シズヲさんの映画レビュー・感想・評価 - 28ページ目

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

役者のコスプレ感はどうしても拭えないので、そこに目を瞑れるかどうかは大きそう。スタンドのCGはいい感じに実写映像に落とし込んでて良かったし、そのおかげで戦闘も派手で楽しかった。仗助のじいちゃんをある程>>続きを読む

兵隊やくざ(1965年製作の映画)

4.0

理不尽で息苦しい軍隊の中でカツシンこと大宮が泥臭く大暴れする映画。話はなかなかに無茶苦茶なんだけど、それと同時に部隊内での生活が圧倒的な陰湿さによって生々しく描かれている。それだけに大宮と有田の活躍が>>続きを読む

荒野の七人(1960年製作の映画)

4.4

まさに崇高なる7人。作中に颯爽と漂う雰囲気やガンマン達の台詞回しが実に渋くてかっこいい。主役となる七人のガンマン達もそれぞれすんなりと仲間になった上で、物語の進行と共にキャラクターの掘り下げが端的に行>>続きを読む

座頭市血煙り街道(1967年製作の映画)

4.2

話自体は典型的な中期座頭市と言った感じだし、所々の展開の余分さも否めないけど、近衛十四郎との一騎討ちで大加点される。序盤から積み重なった因縁が爆発する終盤の決闘は堪らないし、本当に「達人同士の対決」と>>続きを読む

座頭市地獄旅(1965年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

シリーズで度々登場する「座頭市と相対する浪人」の役割を担う十文字が役者の存在感も相俟って良いキャラをしている。将棋好きの飄々とした浪人である彼の正体が少しずつ明らかになって、そして終盤の対局から一瞬の>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

サメの見せ方がとにかく上手い。なかなか姿を見せないのが却っていつ現れるのか予測できない怖さを引き立てているし、BGMで予兆を作って緊張感を煽る演出も秀逸。前半、主人公達が危機を的確に把握している状況で>>続きを読む

ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

3.8

紛争ダイヤモンドや少年兵といった現地の社会問題をテーマに据え、その上で娯楽作的な要素も取り入れているのが好感。悲惨な現状を伝えつつも過度に教訓的にならず、映画として十分楽しめる内容になっている。特にニ>>続きを読む

ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

3.6

刑事物ながらも終始に渡ってユーモアに満ちてるので見てて楽しい。特にエディ・マーフィー演じる主人公の饒舌で破天荒なキャラクターはまさしくこの映画の作風を表している。BGMも陽気で明るい曲ばかりで作品に合>>続きを読む

ヘルボーイ(2004年製作の映画)

3.6

ヘルボーイにエイブ、クロエネンなど異形の登場人物達が強烈。特にヘルボーイは怪物じみた風貌とは裏腹に気難しく繊細で、人間味に溢れた魅力的なキャラクターになっている。戦闘シーンなど全体的にあっさりとした決>>続きを読む

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

主役の七人がシンプルに強くてかっこいいし、全員ビジュアルやコンセプトで個性を出してて印象に残る。まず七人の圧倒的な強さを見せられただけに、徐々に追い詰められていく終盤の総力戦は緊迫感に満ち溢れてた。登>>続きを読む

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001年製作の映画)

3.5

ゴジラの禍々しさが凄い。何だかんだで善玉寄りとして書かれることも多いゴジラを徹底して魔物じみた存在として描写しているのが強烈。人間を殺害する描写も明確に書かれているのが怪獣の恐ろしさに更なる拍車を掛け>>続きを読む

ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃(1969年製作の映画)

2.5

ゴジラをここまで社会派・子供向け作品に突き抜けさせたのはある意味凄いし、独特の趣に満ちている。多数の怪獣が出てくるが、いまいち華がない面子ばかりで特に盛り上がりは無い。ゴジラ達怪獣が登場するシーンも全>>続きを読む

俺たちは天使じゃない(1989年製作の映画)

3.5

聖職者に成り済ます囚人二人のドタバタした掛け合いが見てて楽しい。綿密な展開や巧みな演出がある訳ではないけど、その分シンプルで分かりやすい話になってるのですんなり入り込める。コミカルな雰囲気で繰り広げら>>続きを読む

ニキータ(1990年製作の映画)

3.3

ニキータの物語としてストイックに纏めているのは好き。荒んだ不良だった彼女が殺し屋としての訓練を経てまともな人間性を手に入れて、それでも泣き虫でどこか不安定な情緒を残していたのが印象的。ニキータの人間性>>続きを読む

レインマン(1988年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

自閉症を患った兄を演じるダスティン・ホフマンの演技が本当に秀逸。当初はまるで噛み合っていなかった兄弟が旅の中で距離を縮め、心を通わせていく姿にしんみりとする。身勝手だった弟の変化にもグッと来るし、ラス>>続きを読む

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

3.8

題材からして悪趣味なので確実に人は選ぶ。最初のルール説明の緊張感は凄いし、全編に渡って漂う殺伐とした空気もグッド。小説と違って心理描写がしづらい映像媒体なので、その点あっさりしている場面は少なくない。>>続きを読む

ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990年製作の映画)

3.3

※2018/11/16に加筆と再レビュー

アメリカの原住民と大自然に対し、白人の立場から歩み寄ろうとする作品となっているのは印象的。丹念に描かれるインディアンとの交流によって絆と誇りに目覚めていく主
>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.5

まさしく娯楽作。デロリアンといったSF的要素の時点でワクワクするし、話も純粋に楽しい。コミカルなノリと絶妙な緩急のおかげで終始に渡って作品に引き込まれる。とにかく見ていて爽快。マーティーやドクなど登場>>続きを読む

