トシKさんの映画レビュー・感想・評価

トシK

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朽ちる(2024年製作の映画)

4.0

ゾンビの造形がすばらしい。ちゃんと汚いし、触れたくないと感じるほどおぞましい。うんこも汚い。
ほとんどアパートの室内か敷地内の道路のみしか描かれないけど、ハンデを追いまくった主人公の言動にハラハラしっ
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ミッシング(2024年製作の映画)

3.9

今年一番引きずる映画。個人的にはダンサーインザダークより後味が悪い。
できるなら思い出したくない。
なんでこんなもの観てしまったんだろう…吉田監督このやろう(好き)。
よっぽどマゾな映画好き以外に、こ
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.2

原作は大好きだけど、特に映画は期待せず確認程度でいいかなという気持ちで鑑賞。
感想としては、「うん、まあこんな感じよね」。
期待を超えた演出は特にないし、『漫画の映像化』の確認作業をしたといった後味。
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うまれる(2021年製作の映画)

4.7

はい。泣きました。
30分の中に怒りと悲しみと快感と後悔と憐れみとモヤモヤすべて詰まった充実感。映画内で閉じずに日常へと開かれた着地。
おそらく低予算で自主制作に近い形なのだろうけど、監督がCMディレ
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淵に立つ(2016年製作の映画)

3.8

まるで韓国映画のような乾いた空気感と鬱々とした展開。
前半のある事件のあとに再登場する“あの子”を目撃した瞬間、いろいろと覚悟を決めなければならなかった。
「えらいもん見てしまった」「こういう映画だっ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

2.9

天才、好奇心で作り上げたものが人殺しの道具に使われる、奥さんの扱いが雑、自己中心的でサイコパスって…『風立ちぬ』の堀越二郎じゃん!
実写版『風立ちぬ』!?

長〜い言い訳を聞いているような3時間。
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.8

プロデューサー曰く『サーチ』『サーチ2』『RUN』の世界は繋がっているらしい。
サーチ・シネマティック・ユニバースとのことで。

前作がめちゃくちゃ面白かった上に、今回もちゃんとおもろいんかい!!!よ
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.7

新宿の舞台挨拶付き上映にて。
韓国映画っぽい表現あり、初期の園子温の勢いあり。
観客に与える情報が最小限なのも、考える余地が心地よく、観ていて楽しい。
現実とメタファー、恐怖と笑い、尺、あえて深掘らな
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

2.5

空から家へ、そして家から空へ。定期的にパッパッと訪れる瞬きのような一瞬の黒い画面。『エンター・ザ・ボイド』と同じく“目線”の共有だとしたら…
恐らく天から降りてきた天使か、気まぐれで訪れた悪魔の視点だ
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市子(2023年製作の映画)

4.0

世界で一番悲しい「ありがとう」。『虹』がかかる無限地獄。
会場を後にするお客さんの表情は暗い暗い…お通夜状態。
見終わって結構時間が立つのにまだ市子を思い出してしまう。

テーマの重さに対して、構成的
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(2023年製作の映画)

2.8

この映画の意図するところを理解する頃には、すでに終盤にさしかかっていた。この映画は戦国版アウトレイジではない。
アウトでレイジー(気だるい)な映画だった。
みんなアホでみんないい。
この時代をどこか冷
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正欲(2023年製作の映画)

3.0

何回か泣いた。ラストにはグッと来た。
イケてない側のガッキーの演技も最高だった。
ゴジラとこの映画の二択でこちらを観に行くような変態にはかなりブッ刺さる内容。

いい部分もあるけど、一貫してセリフは説
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.2

やまざきたかしくん、大人になったね!!
今回の音楽演出には感動したよ。
いつもなら感傷的な場面で大げさな感動BGMを使うところを、今回はぐっと抑え控えめに、ここぞという場面でドカンとあの曲を意外な形で
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

2.0

ん〜、退屈。
またこの設定、またこの世界観、また渡辺謙!!
何回これをやるんだアメリカ映画…予告編を見て尖った展開を期待していただけにかなり残念。近未来SFなのに革新的な映像表現がないのも致命的。
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(2023年製作の映画)

4.9

この映画、『ジョーカー』より危険な映画だ。
なぜなら僕自身、何度も何度もサトくんの言葉に納得してしまったから。
もちろん同時に胸が痛んだけれど…
サトくんがヒーローのように見える瞬間もあった。

サト
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

1.5

「4を映画館で観て感動した!」と友人から勧められ、1から鑑賞しようと決意。
結果、自分にはあまり響かなかった…
序盤はテンポの速さや設定にワクワクできたけど、
話が進むに連れてよくある『孤独な殺し屋映
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.5

Filmarks試写会にて鑑賞。
3時間26分を、仕事終わりの夜上映にもかかわらず最後まで集中して観られたというだけでもこの映画の魅力を語るには十分な気がする。

まず「ディカプリオの怪演」を売りの一
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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

