シズヲさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

HiGH&LOW THE MOVIE(2016年製作の映画)

3.9

ドラマ版未視聴だけど途轍もない熱量だった。パフォーマンス集団であるEXILEが作品をプロデュースしたおかげで、アクロバットな映像と強烈な感性を全速力で叩き付けられる凄い作品になっている。

荒唐無稽な
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

漫画の実写化作品とはいえ、邦画でこういうゾンビ物を見れるとは思わなかった。実際面白かった。まあツッコミ所もちらほらあるけど、それはそうとパワフルでいいよね。

緩急のついた緊迫感に引き込まれる。ハイテ
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クローズZERO(2007年製作の映画)

3.6

原作は齧った程度だけど、実写化作品としてはなかなか面白かった。不良達の泥臭く若々しい熱気は勿論、ユーモア溢れる交流も人間味溢れてて良かった。小栗旬も山田孝之もかっこよかったけど、個人的には夢に敗れたま>>続きを読む

マチェーテ(2010年製作の映画)

4.4

「メキシコからの不法移民問題を取り上げた作品」と書くと何だか硬派なドキュメンタリーっぽいし、実際そのへんは話のテーマになっている。でも内容は相当大味でワイルド。というかブッ飛んでる。暴力、正義、悪趣味>>続きを読む

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

4.2

見ていて楽しくなるし、元気を与えられる。ストーリー自体はごくごく分かりやすい話なんだけど、それだけに安心感たっぷりで率直なパワーに溢れていて面白い。

やっぱり主演のウーピー・ゴールドバーグ演じるデロ
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ポッピンQ(2016年製作の映画)

2.9

TVアニメの総集編みたいな映画。女児向けアニメの系譜のようで微妙に何処を狙っているのかよくわからない作風だけど、まあ気軽には楽しめるかな。キービジュアルの雰囲気は凄く良い(下手すれば本編よりも)。>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

4.5

異様としか言いようがない。バイオレンスな映画だというのに熱気のような激しさなんて全然無い。とにかく冷めきっていて、暴力と死を本当に淡々と描いている。台詞の少なさや展開の淡白さもドライな空気に拍車を掛け>>続きを読む

プラネット・テラー in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

中盤まで「言うほどか?」って思いながら見ていたのに、1巻紛失→時間軸ジャンプの超展開で爆笑してからは一気にのめり込んでしまった。何の説明もなく炎上している拠点のレストラン、何の描写もなく仲間に加わって>>続きを読む

座頭市鉄火旅(1967年製作の映画)

4.3

「市が訪れた町で騒ぎに関わり、悪どいやくざを叩き斬る」という大筋自体はこれまでの話と然程変わらないんだけど、特殊な状況と手堅い構成のおかげで十二分に楽しめる。

仕込み刀の限界というシチュエーションが
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死霊のえじき(1985年製作の映画)

3.6

最初からゾンビに対する籠城の環境が成立しているので、決して派手な内容ではない。サバイバル活劇を期待すると肩透かしを食らう。それでも生存者達の『閉塞感』の書き方は秀逸だった。

主人公はゾンビパンデミッ
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海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

3.5

多少ざっくりとした部分もあったとはいえ、二時間半で程々に纏まっていたと思う。国岡鐡造はカリスマ性と大胆さを併せ持っていて、現代の価値観で見れば『危うさ』とも取れる側面も度々見せている。それでも敗戦直後>>続きを読む

ICHI(2008年製作の映画)

3.0

綾瀬はるかの儚げな市が印象的。美しい風貌を持ちながら虚無的で窶れた雰囲気を纏っていて、北野武と同じく勝新の市とは異なる方向性で描いているのは良い。経歴的には座頭市というより武装化した『はなれ瞽女おりん>>続きを読む

ハードコア(2015年製作の映画)

4.0

全編に渡って一人称視点で映画が進行するという斬新すぎる内容でもう痺れる。臨場感溢れるダイナミックな視点、スリリングなアクション、強烈な暴力描写などのおかげで最初からぶっ通しで刺激的すぎる映像が続く。ス>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.3

ブッ飛んでる。いっそ馬鹿げてる。それぞれ異なる場所で動いていた殺意と殺意が交錯した結果、とんでもない火力で全部ブチ殺してしまう凄すぎる映画。殺意に殺意をかけて100倍だ。WW2を題材にした映画をここま>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002年製作の映画)

4.4

久々に見たけどやっぱり面白い。
丁寧な時代考証と恋愛を絡めたストーリーで筋を作っているおかげで、純粋に時代劇として面白いのが凄い。そこにクレヨンしんちゃんらしい要素をしっかりと共存させることで一気に魅
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コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.8

冷戦下で敵国のスパイ同士が組むという構図が面白い。時に張り合い、時に皮肉やジョークを交えながら肩を並べる主人公二人のコンビは見ていて楽しい。女優も美人でグッと来る。

BGMや演出はやはりガイ・リッチ
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仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ(2010年製作の映画)

3.8

敵となる大道克己=仮面ライダーエターナルがとにかくかっこいいし、これまで翔太郎達が使用していたメモリのドーパントが立ちはだかるのも面白い。更に今回の見所はここぞという場面で登場する仮面ライダージョーカ>>続きを読む

戦国自衛隊(1979年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

異形の映画を観たなぁ、という気分。戦国武将と自衛隊が並んでいる絵面だけでも強烈。時折顔を出す青春物めいたムード、補給や消費について殆ど触れられない等勢いに任せた展開と描写、戦国時代が舞台なのに高頻度で>>続きを読む

LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門(2017年製作の映画)