スナッチ(2000年製作の映画)

4.5

初見時に衝撃を受けた一作。オープニングのお洒落な秀逸さでいきなり引き込まれる。ハイテンポで繰り広げられるスタイリッシュな群像劇がとにかく爽快。

悪党だらけなのにユーモア溢れる描写や演出が豊富で見てて
>>続きを読む

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.9

日常の些細な苛立ちを皮切りにフラストレーションを爆発させる男の暴走劇。暴走の度に派手な武装を手に入れていく様はいっそ清々しい。家族愛と異常性を兼ね備えるマイケル・ダグラスがとことん強烈でヤバい。実に猟>>続きを読む

座頭市兇状旅(1963年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

座頭市の派手で緊迫感溢れる殺陣と報われない性分のギャップにやはりグッと来る。かつて自分に好意を抱いてくれたおたねさんに裏切られたことを受け止められず、声を荒らげるいっつぁんが印象的。やくざとしての業を>>続きを読む

座頭市喧嘩旅(1963年製作の映画)

4.1

前作までの無情感や虚無的な哀愁は鳴りを潜め、作風的には解りやすい痛快活劇になっている。それでも座頭市の渋さはやはりかっこいいし、殺陣も相変わらず素晴らしい。初期の座頭市からの変化には好みが分かれると思>>続きを読む

新・座頭市物語(1963年製作の映画)

3.3

人殺しのやくざという業を背負った座頭市の哀愁が滲み出る一作。人並みの幸福を掴めそうになっても、最後は全てを失ってしまういっつぁんの姿が切ない。殺陣はやはりかっこいい。もう少し師匠のキャラの掘り下げが欲>>続きを読む

続・座頭市物語(1962年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

絶望的につまらないという程ではないけど、何となく薄味の一作。座頭市の実の兄が登場するという美味しい展開の割にストーリーは妙に纏まりがなくて、大幅に増えた殺陣も前作ほどの凄みは感じられなかった。兄弟が袂>>続きを読む

ロボコップ2(1990年製作の映画)

3.9

監督が変わったにも関わらず、相変わらずのバイオレンス描写と悪趣味な世界観で安心させられる。特にロボコップ2の誕生経緯はロボコップに輪を掛けて非人道的で笑ってしまう。あっさり気味ではあるものの、ロボコッ>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

4.7

『ロボコップ』というヒロイックなタイトル、「死の淵から甦ったロボット警官が悪と戦う」という粗筋からここまでブチ切れた作品を生み出した製作スタッフの手腕に脱帽。全編に渡って圧倒的な暴力と毒が猛威を振るっ>>続きを読む

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011年製作の映画)

3.8

過去の戦争と密接に関わるキャプテン・アメリカのヒーロー像をシニカルに描かず、真正面から敬意を以て描いているのが好感。暫くはプロパガンバの道具として利用されるキャップは哀愁漂うけど、だからこそ仲間のため>>続きを読む

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)

4.0

筋の通ったストーリーとテーマが良い。話のみならず、Vのキャラクター性も秀逸。テロリストにして復讐者であり、国家を統制する権力を相手取り暗躍するVの姿はとにかくスタイリッシュで魅力的。「仮面の下にあるの>>続きを読む

300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

4.0

屈強な筋肉が暴力的に猛威を振るい、研ぎ澄ませた戦術が敵軍を討つ漢の映画。スパルタの戦闘シーンはとにかく凄まじい。歴史をなぞる作品というよりは、単純に強く逞しい漢の映画として見るべき作品。ペルシア軍など>>続きを読む

ウォッチメン(2009年製作の映画)

4.0

「現実にヒーローが存在していたら」というシチュエーションの下、ヒーローの作劇的な華やかさを徹底的に排除した異色の世界観を構築しているのが面白い。ヒーロー禁止法や政府公認ヒーローの存在など、滑稽とも取れ>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.2

ダークでリアリティ溢れる世界観は前作から引き続き良いが、今作は何より悪役であるジョーカーが秀逸。役者の熱演も相俟って凄まじい存在感を発揮している。彼の存在がこの映画の魅力を半分以上担っていると言っても>>続きを読む

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

3.7

バットマンの始まりの物語としては多少詰め込み気味ながら丁寧だし、ダークで重厚な世界観の描写も流石と言わざるを得ない。リアリティにも拘っているのは良いと思うけど、個人的にはちょっと生真面目すぎかなぁとも>>続きを読む

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.5

主人公ふたりのユーモア溢れる交流が見ていて楽しい。気難しい障害者の富豪とスラム出身の青年が気兼ね無く対等な友人として付き合っていき、前向きに関係を構築していく姿に心暖まる。上手いなぁと思ったのは、観客>>続きを読む

ピクセル(2015年製作の映画)

3.5

地球侵略の尖兵として送り込まれたゲームキャラクターをゲーマー達が攻略するという発想が面白い。内容もユーモアに溢れつつ適度な緊迫感や盛り上がりもあって単純に楽しい。エンディングのゲームチックな演出も遊び>>続きを読む

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.5

ぼくらのウォーゲームに田舎の風景や家族の繋がりを加えた作品という印象。仮想空間内の映像や攻防は面白かったけど、「家族の繋がり」と「ネットワーク」という組み合わせが上手く機能していたという印象は薄め。ぼ>>続きを読む

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.6

マカロニ・ウエスタンへのリスペクト溢れる暴力的西部劇、でも骨子は『マンディンゴ』っぽい。プラックスプロイテーションやタランティーノ映画の気質も混ぜ込まれててスゴい贅沢丼と化している。とにかくバイオレン>>続きを読む