Ninicoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.5

ひろゆきが配信でキリエのうたを観た話をしていて、
『広瀬すずさんが、いただき女子りりちゃんみたいな役で出てる』
と言っていたのが気になって鑑賞してきた。

私は今40代で、スワロウテイルやUndoを思
>>続きを読む

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

3.8

シネスイッチ銀座でレディースデー950円!やったー!と思って初日に観に行ったら、映画の後にスタッフが出てきて、何かしらと思ったらまさかの『監督ご本人』フランスからのお出ましでトークショーが始まった。び>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.7

子供の頃に鑑賞。怖かったヒルのシーンやひたすら線路を歩くシーン、激エモな表題曲のラストはずっと忘れられなかった。

何の気なしに大人になった今再鑑賞してみたら、いやはや、やっぱり映画って素晴らしいです
>>続きを読む

よみがえるブルース/トゥー・レイト・ブルース(1961年製作の映画)

3.7

モノクロでも鮮やかさを感じる映画は数あれど、この作品のジェスの可愛さは凄い。薄ピンクの花びらか何かとしか思えないし眩しい。

ジェスと恋仲になるジャズ・ミュージシャンの音楽的葛藤を描いているが、時代が
>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.0

アル中ブルジョワ女性が片道切符で呑んだくれの旅に出るロードムービー。

主演のアル中女性を演じるのは、まだあどけなさの残る爆美女タベア・ブルーメンシャイン。(80年代の西ドイツではファッション&アート
>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.1

こんなに不甲斐ないライアン・ゴズリングにお目にかかれて幸せだ。
個人的にはマテル社の重役たちも好き。
男達が徹底的に滑稽で愛すべきものとして描かれていて笑えたしなんだかときめいた。

フェミニズムみ 
>>続きを読む

クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.4

シネマカリテで鑑賞

座席メモ E-6
(ちょうど良かった)

タランティーノ監督の周りの人達が彼と映画作りをした時間について話す。
名シーンの裏秘話などファンを喜ばせるエピソード多数。
但し、全ての
>>続きを読む

大いなる自由(2021年製作の映画)

4.0


セバスティアンマイゼ監督の長編フィクション第2作目となる『大いなる自由』は、2021年カンヌ国際映画祭のある視点部門で審査員賞を受賞。セビリア・ヨーロッパ映画祭でゴールデン・ヒラルディージョ賞を受賞
>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.2

『蜜蜂と遠雷』の石川慶の監督作品。
芥川賞受賞作家、平野啓一郎の同題名の小説が原作。
安藤サクラ、妻夫木聡等の豪華キャストで日本アカデミー賞を受賞。
 レンタルが開始されたのでやっと鑑賞。

自分を自
>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

『アフターサン』は、11歳の少女が、母親と離婚し離れて暮らしている父親とトルコのリゾート地で数日間のバカンスを過ごした思い出を軸に現在の視点、父親の視点、当時の状況から映像を紡ぐシャーロット・ウェルズ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.8

良すぎて何も書けない。邦画史において今世紀最高の傑作なんじゃないか。少なくともこれまでの人生でリアルタイムで観た邦画の中では群を抜いて素晴らしい。

脚本もカメラも音楽も演技も美術も、私たちへの問いか
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

『TAR/ター』は、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団における女性初の首席指揮者であり、作曲家としても高く評価されるリディア・ターという女性の物語。
主演はケイトブランシェット。この作品で4度目となる
>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

3.7

ロバ目線のロードムービー。サーカスで調教師だった女の子への慕情から旅に出る。

景色の描写が美しく、絶景と言える美しい田舎町、直情的な滝と橋の風景、どれも忘れられない。
旅の一部の映像で赤と黒だけの色
>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.7

良作だと聞いてはいたが、絵的に食指が進まず映画館では未鑑賞のままやっと配信で鑑賞。

トランスジェンダーの生き辛さがリアルに描かれ、悲壮感満載ではあるが現在の日本の状況はきっとこうなんだろうなと思わせ
>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.7

日本が誇るキラーコンテンツ『スーパーマリオシリーズ』を、『怪盗グルー』や『ミニオンズ』などのヒット作を手がけたイルミネーション・スタジオと任天堂が共同でアニメーション映画化した作品。
イルミネーション
>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.8

遂にRRRを観てしまった。3時間の圧倒的非現実、荒唐無稽な乱闘シーンに笑わされ、男の、というか漢の友情に胸が震え、面白かったかと聞かれれば面白かったのだけど、最終的に私は一体何を観せられたのだろうと不>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.2

Winny使ったことあります?私はあります。未成年の頃だけど、Winnyのようなファイル共有ソフトがあったから様々な勉強ができた。
今の40代である程度ITリテラシー高い人達ってみんなそうだったんじゃ
>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.1

