徳田久嗣さんの映画レビュー・感想・評価

徳田久嗣

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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

5.0

フリードキン3連発その③

怪人フリードキンは、この作品以降失速のまま。
これが定説です。
が、私はそう思いませんでした。
もちろん圧倒的レジェンダリーな前2作には及ばなかったですが、
十分の逸品です
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エクソシスト(1973年製作の映画)

5.0

フリードキン3連発その②

観た後に「語りたくなる」度の高さ。
メイクや特撮の時代感すら気にならない…まさに、金字塔です。

ホラーとカテゴライズされますが、
見直すほどに「信仰」がテーマになってい
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フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

5.0

フリードキン3連発その①。

30代でついにブレイク、
以降ハリウッドに君臨する苦節ジーン・ハックマンの魅力は、
ここですべからく網羅されている…、と言ってよいのでは。

観客がイメージするハックマン
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運び屋(2018年製作の映画)

5.0

至宝イーストウッド3連発 その③

御年90歳、もう何が起こってもおかしくないっす。
イーストウッドが映画界に残したものはあまりに大きく、
逝去後その足跡の検証作業はかなり時間を要すると思われます。
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バード(1988年製作の映画)

5.0

至宝イーストウッド3連発 その②

ジャズ愛好家の側面も名高いイーストウッド。
監督作品ではちょいちょい自作曲を当ててますよね。
そもそも役者で食える前はジャズピアノ弾きのバイトしてたとか…。

そこ
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荒野のストレンジャー(1972年製作の映画)

5.0

至宝イーストウッド3連発 その①

この作品、ご本人どこまで確信犯でやったんでしょうか。

御大的には「いつもの俺節」な感じで一丁上がりだったのかもしれませんが、
多様な解釈を誘うような詩情たっぷりの
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北京的西瓜(ぺきんのすいか)(1989年製作の映画)

5.0

今年お亡くなりに…大林宣彦3連発 その③

中国人留学生を援助した船橋の八百屋さん…という実話に基づいた作品。
やり過ぎて店が家庭が傾くわけだが、
ベンガルのせいで、どこかコミカルな風情が残るのが救い
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異人たちとの夏(1988年製作の映画)

5.0

今年お亡くなりに…大林宣彦3連発 その②

バブル期につくられた作品です。
が、泡臭もなくガッツリ家族テーマ、めっちゃ泣かせます。

学生の時、友人に「絶対いいから」と薦められましたが、
山田太一原作
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青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)

5.0

今年お亡くなりに…大林宣彦3連発 その①

独特の速いカット割りと、メタ的な遊び心満載の演出に、
観た当時学生だった俺は「オジさんになっても、こんな感性を保てるものなのか…!」と、
マー生きる勇気を頂
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

5.0

恋愛3連発 その③

一見エキセントリックに見えるかもしれませんが、100%恋愛映画、でしょう。

ジェイク・ジレンホールからして、この人が出てきた瞬間、
「あ〜…これはふつーの映画じゃすまねーぞ」と
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

5.0

恋愛3連発 その②

聾啞者を主人公に持ってきているものの、それが決してテーマとはならず…、
見終わった後はチクっとする「恋愛の終わり」にひたすら酔えます。

そして主人公たちを取り囲む登場人物が、い
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青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

5.0

恋愛3連発その①。

開始早々、なんとも格調ある画面の色彩にヤられます。
テロップからして念入りな吟味を感じさせ、
一気に引き込まれること必至です。
フィルムならではのヌメヌメした質感は、ホント溜息で
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独裁者(1940年製作の映画)

5.0

ナチ3連発その③

ナチ映画最高峰…というより、映画を辿る際には避けて通れない一本。

公開は1940年でナチスの全盛期、ホロコーストの実態が世に出ていない段階。
このタイミングで、ハリウッドの超大物
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オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)

5.0

ナチ3連発その②

ここでのナチは闇が深い。

親衛隊の連中は戦時中に「その後のこと」を当然考えており、
外国に逃げ果せるばかりか、
あろうことに戦後すぐドイツ社会の中枢でしっかり根をおろしていた…と
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ヒトラーの贋札(2007年製作の映画)

5.0

ナチ3連発その①

ナチのニセ札作りの実話。

国家権力がニセ札づくりに取り組むのは歴史的に珍しくはない。
劇中で説明されていないが、
ナチでは一次二次とこの作戦を実行していて、一次では街の民家で極秘
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

5.0

アニメ3連打その3。

・終わらない夏休み
・1番楽しいのは学園祭の「前日」

という青春マグマのテーマをプログラムピクチャーに折り込む怪作。

実験作のようにも語られるが、うる星キャラはキッチリ総動
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ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

5.0

アニメ3連打その1。

お国の文化、ジャズや旧い映画へのオマージュなど、いかにも観る人を選ぶような芸術オーラを放ってるが、おばあちゃん愛の話。
俺もそうだったので泣ける。
それが、この作品が世界中で受
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マグノリア(1999年製作の映画)

5.0

群像劇のお手本。
ラストに向けての高揚感は練りに練られていて、
それを役者陣が演じきる…という見事なアンサンブルが体験できる。

野良犬(1949年製作の映画)

5.0

三船敏郎の魅力はこの作品で最も堪能できるのでは。

戦後の風俗が作中リアルに描かれるが、ここが同じ日本とは思えないダークさに間違いなく驚く。

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

5.0

連作短編集といった趣だが、第1部が群を抜いた完成度。
エスター・バリントがとにかくキュート。

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

5.0

白昼夢のように執拗な世界観にヤられます。
チェコから連なる人形アニメの伝統にのっとったキャラ造形は圧巻。

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

5.0

ドキュメンタリーとは?
カメラが側に在る時、人は必ず演じてしまうものでは?

エキセントリックな題材に隠れて、こーゆー裏テーマを観客に提示してくる。

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

5.0

隅々までB級感で埋め尽くした結果、タランティーノの強烈な映画愛に圧倒される。
パム・グリアを一線級の役者が取り囲む図式も凄い。

夢みるように眠りたい(1986年製作の映画)

5.0

バブル期はこんな映画を産み落とせる。
まさに昭和元禄。

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

5.0

料理をテーマにした映画の金字塔。
深い宗教色に包まれた人生観は、意外に誰しも共感できるのでは。

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

5.0

人と違うことをする…とはどういうことか。
ベトナム戦争に対し、新兵教育だの市街地戦だのといったアプローチは、変態が過ぎる。

両パート驚愕のオチには、戦時の不条理さ無意味さも込められており、隙がない。

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

5.0

ボーリングのシーンで笑死する。

コーエン兄弟、余裕たっぷりです。