』
『シャッター・アイランド』
『”隠れビッチ”やってました。』

***清楚系ビ
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ボビー・フィッシャーを探して(1993年製作の映画)

3.5

『ボビー・フィッシャーを探して』と言ってますが、ボビー・フィッシャーを探す話ではないです。

姿を消した伝説のチェスプレイヤー「ボビー・フィッシャー」を探していたチェス界に、突如現れた天才少年。
そし
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.0


カイザァ…ソゼェ…!!

キントが警察署を去るラストシーン、皆がいう通り最高にカッコイイ。すべて計算済みのスマートな勝利。
ケヴィン・スペイシー、禿げてんのにカッコイイの。助手席のコバヤシも禿げてん
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.0


この映画のテーマは
「煙」らしいです。

第一章=「煙に巻いてきた人生」
本質的なことから逃げて、ヤクザに居場所を求める。
第二章=「狼煙をあげる人生」
大切な人のために、立ち上がる。
第三章=「煙
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