静のための動、終盤の鳥、煙のために用意された混沌、オープニングはブチ上がった
このレビューはネタバレを含みます
作品内のキャラクターがこちらを見つめる行為、それからは彼ら自身の所有する感情、状況を、スクリーンという薄くも硬く、絶対な隔たりからその全てを投げ、訴えてくるような緊張感を感じざるを得ない。
エリセは>>続きを読む
こことよそについての、ここ+よそ、ここ-よそ、ここ×よそによるゴダール的主張と宣言。
分解によって露見するのは、単なる統合の要素でしかないが、わたしたちが二項について考察すべき意味はあるし、それは義務>>続きを読む
ファーストカットの青空、清々しい丘と有子
綺麗に筋が通りつつ、加えてミュージカルじみたテンポ感や画角の遠近はもはや美しい
結構好き。今、観れてよかったとも思う。
美しくのびのびとした山々と並行し、本を朗読するおじさんという表面的にはただそれだけであるが、今作は特に、苦渋の状況で綴ったもう何年も前の自身の著書を、当時の心情>>続きを読む
最初の馬鹿デカジェット機のシーンから、既に彼らの根底にある茫漠とした不安は映し出されていた。
久しぶりに映画という鈍い刃物に刺された
初めてストローブ=ユイレで楽しめた
政治意識を読み取れるほどの歴史的な知識は持ち合わせていないが(この監督の作品を観るには絶対条件だとも思うが)、とりあえず発音の速度、区切りによるストーリーの切断が著>>続きを読む
回転遊具のシーンがまさにこの映画のメタファー
しかし最後は、少年のこれから死ぬまで続くのかもしれない、反抗精神からの、ある種の光芒をみせてくれる
庄司がミキティーーー!と叫ぶように、ジャンピエールレオ>>続きを読む
モノローグと並行し展開する男の脱獄劇を追った終始主観的なカメラワークは、観客へ半強制的に"追わせる"ことをする。全てが恣意的で冷淡な人物の行為とカメラ。目、手の動き、ベッドへ座り立ち上がる、綱を下ろし>>続きを読む
階段を登り降りする行為、逆にそれだけに演技(指示)を限定した監督の意図は、オロという少年の絶対的なモチーフとしての存在を、このドキュメンタリーによって惹き立たせる唯一の動作だと思ったものなのだろうか。>>続きを読む
構図があまりに完璧だった。
入り乱れるガイドの言語、砂利道を踏み締める音達。国の垣根を超えた虚構の空間がそこに存在している。
大量に積まれた薪(?)の前に女性が1人現れるカットが凄く印象的だった。
解>>続きを読む
レースのカーテン越しにアイロンを掛けている娘がずっと透けて見える。常に空間上にも画面上にも存在している姿達。ギターの音色、煙、揺れる洗濯物、階段。
劇だーっ!
能動的な理解が観客に求められる映画だった。
外的な時間の経過が全く無い。
第一声が歌声なとこでもう凄さがわかる。
あまりにも叙情的。常に画面に存在する冷たさ、全体的の青みがかった色からでもあるのだろうけど、それだけじゃない気がする。同時に隣り合わせの恐怖感、なんてこった
「死」と「自決」の文字。
発砲の音は花火の>>続きを読む
インタビューを読むと「なるほどそういうことか」と腑に落ちた。
役者が役を獲得するまでの過程、同時に声を獲得するまでの過程。加えてこれは編集の映画。
全体を通して俯瞰的、しかしドキュメンタリーではない。
極限まで削ぎ落とされた会話、ほぼ動きと構図で喜怒哀楽が表現されている。まずそこで凄さがわかるのだけれど、やっぱりこれは笑いのポテンシャルが無いと絶対に撮れない映画だと思う。サッカーボールのとことか、ゴ>>続きを読む
ラスト2分間のカットが全部良い。
どうってことないけれど、次第に日に焼けていく人物たちの様子が好き
ショットが強烈だ〜〜
刑を読むあのシーン、そして墜落した戦闘機を背景に進む仲間の死体を乗せたボート、素肌のとがった生
ユリが手当をしている時の、硝子玉みたいな工場長の目があまりに忘れられない。