うどん二郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.0

キリスト教に関するモチーフがいたるところに散りばめられていた気がした。特に最後のシーン、銃で撃たれた時に十字架のポーズを取っていたのをよく覚えてる。西洋圏でキリスト教ってのが文化に深〜〜く根付いてるの>>続きを読む

男性・女性(1966年製作の映画)

3.0

無難にスコアを3.0にしてみたけど、実際難解すぎて(あるいは、解釈とかそういったものを寄せ付けないのか?)よく分かんなかったです。でも、なんとなく60年代パリの政治色が出ていたのかも……。不意に行われ>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

5.0

今日健康診断受けてたらこの映画思い出しました。

(追)終末部、二項の完璧な対比と批評してやろうとする者の眼を涙でいっぱいにしてしまうような悲しさ美しさ! 片方が消え、片方が残る。しかしその残された
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ホテル・ルワンダ(2004年製作の映画)

3.0

高校生の頃、数学の先生に教えられて観た。部族間紛争というシリアスなテーマだった。印象に強く残っているのは、隣人が殺されたシーン。大いなる「悪意」が、作品の中に様々なベクトルで働いていて、紛争の力学の複>>続きを読む

彼方からの手紙(2008年製作の映画)

4.5

サブカル論2より。
レポートもこれで書いた。最初から、まともに観たらおかしくなりそうだったので、とにかく具体的な「細部」を追っていくと意外にも面白く観れた。「細部」が、物語の重要なテーマと絡み合ってい
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

2.7

「夏を楽しむように、私を楽しんで。夏(私)が終わっても、すぐ秋が来るわ。」
サマーの恋愛の態度をこういう風に見てしまうのは、あまりにも陳腐かもしれないけど、これを観たのがちょうど僕が失恋した直後だった
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.0

随分前に友達に勧められたのを思い出し、鑑賞。
率直に言ってやっぱり暴力シーンを見てると、自分が殴られてるような錯覚を起こして、ちょっと辛かった。なんかフロイトの「子供は、友達がぶたれるのをみると、自分
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サウルの息子(2015年製作の映画)

4.5

アウシュビッツに関する映画はこれが初めてだと思う。なかなかに刺激的だったし、サウルに焦点を当てた映像はとても身に迫ってくるような感覚がした。いろんな人が”人間”とか、”生”というテーマで、この映画の感>>続きを読む

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

4.0

「ミリオネア」という番組によって起こる貴種流離譚。観たのがかなり前だったから最終的に主人公がどうなったか忘れてしまったけど、とにかく過程が面白い映画だった。「一発当てる」その過程が哀しい。

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

同じ時間軸にあるが、二つの異なった視点から描かれる不気味な物語。小説ではあるけど似た構造を持った物語として森見登美彦の『夜は短し歩けよ乙女』が挙げられそう。こちらは極めてロマンティックにこの構造が使わ>>続きを読む

劇場版 MOZU(2015年製作の映画)

3.5

残酷極まりない殺人シーンにビクビクしちゃった。ただ西島秀俊と香川照之のコンビによるドラマ『流星ワゴン』の大事なモチーフである「立ちション」が挿入されていたのは面白かった。他のドラマとの対話が意識されて>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

5.0

一つの色が他の色との接触によって変化するように、映像は他の映像との接触によって変化しなければならない。ーーロベール・ブレッソン『シネマトグラフ覚書』

いつだって映画は唐突にはじまる。吉田大八『桐島、
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ボヴァリー夫人とパン屋(2014年製作の映画)

3.0

フローベールの『ボヴァリー夫人』を忠実に映画化してるのかと思ってたけど全然違った。これがちゃんと現代版に解釈し直せているのか分からないけど、小説におけるエンマのエロティックな魅力を映画では恐らく現代の>>続きを読む

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

4.0

若く闊達な青年達の成長譚でもあるけれど、それは同時に少し哀しくもあった。個人的に涙を禁じえなかったシーンとしてフランキー・ヴァリが自身の娘が亡くなった後にすぐ作った「Can't take my eye>>続きを読む

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