3.9

前作に引き続き、やはりハードボイルドな作風が魅力的。「五ェ門の敗北からの再起の話」でシンプルかつストイックに纏めていたのが印象的。最初は馴染みの『強さ』を十全に発揮せず、痛々しく傷つく場面が多かったか>>続きを読む

メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

4.1

ユーモアたっぷりの娯楽映画で面白かった。宇宙人やハイテク兵器が飛び出す荒唐無稽な世界観と軽妙なノリの噛み合い方が素晴らしく、気楽に楽しめる作品。寡黙なベテランのKと饒舌で行動力に長けるJのコンビも魅力>>続きを読む

LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(2014年製作の映画)

4.1

原作を思わせるハードボイルドな作風が兎に角かっこいい。作画も良くてアクションは見ごたえ満載。劇画めいた荒々しいタッチ、クールな台詞回しや演出など、テレビで馴染み深いファミリー向けルパン三世とは一線を画>>続きを読む

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

まさしく滅びの物語。不思議な余韻に満ちた古い男達の幕引きの映画。ウィリアム・ホールデンやベン・ジョンソンなど往年の西部劇に出演した役者を揃えているのがニクい。変わりゆく時代に取り残され、黴の生えたアウ>>続きを読む

新座頭市 破れ!唐人剣(1971年製作の映画)

4.3

ストーリーや設定は強引だけど、それでも座頭市と王剛のそれぞれの戦いが交錯して夢の対決へと繋がっていく構図はやっぱり燃える。間違いなく通じ合えた二人が、言葉の壁や誤解が生んだ悲哀によって『決闘』へと進ん>>続きを読む

座頭市海を渡る(1966年製作の映画)

3.9

座頭市の業と人間性を改めて噛み締める一作。
今回のいっつぁんは供養のお参りに訪れてて、人を斬り続けてきた自分の業を自覚してるんだよね。だけど結局仕込み杖を抜いて誰かを斬らなければならなくなる、そんな逃
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21ジャンプストリート(2012年製作の映画)

4.4

とことんアホで低俗、ハチャメチャにコミカルで楽しい。下ネタあり、スラングあり、ユーモアありでドタバタしまくっててもう笑うしかない。主役の捜査官コンビの抜けた掛け合いは見てて面白いし、正反対なのに親友と>>続きを読む

ONE PIECE FILM GOLD(2016年製作の映画)

3.9

前作の渋さから打って変わって、一気に賑やかでギラギラした絵面になったのが印象的。オープニングの華やかな演出や音楽が秀逸で、今回の映画の作風を顕著に表してて好き。「何故ああなったのか」というバックボーン>>続きを読む

ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット(2012年製作の映画)

3.9

ゼットのキャラがとにかくカッコいいし、ゼットの物語と言っても過言ではない映画。海導やBGM無しの殴り合いみたいな異質で渋い演出も良い味出してるし、最後の最後でゼットっていう称号の意味が明かされるのもい>>続きを読む

スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

迂闊で背伸びしがちで、だけど若々しい活力が眩しいピーターが凄く愛嬌に満ちてて応援したくなる。彼の年頃の少年らしい絶妙な青臭さが、本当に「等身大のヒーロー」として魅力的に映っていたのがグッド。そんなピー>>続きを読む

クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロボひろしの描写が凄く良い。ひろしと入れ替わって家族との絆を育んできた彼が、本物のひろしの登場でアイデンティティーを喪失して葛藤する姿に心を打たれる。最後の「腕相撲」でしんちゃんの声援を聞いて、何かを>>続きを読む

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

それぞれ異なる思惑を抱えていた悪党達の行動が複雑に交錯して、一つの物語として収束していくハチャメチャなのに綿密な群像劇っぷりは楽しい。演出もセンスに満ちてるし、バイオレンスながらユーモアも随所に織り込>>続きを読む

座頭市関所破り(1964年製作の映画)

3.6

中期らしくコミカルなシーンも少なくないが、今回は座頭市の哀愁も多少とはいえ描かれているのがグッと来る。御来光を見に来ただけだった筈のいっつぁんが結局義侠心から人助けをしてしまって、そんな自分を嘆くよう>>続きを読む

座頭市二段斬り(1965年製作の映画)

3.3

時にコミカルな三木のり平の人情話や小悪党すぎる悪代官&岡っ引きのコンビなど、良くも悪くもとっつきやすい作品になっている印象。座頭市と三木のり平の絡みは嫌いではない。この辺りになると初期の哀愁や乾いた雰>>続きを読む

座頭市あばれ凧(1964年製作の映画)

4.1

「千両首」と同じく、池広監督は座頭市の居合いの見せ方を工夫しようとしているのが好き。まさかの水中戦や暗闇での殺陣など、インパクト抜群の立ち回りが多々見受けられるのはやはり面白い。やりすぎてて「見えてる>>続きを読む

座頭市逆手斬り(1965年製作の映画)

3.3

座頭市の哀愁はめっきり薄れているが、つまらなくはない。まあ普通の勧善懲悪の娯楽作といった感じ。それでもカツシンの殺陣はかっこいいし、終盤にあの手この手で座頭市を追い詰めようとする敵との対決も嫌いではな>>続きを読む

座頭市千両首(1964年製作の映画)

3.7

カツシンのお兄さんが再び悪役として出てくるので、何気に二度目の兄弟対決。
今回はオープニングからして殺陣の見せ方に創意工夫が見られて面白い。山中での立ち回りや馬上の敵との戦いなど、普段の座頭市ではあま
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東京喰種 トーキョーグール(2017年製作の映画)

3.6

漫画の実写化作品として綺麗に纏めている。
窪田正孝が迫真の演技で凄いし、彼の演じるカネキの狂気や慟哭がスクリーンからありありと伝わってくる。
赫子に関してものっぺりしていたアニメ版と比較して肉感的なC
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