まかおさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

まかお

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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.0

スティーヴン・ダルドリー特有のアカデミー賞狙い感は否めなかったけど、良い映画だった。

誰しもが大切なものを失っている。
大切な人を失うことで人の温かさに触れるという単純な話。

主人公はちょっと憎た
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ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

4.0

ハリウッドも経済も宗教も全部風刺しちゃうコーエン兄弟はさすがとしか言えない。

よくわからないところも多かったけど楽しめた。
社会主義に頼ってたら仕事へのモチベーションも下がるし、自分自身を見失うこと
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

3.9

映画でドイツといえばナチスものの方が多いけど、旧東ドイツの時代もなかなかすごいな…
1984年なんて最近じゃん。

"他人の人生を覗いて心を動かされてしまう"って、"映画を観る"という行為と同じ。
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

どれだけ叫んでも届かない世の中で、自分の声を聞いてくれる存在に出会えるなんて奇跡でしかない。
でも、そういう相手の叫びに気づくのは難しかったりする。

「安さんの叫び声を聞けなかった」とかセリフで言っ
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.6

面白くはないけどずっと可愛い。
ゴースト夫婦とウィノナ・ライダー演じるリディアの関係が愛おしい。
結末も平和的すぎて好き。

美術とメイクがすごい。
コープスブライドを実写でやったような世界観。
後の
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.1

ドゥ・ザ・ライト・シングの頃から未だにこういう事件がなくなっていないという事実に失望する。

冒頭で流れる実際の映像があまりにもショッキング。
あんな結末に向かうなんて映画のなかの登場人物たちは知る由
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーがひどすぎた。
どんでん返し的な騙し合い展開が多すぎて、終わらない卓球のラリーをずっと見ているよう。

アクションもCG臭いし、意図的なB級感と意図してないB級感が混ざってすごい安っぽい映画
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

"愛とは何か"という永遠の問いに対して、思いきって「愛がなんだ」「好き?何それ」で回答してしまう、すっきりするようなしないような作品。

この人が幸せでいてくれればそれでいい!的な結末には、それ"推し
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.7

派手なアクションものかと思いきや、道徳について考えさせられる静かな映画だった。
正義と私怨はどう違うのか。

最後のサッカーのシーンで一気に点数はね上がったな~

最初エリートだったエミリー・ブラント
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.0

クリント・イーストウッドは地味な話を面白くする天才。
パニック映画として盛り上げることもできるはずなのに、公聴会のシーンが一番面白いってすごい。

機長の判断がすごいのはもちろんだけど、救助に駆けつけ
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ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

3.8

遠い国で悲惨なことが起こっていても、ほとんどの人は他人事だと思って興味を示さない。
でも実は自分たちの生活とも地続きだったりして…

深刻なテーマのわりにエンタメ性が強すぎかな。
特に後半は男同士のア
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.4

あえてそうしてるのはわかるけど、さすがに盛りすぎ。
どこまで実話なのかな…とか考えるのもやめたくなるくらい盛ってる。

そこでそれ入れる必要ある?みたいな無駄なギャグで感動を薄めるのはタイカ・ワイティ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

これで終わり…!?って感じだった。
もっと主人公が追い詰められていくのかと思いきや、わりと地味な展開が続くあっさりした映画。
サスペンスより法廷もの要素の方が強い。

50 CentのP.I.M.P.
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容疑者、ホアキン・フェニックス(2010年製作の映画)

3.2

実験的で面白そうではあるんだけど…
"ホアキン・フェニックスがラッパー転向をフェイクで発表した"という事実は面白い。
ベン・スティラーとナタリー・ポートマンのくだりとか、こんなことが実際あったんだな…
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.5

どんなに悲惨なことが起こっても、いつも通りの日常は続いていく。
そしてそんな日常を支えるのが映画や漫画などの娯楽。
60年代エンタメ賛歌として最高だった。

始まり方からセンス良すぎて惹き込まれちゃっ
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

この時代のSF映画特有のダサさと気持ち悪さが出てて良い。
撮り方やデザインがウォシャウスキー姉妹っぽくて、スピルバーグ作品って感じはあんまりしなかった。

ストーリーは途中まで面白いけど色々気になる。
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ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

3.8

ヒトラーはあんまり出てこない。
どちらかというとヒトラーの周りにいた教科書に載らない人々にスポットライトを当てた映画。

登場人物への感情移入なんて求めてないタイプの映画なのかもしれない。
客観的な目
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ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

4.0

結婚なんかするもんじゃない系映画。
ゴーン・ガールみたいにエンタメとして面白い感じじゃなく、普通にありがちなパターンだからしんどい。
自分の両親に重ね合わせて観ちゃう人多いんじゃないかな。

これ圧倒
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インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

3.6

そこまでスポ魂ものでもなく、マネーボールほど興味深い話でもなく…
アツいスポーツ映画というよりはマンデラ大統領の伝記映画みたいな感じ。

でも他人種同士が喜びを分かち合う姿はとてもグッときた。
やっぱ
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アメリカン・ドリーマー 理想の代償(2015年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

