しんごさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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羅生門(1950年製作の映画)

3.6

今から70年以上前に公開され、日本初のアカデミー外国映画賞に輝いた黒澤明の初期の作品。

ある殺人事件をめぐって①加害者の盗賊多襄丸、②被害者の妻、③被害者自身(=霊媒師が呼び出した霊)の証言がことご
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.7

シリアスに徹しきったダニエル・クレイグ版ボンド最後の一作。今まで本当にお疲れ様でした!

ただ、個人的には「スペクター」(15)ラストでボンドには幸せな生活を送って欲しかったと願っていた分、何か切ない
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KAPPEI カッペイ(2022年製作の映画)

3.5

ノストラダムスの大予言により1999年に滅びるであろう世界に向けて訓練された「終末の戦士」達が、世界が滅亡しないだろうから23年後に一般社会にリリースされる話。

伊藤英明、小澤征悦を始めとする濃い役
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グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

3.3

老獪な詐欺師ロイは未亡人である資産家ベティに出会系サイトを介して接触し、財産詐取を試みようとするが...。

序盤のアプリのやり取りからお互いの情報が嘘だらけというオープニングから不穏な空気が満載で、
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

5.0

アカデミー賞92年間の歴史でシリーズ物の1作目と2作目が両方作品賞に輝いたのは現時点で「ゴッドファーザー」のみ。その快挙をなし遂げた2作目は前作に勝るとも劣らない名作。

①コルレオーネファミリーのド
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

全尺約3時間だけど、観終わってみればもう1時間くらいあってもいいくらい。マフィアを舞台とした壮大な大河ドラマであり、いつ観ても色褪せない不滅のクラシック。当時無名のコッポラ監督は当初本作を2時間くらい>>続きを読む

ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.4

「1年間殺しをしないことを誓約した」最強の殺し屋のお話。

ジョン・ウィックみたいなアクションは日本でも取れるのではと思わせてくれた作品。CGを交えつつも、柔術等の訓練をかなり積んだであろう岡田准一の
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.4

「騙し合いバトル、開幕!」のハードルに心が煽られ過ぎたのかスコアが今ひとつ伸びなかった作品。

旧体制である「小説薫風」と対立するカルチャー誌「トリニティ」間の騙し合いがメインかと思いきや、中盤以降に
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

3.0

「ルパン三世」をもの凄いお金かけてハリウッド用に作ったポップコーンムービー。インターポールて時点で何かルパンぽいなと思ったら活劇の感じがほぼルパンで笑った。

脚本自体は古典的な活劇プロットを下敷きに
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.3

ツービートとして世に出る前のビートたけしと彼の師匠であった深見千三郎との関係を描いた映画。監督・脚本を務めた劇団ひとりはビートたけしを敬愛する信奉者の1人でもある。

もの凄い素敵な作品ですこれ。
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シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.4

「ゴーン・ガール」(14)をライトにお手軽にした様な犯罪映画。後半はもはやコメディみたいな感じになってたけど。

「ちょっとしたお願い」から子供をステファニーに預けたエミリーが突如失踪する前半パートは
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いとこのビニー(1992年製作の映画)

3.9

大陸横断ドライブ中の大学生ビルとスタンはアラバマの田舎町でひょんなことから冤罪で逮捕拘留されるハメに。ビルはワラにもすがる想いでいとこの弁護士ビニーに弁護を依頼するが、このビニー実は6週間前に弁護士に>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.2

「仁義なき戦い」をはじめとする任侠映画で歴史のある東映が現代に放つ壮絶クオリティ。アウトレイジに対して「真打」東映の本気を見せた映画。

警察官でありながら暴力団と癒着し、法を無視するかの如く強引な捜
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相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿(2009年製作の映画)

3.2

2時間ものドラマの出演陣が相棒メンバーに置き換わっただけ感があるけど、それでもやっぱり最後まで観れちゃうのは個性ある面々のおかげ。

右京さんほど超人的ではないにせよ、普通の人から見たら十分頭脳明晰な
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二ツ星の料理人(2015年製作の映画)

3.4

酒、女性、ドラッグに溺れ落ちぶれた天才料理人が三つ星レストランを目指し再起を目指す作品。少し前のキムタクのドラマがこれと似てるというのでも少し話題になりましたね。

天才だけど傲慢で自分の求めるレベル
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.0

「隔たる世界の2人ではなく、1人の人間として僕を見て欲しい」...2020年5月に白人警官の暴力的対応により死亡した黒人ジョージ・フロイドの事件を下敷きにした作品。これ自体が素材として高校や大学入試に>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.7

これ作った人は本当映画がご飯代わりだ絶対。タイトルは「ポンポさん」だけど、「映画大好き○○○さん」の○の部分にぜひ自分を投影して観るべき。

本作を見ると数々の名作が「完全版」「ディレクターズカット版
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ベイウォッチ(2017年製作の映画)

3.0

夏の在宅でビール飲みながらながら観するのにちょうどいい作品。金メダル保持者ながら協調性のない捻くれ者の新米ライフガードが挫折して仲間と協力、そして最後は敵を倒す、と何回しがみ倒されたか分からないテンプ>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

