最後のショットの、雨の日の高速道路で、濡れた道に反射して四つに増えた車のヘッドライトが群れみたいになってるあたりから、なんとなく面白くなってきたぞと思ったら、終わってしまった
ナレーション少なめで映像の構成自体にリズム感のあるメカス。言いようのない多幸感。これくらい夏が光に溢れた幸福な季節だったらいい……
心内語多すぎ、女の身体で代理戦争すんなという気持ちで観てたけど、ゴースト結婚式からの酔っ払って祖父を理想の日本人女性に幻視してレイプしようとするあたりだけ急に面白かった。なんかうるさいヴィスコンティみ>>続きを読む
悲しい。明らかに自分を差別・抑圧してくる身近な人に、私があなたのことを差別したことある?って聞かれて、はいしてますって答えられる人なんていないよな。どうせそういう無邪気に有害な人って、あなたは不当に私>>続きを読む
こちらも本当に素晴らしかった。汽車という大きな動きに色んなものが並走する感じ。山間の狭い線路で休んでいた馬が、汽車につられて走り出す足音にパーカッションの音がシームレスにかさなっていくところとか、素晴>>続きを読む
とても面白くて没入で観てしまった。面白いとしか言いようがない。飛行機、車、トラック、馬、汽車など、複数の移動手段が理性的な文脈より先に間断なくフレームインし続けてくる感じ。とても質の高いアメリカ人じゃ>>続きを読む
これなかなかいいんじゃないか。図式的にわかりやすい話ではあるが、映画的感覚が冴えている。私も走りたくなった。全部字幕を脳内で読んでるみたいな台詞。本当に当時の学生運動してた人たちってこんな会話してたの>>続きを読む
全部怖い。幻覚と喋ってカタをつけようとしても、次のショットではなぜか夫のカメラが毎回こちらを向いているところが一番怖かった。庭に逃げたらぽてぽてしたキャバリアが追いかけてくるシーンだけは怖くない。
素晴らしかった。ズームインとアウトのタイミングの妙。一体一の関係性に閉じない動き続けるカメラ。マーロウさんのことはよく知らないけど、他の映画でこれ以上かっこいいことはないだろ。行く先々で入り口の壁でマ>>続きを読む
バークレーのところ短くて悲しい。「あまり身体を酷使するなよ、機械じゃないんだから」って、皮肉で言ってるのか。
大量の仮面怖。不気味なピアノのbgmを友達が目隠して弾いてるって状況設定も怖い。でも一番怖いのは昼と夜とかハレとケとかがはっきりしすぎてる不自然な人たちの欲望の持ち方かもしれない。変な儀式とかこてこて>>続きを読む
素晴らしかった。なにが素晴らしいかはあまりちゃんと説明できないんだけど、被写体の少なさかもしれない。人の顔も写真も動物も木でできた物も全部織物の紋様みたい。あとは音の唐突さとかかな。
死ぬほど忙しい集団作業で変なテンションになってる人たち見てるのつらい。けど、バークレーが振付と監督を務めた最後のミュージカルシーンはやっぱりそこだけ群を抜いて素晴らしかった。個人の身体が完全にパーツに>>続きを読む
ドアが裏返るところが一番いいんじゃない。他者を視線で造形することは他者の視線で造形されることでもあるんだって、そんなこと言われなくても女なんでもっと日常的な経験でわかってます。
帝政ロシアの宮廷・貴族文化が高級なものだと思ったことはわたしも一度もないけど、21世紀の映画の方法論をもってすればここまでその価値を貶めることができるのか。マリインスキー舞台にして、クラッシック未満の>>続きを読む
雑な茶番だが、舞台が始まってからの完全に作られた世界の素晴らしさで全部吹き飛んでしまう。大味な脚本で茶番が繰り広げられて、最後に壮大な舞台で予定調和するのがバークレー的まったき世界観。グランドピアノを>>続きを読む
人間が一番動物的な姿でいる体制。嘘のようなとしか言いようのない歴史の光景について一通り語り終えたあとに、しかし人間は生まれながらにして悪を抱えているわけではない、子供は無垢なのだからとやや楽観的に結ば>>続きを読む
素晴らしい。命は軽く、人間は小さいものだとみなしているときに作られるものだけが出せる美しさ。小津映画に似てるな。大陸横断鉄道開通。線路の敷設、馬の群れ、どのショットを切り取っても完成されている。
よくわからないけど泣きながら観ていた。フォードを観ているときの多幸感(ムルナウを観ているときに似ている)、なんなんだ。西部開拓時代。
車に乗って群衆の波をわけていくヒトラーもプラトーク被った名前のないおばあちゃんも、ロングショットで写せばちっちゃい人間に過ぎないわけで、独裁って考えれば考えるほどよくわからないな。でも歴史を見ると、名>>続きを読む