湿疹さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

湿疹

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ヒトラーのためのソナタ(1979年製作の映画)

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車に乗って群衆の波をわけていくヒトラーもプラトーク被った名前のないおばあちゃんも、ロングショットで写せばちっちゃい人間に過ぎないわけで、独裁って考えれば考えるほどよくわからないな。でも歴史を見ると、名>>続きを読む

バスビー・バークリーの集まれ!仲間たち(1943年製作の映画)

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ワンショットめからやばい。実はめちゃ長回し映画。完全に舞台の空間性を無視し人間の身体がエクストリームな人工的模様の一部になる光景。資本主義全体芸術。組体操とか小学生にやらせてる国、頭おかしいな。アレク>>続きを読む

はなればなれに(1964年製作の映画)

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おしゃれなものって完全に変なわけではなく、普通だけどどこかが少しだけ変だからおしゃれなんだよな、という例。郊外の風景の写し方や一つのところをぐるぐる回る空間感覚などは面白かったが、ミシェル・ルグランの>>続きを読む

小さな兵隊(1960年製作の映画)

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「思考の早さで苦痛を打ち破れ」 アンナ・カリーナがゴダールの容器のように撮られているの見てると悲しくなるな。でもテンポ感とかは素晴らしかった。

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

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めちゃくちゃよかった。食べる食べられる生殖するを自然に内面化してるとこんなに面白いものができるのか。若い夫婦っていいよね。でもそんなCMはないだろ。

新しいモスクワ(1938年製作の映画)

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スターリニズム下のソ連中央集権都市プロパガンダ。集合住宅が物理的にすーっと動いて建物ごと引っ越したりするのは実際に当時構想(実現?)されてたことらしい。ちなみにこれがお蔵入りしたのは、ラストの社会主義>>続きを読む

東から(1993年製作の映画)

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これ楽しみにしてたのに途中でコンタクトが外れてしまい最悪だった。雪で覆われた平坦な街に黒いコートを着た人がぽつぽつと配置されている光景、アンゲロプロスのよう。

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

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家を出てNYの街並みにいても、自由になるどころか、むしろ新しい地の光景にしがらみがオーバーラップしてしまう感じ、わかるな。留学するとき祖母に神道のお守り持たさせられたの思い出した。長すぎて何度も意識が>>続きを読む

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

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廃墟と化したティトー政権時代の社会主義モニュメントを白黒16mmで撮りそこに未来の人類のナレーションを重ねる試み。モノクロフィルムで影や濃いところが極力黒くなるようにデザインしているときの、のっぺりし>>続きを読む

ファウスト(1994年製作の映画)

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クレイアニメと人形劇が両方観れる佳作。『ドン・ファン』ってめちゃくちゃ面白かったんだな。

イン・アブセンティア(2000年製作の映画)

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光と線のことがわかりすぎてるから、モノクロで静物を撮るだけで本当に素晴らしいものになっている。そんなところから光はあたらないよ!あたったとしてもそうはならないよ!窓の開き方だけで異様さがわかる。真背後>>続きを読む

スヴァネティの塩(1930年製作の映画)

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ソヴィエト・モンタージュな時期のカラトーゾフサイレント。しかし今作ですでにカメラの位置の高低の感覚の巧みさなど、監督が作家としての頭角を表している印象を受ける。『送られなかった手紙』の仰角で振り下ろす>>続きを読む

月の寵児たち(1985年製作の映画)

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イオセリアーニらしい佳作。物を契機にした法則のないバトンタッチの連なり。たまたまなにかのモノの所有者になった誰かさんが誰かさんとある通りでしかじかについて話している。なにかが起こりどこかへ消えていく二>>続きを読む

白夜(1957年製作の映画)

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主人公が全く人の話を聞かないところなどは原作通りだが、原作のポテンシャルを凌駕するマストロヤンニのみっともないおもしろ中年っぷりとヴェネチア風のイタリアの街の人情よ。いやそれにしてもなんで白夜の主人公>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

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水が出ないお手洗いでいやいや歯磨き、お手洗いの前のサモワールみたいなやつでお湯どぼどぼ出して飲むチャイ、最初は嘘みたいに冷たいが徐々に優しくなっていく先頭にいる車掌のおばさん、ワゴンなのに適当すぎる変>>続きを読む

人でなしの女(1924年製作の映画)

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ポワレの衣装と20年台っぽいやばいモダニズム建築がみれる

モーツァルト・レクイエム(2004年製作の映画)

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ペテルブルク日記シリーズ(90年代の製作システム混乱期に低予算でテレビ用に撮られたドキュメンタリーなどの一連の記録群)より、モーツァルト・レクイエムのコンサートの記録。合唱する人たちが常に一箇所にとど>>続きを読む

唯一、ゲオルギア(1994年製作の映画)

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ユーラシアの中央に位置するジョージアの国史の叙述を試みたドキュメンタリー。フランス語で製作され西側へのヘルプサインのようなものとして機能しながら、自国の歴史を映像を集め一本の糸を編むように視覚化した今>>続きを読む

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

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エモーショナルで音彩豊かすぎて疲れた。わたしも丹念に衣装を選んで「誰かの祖父に見えるよ」と言われてみたい。

アメリカの友人(1977年製作の映画)

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あざとい。数々の意図されている映画的な技よりも、水のように揺れる投影された汽車の絵⇨湯気⇨贋作に貼る金箔 の質感繋ぎが素晴らしかった。ヴェンダースの映画の最上の美の瞬間は、本来人間が歩かない車のための>>続きを読む