3.0

予告編を見て大体わかっちゃいたけど、ラストは心臓ばくばく。
エンドロール直前のとある音声がま〜怖い怖い。蒸し暑い残暑にふさわしいホラーでした。

作り方が一方的な意見の押し付けではないところがすごく感
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

今年一番刺さったラストカット!
もうこれだけで十分観た意味のある映画。
全体的には予告編からイメージしていた狂気よりマイルドだったけど、なぜか満足度は高い。前作の謎が回収される気持ちよさもあり、なによ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.0

久しぶりにものすごい駄作を観てしまった。
観ながら「うわあ…ダッサ〜」と思った回数はこの作品が最多。
学生映画を見ているような気まずさを、映画館の大勢の中で観なかったことを回避できた幸せ。

・コスチ
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

なんだこの変な映画。
独特な空気感、演出がとても居心地がいいので、ずーっと見ていたくなる。
監督もさかなクンとかのんちゃんみたいなタイプの人なのかな。
ミー坊、映画の中では好きだけど、実際にいたら仲良
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

「全貌は見えないけど心は見える」というのがジブリの魅力だと思っている。
人々の生活の機微を見る。風を感じる。匂いを感じる。
物語の全てはわからなくていい、でもその圧倒的な世界観に引き摺り込んで圧倒して
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.0

人を“食べないと生きていけない”ではなく、“衝動的に食べたくなる”くらいの感覚だったことで『生』より『性』のイメージが強く残った。

人種やマイノリーティーの問題などあらゆるメタファーを感じ取れる作品
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

2.0

思った以上に子供向けだったことに理由のない安心感があった。

ただ…
ファミリー向け映画ということを利用して思想を押し付けるやり方は、そろそろもういいんじゃないかしら。お腹いっぱいよ。
最後の浜辺のシ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.3

引きずりすぎて、その日1日落ち込んでしまった…
何も考えず見ればただの思い出映像だけど、よく見たら何重にも重なった“目線”が1本の映像として繋がっていたり、長〜いフィックスの1カットの中にいくつもの表
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

映像がとても楽しい!
テンポが気持ち良い、絵柄がかっこいい、構図が美しい、音楽がすばらしい…
そうやって感動している間に経っている時間はたったの数秒!
こんなにも短い間に数え切れなくらいの感動がある映
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怪物(2023年製作の映画)

4.7

デジタルの時代になってもずっとフィルム撮影、もしくはフィルムルックに喰らいつてきた是枝監督にしてはわざとらしいくらいはっきりとしたコントラストと彩度。
「今この時代」の映画だからこそと、思い切りの良さ
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

2.0

平和な世の中に飽きてくると、定期的にお金を払ってストレスを心に注入するために映画館へ行く。
今作にも大いに期待を込めていたのだが、、1ミリも嫌な気持ちになれなかった。
多様性へのカウンターパンチにして
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.0

「マリオの映画化」、「ファミリー向け」という枠の中でいえばこの映画は完璧でしょう。
多くの小ネタも、キャラクターデザインも、背景の美しさも、モノの柔らかさの表現も、個人的に刺さりまくった。

なんとか
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.3

高校1年の時、父がガンで亡くなった。チャーリーみたいな食べ過ぎではなく酒の飲みすぎ。チャーリーと同じく妻と別れた。
思春期だった僕はこの映画の娘エリーほどではないが、父の身勝手さに腹を立てた。

どこ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.5

いやめっちゃおもろいやないか!!
つまらんとか途中退席したとか下品すぎるとかネガティブな情報ばっかり入ってきてたからどうなんだろうと思ってたけど…

この映画を一言でいうと
【エンタメ+芸術+普遍的メ
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バビロン(2021年製作の映画)

3.5

今まで見てきたブラピの中で一番好き。
思い出しただけでも泣いてしまいそう…

ただ、この映画は「悪い意味で」暴力の印象が大きく残ってしまった。
特にトビー・マグワイヤ氏が出てくる場面。あそこはすごく気
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

2.5

個人的には「特典映像」といったイメージが強く、1本の映画として捉えると正直面白くはなかった。
原作が存在する、原作と同じ場面をピックアップするという時点で、見る人のスタンス(コミック読んだ/読んでない
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.7

自分が思春期だった頃のイタさを懐かしみながら観るとものすごく共感できる。
今この行動、言葉は、ぜんぶ本当かもしれないし、ぜんぶ嘘かもしれない。

決してカメラワークがいいわけでも演出的センスを感じるわ
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.4

大好きな監督のひとり、ミシェル・フラン子ちゃん。
サクッと見れるジェットコースター映画に仕上がっておりました。
常に引いた視点で、淡々と地獄の光景を見せられる。雰囲気の似た映画で言えば『サウルの息子』
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.0

よくある展開と薄めのミステリー。自然の景色と主演女優が美しい。
物語は想像を大きく超えてこない範囲の中で展開されるし、伏線がわかりやすく張られている分オチも意外ではない。
ということであまりインパクト
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