Schiele1918さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Schiele1918

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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.9

最後の最後、矛先が変わるまでやってしまえトラヴィス、と同調していた自分に気付く。
最後、フロントから見た表情、掬い上げられない個我の苛立ち。
この映画に仕込まれた毒は今も効力を減じない。

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.9

青春期、片道の自尊と無垢な自信と愚かな愛情で強くなりたいと願い振る舞う少年たち。
本当に強くあれるのは武器を持ったものだけ、戦える術あるものだけ。
仮囲いの箱庭、過剰積載の箱舟で臨界に少しだけ触れたそ
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.5

国を守る戦士と任務に赴く兵士は本質的に重ならない。
その矛盾が最も色濃いのが狙撃手かもしれない。
だからこそ敵の対象になる存在はカイルの癒しにも似た存在として描かれる。
ゆっくりと飲まれ行くカイルの運
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SWEET SIXTEEN(2002年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

美しいものに心打たれて終わって行く映画。
太刀打ちできない現実の重く鈍く打ちのめす痛みと、本当は終わっていない彼の道行を思わせる景色が綯い交ぜになっている。

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年製作の映画)

4.0

最後に好きになった。
色々な出来事が脳裏に浮かんでくるラストバトル、二つの時代の結節点に浮かぶ砂漠の太陽…これがSWだ。

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.5

シュルツ、あんたは男だ!
"I got a name"染み込むような歓喜と自由の風の匂い。
凄惨な闘いも陰惨な傲慢の呪いも後に去って行く背中に手を振ってお別れ。
ディカプリオはとんでもない男が似合う。

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.9

凶暴なのは男の外面でも内面でもなく世界に馴染めないものが受け取る疼きのような苛立ちだ。

インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

4.9

何かを成し遂げたいと思った時に力を惜しんではいけない。
妥協も転換も手段だ。
目的を持って生きることができることが幸福であることを描く作品。
惜しみない意思の表明が人から人に伝染することを証明した史実
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星を追う子ども(2011年製作の映画)

4.5

「なぜ子どもたちは旅に出るのか」という、古今の少年少女冒険譚の根底にあって、実は冒険とそれによって得た経験による成長によって覆い隠されてきた部分に触れる稀有な作品。
大人になり、その足元の心細い痛み、
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野火(2014年製作の映画)

4.8

この作品を見た後から、世界大戦の物ことを思う時色がつくようになった。
モノクロの戦争体験が極彩色の地続きの肉体として感じられるようになった。
原作に力を転写するように作り上げた監督の執念と意思に最大の
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