八犬伝がどんな物語か知りたくて。
玉をもって生まれた従者達が集結し、お姫様を守って因縁の戦いに決着をつける。伝記ロマン。
着物をまくって走り回る男装のお姫様の薬師丸ひろ子、
それを守るやんちゃで色気>>続きを読む
終末の世界になって孤独ではなくなった二人。
うん、好き。
世界にたった一人になっても、淡々と死体を埋葬し住む場所を清め、腹を満たすために魚を釣り料理し、図書館に住んで返却されていない本を集めて周るル>>続きを読む
悪夢のタンゴ。
どんな映画からも貰ったことがない初めての体験。
『ニーチェの馬』が面白かったので。
劇場の大画面で観たかったけれど、7時間もお尻が耐えられると思わなかったので近場で上映していたのを断>>続きを読む
自分、家族の為に服を作る人は今どれくらいいるんだろう。
私も服は買うものであって、作るものではない。
でも日本もたった何百年前までは全ての母親は家族の為に毎日服を作った。糸や布は、人と共に一緒に生きて>>続きを読む
「瞳をあけると見えなくなる」
自分しか感じることができない存在を
孕んで生み落とすこと。
母親と恋人がいなくなれば、
世界中の誰も自分を認識することができない。
というあたりがぞわっとする。
透明>>続きを読む
「ドレスをまとう美術館」
無数のマネキン、
絢爛豪華なドレス、装飾品、靴が
何もなかった空間に所狭しと並べられ、展示されていくのにうっとりする。
ただただドレスが美しい。
その上、西洋と東洋のファ>>続きを読む
雪の降らない街にずっと暮らしているからか、
ただただ雪景色が今まで見たどんな色よりも美しくて、
観終わった後、じんわりと鳥肌がたった。
無知だったからこそ
海炭という言葉を調べた時の衝撃が大きかった>>続きを読む
先生、でもなく
せんせい、でもなく
センセイ、だ。
固くもなく、甘すぎるでもなく、その真ん中。
側にいたいし甘えたいけど、触られてどうにかなるかはどうだろう?
嫉妬すると腹が立つ、疲れる、面倒だ、>>続きを読む
不立文字。
言葉になる以前の心と心。
舞台は北鎌倉、浄智寺、建長寺、稲村ヶ崎。
剣の道。父と子、師と弟子、決闘。
受け継がれる禍々しい漆黒の木刀と、
志を踏み付けるように次々とへし折られる竹刀。>>続きを読む
「私たちを岸に上げて、決してあなたを食べたりなんかしないから」
1980年代のポーランド、ワルシャワ。
海からあがってナイトクラブに降り立った人魚の姉妹のはじめての恋の話。
美しく可憐な少女の上>>続きを読む
スノーボール、海からのびるピンク電話、
海に浴衣に祭りにおにぎりに。
死に直面している主人公なので序盤は重苦しい、
樹木さんが登場してから不安や恐怖に少しずつ
腹を据えていく感じが良かった。
怖いも>>続きを読む
「自分は生まれてこなければ良かった」
「理不尽に命が選別されている」
私は、人生の中で一度も感じたことがない。
だから選別というセリフが全く理解できず、
一度途中で止めた。
時間をおいて紐解いてようや>>続きを読む
「世界中にたった一人しかいなくても
野原にピアノが転がっていたら、
いつまでも弾き続けていたいくらい好きだ」
本能だから。
鳥が歌うように。
光が降り注いで、風が吹き、雨が降る、
雷鳴と蜜蜂の羽音。>>続きを読む
「昔、君を殺した、
昨日なのか百年前なのか、
それとも大昔か、それでも君は帰ってきた、
私が伝えるべきなのは同胞ではなく君だ」
モノクロの河が、
生命をふくんでとろりと波打つ。
禍々しく深い色とり>>続きを読む
「海辺の砂丘に昆虫採集にやってきた男が、女が住む砂の家に閉じ込められる」
この一文を見てすぐ本屋に走り、
映画があると知って狂喜乱舞。
原作=脚本のようで本のイメージ通りの映画だったのが素晴らしい>>続きを読む
大事な人は左手で叩く。
どっかに行く途中で、
美味しいもので引き止めてはいけない。
こういうことはきっと、
抗ったり戦った末に理解できることで
戦わなかった人にはバカにしか映らない。
自分の色を血>>続きを読む
鳥豚牛、熊、鹿、
ライオン、アルマジロ、サイ、
血の滴る内蔵、何かの腸詰め、貝にみたてた脳。
ありとあらゆる肉、肉、肉料理が豪華に並ぶ
不気味な食卓を囲む人々。
生演奏と黙々と咀嚼音だけが響くだけで会>>続きを読む
「神聖なものによって、あなたの科学的信念が否定されたらどうします?」
宝石のようにキラキラと美しい映画だった。
何十年も生きてきて、
人の瞳があんなに美しいものだと私は知らなかった。
死んだら焼い>>続きを読む