面白い瞬間もあるんだけど、全体的にニッチな話すぎて地味に感じてしまった。

栄枯盛衰ものなのかと思いきや主人公自体はそこまで転落せず。
最後の彼が自殺する展開は取って付けた感があった。

ジェシカ・チ
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エレファント(2003年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

犯人2人に感情移入できない。
無差別殺人は正当化できるものではない以前に、そもそもの2人の苦しみの描写が足りないので、ただの猟奇殺人者にしか見えない。

ミシェルが最初の犠牲者になってしまったのは絶対
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ロード・トゥ・パーディション(2002年製作の映画)

3.6

マフィアものとか殺し屋ものって、いつ誰が死ぬかわからないヒリヒリした雰囲気が好きなんだけど、本作ではそれをあまり感じられず…

ジュード・ロウ演じるマグワイアはあと1歩でハンニバル・レクターやアントン
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ブーリン家の姉妹(2008年製作の映画)

3.7

男性が地位や快楽のために女性を利用するのがオフィシャルだった時代。

男の嫌なところと女の嫌なところをドロドロに煮詰めたような話。
どこまで史実なのか気になるな…

クローサーやブラック・スワンでもあ
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ヒックとドラゴン 聖地への冒険(2019年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

映像が2作目以上にとんでもないことになっててすごい。特に砂や水の表現。

「バークは場所じゃない!僕たちとドラゴンのことだ!」って完全にマイティ・ソーのアスガルドのそれだな…と思ったり。北欧人の価値観
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ヒックとドラゴン2(2014年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

"人は変われる"がテーマのはずなのにそんな雑に悪役倒しちゃっていいのかな…?

新キャラに全然魅力がない。
二十歳のヒックもすっかりおっさんになっちゃって…
トゥース以外のドラゴンもっと可愛くしたりか
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ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

人間とドラゴンも、ヒックと父親も、すれ違いや争いをなくすには、互いに相手を知ろうとすることが大事。

ラスボスの怪物は普通に殺しちゃうんだ…って思ったけどしょうがないか。

ヒックが片足を失うラストは
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

3.6

さすがスピルバーグとしか言いようがない細かい映画的演出が面白い。
でもインディ・ジョーンズやE.T.に比べちゃうと、印象に残るシーンはそこまでない。

終盤で一気に盛り上げたいのはわかるけど、恐竜が出
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コラテラル(2004年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

面白いは面白いんだけど、細かいツッコミどころが気になってB級感が否めない。

トム・クルーズ演じるヴィンセントは冷酷だけど説得力のある言葉を吐く不思議なキャラクター。
最後死ぬシーンはどんな気持ちで見
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

3.9

同じような人間ばかりの輪のなかに1人違うタイプの人間が入ることで活気づいていく。
ナンセンスなたとえだけど、ショーシャンクの空にみたいな映画だなと思った。

最後はかなり重い。胸糞と感動が半々。

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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

コロナ禍…SNS… 親近感湧きまくりの現代映画。
だいぶ直近の実話だけど、これはなるべく早く映画化するべき内容。

ちょくちょく流れるHIPHOPが最高。
庶民が力を合わせて富裕層に立ち向かう!という
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

アクションシーンが全部クライマックス並みだからハードルが上がりすぎて最後はちょっと地味に感じちゃう。
それくらい感覚が麻痺する映画。

互いにすれ違い、互いに学び合う主人公2人の友情が激アツでした。
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マッチポイント(2005年製作の映画)

3.3

前半はいつものウディ・アレンって感じで退屈。
終盤の思いもよらない展開が唐突すぎる気もしたけど、オチは面白かった。

笑わせにきてるのかわからない微妙なラインのエロいシーンやめてほしい。

スカーレッ
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ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

全編通して黒人が虐げられる描写がほとんどなく、深刻さが全く伝わってこない。
後半でやっとキング牧師の"善人の沈黙"の話が出てきたかと思いきや、人種差別について深掘りされることなく、急にミス・デイジーの
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21グラム(2003年製作の映画)

4.3

どんな出来事があっても、どんなに罪の意識を引きずっても、人生は続いていく。
「この人はあんなにつらい思いをしたのにどうして普通でいられるんだろう…」と思ったこと皆あるはず。

イニャリトゥの前作アモー
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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

そもそも産みたくもない子を無責任に出産したり、赤ちゃんを泣き止ませる努力を諦めて工事現場に連れて行ったり、娘の失明もケヴィンのせいにしようとしたり…

何かと責任から逃れたがる母親に重荷を背負わせるた
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

最初はぎこちなかった2人の距離が徐々に縮まっていく姿が微笑ましい。
別れは決まっているからこそ、もっと早くからこの人と愛し合っていれば…という後悔も募る。

ソフィが花柄の裁縫をするカットが秀逸。
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