再見。
一見するとファンタジーでありスピリチュアルな内容だけど、やはりポーランド史が亡霊のように付き纏う映画でもあるのかなとも思う。これもまたキェシロフスキの「記憶」の映画なのだろう。
無論ふたり>>続きを読む
再見。
移動の映画。「人間の不幸はじっとしていられないことだ」というパスカルの言葉を思い出す。ロングショットの長回しが中心のシャオシェン映画にあって、移動シーンだけバキバキにフィルターをかけたり、不>>続きを読む
再見。
実在のシリアル・キラー、ヘンリー・リー・ルーカスを取り扱っているが、事実と創作が入り混じった劇映画になっている。これはルーカスに虚言癖があって何が本当かよく分からなかったからなんだろうが、結>>続きを読む
再見。
アガサ・クリスティーの何段オチなん?という点に言及されることが多い作品だけど、改めて見るとプロセスが格段に面白い。さすがに今見たらめちゃくちゃ三谷幸喜。チャールズ・ロートンは完全に古畑任三郎>>続きを読む
まだ「リング」の残り香がある頃の中田秀夫監督作。
イメージしたサイコ色はほぼなく、コン・ムービーだった。この頃のバグった映画には大体出ていた中谷美紀と萩原聖人の安定感。原作はきっと面白いんだろうなと>>続きを読む
傑作「変態村」のファブリス・ドゥ・ヴェルツの最新作を劇場スルーしてしまったのでやっと見た。
内容自体が凡百の男女逃避行ものである上に、これまでの変態要素はまさかの皆無で拍子抜けてしまうのだが、対位法>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ドルビーシネマで。
例のアレを7回飛んだというトム・クルーズのストイックさにはただただ頭の下がる思いだし、しっかり面白かった。クライマックスの列車アクションは1作目を彷彿とさせて(キトリッジ再登場も>>続きを読む
ジャック・ロジエやっと見れた。
みずみずしくも可笑しみある夏らしい作品だった。
確かにゴダールでもトリュフォーでもないヌーヴェルヴァーグ。何やかんやありながらも奇妙なバランスを保つ1人の男と2人の女>>続きを読む
再見。
やっぱり超面白い。
最終章となっているが、そもそも「男たちの挽歌」とは無関係の作品。チョウ・ユンファのキャラも全然違くて、めちゃくちゃ暗い絶望全残しのハードな内容だが、一番ハードボイルドして>>続きを読む
あまり人気がないみたいなので唯一見てなかったやつ。
エピソード1的な内容らしいが、マークしか出てこない。時任三郎がホーで、アニタ・ムイがキットということになっており、いずれも明らかに別人。パラレルワ>>続きを読む
再見。
「ブルジョワジー〜」流れで見たら「やりたくてもやれないオヤジ」映画でしかなかった…。このブニュエルの強迫観念的なイメージ?の源泉はやっぱり宗教観から来るものなのかなと。
二人一役は斬新とい>>続きを読む
再見。
「凱里ブルース」がめちゃくちゃ好きで、最初は金がかかった凱里ブルース(邦題の露骨なヴェンダース感も…)くらいにしか思ってなかったんだけど、あらためて見たらやっぱり面白い。
横溢する水のイメ>>続きを読む
超昔に見て以来再見。
晩年のフランス時代ブニュエルの名作。デルフィーヌ・セイリグにビュル・オジエにステファーヌ・オードランって豪華過ぎやん、とあらためて。言ってしまえば「昇天峠」や「皆殺しの天使」の>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
父娘対決ラウンド2はいいんだけど、前作はおろか過去作を見てないとなんのこっちゃ分からないとこが多過ぎてマンシーニのやらしさが出まくっている。しかも前作のソフト特典でしか見れないシーンを知らないと、終始>>続きを読む
クライマックスのヘリアクションは、「MI:Ⅲ」の冒頭のやつを大ラスにもってきてめちゃくちゃパワーアップさせました的で最高だった。正直ストーリーはこれまでの焼き直し感があるし、「ローグ・ネイション」のソ>>続きを読む
時を経て遂に父娘対決が実現したやつ。
1と2のただひたすらに凶悪でしぶといチャッキーが大好きな身としては、正直レイの過去とか分かったとて感が…。フラグしか立っていない中、チャッキーがいつもにも増して>>続きを読む
いつものごとく、何だか分からないなりにやり込められてしまう高橋洋監督作品。
まず、女優お二方の「ツィゴイネルワイゼン」味がものすごくてそっちに引っ張られてしまった。序盤は「やべぇダニエル・シュミット>>続きを読む
シチュエーションスリラーなのがいい。それでいて00年代の三池崇史の芳香(ビジターQ)や庵野秀明味(ラブ&ポップ)もしっかりあって面白かった!
