湿疹さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

湿疹

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無情(2019年製作の映画)

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ちょっとこれは面白かった。この人の動きに冷淡な、無機的な編集大好き。シンメトリーの構図とか変な置いてけぼりのテンポ感で笑ってしまう。起こってることに伴奏しきれてない音楽もいいな。

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

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こういうの観ると映画のよさと言われるものは光と色彩感覚とbgmと切り取れるセリフのセンテンスとしてのよさでしないのではという気がしてくる。このミニチュア感よ。精神的にも政治的にも未熟な男性性=全体性を>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

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ストップモーションアニメなのでショットもなにもないが、室内でワンショット風にカメラが進行しいろんなものが次々に溶けたり変質していくのをずっと見せられるアトラクションのような映画だった。テレビや絵画など>>続きを読む

十三人(1937年製作の映画)

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寝起きだったので9割くらい寝てしまってとても悲しい

ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

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ストーリーと音楽との距離感がいい。ゲツァのほうが同じ画に収まっててキマってたし、友達ぐるみで洗濯させてくる男より絶対イケメンのチェリストのほうがいいでしょ。でも取り巻きが消えて二人だけになった最後は幸>>続きを読む

ロバと王女(1970年製作の映画)

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リラの精のいい女感が面白い。こういうキッチュなの撮るのがこの時代流行ってたのかな。でも確かにコテコテでキッチュだけど、色彩感覚や構図にセンスのよさが拭いきれてない。リラの精の謎のスローモーションなどは>>続きを読む

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

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二日酔いで起きた時点で足元から目元まで完成されてる、テカテカの衣装が最高だった。原色に近い光沢まみれの服とベルリンの汚い街並みの絶妙なマッチ感。バイカラーのハイヒールで千鳥足で整備されてない排水口の上>>続きを読む

新しい家族(1982年製作の映画)

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いくら犬が可愛くてもまったくカバーできないくらいグロい。犬で中年男性の未熟さを誤魔化すな。近道して待ち伏せてる犬がホラー映画の撮られ方だった。

幸福(1934年製作の映画)

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風刺的だが突飛で嫌味のないコメディでとても面白かった。農夫がたまたま橋の上で手に入れた金でぶちの馬を買い妻のもとに帰る。しかし馬は働かず草ばかり食べるため、妻が馬のように荷車を引き急な坂を登り(急斜面>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

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エドワード・ヤンの映画、画面映えする女ばっか出てきて、映える男は全然出てこないのがなんかやだな。

かくも長き不在(1960年製作の映画)

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すさまじい映画だった。戦争で記憶や背丈や声の連続性すら失ってしまった「アルベール・ラングロワ」が、知らない妻に名前を呼ばれて、銃口を向けられたように両手をあげる。私も人と音楽を聴いているとき、その人が>>続きを読む

アパッチ砦(1948年製作の映画)

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騎手がいなくても先頭を走り続ける馬、砂塵とともに消えるインディアン 

魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生け贄の美女たち(2017年製作の映画)

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作家の天性=魔界と通じる能力を持ったゴーゴリが、夢や直感や水面からのお告げなど霊感から到来するものの助けでテクストを自動装置のように書き(話し)、それをヒントに難解な殺人事件を解決する。次から次へと変>>続きを読む

Heat(英題)(1963年製作の映画)

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キルギス映画。人種的に日本人に似てるからかクローズアップになると俄然昭和感がある。『処刑の丘』を予感させる開けた視界のロングショット。構図の処理が上手。ナイス水だった。

コミッサール(1987年製作の映画)

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女性の赤軍将校が懐妊して、出産のために武力で脅して押しかけたユダヤ人の家庭で子を産み、家庭との繋がりの中で母性を体験し母となる……とだけ言うと、図式的な話だが、繊細で霊感的な素晴らしい映像だった。風が>>続きを読む

アデュー・フィリピーヌ(1962年製作の映画)

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これ観ただけで夏が終わった感がある。音楽がたくさんあって、終盤は特に、ずっとラストショットみたいな映画だった。音楽鳴りはじめて暗くなるところで3回くらいこれで終わりか……と思った。バントの生演奏とか、>>続きを読む

パパラッツィ(1963年製作の映画)

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『軽蔑』のロケ中のブリジット・バルドーを四六時中取り巻くパパラッチをパパラッチする映画。バルドーの雑誌の表紙を高速で次々と映すところとか、リズミカルな編集でとってもかっこよかった。パパラッチにキレるゴ>>続きを読む

荒野の決闘(1946年製作の映画)

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帽子や銃や布など確かにいろんなものを投げていた。婚礼のような逢瀬も因縁の決闘も重要な儀式は全部早朝に起こる。早起きできない人間には大事な儀式は体験できないんだろうな。六頭馬車の迫力がすごかった。ロング>>続きを読む

愛していたが結婚しなかったアーシャ(1967年製作の映画)

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60年代のコルホーズの狭い農村社会での架空の人間関係の話、かと思えば、進行するフィクションの中に、ドキュメンタリー性のある匿名の人間のカメラに向けたような向けてないようなお喋りが急に挿入されたり(こん>>続きを読む

Afonya(原題)(1975年製作の映画)

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ソ連レトロな商業映画ながらダネリヤの軽妙なテンポ感、建物と人間を捉えるロングショットなどが素晴らしい、丁寧な佳作。やっぱり色彩がおしゃれだな。ずっと観てられる。

作戦コード“ウィ”とシューリクのその他の冒険(1965年製作の映画)

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ソ連のコメディの笑いはよくわからないなと思ってたけどこれはめちゃくちゃかわいい。三部構成。第一部はスラップスティック全振りでトムとジェリーもびっくりの黒人表象。ジャック・タチのようなゆるさとアイロニー>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

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車を倒してみたり、変な夢を見たり、ミュージカルになったり、カサヴェテスの中では相当勢いがある。変な演出をしてやろうという気概を感じなくもないが、結局変な夢を見るジーナ・ローランズが素晴らしいんだな(他>>続きを読む

チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年製作の映画)

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暗すぎてよく見えないノワールっぽさと照明や車などのカラフルさの感覚がとてもいい。裸の女がたくさん出てくるのに女体に頼りすぎ感がない。

こわれゆく女(1974年製作の映画)

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イメージフォーラムの後の回が満席だったので自宅座で観た。今回は特にジーナ・ローランズの表情演技が素晴らしかった。恋人や配偶者に俺の仲間だよって男友達たくさん紹介されたときの、戸惑いながら見られてる雰囲>>続きを読む

暴行(1950年製作の映画)

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某先生が褒めてたので観た。確かに空間感覚が素晴らしいです。解放的な丘の上で抑圧していたトラウマが蘇ってしまったときに降る坂道の長さ。どうせ周囲にセカンドレイプされるんだろと思ってめちゃくちゃ途中まで暗>>続きを読む

シルヴァー・シティー・リヴィジテッド(1968年製作の映画)

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最後のショットの、雨の日の高速道路で、濡れた道に反射して四つに増えた車のヘッドライトが群れみたいになってるあたりから、なんとなく面白くなってきたぞと思ったら、終わってしまった