すごい、すごい、だるまさんが転んだのところはホラーかと思った、説明会とかミーティングとか好きすぎる、どんなに言葉を交わしあってもそれぞれのひとはその状況のなかに配置された役割でしかないんだなあ
物語の細部を突くと全然ボロが出るけどそんなことを置き去りにするエネルギーみたいなものが充溢していた、弾き語りさすがにすごすぎるし、バトミントン中の「嘘はやめて」がよかった
画も良いしたのしいけど蛇の道を引き継いでいる(うえに個人的に立て続けに見た)となるとこれはなんだろうという気持ちが常にどこかにあり、それに常に北野武のことも考えてしまうし、そしてなにより(いまだに小学>>続きを読む
題材自体はきつい。嘘しかなくてすごい。大槻の監禁一日目、宮下に別れを告げた新島が(それまで乗りこなしていた車ではなく)自転車にまたがるのが扉越しに見え、そうして商店街の一角に自転車を駐め、鍵をかける姿>>続きを読む
あまりにもツッコミどころの多い脚本だった、映像の力をもっと引き出すというか信じるというか、兎にも角にもリリーフランキーが自転車を漕いでゆくところをもっと見たかった
のっぺりとした違和感、不穏さが常にある。それは団地という舞台、登場人物の振る舞い、ショット、全てに充溢している。たとえば知珠の言動には一貫してこの世のものと思えないようなところがあるし、今日はいい天気>>続きを読む
映画としてはものすごい満足度。渋川清彦の涙とその予兆、はげしくはない揺れと停電の静けさ、社員たちがスクリーンを見つめる様子を窓外からとらえたショット、長い合掌ののちに訪れる静寂とそれに続くプラネタリウ>>続きを読む
背後のなにかが明かされるのかと思ってそればかりが気になり、全然画面を丁寧に追えていなかったので、あらためて観なおしたい気もする
ぼくはそんなにサウナに行くわけではないがサウナ好きなひとが撮ったことがひしひしと伝わってきてよかった、とても。
ものすごい熱量、とそれに隠された緻密さ。演劇の演劇性を保ったまま映画に持ちこむときの手法としてワンカット撮影を採ったのに痺れる、同時に演劇の側にも現実の時間・空間という映画性がなだれこんでくる、そして>>続きを読む
映画館にたくさんひとがいてよかった
鑑賞中に地震が来た。あまりにも清潔な公衆便所ばかりでなんなんだと思ったが、調べたらユニクロの偉いひとがきれいな便所を作らせたその一環として制作された映画らしく、まあそういうプロモーションムービー的な位>>続きを読む
80分という洗練された尺のなかで、小さな恋愛物語を描きながら、その背後に潜む問題を世界的な惨状にもリンクさせ、画、色づかい、会話、余白、音楽のすべてを美しく緻密に築きあげる手腕にただただ圧倒された。カ>>続きを読む
ぼくも中学生の時分に仲のいい友人としょっちゅう一緒にいたときはああいうからかわれ方をしたりし、誰が悪いということはなく結局のところ社会が悪いのだとしか言いようのないような思春期のあやまちがあるというの>>続きを読む
タイムループものだけどその原因とかオチとかはどうでもよくてこの狭い舞台と設定のなかでというよりむしろそれらを最大限に活かしてなにができるか、いかに展開を面白くするかということをとにかく綿密に考えぬいた>>続きを読む
ビリヤードみたいな人間どうしのかかわりあい。光も影も画も動きも最高だけれど、特にミンとフォンがクラブの塀をまたいださきの細い路地、その奥に大通りの車道がのぞいたところはほんとにうっとりした、そうしてふ>>続きを読む
主人公がはじめてパンダと接するところ、パンダが着ぐるみの頭をはずした状態で登場するのがなによりもいいと思った、この感覚はすごいしうらやましい、「夢見るペトロ」にあった現実と幻想の境をあいまいにするわざ>>続きを読む
マスコミや警察はもちろん、様ざまの一般人や教団のひとびと、なにもかもこんなに滑稽に映し出していいのか、宗教という虚構に対する向き合い方がそれでいいのか、わからない。
北野武のなかでも人気の高い青春もの、という情報だけを得て、なんとなく菊次郎のような感覚を想像して観たところ、かなりしんどい話だったので驚いた、ラストが希望であるようなのも絶望だし、久石譲の音楽がいっそ>>続きを読む
いままで観てきた北野武に比べて銃撃以外による出血が多くてきつかった、様ざまの遊びがいい
映画単体として観ることが難しい、ああいうひとがこういうタイミングでああいう内容の映画を作り、それに「君たちはどう生きるか」の名をあたえたのだということを噛みしめた、焚きつけられたといってもよい、まさに>>続きを読む
そりゃ泣けてしまうけれども、どちらかというとそれは生理的な反応に近くて、内心としては設定や展開が映画や物語という装置に従属している感が拭えずノリきれなかった、ふたりでサーフボードを運ぶときの厳粛さとか>>続きを読む
ベタに泣かせにきたなという感じはするけど全然泣いてしまう、こういうテーマをこの空気と距離感で描けるのすごい
落とし穴で笑える貴重な機会。静けさの陰に見え隠れする死と、いざ死を目の前にしたときの無関心、おだやかな沖縄の風景にも付きまとう妙な緊迫感。そのなかで繰りかえされる明滅がもたらした銃撃戦を、窓硝子越しに>>続きを読む
美しいはちゃめちゃさ、あいかわらず笑えるところはほんとに笑えてカラオケの場面なんかは全部が面白い、前半しばらく野球の話なのが一見のどかな邦画のようでいい、軽トラの追い越しから勘違いヤンキーとの格闘まで>>続きを読む
通行人が流れ弾をくらうところ以外は(なぜかあれだけやたら胸が苦しくなる)ほぼ全部好きだった、すごすぎる…………。
全体的に説明が抑えられていてうれしい、ホームビデオの映像が当時のながれのなかに置かれることで次つぎ過去になってゆく瞬間たちとその余剰、そして撮影する者の眼差しが浮かびあがってくる、こういうのはたのしい>>続きを読む
よほどの知己というのでもない限りひとのことをいいやつだと思ったりいやなやつだと思ったりするけどそんな感じの映画だった、60分で派手な展開があるわけでないけど綿密に作られていて、こういう映画がたくさんあ>>続きを読む
台詞が少なくてうれしい、煙のなかで超出を夢見ながら諦めるひとびと。汽車と自転車のところとか子どもふたりの前を汽車が通り過ぎるところか荒地に消える子どもふたりとか額に揺れる火影とかぐっとくる画が多かった>>続きを読む
あの渋滞はこれまで観てきた長回しのなかでももっとも興奮するものだった、冒頭から繰り返されてきた残虐さと陽気さ、滑稽さの共存が、あの長い長い横移動のあとの事故現場の画において結実していた……。