「関係ないことばっかしね」
「お前に関係あることなんて何もないよ」
愛していると、好きだという人ほど、
愛していないし、さほど好きではない。
秘めている言葉が本当で。
言動とは裏腹な
追いかけ>>続きを読む
コントの企画として作ったものを
引き伸ばしたとのことで、
シリアスな前半とコミカルな後半の構成が変わってる。
背景がすっきりとしていて爽やかで、
人物の表情が見やすく、
存在がくっきり際立つ感じがと>>続きを読む
涙のフレンチトースト。
可愛らしいテーマ曲とともにはじまってから
最後の最後までもうずっと愛おしい。
ずっと泣いてた。
家事育児全くしてこなかった仕事一筋の男の人が
たった何ヶ月で子供とコーヒー飲み>>続きを読む
すごく面白い。
中毒性がある。
ヒーリング映画かよ。
映画館で見たほうがもっと面白い映画だと思った。
はじめは黒を基調とした薄暗い室内を練り歩く映像や、
龍の細工、赤や黄や青の照明が毒々しく不快に>>続きを読む
「人生とは食べる旅」
私は自分で料理を作る。
でもその食材がどんな風に
どんな人に育てられたかまでは知らない。
知らないままに買う。
それが平気な人間は都会で暮らし、
平気ではいられない人が自給自足>>続きを読む
土砂降りの雨、流れる心をざわつかせるテーマ曲。
雷鳴が響く中ずぶ濡れで疾走する少女。
血塗れのように真っ赤なバレエ学校。
赤、黄、青の原色、
扉から射す怪しい光の中おこなわれる残酷な魔女の儀式。
か>>続きを読む
うれしい一日でした。
78歳の孤独な医師の奇妙な夢と現実のお話。
何十年も頑なに変わることがなかった人が、
たった一日の出来事、出逢いでゆるやかにとかされて変化することがある。
だから人は、人生は楽>>続きを読む
変な歌声も、
洗濯物干してても、
おしっこしてても、
落ちたもの食べてても、
野嵜好美がやっぱりすごい。
缶詰抱えて小走りになって何にもないところですっ転んだ時のぐねった足首みて。
声出して笑った。>>続きを読む
何度も蘇る映画。
コロンコロンと鳴り響くオルゴールや擬音が心地よい。
ターコイズブルーのワンピースを纏った少女が
がらんとした校舎を歩くだけで、
何か物語が生まれそうな予感がしてわくわくする。
お金>>続きを読む
「世界中を鋼鉄の塊にしちまおうか」
お、おぅ?ってラスト笑っちゃったんだけど、
鉄のプレス音やこすれる金属の騒音。
金網、薄暗い路地裏、積み重なった自転車、白昼夢。
モノクロだからこそ引き立つ。
始>>続きを読む
ウルトラ、ミラクル!
舞台は監督の出身地、青森県。
少年のような青年陽人と元彼を事故で亡くした町子とのラブストーリー、
だと思って観たら腰を抜かす。
全編津軽弁がまるで外国語のよう、
農薬をかぶっ>>続きを読む
始まった途端とんでもない
パワーのあるミュージカルで、
お金を出して良かったと純粋に感動してしまった。
序盤から屋上で飛んだり跳ねたり、
無限に回転しながら踊り続けたり、
ロープをつたって上下に空中>>続きを読む
幼子のような円らな瞳と純粋さ、守ろうとする時の凛々しさと気品溢れる美しさ、そして残酷。半魚人である彼が、愛するしかないような存在であったのが一番の収穫で驚きだった。
元々は大画面で、美しい水の流れや>>続きを読む
「よい人間と機械は最高のコンビ」
宇宙の原子の数を超える選択肢。
世界中のコンピューターを稼働しても導き出せない。
単純なようでいて抽象的、
正解がわからないゲーム、囲碁。
2016年、世界最強の>>続きを読む
河瀨直美監督『パラレルワールド』
光の使い方が本当に美しく眩い。学生時代の、子供の義務としての学業の時間と夕日が射すまでのたった一瞬訪れる子供と大人の狭間、放課後の贅沢な時間がショートフィルムで切り>>続きを読む
肖像画にもなっている郵便夫ジョゼフ・ルーラン、
その息子の青年アルマンが主人公。
父から手紙を託され、ゴッホの死の真相を探る旅にでる。
物語はゴッホの身近な人たちに一人一人、
証言を聞いてまわる至っ>>続きを読む
自分の人生を照らすのは、自分。
詩人アレハンドロ・ホドロフスキーの自伝的映画。チリで育ち出会い恋をし芸術家達と歌い踊り謳歌する。
目に眩しい血の赤、骸骨の黒、黄金色の紙吹雪、極彩色のマジックリアリズ>>続きを読む
「魔法使いはいない」
1950年代、パリ。
酒場や劇場で時代遅れの手品を披露しながら旅をするタチシェフ。
ある時、スコットランドの田舎町のバーで出会った少女アリスが
手品師を魔法使いだと信じて旅に同>>続きを読む