コウキさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

そばかす(2022年製作の映画)

4.0

ありのままの自分でいい。

人には興味があるけれど、異性にも同性にも恋愛感情が全く湧かない蘇畑の誰にも理解されない葛藤を、『ドライブ・マイ・カー』で圧巻の演技を見せた三浦透子が演じる。前田敦子演じる真
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

静寂に包まれた夜があるから、希望に満ちた夜明けの美しさがある。

片やPMS、片やパニック障害。持病に悩まされる二人が互いに認め合い、支え合いながら、自分たちの道を見つける物語。

作品全体に漂うやさ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.3

カラオケ行こ。

一生分の『紅』を堪能できる。コメディの塩梅が絶妙で最後まで停滞感なく楽しめた。

綾野剛はさることながら、聡美くんを演じた齋藤潤が素晴らしかった。思春期のもどかしい葛藤と狂児との日々
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.2

僕は、線を描く。そして線は、僕を描く。

水墨画の美しい世界観と、一人の青年が向き合う葛藤、喪失から再生に至る様を繊細に描いた作品。横浜流星の少しずつ希望を見出していく難しい役所を演じ切るあたりは流石
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.8

王道アドベンチャー。

ガーディアンズ味が強く、ユーモアも絶妙で好みだった。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

今度は今度、いまはいま。

東京でトイレ清掃員として働く平山の些細な日常を描いた本作。セリフは必要最低限に留まり、東京の街並みを切り取った美しい映像は街に蔓延る騒音も芸術の域に高める。さらに差し込まれ
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みとりし(2018年製作の映画)

3.9

死は日常の中にある。

自宅での死を望む人々の安らかな最期に寄り添う「看取り士」を題材にした、実話に基づく物語。

様々な立場の最期が描かれ、命の尊さと儚さを感じ入る。

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.3

邦画では中々お目にかかれないアクションシークエンスの連続で、思わず釘付けになった。

映画の小ネタも満載で最高。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

娯楽映画の王道。

最初から最後まで無駄がなく、誰もが楽しめる娯楽作品。2023年最後の映画にぴったりでした。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

絶望から見出した希望は、1匹の生命体の手によって再びどん底に突き落とされる。

グラシネIMAXで鑑賞。とにかく今回のゴジラはカッコよすぎる。銀座の街を蹂躙する場面の絶望感は圧倒的。

日本政治の人間
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

4.3

たとえ世界からこの恋が消えても、心は君を描く。

登場人物全員が優しくて、温かい。だからこそ、終盤の展開が苦しくて苦しくて仕方がなかった。特に泉ちゃんの葛藤を想像するだけで、心がえぐられるようだった。
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正欲(2023年製作の映画)

4.5

あなたは明日が来なければいいと思って、生きたことがありますか。

原作未読&予告しか情報を入れてなかったこともあり、その設定とストーリーラインに度肝抜かれた。巧みに計算し尽くされた脚本と俳優陣の渾身の
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.3

言葉があれば、誰とだって分かり合える。

想像以上の良作。ストーリー展開は読めるものの、キャラクターの個性と丁寧な心理描写に映像の神秘さが相俟って一気に引き込まれた。

素直でいること、自分の気持ちや
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.5

完璧な存在を求めてはいない。

よく言えば気軽に見れる。悪く言えば希薄。3人の掛け合いは○。

ただ、とにかく人間模様が雑すぎて、感情移入もろくにできなかった。かといってアクションシーンもそこまで多く
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(2023年製作の映画)

4.4

見て見ぬふりをして、現実に蓋をしているのは、誰ですか。

2016年、実際に起きた相模原の障害者殺傷事件をモデルとした本作は、現実から身を逸らしてきた現代社会に一石を投じ、人間の尊厳を問いかける。
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.2

歌があれば、それだけでよかった。

歌でしか声を出せないキリエ、過去と名前を捨て、キリエのマネージャーを買って出るイッコ、姿を消したフィアンセを捜し続ける夏彦、傷ついた少女に寄り添うフミ。13年の時を
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.2

喋ってる時間よりアクションしてる時間のほうが長い稀有な映画=最高です。

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.2

恐怖に打ち克ち、夢を掴み取れ。

ドライビングゲーム『グランツーリスモ』の凄腕プレイヤーから本物のレーサーを育成する前代未聞の戦いに挑んだ人々が織りなす実話。

捻りのない王道成り上がりストーリーなが
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

4.2

2つの惑星の運命を賭けた頂上決戦。

久方ぶりの映画館でのトランスフォーマーはやっぱり最高でした。IMAX 3Dの没入感が圧倒的で、トランスフォーマーの造形とド派手アクションが映えまくる。

相変わら
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

4.3

病気を抱えているけれど、僕は病気そのものじゃない。

統合失調症と診断された高校生のアダム。幻覚に惑わされる病を抱え、普通に生きることを諦めかけていたアダムだったが、マヤと出逢ったことで人生の彩りを取
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グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告(2020年製作の映画)

3.8

争いの先に待ち受ける定めは。

コメディで笑いながら脳死で見れる一方、醜い争いがもたらす悲しい結末を示唆するなどなど、いつまでも戦争を繰り広げる人類に気づきを与えるような良作。

イタズラの枠を超えた
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カクテル(1988年製作の映画)

3.6

紆余曲折の愛の行方は。

ストーリーはあってないようなものなので触れないが、とにかくカッコ良すぎるトムクルーズを心ゆくまで堪能できる一作。バーテンダーのトムクルーズは反則です。

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

何のために戦うのか。

『シン•ウルトラマン』同様、はまりきれなかったのが正直な感想。淡白な会話劇もさることながら、CGアクションもパッとせず。もう少し登場キャラを精査し、一人ひとりの深掘りを濃密にし
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.3

譬え言葉がなくとも、愛は伝わる。

声が出せないイライザと人智を超えた謎の生物の言葉を超越した恋の行方を描く。

デルトロらしい設定に、ロマンチックなBGMが独特の世界をつくりあげる。ラストシーンの美
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.3

僕の命よりも君の命のほうが重い。

スパイ映画の金字塔、ミッション•イン•ポッシブルシリーズの最終章第一幕。

これまでのシリーズキャスト集結に、ヘイリー•アトウェルをはじめとした新規キャストが見事な
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.2

17歳と75歳が繰り広げる友情活劇。

終始温かく、心に沁み渡るような二人の掛け合い、周囲の優しさに癒される。綺麗事ではなく、思い通りにいかない歯痒さもリアルさが伝わってよかった。

好きという感情の
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.6

ジブリに何の思い入れもない人間だけれども、事前情報一切なしのスタイルに惹かれ、映画好きとしての半端義務感で鑑賞。

客観的に見て抽象度が高い上に突拍子もないストーリー展開は好みが分かれそうだなと感じた
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

4.0

それをつくれば、彼はやって来る。

ずっと観ようと思っていて、ようやく鑑賞。トウモロコシ畑から人が湧き出てくること以外どんな話かしらなかったけれど、ファンタジー要素強めであらゆるジャンルを詰め込んだ、
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.2

永遠に誓った絆は、些細な行き違いで崩れ落ちた。

僅かなセリフながら、演者の巧みな表情を駆使し、前半は些細な思春期の食い違いで友情に綻びが生じる様を、後半は行き場のない感情との葛藤を余りにも生々しく、
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