みさんの映画レビュー・感想・評価

み

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

3.0

まどマギ的なのかは知らないけれど、美樹さやかを殴る映画っぽい感じでよかったよ。

結末とかはわりとどうでもいいんだけど、90分以上あるのは普通に性格悪いなと思った。
説明を求めている人を最後まで不快に
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女神の継承(2021年製作の映画)

4.8

冒涜映画で悪趣味なんだけど、救済的なのはさすがに冒涜を徹底しすぎで、そこまでやるならいい映画じゃんって思った。

狂気の演出に目新しさがないというのが微妙ではあったが、そう思う時点で分かりやすく演出で
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.0

善悪を可変的な知や情で判断するんだったら、過程じゃなく結果で判断したらいいよ。でも、そしたら悪が善に変わったりするんだろうね。
”人間が嫌いだから人間を殺す”っていうのに対しても、そういう適当な判断で
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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

4.5

過去は意識してつくるものではないが、意識することでやっと存在するようなものだと思う。しかし、ゆるキャン△において過去って実はないんじゃないかな。
昔話をしているときはそのころに戻っていて、止まってた時
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菊次郎の夏(1999年製作の映画)

4.8

思い出って振り返るためにあるものじゃなくて、振り返った時にあるものなので、それって虚像でいいし、装飾されていい。
大切なのは振り返ることができる”あの頃”がある人間が、これから”あの頃”をつくる人間に
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闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)

-

”少女性”って永遠がないからいい。
これはわざと安っぽい演出にしたのか、これが限界なのかは分からないが、挑戦的な作品ではある。

意味とか、映像とかどうでもよくて、ひたすらにつまらない。

特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト(2023年製作の映画)

4.8

青春にはいつか蓋をするように、コンテンツそのものの永遠性と「響け!ユーフォニアム」の永遠性は少し違う。

スクリーンの真ん中に黄前ちゃんがいる割合が非常に高くて違和感があった。
まるで黄前ちゃんのため
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少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録(1999年製作の映画)

-

セカイをハイセンスに可視化したらこうなるんじゃないかな。
退屈ながらにお手本のようなカタルシス。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.5

マリオの世界をあえて説明しないことでなんでもありにしつつ、許容範囲内で最大限に世界を破ってストーリーが展開されるのはお見事だった。
強引にマリオ的な要素を入れるわけではなく、ここぞというところに配置さ
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フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

4.5

倫理観に訴える作品じゃなくて、身体より精神の方が人間にとってくだらないよね、という身体と精神における話をコンパクトに、それでいてストーリー性をもたせる構成がかなりよくできていて純粋に「面白い」と言って>>続きを読む

長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

前半はとんでもなく倫理観のない映画だが、ポップにしたらなんとなくエンタメとして成立していて、中盤、終盤はそれをひっくり返して、倫理観のみで物語を成立させたバケモノ的つくりの作品。

主に童話を、知って
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

-

私の中で、コンテンツとしてのゼロ年代はもう冷たくなってしまったのかもな。

”虚構”として一生屋上にいて、そこから飛び降りることはなかった。
これって感情的には飛び降りる作品だから、そこで気持ちよくな
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.8

人間関係というのはジーンがもらったボロボロの自転車のように、走るけどそれ以上はない。タイヤはさびている。しかしセルマは認識できないにもかかわらず、それに乗ったジーンに対して嬉しそうって思うんだよね。>>続きを読む

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.8

我妻という男は、本来〈自分〉であるために必要な他者を全く必要とせず、自己表現の際、そこにたまたま対象がいた(ある)だけだった。我妻には”理想像”がない。人間としてありたかったか?という質問には首を傾げ>>続きを読む

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

5.0

<身体>は出入りしても<精神>はその場の箱である学校に閉じ込められていて、精神が出るために選んだのは、理想と現実の分裂に耐えきってjointし、信じていた『リズと青い鳥』を混沌とし〈わたしたち〉もそこ>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

