えすさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ(2022年製作の映画)

3.0

テレビの前で馬鹿みたいに杖を振り回していた幼少時代から過ぎ去った十数年という歳月と、卒業旅行の際にUSJで買った今は無きニワトコの杖に想いを馳せ寂寥の念に駆られた。泣

極道黒社会 RAINY DOG(1997年製作の映画)

3.5

過剰さを排し静謐なショットの積み重ねで見せる。3ケツスクーターの気持ちよさたるや。終盤に「雨が降る時は動かない」という自己掟を破棄し、当然のように雨中の対峙となるが、そこでの一連の演出に観念的なものが>>続きを読む

サイコ2(1983年製作の映画)

3.7

地下室でのダミー人形に包丁をぶっ刺すキラーショットに80年代を感じてぶち上がり。トム・ホランドの脚本がぶっ飛んでて予測不能。ヒッチコックに対するリスペクトと野心が結合した傑作。

闇動画16(2017年製作の映画)

3.2

『魔窟 神出鬼没』
なめてた相手がヤバい奴だった系。ババアのフォルムと嘲笑の悍ましさ。俺にはあの糞塗れのドアノブに手を掛ける度胸無い。
『狩人』
ふかわりょうみたいな奴が消える時のエフェクト笑った。事
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闇動画17(2017年製作の映画)

3.4

『ナビゲーター』
今から自殺する奴とは思えん役者の佇まい、2人の対話だったりがピクニックの道中かの様な雰囲気で、「死」が軽く見えてしまうのが怖い。スタンガンを持った自殺志願者をローポジションから撮って
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風と共に散る(1956年製作の映画)

3.7

過剰な量の枯葉という死のイメージが玄関から風と共に吹き込む。銃声が響き渡り、人が倒れ、捲れるカレンダーによって時を遡る。この破滅へと向かうメロドラマを語る上で、これ以上完璧な冒頭他にあるだろうか。その>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.2

原作未読。里香ちゃん含めて呪霊が全く怖くないのが勿体無いなぁ。そこに重点は置いてないかもだけど。戦闘シーンはシネスコサイズを活かす横の動きがもっとあっても良い気がした。寄りのアクションで窮屈な印象を受>>続きを読む

GONIN サーガ(2015年製作の映画)

3.7

過去の怨念が亡霊達を呼び起こし、スクリーンという時空の壁を切り裂いて雨を降らせる。根津甚八の命懸けのアクションに泣かざるを得ない。土屋アンナの下半身を執拗に映すカメラ

GONIN2(1996年製作の映画)

3.6

面白いけど、各シークエンスの強度は前作に劣ると思う。宝石強盗のとこカット割りか、カメラの問題なのかは分からんが、すごい状況把握しづらかった。喜多嶋舞の仁王立ちシャワーシーンの逆光が神々しくて良い。個人>>続きを読む

GONIN(1995年製作の映画)

4.1

黒が引き締まった画面に激しく降り注ぐ雨、水を透過した光の揺らぎ、流れる鮮血。この湿度感が堪らない。竹中直人宅の撮り方最恐でしょ。日常に僅かに映り込む陰惨な事実に戦慄する。雨中の組襲撃シークエンスは超絶>>続きを読む

クリスティーン(1983年製作の映画)

3.7

ヘッドライトに照らされ光を反射する夜の路面、フューリーの真っ赤なボディが艶かしい。狭い路地で車体を潰しながら前進する姿が、凄まじい生命力に溢れてて妙に感動する。

闇動画14(2016年製作の映画)

3.2

3話ともインタビューシーンが無くて心霊ビデオの中でもかなり見易い。扉の僅かな隙間から顔を覗かせる友人や、窓ガラスに反射する撮影者の顔だったり何気ない瞬間が不気味で良い。『死の円環』はPOVの性質とアイ>>続きを読む

スタング 人喰い巨大蜂の襲来(2015年製作の映画)

3.1

刺されると体内から体を突き破って出てくるので、宿主の肉を纏った蜂になるのが悪趣味で最高だし、フォルムもイカす。屋敷内の照明とか中々気合いが入ってる。あのサイズの蜂の子は流石にキチイ。

黄龍の村(2021年製作の映画)

2.7

村人達が動く動機はそれが「村の決まり」だから。この潔さが積み重なる故の66分という短尺。中盤のジャンルがスライドするあの瞬間は分かっていても爽快。白のレインコートにマスクっていう雑魚キャラの簡素なビジ>>続きを読む

ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.5

蔓延る資本主義に中指を立てるカーペンター。見る/見られるの関係性を作る実に映画的なアイデアで確約された面白さ。サングラス視点の無機質な世界に嫌悪感を抱く。

ストリート・オブ・ノー・リターン(1989年製作の映画)

3.7

殴打シーンのクローズアップで始まるオープニングから強烈。秒でフラーの暴力的な世界に引きずり込まれる。ラブシーンが印象的だった。カメラを回転させた後、鏡越しに2人を映しシャワールームへ、そして水蒸気で徐>>続きを読む

ジョン・カーペンターの 要塞警察(1976年製作の映画)

3.6

籠城戦も男女の関係も簡潔に描いててカッコいい。ジャンケンのクセつえ〜

ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

3.8

唐突なブラックアウトで構築されるリズムと、胸に触れて時の移ろいを感じるラストが妙に残酷。当時アルコール依存症だったとは思えんアルメンドロスの繊細なカメラ。視線の先に映る女性の姿を窓ガラスの反射で捉えた>>続きを読む

Vの伝染(2006年製作の映画)

2.4

葬儀場の死体にもっと遊び心があればな。感染者の視点が心音と血液をイメージした赤いエフェクトかけただけで至極つまらない。

僕の彼女はどこ?(1952年製作の映画)

4.1

クリスマスが近いので観た。驚異的な速度でビビる。家に引き篭もり、窓を開ける事すら拒むチャールズ・コバーン。鏡や額縁越しの構図で彼が「枠」に閉じ込められた姿が提示されるが、かつて恋した女性の家族の為に窓>>続きを読む

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.1

音響がカオスで超面白い。音がズレと断絶を繰り返し、映像との同期を許そうとしない。ノイズの粒子を撫でる手のショットが最高。その後の窓からの白光も。ジャック・ボナフェがブラウン管テレビにもたれ掛かる姿が『>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.5

ホラー的な緊張感が大分削がれてしまったが、前作同様に善悪の境界が曖昧になるような真実があったりして面白かった。水の波紋を活用したアクションが鮮烈。終始異様な暗さだけど、窓からの外光など僅かな光源に色と>>続きを読む

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.5

ラストに至るシークエンスは勿論感動する。
虚構による救済を信じるということ

HUNT/餌 ハント・エサ(2016年製作の映画)

3.3

容赦無く人が死ぬ。路面電車を使って襲撃を血が付着したガラス越しに目撃させたり、滑り台、長い廊下での対面だったり、ライオンの見せ方が充実してて怖い。あのチェイスとか最高だけど、車椅子にもう少しギミックが>>続きを読む

リリア 4-ever(2002年製作の映画)

3.7

児童の性的搾取についてここまで真正面から描いている映画他に知らない。廃れた団地、霧が立ち込める屋上など相変わらず寒々しいショットばかり。一時の感情で母親の写真を引き裂いて、それを修復しようとするリリア>>続きを読む

セイント・モード/狂信(2019年製作の映画)

2.6

不安を煽る音楽、顔のアップやらでそれっぽく仕上げてる感じがしてノレない。ラストカットも世評程の切れ味は感じず。アリ・アスターの系譜だけど80分なのは嬉しいな。ゲロの噴射力がえぐかった。

(1989年製作の映画)

4.3

ショットの映画だ。厳格なフレーミングと構図、強烈なコントラストによって視覚的快楽に溢れている。キスの省略から闇にヒロインが浮かび上がるショットが夢のような美しさ。ペドロ・コスタ自身の映画史が血として全>>続きを読む

レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

3.6

第1話『青い時間』が最高。ロマンチックな静寂の共有と、夜明け前の粒子の粗い画面に煌めきをもたらす2人の抱擁。ミラベル可愛すぎる。

静かについて来い(1949年製作の映画)

4.0

遺留品を手掛かりに犯人に接近するシンプルなサスペンスながら、あらゆる要素が60分におさまった『絞殺魔』の原型的な傑作。不穏な雨が降りしきる夜、刑事がマネキンに語りかける際に、決して顔を映さないフレーミ>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.0

古典ホラーを踏襲しつつ、ジャンルの枠を破壊していく様な飛躍があり笑いすら誘う。空間の広狭などお構いなしに被写体と連動し動き回るカメラだけど、下手にカットを割らないので状況把握が容易で高揚感に直結する。>>続きを読む