ストイックさと善意、芸術と友愛。
閉鎖的な環境で対立する相容れない2人。どちらもそれぞれの正義に対して誠実でしかし完全に狂っていて、終わらない内戦のメタファとして2人の存在が筋が通っている美しい作品。
>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

3.7

途中でつまらなくなってChat GPTにジョーダン・ピールのUSは何故面白い?と尋ねてみたら素晴らしい回答が得られたので貼り付けます。
…………
「Us」は、ジョーダン・ピール監督による2019年のア
>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.5

音楽学校在籍中のドラマーの主人公と、スパルタ鬼教師の話。
鬼教師がコンプラ的に完全アウトな罵詈雑言で生徒を指導するその師弟関係が興味深いのだが、この作品の特異性は主人公の感情にも師弟の関係から生まれる
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

ミッドサマーが強烈だったA24を地道に追いかけてきたけど、いまいちショッキングな作品には出会えず、今回やっとこのエブエブを観てコレだよ!と膝を打つに至った。
A24の誇りの緻密な映像美と、テーマの斬新
>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.2

カンヌ映画祭グランプリ受賞、その他17冠受賞の話題作。アキ・カウリスマキ監督に続くフィンランドの新たな才能と称されるユホ・クオスマネン監督の「コンパートメント No.6」
新宿シネマカリテで鑑賞。
>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.8

ディミアン・チャゼル監督の新作ということで早速IMAXで鑑賞。3時間もあったなんて、家に帰るまで知らなかった。
そのくらいドキドキしっぱなしであっという間。終盤ではまだ終わらないでほしいと願ったし、劇
>>続きを読む

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.6

誰でも楽しめるエンタメミステリー。

ラストまでの分断された時間軸で回収される伏線とそれから先も用意されているお楽しみがスゴイ。
わかりやすくて気持ちいい映画。特に用もないし家でお酒でも飲もうかな。み
>>続きを読む

大恋愛(1969年製作の映画)

4.0

主人公は39歳の会社役員。1つ歳下38歳の愛しい妻と幸せに暮らしていたが、ある日突然現れた水蜜桃のような18歳の秘書。

男はその可愛らしい笑顔に完全にイカれてしまい仕事も手につかなくなり妄想がアクセ
>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.7

ウエスト•サイド•ストーリーは、ミュージカルの舞台で演じられてきた作品である。
本作はそれを映画にしたものにも関わらず、冒頭から最後まで徹頭徹尾、映画らしい映画である。

誤解を恐れずに言うと特に目新
>>続きを読む

人数の町(2020年製作の映画)

2.9

たまたま観てみて謎だけど設定と世界観は魅力的だった。
立花恵理が可愛くてドSっぽい役が似合っていた。
姉が謎すぎるし妊娠も謎、ラストもそりゃそうなんだけどよく考えたら謎ってラストで控えめに言って酷い。
>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.1

原作が好きだったので鑑賞。
妙齢の女子、地方都市出身の女子と東京の女子の対比を描いている山内マリコの同題名の小説が原作。

原作で描かれる荘厳美麗な松濤の富裕層の姿と貧弱ではあるが逞しく港区の賃貸で暮
>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.7

欲さずして容易く手に入れて手放してしまう人。
そういう人は本当に最強で、私達の多くは欲して欲して努力して足掻いて、それでもまだ欲して生きている。だからこそこの映画で描かれる、妻の不倫を知っても傷つかず
>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.2

SFなんだけど社会派ブラックコメディで、
神妙さと軽妙さの匙加減が超絶良いバランス。
計算された大人の笑える映画。

家でまったりネトフリにうってつけのちょーどいい作品。髭剃るまでディカプリオだと気付
>>続きを読む

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

2.9

人から勧めて貰って2回観ようとして途中で挫折して、なんとか今日観切った。

合う合わないが如実に別れる映画な気がする。

スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

3.3

ジャッキーが良かったのでパブロ・ラライン監督の作品ということで劇場で鑑賞。
もっと皆さんのレビューやダイアナ関連の記事を読んでから観に行けばよかった。

衣装やセットは壮絶な美しさ。
けどダイアナのこ
>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

4.8

歴史上のある陰謀が土台の物語で、戦場で知り合った医師と弁護士と看護師の3人の友情と殺人事件を描きつつ、事件の真相をデヴィッド・O・ラッセル監督の独自の解釈でほぼ実話で映画化した作品。
 ここまでの情報
>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.6

黒人ピアニスト、ドン・シャーリーの話だと知っていればもっと早く観たのに!
ジャケ写とタイトルと宣伝の雰囲気からして最強のふたり的なほっこり映画かと思い込んでなんとなく時間のある時に観ようとこんなにも長
>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

この『NOPE』は、監督ジョーダン・ピールの前作、黒人差別をサイキックなホラーで描いた『ゲットアウト』が傑作だったので、必ず観たいと思っていた。開始から只ならぬ不穏な空気、最悪の悪夢が始まることを告げ>>続きを読む