「超擬態人間」を先に見たので、藤井秀剛補正は結構入ってい>>続きを読む
公開時に劇場で観たが、半分くらい忘れてたなぁ…。
レベッカ・ファーガソンは久々にらしいヒロイン?でいい!ショーン・ハリスのキャラも単発ではもったいなさ過ぎると思ったんで「フォールアウト」の再登板は嬉>>続きを読む
見れてなかったベルイマンを。
元々3時間近くあったテレビドラマを再編集したものということ。リヴ・ウルマンの演技は凄まじいのだけど、今となっては引くて数多の題材であり、正直原版を見たくなるような求心力>>続きを読む
こっからがM:Iだという意見に特に異論はないけど、J・J・エイブラムスに全く思い入れがないので申し訳ないけど印象薄。
フィリップ・シーモア・ホフマンを「ロボコップ」のクラレンス・ボディッカー級に仕立>>続きを読む
シリーズの1本として見ると微妙だけど、嫌いにもなれない1本。
シリーズ随一のガジェット博覧会だし、ベンジーの本格現場デビュー作でもあるからか、トーンが軽妙で一番見やすい。アニメーション畑出身のブラッ>>続きを読む
新作公開直前なので、もう何度目かの。
デ・パルマ補正があることは認めるけど、結局一番好き。見れば見るほどヒッチコックだし、ちゃんとファム・ファタールやってるのは本作のE・ベアールだけだと思うなぁ…。
「狂覗」が気になっていた藤井秀剛作品を遂に見た。
80年代スラッシャー好きならめちゃくちゃ好きか、めちゃくちゃ嫌いかのどっちかなやつ…という感じ。
もう当然のようにトビー・フーパーだし、「死霊のは>>続きを読む
原作者であるウィリアム・ピーター・ブラッティが自ら監督した『エクソシスト』の正統的続編。
けちょんけちょんの『エクソシスト2』とは打って変わって評価が高いのでずっと見たかったが、やっと見れた。
め>>続きを読む
再見。
小津安二郎の初カラー作品(ドイツのアグファが使われたことでも有名)だが、かなり渋い方の位置付け?なのかよく覚えてなくてもう1回観た。
確かにこれは咀嚼して味が出てくるなと。佐分利信の台本が>>続きを読む
気になっていたカンタン・デュピュー。
てっきりチャーリー・カウフマンみたいな映画を想像してたけど、かなり直球というか直喩にも程がある映画だった。アラン・シャバ→ミシェル・ゴンドリー→チャーリー・カウ>>続きを読む
「オールド・ジョイ」の断絶と「ミークス・カットオフ」の停滞が、本作でもしっかり通奏低音になっている。
ミシェル・ウィリアムズの表情がとにかく良い。
劇場ブックレットの、ハリケーン「カトリーナ」以降>>続きを読む
以前あったケリー・ライカートの特集上映では「ミークス・カットオフ」しか見れておらずやっと。
「ミークス〜」のスケールに比べると随分コンパクトな小旅行を描いた映画だが、決定的な心の断絶がどこまでもメン>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
劇場未公開のビデオスルー作品だったが、界隈での評価が高く見たかったアルトマン作品。
いわゆる統合失調症(というか多重人格?)を発症する女性の話で、脚本が一人称的に書かれているため客観的な説明が一切な>>続きを読む
ヴィンセント・ギャロがセリフ一切なしで挑んだサバイバル・スリラー。
捕虜になったアフガンの兵士(これも定かではない)が、輸送車の事故に乗じて脱走。ひたすら逃げる、というだけの映画。人物のバックグラウ>>続きを読む
今日から始まったロバート・アルトマン傑作選で鑑賞。
長らく見る手段がなかった作品なので嬉しい限り。
アルトマンと言えば大所帯のブラック群像劇だが、実は初期の心理スリラーが出色。特に「三人の女」は怪>>続きを読む
何故か無性に見たくなって再見。
キム・ミニを起用し始めてからの作品に比べて、大した含蓄もなさそうな脱力感がとても好き。
引き合いに出されることが多いエリック・ロメールや、今泉力哉監督もいいけど、や>>続きを読む
以前シアターイメージフォーラムの特集上映で観たが、不覚にも後半寝落ちしてしまったので再見。
あのまるでナメクジに乗せてドリーしているんじゃないかという超遅速カメラによる超長回しのタル・ベーラスタイル>>続きを読む
パク・チャヌクの最新作。
結構前に見たけど反芻する。
近年のパク・チャヌクはというと『イノセント・ガーデン』は単純にハリウッド映画との相性が良くないと思い乗れなかったし、『お嬢さん』は正直してやった>>続きを読む
あまりの評価の低さが逆に気になり鑑賞。
監督のジェシカ・ハウスナーは、ミヒャエル・ハネケの門下生と聞いて納得。
つまりこれは、ハネケで言うところの「ファニーゲーム」であり、チェーホフの銃へのアンチ>>続きを読む