スニフさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

スニフ

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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.6

とにかく凄まじかったし面白かったしもしかしたらコメディなのかもとまで錯覚
虚言なのか誠なのかもわからないままキリストに取り憑かれたようなベネデッタに惹きつけられていく
神と狂気とエロスと信仰心
マリア
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そんなの気にしない(2021年製作の映画)

3.6

MyFFF でグランプリを獲ったとのことで鑑賞してみた
その名の通り地に足の着いていない中途半端なCAの物語
フランスの航空事情が垣間見得て面白かった
主演のアデルの相変わらずなポカンと口の開いたリア
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.1

今日は続くよどこまでも
永遠に繰り返される1日から解放された時にやっと心が解き放たれる
ゆるゆるタイムループの非現実的な日常だけどラストも含めてとても良かった
なんとなく最初受け付けなかったふたりも最
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君とボクの虹色の世界(2005年製作の映画)

4.5

何度も何度も観ている大好きな映画
出てくる人々みんな不器用でへんてこりんなんだけどみんな愛おしいし観るたびに好きになる
心地よい映画ってこういう映画なんだよなって思う

コロンバス(2017年製作の映画)

3.6

モダニズム建築の街、コロンバスで出会ったふたりの男女 それぞれの複雑な事情が交差する
きっとどの角度からでも建築物が美しくなるように計算して撮られてるのだろう
映像から溢れ出る建築愛が見惚れるほど美し
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獣を解き放て(2021年製作の映画)

3.1

バスの立ち往生により先を急ぐ見知らぬ同士のふたりは森の中へ迷い込む
突然野生に目覚めたのは人間も動物の性ということか
本能のまま解放する身体を重ね合わせる姿はまさに獣
なんか凄いものを観てしまった
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僕たちの城(2021年製作の映画)

3.6

幼い兄弟ふたりで暮らしているだろう大きな家はどんどん荒れ果てていく
直接的な描写もなく観る側の想像力に委ねるも きっとそういうことなんだろうと少し悲しくなるラスト
映像も美しくカメラワークも秀逸

#
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パロマ(2022年製作の映画)

3.3

恋人の遺灰を盗んだドラッグクィーンのパロマは無口なトラックドライバーのマイクと出会いパリへ向かう
大した前触れもなく唐突に始まったふたりの恋にこちらが戸惑う
圧倒的パロマのステージでのパフォーマンスと
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港町マルムスク(2021年製作の映画)

3.5

マルセイユの漁師街マルムスク
ロメールを放出させるような女ふたりの会話劇
カヤックに乗ってからないしょ話と行方不明のネコ
この美しい町並みと海があれば何でも許せてしまうよ

#MyFFF

バイバイ(2021年製作の映画)

3.5

久しぶりに帰ってきた故郷で再開した彼女は冴えない同級生と結婚してもうすぐ子供が産まれる
ほろ苦い青春時代の淡い恋心
夜のバイクと冬の温室プール
そしてこれはミュージカル


#MyFFF

海辺の女(2022年製作の映画)

3.0

恋人とバカンスを過ごすためにやってきたトルコのリゾート地
消えた少女と父親に執着するのは何を確かめる為なのか
幸せかと聞かれ幸せと答える
きっと引っかかっていたのは自分自身
新しいスタートを切るために
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ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

4.2

パリ14区 半径500メートルの小宇宙では夢と生活が交差する
アニエスのフィルムに映し出されたのはそこで生活する人々の人生と息づかい
きっと日常とは今そこにある奇跡のようなもの
雑然とした香水に囲まれ
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ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.0

言わずもがな原作は大好きなのだけど酷評も目にしたりして遠のいたまま忘れてた
ちゃんとトライ・アン・ユンの世界観には仕上がっている
四季のうつり変わりも秀逸
日本映画であって外国の香りがするのはやはりそ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.9

好きな人の家に空き巣に入る女子高生
みさきの母のもう一つの人格である8歳のサチ
ワーニャの叔父さんの手話で魅せる観劇
岡田将生の危うい狂気
全てのバランスが良く3時間を感じさせない素晴らしい映画だった
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幻の光(1995年製作の映画)

3.9

元々は宮本輝の原作が好きだった
是枝監督はもちろんこの映画で初めて知ったのだけど、自分が頭の中に思い描いていた情景以上の素晴らしい風景と映像を見せてくれた
断片的に映る風景が主人公の奥底にある切なさを
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草原の実験(2014年製作の映画)

4.0

かつて核実験が行われていたセミパラチンスク(現カザフスタン)を舞台としたロシア映画
全く台詞のない映像には 雄大な草原での父娘の生活から娘の淡い恋の三角関係を中心に物語は進むけど ところどころにラスト
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

4.1

きっと誰の心の中にもカカシはいて、ブリキもライオンもきっといる。もちろんドロシーも。
さあ踵を3回鳴らして家に帰ろう

美しいおとぎの国のファンタジーは80年以上経っても色褪せない不滅の名作
over
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軽蔑(1963年製作の映画)

3.7

あんなに愛していたのにね
一度離れてしまった心はもう二度と元には戻らない
悲しいかなその選択はいかにもゴダールらしい結末となる
哀愁のミシェル・ピコリ然り、ただそこに存在するBBが美しい

デカローグ(1988年製作の映画)

