エノモトさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

エノモト

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ロスト・チルドレン(1995年製作の映画)

3.9

『アメリ』や『デリカテッセン』のジャン・ピエール・ジュネ監督作品。近未来だけどレトロでダークファンタジーな世界が完成されていてすごい。

怪力だけど中身は子供のような大男と大人びた少女という、レオンと
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ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

3.9

駄作が続いていたこの時期のゴジラシリーズでは異例の素晴らしい作品。こんなの作れたのかよ、、という衝撃がすごい。何から何までこれまでのゴジラとは違うんだけど、こういうのが観たかった。

深刻な社会問題で
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

2.0

ここまでのレビュー数でこの平均評価なのは、着眼点の良さから期待した分その期待を遥かに下回るクオリティだったことによるものだと思うけれどそれにしてもひどい。

ギャグも恋愛模様も政治風刺も全てが低レベル
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

中年タクシー運転手と終活中のおばあちゃんの、パリでの人生の思い出を巡るロードムービー。

おばあちゃんの意外とパワフルで波瀾万丈な過去が面白いし、無愛想なタクシー運転手との珍道中も心温まる。達観したお
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

トイレの清掃員の男の日常。

トイレの清掃員でPerfectってどういうことって思ったけど、観終わってからじわじわと意味がわかってくる。
一緒に暮らす人もいないし、決して豊かとは言えない生活だし、決し
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ブルー・リベンジ(2013年製作の映画)

3.2

両親を殺された男の静かな復讐劇。

ずっと淡々としていて地味で、映画的じゃないので面白くはないけれど、復讐というものをかなり現実的に表現していて斬新な作品ではあると思います。一応サスペンスですが、復讐
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愛・アマチュア(1994年製作の映画)

4.0

ハル・ハートリー監督作品はやっぱり出てくる人たちがみんな個性あって魅力的でそれだけでずっと観ていられる。ハル・ハートリー作品では常連のマーティン・ドノバン、エリナ・レーヴェンソンに加えて、イザベル・ユ>>続きを読む

アザーズ(2001年製作の映画)

3.8

古い大豪邸に住む一家とその使用人が超常現象に遭遇するミステリーホラー。目には見えないけれど感じる存在の正体とは。

子供が光アレルギーということもあり、終始豪邸が薄暗く不気味なのでホラーのようなゾクゾ
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.6

毒親の恐怖を描いたサイコスリラー。
愛情が行き過ぎてそれ故に、、というのはこういった作品の定番だけど、今作のお母さんは行き過ぎたとしても(行き過ぎただけで)こんなことしないだろ、、と思っちゃうレベル。
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血みどろの入江(1970年製作の映画)

3.0

前半は若者4人が次々に殺され、『13日の金曜日』的なスラッシャー映画かと思いきや、後半は入江の利権を巡る、ドロドロで地味な殺し合いへ。

殺し方はショッキングだけど映像的にそこまでのインパクトはなく、
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ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃(1969年製作の映画)

2.0

主人公の少年が空想の世界でゴジラたちの住む島を冒険するという、これまでとは一風変わった設定の作品。

新登場のガバラの他にもクモンガやエビラなどが出てくるも、戦闘シーンのクオリティは最低レベル。さらに
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アンダーグラウンド 4K デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

5.0

大好きな映画をこうして映画館で観られて嬉しすぎる。

何度も観てるけど本当に3時間があっという間で本当にすごい。そして映画館だからこそこの映画の持つ圧倒的なエネルギーを全身で浴びることができる。最高の
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ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり(1985年製作の映画)

3.3

死体を蘇生させる薬を開発し、ゾンビを生んでしまった科学者とゾンビたちとの戦いを描いたB級ホラー。この時代の日本人、死霊の〇〇好きすぎ。

B級スプラッターのお約束をしっかりなぞった作品で、特筆するよう
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.4

ある広告代理店で、最悪の1週間がタイムループし続けるSFコメディ。

ループから抜け出そうと少しずつ理解者を増やしていく中で出てくるアイデアが面白い。
コンパクトなのにちゃんとタイムループで良かったけ
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ドリー・ベルを覚えているかい?(1981年製作の映画)

3.6

『アンダーグラウンド』のエミール・クストリッツァ監督幻のデビュー作。

サラエヴォで貧しい生活を送る少年の、憧れの美少女ドリーベルとの刺激的な初恋を描いた作品。ちょっと汚い鳩小屋で2人で過ごす日々が愛
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

3.9

カフェを営む女性のもとにやってきた記憶喪失の浮浪者は戦後16年間行方不明だった彼女の夫そっくりだが。。

戦争描写は一切なく、夫だと確信し記憶を取り戻そうとあれこれ試行する女性の姿が描かれます。しかし
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世界の中心で、愛をさけぶ(2004年製作の映画)

3.4

2000年代を代表する恋愛映画を今更。
こんなに切ないストーリーだとは思わなかった。こういった内容の邦画は今となってはありがちな話だけど、今作の大ヒットを受けて量産されるようになったのかな。最近はもっ
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.2

