42さんの映画レビュー・感想・評価

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季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

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心地よすぎて眠くなっちゃった。寝てないとか疲れてたとかじゃなくてこの映画が心地よくて眠くなる。寝る前に観たら良さそう。

華やかな記憶と個性的な人たち、
戻れない過去を鮮明に思い出す時間。

永遠や天
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デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版(1987年製作の映画)

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幻覚なのか遠い記憶なのか嘘なのか本当なのか。現実との境界が曖昧になっていく。

とにかく美しい。予告を見て美しいなあと思ってたけど映像の全てが美しかった。繰り返される朗らかな音楽も少しずつ感じ方が変わ
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ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版(2000年製作の映画)

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クジラもヤーノシュも同じだよ。
クジラが見世物として連れてこられて剥製だとしてもあんな狭いトラックに閉じ込められているのを見ているとき顔が歪んだ。もしクジラが街に来たら私も見に行くかもしれない。触れて
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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直接的な表現はないけど想像はできる。
彼が何に悩んで何に苦しんでいたのか明確には分からないけど、彼だけでなく誰かの本当の苦悩は他人には分からない。彼自身もなぜ苦しいのか何に苦しんでいるのか分かっていな
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

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変わらないものに縋る気持ちも分かるし、変化に適応できず混乱するのも分かる。どうしてみんな急な変化に素早く適応していくんだろう。
彼女はどこへ行くんだろう。

彼女たちの気持ちはもう交わらない気がする。
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

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人と人の不思議な結びつき。
人の心が良い方向に変わっていく(成長する)に連れて人の関係も変わっていく。
簡単には説明できないような複雑な成り行き、人間特有の複雑さってやっぱりおもしろい。

ケイレブか
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苦い涙(2022年製作の映画)

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とても分かりやすい。物語の動きも人の感情も。『ペトラ・フォン・カントの苦い涙』より観やすかった。けど、あの分からないことが多くてヒステリックで、閉塞的で淡々と苦しかったオリジナルの美しさが浮き彫りに。>>続きを読む

処刑人(1999年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

映画はこういうフィクションを作れるからいいね。

彼らも真剣だから人の心を自然と動かしていく。自らは問わない。自分たちで考えさせる。
どうしても許せないことが山のようにあって、それが繰り返されているの
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

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ヘンテコな星、ヘンテコな人たち、ヘンテコな音楽。それぞれの星のそれぞれの差別。

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

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犬はもちろんだけどケイレブ・ランドリー・ジョーンズにどんどん惹かれていく。なんなんだ。すごい。かっこいいとか美しいとか一言では言い表せない。吸い寄せられていく感じ。

ダグラスの絶望と犬たちの共鳴
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avec mon mari アベック モン マリ(1999年製作の映画)

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タモツいいなあ〜
根気強く付き合ってくれて、頼りないところもあるけど、あの穏やかさとてもいい。
美都子、頑固で天邪鬼。でも自分でもわけわかんないくらい意地張って拗れさせちゃうのわかる。一人で泣いてるの
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

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破滅に近づいていく。他人はきっかけに過ぎない。自ら向かっていた。なぜいつも破滅に向かって行ってしまうのだろう。性格もあるかもしれないけど、やっぱり孤独が大きいだろうな。共通点は孤独。

カーリンの両親
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

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なんて美しいの。ラストシーンめちゃめちゃいいな。こういう愛の物語大好きだ。
数年前に映画館で観てすごく好きだったから最近また観たいなと思っていたら丁度配信に。
2017年は記憶がほとんどない年で、この
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

見せられるものだけではなく言葉を考える。観た後頭が痛すぎて久しぶりにバスの中でぶっ倒れそうになった。すごい脚本だ。

真実が分からないときは自分で考えて、記憶と照らし合わせて自分が納得できる「答え」を
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楽園(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

二人でいる場所が楽園であって、逆に二人でいられない場所は楽園ではなくなってしまう。もう二度と出られないかもしれないんだったら自力で出てやるって気持ちだったのかな。視線のやり取りとかみんなでいるときの態>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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やわらかい音楽。あたたかさがじんわり染み込んでいく。

変化していく。やりたいこと・できることが出現し、症状も気持ちも居場所も関係も変化していく。

人の感情がどうであっても世界は少しずつ変化し続けて
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

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やりたい放題。あんなにしっちゃかめっちゃかだったのにこんなにスッキリ終われるのすごい。終わりよければ全てよし。

お祭りみたいでなんだかんだ楽しそうだけど、どの瞬間にも立ち会いたくないな。

これでも
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市子(2023年製作の映画)

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どうにもならなかったことって確かにあって、許されないことがその中にあったとして、じゃあ、それは誰が悪かったんだろう。

嘘を重ねることは悪いこととされているが、「嘘をつかざるを得なかった人」と「嘘をつ
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