4.2

-ある運命に関する物語-
計算されたはずの理論は自然の力によって呆気なく崩れ落ちる
これが運命ならばあまりにも残酷だ


-ある選択に関する物語-
キーンと寒さの張り詰めたポーランドの景色の中に見え隠
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ピクニック(1936年製作の映画)

3.5

監督の父親でもあるルノワールの絵画みたいな柔らかい色彩がモノクロでもわかる美しい映像
特に太陽の光を浴びながらブランコを漕ぐシーンは見とれるほど美しい
光と影が織りなす素晴らしい描写だと思う
正味40
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

湿地に取り残された孤独な少女は生きる術は全て湿地から教わった
ミステリーとしても心を揺さぶられ、湿地の娘と呼ばれたカイアという1人の少女の生き様にも心を揺さぶられ、そして驚愕のラストに言葉を失う
面白
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.2

全てにおいて嘘をつかずに正直に生きれば幸せを掴めるのだろうか
冒頭の絵に描いたような幸せの図はラストではサイコな展開にすり替わる
色使いや生花の使い方然り、皮肉たっぷりのシュールなラストも最高に好きな
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何かいいことないか子猫チャン(1965年製作の映画)

3.1

ピチカートもカバーしてるトム・ジョーンズの主題歌が映画のタイトルだけど、私にはどうしてもオザケンに変換されます
映画はモテまくるピーター・オトゥールを中心に描くドタバタコメディ
そしてロミー・シュナイ
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人でなしの女(1924年製作の映画)

3.8

庭園美術館での上映
展示の流れで観たのでポワレのドレスやアールデコのインテリアに目が釘付けになった
約100年前のサイレント映画
著名な歌姫と発明家の青年の恋と歌姫を取り巻く人々の陰謀に巻き込まれてい
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アリスの空(2020年製作の映画)

4.0

祖国のスイスと縁を断ち切りレバノンで結婚し絵に描いたような幸せな生活を手に入れたアリス
やがてレバノンに内戦が押し寄せる
ポップな世界にチープなアニメーションを織り交ぜ絵本のようなカラフルな描き方がよ
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ガーデン(1995年製作の映画)

4.3

やっぱり独特なマルティン・シュリークの世界は不思議と心が昂る
東欧のなんとも言えない民族性の空気感と雑然とした無骨な庭に子供の頃に感じた感情が交差する
ファンタジーとも違うシュールで詩的な世界はへんて
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Melanie Martinez: K-12(2019年製作の映画)

3.2

メラニー・マルティネスのアルバムの世界観を伝える映画となっている為、長いミュージックビデオを観ているような感覚だけどちゃんとストーリーはあり映画として成り立っている
脚本、監督、主演をこなすメラニーの
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.5

サリンジャー宛のファンレターを処理する作家志望の主人公が夢に向かう成長物語
サリンジャーとの電話での交流を経て自分を見つめ直し次へ進む姿がとてもよかった
ライ麦畑でつかまえて
全く覚えてないので今度読
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8 1/2(1963年製作の映画)

4.0

男前なマストロヤンニにアヌーク・エーメの揺るぎない美しさとクラウディア・カルディナーレの可憐で妖艶な美しさよ
ああ、私もあの輪の中に混ざりたい

インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

人類を救うのか家族を救うのか、伏線が何十年後かに繋がるその時、壮大な宇宙の果てにようやく家族への愛が届き、愛は時空を超えることが出来るのだ

読書する女(1988年製作の映画)

3.4

綺麗な声を持つ女がその美声を生かして本を読んで聞かせるという朗読の仕事を思いつく
一癖も二癖もある依頼人たちに朗読していくうちに本と現実の境目が曖昧になっていく

ショートカットのミウ=ミウがとてもキ
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ゆれる人魚(2015年製作の映画)

3.5

人間を食べる人魚の姉妹が飛び込んだのはワルシャワのナイトクラブ
ショービジネスの世界で一躍人気者になった姉妹
恋をした姉はいつしか人間になる事を夢見る
恋が成熟しないと泡になってしまう悲しい人魚の物語
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エレニの帰郷(2008年製作の映画)

3.8

テオ・アンゲロプロスの遺作
冷戦の1953年から半世紀にも及ぶ歴史に翻弄された男女3人の愛の行方を描く
今は亡きブルーノ・ガンツとミシェル・ピコリに美しきイレーヌ・ジャコブ
とにかくこの3人が素晴らし
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.7

異国の東南アジアの奥地で暮らす白人男性が築いた家族
男の異常なまでの娘への溺愛は東南アジア特有のジメッとした湿度そのままに気怠い空気感が伝わる
囚われの女のスタニスラス・メラールの年齢を重ねた姿が味わ
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囚われの女(2000年製作の映画)

3.8

妄想が全てよからぬ方へ動き結局は自らが招いてしまった最悪の結末へ
囚われていたのは完全に男の方だった
粗い粒子の海辺のシーンからエロティズムな磨りガラス越しのバスルームとか構図も洗練されすぎていて素晴
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ポゼッション(1981年製作の映画)

3.9

かなりぶっ飛んだ映画だった
イザベル・アジャーニの狂気溢れる見事なまでの怪演にサムニールの哀愁
この2人にしか演じることは出来ないんじゃないかと思わせてくれる圧倒的存在感とグロテスクな世界
これはスリ
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