明るく楽しいミュージカルだけど、ティム・バートン監督の『チャーリーとチョコレート工場』の続編というのを期待していると思ってたのと違う、、となるかもしれません。

正直私もチャリチョコが好きというよりも
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.2

普通のサメが小魚に見えちゃうレベルの超巨大ザメ、メガロドンとの戦いを描いたアクション大作。

サメがデカすぎて、戦い方がもはや怪獣映画。それでも、生身で体を張って戦うステイサムももちろん観られます。す
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世界残酷物語(1962年製作の映画)

3.0

世界の色々な風習、文化を紹介するドキュメンタリー風作品。ドキュメンタリーという体だけどやらせも多くあるからドキュメンタリーとは言えない。

公開当時、何も情報を入れずにこれを観たらドキュメンタリーだと
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.5

人肉食の描かれた映画なのに全くグロくも怖くもない、そして普通に美味しそう。肉屋の夫婦が意図せず殺してしまったヴィーガンの肉を売ったら美味しくて人気が出ちゃった、、っていう話。

ヴィーガンの人たちを中
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裸足の季節(2015年製作の映画)

3.6

トルコの田舎町、古い伝統が残り、抑圧された生活を送る5人姉妹の姿を描いた青春ドラマ。

家から出ることができず、料理など親が決めた習い事を強制的にやらされ、結婚相手まで勝手に決められる、何一つ自由のな
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カルメンという名の女(1983年製作の映画)

-

ゴダール監督作品、相変わらず訳がわからない。

銀行強盗しにきた女が警備員の男と取っ組み合いになり気づいたら恋に落ちて2人の逃避行が始まる。。最後まで、登場人物が何をしたいのかわからずじまい。映像的に
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.8

本当に大好き。魔法にかかったようにこの美しい世界に引き込まれる。The Cranberriesの『Dreams』が流れるとさらに世界が輝いて見える。印象的なシーンばかりで何から何まで自分の好みとピタリ>>続きを読む

甘い生活(1959年製作の映画)

3.2

ゴシップ記者のゴージャスで空虚な日常。セレブたちの華やかな世界に生きる彼らの、刺激的だけど決して満たされることのない日々が描かれています。ゴシップ記者のカメラマン、パパラッツォがパパラッチの語源であり>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

4.2

ブルックリンのタバコ屋の店主や店にやってくる人たちの日常を描いた群像劇。

クリスマス映画として有名なのに終盤までクリスマス要素なくて、いつ来るのかなと思ってたら最後の最後にクリスマスらしい素敵なエピ
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.7

死のうと思って自分を殺す殺し屋を雇ったけど、直後に一目惚れしてやっぱり生きることにした男の話。

ドタバタコメディになりそうな設定だけど、どこまでもこの監督らしいテンポで、上品なコメディ。殺し屋はもう
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人生タクシー(2015年製作の映画)

3.5

規制の厳しいイランにて、イラン人監督が完成させた執念の作品。監督自身が運転するタクシーに乗ってくる乗客との会話劇という形式で描かれた作品。

これだけ限られた空間で体制批判を交えた映画を作れたのはすご
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市子(2023年製作の映画)

4.1

プロポーズされた翌日に失踪した市子。これまでの壮絶な人生を辿っていく中で失踪した理由が明らかになっていくミステリー風の人間ドラマ。

あまりに残酷な世界に、そして杉咲花ちゃんの演技力にぐいぐいと引き込
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.5

ずっと思いを寄せていた男子に彼女がいることが発覚した拗らせ女子高生の青春愛憎劇。

山田杏奈ちゃん演じる主人公の拗らせ具合がすごい。彼女の恐ろしいほどの行動力に、ずっとピリピリした緊張感の走る青春映画
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.3

子供のころに父親と2人で過ごしたリゾート地での夏休みの思い出。父親と同じくらいの年齢になった娘が思い出のビデオを見ているという設定。

なんだこの余韻。そもそもこの映画自体を咀嚼できているわけではない
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めがね(2007年製作の映画)

4.0

荻上直子監督の作り出すこのほのぼの空間、素敵すぎる。

メルシー体操に、物々交換のかき氷屋さんに、毎朝布団まで起こしにくるおばあちゃん。シュールな空間でゆったりとした時間を過ごす個性的な面々。こんな暮
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ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)

3.9

未亡人のおばあちゃんと黒人運転手の温かな交流を描いた人間ドラマ。

同じくアカデミー賞作品賞を受賞きた『グリーン・ブック』と似ているけれど、今作の差別描写は控えめ。気難しい性格のおばあちゃんの心を掴み
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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃかっこいい。哲学的で難解なストーリーも、サイバーパンクの世界観も素晴らしすぎる。大好き。
もちろん今見てもすごいことには変わりないけれど、今くらいの年齢で当時の映画館で今作を観ていたらさら
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.1

ただふざけてるだけで全然三国志じゃないけど、そもそもこの監督、キャストでちゃんとした三国志が見たい訳ではないので、そこに関しては問題なし。

無駄に豪華なキャストがアドリブでくだらないことを楽しそうに
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.6

心臓病のおじいちゃんと認知症のおばあちゃんの二人暮らしの日常を淡々と描いた作品。
最初から最後まで画面が二分割され、それぞれの行動が別々に映される珍しい演出。ギャスパー・ノエ監督の過去の作品とは全然違
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