3.8

デンゼル・ワシントン版「必殺仕事人」。

妻を亡くした元CIA(現在はホームセンターのアルバイト)がロシアン・マフィアに搾取されている娼婦が暴行を受けたことに怒り、その組織を壊滅させるという非常にシン
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マネーボール(2011年製作の映画)

3.9

資本力がないために弱小球団に留まっていた「オークランド・アスレチックス」に「セイバーメトリクス」という統計論を取り入れ、同チームを20連勝させプレーオフ進出に導いたビリー・ビーンGMの実話。

選手の
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眠らない街 新宿鮫(1993年製作の映画)

3.1

本はあまり読まないけど大沢在昌の「新宿鮫」は濃厚な世界観だけど乾いた筆致が魅力的で読了しております。本作は新宿鮫シリーズの第1作を映画化したもの。

原作と比べるとどうしてもエピソードのツギハギや割愛
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シックス・デイ(2000年製作の映画)

3.0

使い古された正論をアクション混じりに2時間かけて見せるだけの映画。シュワちゃんが主演じゃなければ恐らくビデオリリースのB級扱いされそうな作品かと。

近未来(と言っても、2010年なので今より10年前
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バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

3.5

同じプロでありながら賞金額が男子の1/8という1970年代のアメリカ女子テニス界。その状況打破の象徴的イベントとして女子現役トップのビリージーン・キングと往年の名男子プレーヤーであるボビー・リッグスが>>続きを読む

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)

3.8

【ドジョウを逃がすな作品】

「頂上作戦」(74)のラスト。粉雪吹き込む裁判所の廊下で広能と武田が短く語り合う場面は暴力による戦後史が虚無のうちに幕切れを迎えたことを象徴する名シーンだ。誰がどう見ても
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.0

2日前の新聞記事で都内在住の男性がAIと結婚したニュースが報じられた。本作公開から7年後、人工知能と人間の共存は最早フィクションの域を超えたテーマであることを認識させられる。

「2001年宇宙の旅」
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

「Looper」(12)、「スターウォーズ 最後のジェダイ」(17)でいずれも攻めたプロットのオリジナル脚本を放つライアン・ジョンソン監督が次に仕掛けるは、クリスティを下敷きにした様な謎解きモノ。>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.9

レイを主人公とする新3部作における真のジェダイはJ・J・エイブラムス監督本人ですね。一時はどうなるかと思った9作に渡る長き大河ドラマに着地を見せてくれたJ・Jに拍手を送りたい。

エピソード4、5、6
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ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

3.9

「The Founder」(創業者)...マクドナルド創設者の話ではなく、同社を世界的なフランチャイズチェーンに成長させたレイ・クロックの生涯を映画化した作品である。何を以てマクドナルドの「スタート」>>続きを読む

ゲット スマート(2008年製作の映画)

3.6

「コメディアンとして最も重要な要素は、どんな悲劇に見舞われても観客から絶対に可哀想と思われないこと」...三谷幸喜の言葉を借りればスティーヴ・カレルはコメディアンの資質において頂点を極めた男といえる。>>続きを読む

アウトロー(2012年製作の映画)

3.6

2012年の作品だけど60年、70年代なテイストを感じさせるサスペンス・アクション物。冒頭での無差別殺人シーンは「ダーティハリー」(70)のスコルピオを彷彿させ、作中のエマーソン刑事は見た目から職種ま>>続きを読む

ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎(1990年製作の映画)

3.2

今回は対立する各組織にそれぞれ雇われた次元と五右衛門、その間に立つルパン、相変わらずの単独行動の不二子とバラバラのメンツが結集するまでの下りがちょっと長くて中弛みがあったかなという印象。銭形もとことん>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.8

この映画を観てふと、芸人の中川家のことを思い出した。ツッコミの礼二は幼少期から知らないおじさんや車掌のモノマネを日がなしていたので、両親から先天的な障害があると懸念され心療内科に連れて行かれたそう。カ>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

大前提として1969年8月9日に起きた「シャロン・テート事件」を押さえないと本作のクライマックス及びエンディングは全く意味が分からないものになることは間違いありません。

題名に倣えば「昔々ハリウッド
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LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(2014年製作の映画)

4.2

1995年。
急逝した山田康雄さんの代役として抜擢された栗田貫一さんの本業はタレントであり役者ではなかった。過酷なプレッシャーと闘いながら全身全霊で取り組んだものの「ルパン三世 くたばれノストラダムス
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.5

北野武曰く「映画で2人が長く殴り合った結果クライマックスでどっちかが死ぬって演出はフィクションだよ。自分がガキの時分見てたケンカと違うもん。どっちかが刃物出して向かったら一瞬。何が起きたかわかんないま>>続きを読む

刑事物語4 くろしおの詩(1985年製作の映画)

3.0

武田鉄矢版「男はつらいよ」とも言うべき作品。蟷螂拳なる武道の達人だがもっさりして不器用で優しい片山刑事が、転勤先で恋をしては破れてまた他の地へと異動するプロットはまさに寅さん。

このシリーズを知るき
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