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お〜(>.<;)ここ最近観た中で群を抜いて苦手だった。いくつかの解説を読んでそういうことだったのかってなんとなく理解できてもモヤモヤする。コミュニケーションを放棄されてるような身勝手さを感じる。

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

糸が複雑に絡み合っている感じ……
親でも祖父でもなく全くの他人でもない、叔父さん。その微妙な距離感が微笑ましくもあり、すれ違ってしまう原因でもある気がした。

二人とも優しい。相手のことを考えている。
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

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絶対に深夜観たいけど長いからタイミングを伺っていてやっと観られた。いくつかの不思議な小さい話がとてもいい。思考を働かせて広げたいけどぼんやり観ているのがしっくりくる。

記憶にとらわれて生きるってやっ
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

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すごくすごく怖かった。何回か肩がガチガチになった。体験させられているような、すぐそこまで危険が自分の身に迫ってきているようなヒリついたリアルな恐ろしさ。思想・宗教の違いでは済まされない。恵みの水さえ見>>続きを読む

伯爵(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

若返っていってもそこまで若返っちゃうのはどうなんだろう(笑)小中学生に戻らなきゃいけないのはしんどくないか?しかも結局ママなんだ…急に現れたママに全部持ってかれるの悔しいなあ。そのせいで後に残るものも>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

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日常のかなり近いところに非日常があって、この世の出来事とは思えない不気味で過激な世界に巻き込まれてしまう。誰のことも好きになれないし誰のことも共感できない。全部ジェフリーの思い込みだと思ってた。

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ベロニカ・フォスのあこがれ(1982年製作の映画)

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いかにも!な終わり方。
ベロニカの挙動は見ている方も苦しくなる。
「何をしたらここまで悪化するんだ?」と思っていたら…最悪すぎ。そして悪を暴けないまま。悪人たちは計画通り。
全てが回収されるわけではな
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

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個展が近づいているのに作品が出来上がっていない。ただでさえ余裕がないのに人や生き物に翻弄されるリジー、みんなやりたい放題。
一人ひとり個性が強いから衝突が起こりやすいだろうなあ。リジーもめちゃめちゃい
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トムボーイ(2011年製作の映画)

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ちょっとだけ口角が上がるロール。観終わってからしばらく経ってるけど、まだ「『Tomboy』よかったな…」って思い返してる。
途中ハラハラしてどうか傷つきませんようにって思いながら観てた。複雑で「どうし
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

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なんて愚かなんだ…あなた方がそれを言ったらおしまいでしょうよ、と思うことばかり。ジャンヌに証明できないことはあなた方も証明できないのに。都合のいいように解釈して利用しようとする傲慢さ。絶えず涙を流し、>>続きを読む

ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

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誰一人として彼を本気で救おうとはしないんだ。フランクもドニーと同じ運命を背負わせられている?誰が始まりなんだ?理解できない部分があって当然か。
フランクというキャラクターの存在がはっきりとは分からない
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よこがお(2019年製作の映画)

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市子とリサの二面性じゃなく、時々垣間見える不穏さや聞き捨てならない情報や態度がただただ怖かった。人が変わったんじゃなくて元々あったものが掘り起こされたんだ。愛想がよくて基本誰とでも打ち明けられるのに不>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

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「私はどうだろう?」と何度も自分に問いかけながら観ていた。自分と向き合う。
全員にちゃんとモヤモヤっとした部分があって、映画の中のキャラクターというよりどこにでもいる人たち、人間だなと思った。

ノラ
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

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長かった割に終わり方があまりにもぐしゃっとしていて「?」となってしまう。

OSのブレインは同じところにあって、名前や声や話し方は違っても結局行き着くところは全て同じなんだと思う。病まないしケンカが拗
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

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深夜なのに笑いが止まらなくなっちゃって声出して笑ってしまった。楽しい。

同じ言語で話す二人なのにいっつもケンカになっちゃってロベルト(ボブ)が仲裁するのなんかいいね。ロベルトはもちろんロベルトに調子
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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エンドロール観ながら頭の中で答えの出ない疑問がしゃぼん玉みたいに浮かんでは消えて、キリがないからただぼーっと考えていた。

よく分からないところで壮大な音楽が流れたり、シュールな音楽に混乱したり今回も
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

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うわあ いいなあ。思い出すものが全部穏やかだ。すごく穏やかな映画だと思う。
邪悪さがない。少年みたいな心だ。真逆な二人に見えるけど二人とも違うやさしさがある。

あの海を見ながら「楽しかったねえ」と言
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ある日どこかで(1980年製作の映画)

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美しい音楽。こういうエレガントな恋愛映画久しぶりに観た。マジか、、な終わり方だったけど。でも二人とも何度でも同じ選択をするんだろうな。写真一枚でそこまで?って思うし、突然あんなふうに声掛けられて恋に落>>続きを読む

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