4.5

多世界解釈を映像化しただけの簡単な話。
適当なことを言うと、人は海を娯楽化したけど、そこから出さないよ。生息地であれっていうメタファーみがあった。
女性の方が圧倒的に力を持っていて、微細的関係性とかに
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劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略(2022年製作の映画)

4.8

人間って愛とか友情とか言いながら運命により死んでいくじゃん。
だから何者でもなくて、何者かになりたいんだろうな。

非現実的な映像でセリフにも演出にもリアリティがない。
どこまでもアニメ的に人間のダサ
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

4.0

前日譚としても最高。

『エスター』自体よく出来た映画ではあったため、蛇足だと思ったけれど観たらとてもよかった。

常識から判断し、少しでも危険な方にズレている行動を、演出により大袈裟にみせてサイコス
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THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!(2014年製作の映画)

4.8

アイドルって別におとぎ話ではなく、アイドルというカルチャーが終わったら、語り継がれることはないと思う。リアルタイムに〈アイドル〉が存在しなければ、そこに偶像としても栄光としても存在しない。
しかし、語
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.8

総集編という存在から分かるのは〈切り捨てられた【物語≒感情】〉があるという事だが、別にいいと思う。取捨選択されるものでしょ、感情って。
動的で波もあるし、なにかあるとブレちゃうような一貫しないものは、
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PLAN 75(2022年製作の映画)

1.0

人間はエンタメ化出来ない。というのを分かりやすく描いてる。

人間にエンタメ性ってないんですか?
……まあ、人間観察は無料ですよ。

映画としてなにひとつ面白くないが、映画に罪があるというより人間自体
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セッション(2014年製作の映画)

5.0

自分を犠牲にしてでも相手に幸せになってほしい利他主義とか、少しでも相手に認められることで(行動における"見返り”を求めて)自分に価値をつけていくとか。人生に価値を求めるというのは当たり前とも言えるんで>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.8

アニメキャラの利他的行動。
行動における結果に求めるものは幸福で、対象がアニメキャラで、感情が語られなくても、与えられたもので”この行動は幸福を求めている”というのを前提に、その対象の行動の結果”なに
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嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

5.0

結局負けるのは弱い者です。ただ、勝ったのは本当に強さか。面白い角度の映画でした。


”強さ”といっても一言で表せないですが、暴力、精神力が簡単に思いつきます。
誤解がないように言いたいのですが、精神
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.0

日常をバサバサ切り取った途中で止まるセリフと、スキューバダイビングの、いわゆる海という少し現実離れした世界との組み合わせが、日常と車椅子と一緒に降ってくる女の子との組み合わせがとにかく素晴らしい。
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バブル(2022年製作の映画)

4.8

ドカッと沈んだ気持ちで映画館から出てきた。こういう展開はあまりどうも思わないことが多いけれど、ストーリーが~ストーリーが~と言われていたので、どうせ…みたいな気持ちで観てたからなんでしょうね。
個人的
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映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年製作の映画)

4.0

一週間を「たった」と表現しているのに、心配、寂しさなどがその「たった」を消してしまい、一週間分のいや多分体感だともっと長く子供がいないという事実が生んだシーンが最初にあることは例え物語に意味を持たせな>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.0

観るストレス。素晴らしい。
もともと人間なんて歯車は噛み合わないもんです。こういう、存在するのかしないのか分からない人達が、感情を出しまくりで、なのに観ている側の私に感情移入させないのが凄い。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.8

心地よいテンポでセリフが流れていき、女性としての正しさや幸せ、時には苦労などを説く。
美しいシーンが多すぎる。例えば柵をこえるために映る靴とか、鍵でタッチとか、ダンスとか。

ぐるぐると回り続ける感情
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名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)(2008年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

変換して初めて気づいたけれど旋律と戦慄をかけているのが面白いね。


「コナンとしてなら素直になれるんだけどなあ」というセリフがあったがそこに存在するのはコナンであるが新一である。
本物は一本目の電話
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.8

生きていく能力があるということは、施設やなにかに縛られる必要はない。
でも生きていくためには繋がりや出会いは必要だよね。
弱みを押し付けたりしないため、生きていく為のお手伝いというよりは、ただ人生を豊
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