TaichiMurakamiさんの映画レビュー・感想・評価

TaichiMurakami

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.3

全体的にはかなり良かった作品。
もう宮崎駿の作品は観られないと思っていたところで突如公開を知ったので嬉しい限りであった。
良かった点、いまいちな点が明確に出る作品でもあったと思う。

<良かった点>
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マスク(1994年製作の映画)

5.0

小学校に上がる前にビデオで初めて観て、洋画や英語に初めて興味を持つきっかけとなった作品。
もう何年も観ていなかったが久々に金曜ロードショーで観てしまい感慨深かった。

観ていて心の底から楽しくなるコメ
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やがて海へと届く(2022年製作の映画)

4.5

数年前に突然親友すみれがいなくなった主人公真奈が、いなくなったすみれとの時間を回顧し、ゆかりの場所を訪れることで、すみれのもう一つの側面に気がついていく物語。

「私たちには世界の片面しか見えていない
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

その名の通り北アイルランドのベルファストを舞台とした、プロテスタントとカトリックの血生臭い分断が起こっていた時代を生きる家族の物語。

昔を回顧するかのごとく、物語は白黒で進んでいく。 主人公は家族
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

妻を失った演出家の男性が、喪失感の中、広島で舞台を作り上げる過程で役者や舞台関係者、専属ドライバーとの出会いを通じて希望を見出していく話。

個人的には、全般的に優れた作品だったと思う。イマイチな点と
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ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

4.2

正義感はあるけどちょっと変わり者な英国北部に住むじいさんが、ロンドンの美術館からゴヤの名画を盗んだ疑惑で捕まる話。

実際のところ、現代の目線だとじいさんはかなり真っ当なことを言っているものの、当時は
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オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

4.3

第二次世界大戦で連合国の勝利のきっかけとなったシチリア上陸作戦を実行するために、ニセの極秘文書を持った死体をドイツ軍に拾わせる英国軍の情報部隊を描いたスパイ映画。

誰が敵で味方が分からない当時の状況
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.5

世界的有名ブランドのグッチ家の御曹司に嫁いだ労働者階級の女性と、グッチ家の栄光と転落を描くドラマ映画。

女性は何と歌手のガガ様が女性を演じ、カイロ・レンで有名なアダムドライバーがグッチ家の御曹司役と
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ダ・ヴィンチは誰に微笑む(2021年製作の映画)

4.5

美術品のオークションの闇を描いたドキュメンタリー映画。

マシな例では法外な額を上手く交渉して勝ち取る美術商から、果てはとある国家の陰謀まで、有名な画家の美術品を巡るオークション業界の闇を描いた映画。
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.5

キングスマンシリーズの最新作にして、キングスマンの誕生の物語。

舞台はボーア戦争から第一次世界大戦までの英国やロシアだが、痛快なアクションとシニカルな笑いはそのまま。
一方、英国紳士にとっての第一次
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.2

007シリーズの最新作。
実は007シリーズは始めて観たのだが、アクションシーンも、次々と明らかになっていく物語の全容や展開も素晴らしく、退屈になる時間が一切無かった。また、イタリアや英国やジャマイカ
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.2

冷戦時のキューバ危機の最中、密かにソ連側の情報を運んだ英国人セールスマンと、祖国に見切りをつけソ連の極秘情報を流した大臣の話。一言で言えばスパイ映画と言える。

実話に基づく話であったが、キューバ危機
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テーラー 人生の仕立て屋(2020年製作の映画)

3.8

長年アテネの名士のスーツを仕立ててきたニコスが、不景気の上にスーツが売れない状況の中で、病気の父と店を守るために、露店でウェディングドレスを仕立てるビジネスを始めるという物語。

ギリシャを舞台にして
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ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

4.2

犯罪者を捕まえる賞金稼ぎと、詐欺容疑で捕まった謎多き人物の逃走劇。
2人は警察だけでなく、マフィアからも追われる身となり、ニューヨークからロサンゼルスまで全米を横断することになる。旅行気分も味わえ、な
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バーシティ・ブルース作戦 裏口入学スキャンダル(2021年製作の映画)

4.4

全米の富裕層の子女の裏口入学を斡旋していた男性についてのドキュメンタリー映画。
2019年くらいにこの男性を含めて50人以上が起訴された全米で史上最大大規模な入試不正を淡々と描いている。
大学時代に教
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14歳の栞(2021年製作の映画)

4.3

とある中学校の2年6組35人全員の生徒の日常を追ったドキュメンタリー映画。
物語のような大げさな話は無く、日本全国どこにでもあるような平凡な学校のよくある光景を描いている。

35人の中には色んなキャ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

序・破・Qと続いた劇場版エヴァンゲリオンの最新作。

内容については詳しくは書けないが、とにかく深い作品であることは明言出来る。難解な哲学書を複数冊アニメという媒体を通じて読んだような感じ。

何とな
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.2

夫に先立たれた後に長年住んだ米国ネヴァダ州の企業城下町の家を飛び出し、現代のノマド(遊牧民)として、キャンピングカーでの車上生活をしながら、アマゾンの倉庫係を初めとして中西部各所での期間労働に従事し、>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

4.2

祖国である韓国から離れ、さらに韓国人が多く住むカリフォルニアからも離れたアーカンソー州に引っ越して立派な農場主になろうとする父親とその妻、子どもたち、妻の母親の物語。

アメリカン・ドリームを目指す移
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

既に2021年のトップ5以内は確実でトップ3以内くらいには行きそうな勢いで素晴らしかった。

ニクソン大統領の時代のアメリカ、ヴェトナム戦争に対する反戦デモで逮捕された主義主張が異なる7人の若者の裁判
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マーティン・エデン(2019年製作の映画)

4.3

イタリアのナポリを舞台として、貧しい労働者出身で、ある日出会った上流階級の洗練され教養ある女性に出会ったことから文学にのめり込む青年マーティン・エデンを描いた哲学系ドラマ映画。

貧富の差以外にも、資
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シチリアーノ 裏切りの美学(2019年製作の映画)

4.2

シチリアマフィアの全貌を初めて明らかにしたトンマーゾ・ブシェッタを描いたマフィア映画。

ヘロインの産地としてマフィアが暗躍していた1980年代、かつては名誉ある男として組織に忠誠を誓ってきたブシェッ
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

4.3

軍事独裁政権下、政府に反抗はおろか抗議する者さえも北朝鮮とのつながりを疑われ処罰されていた、1987年の韓国を舞台にした社会派の映画。

反共産主義を取り締まる治安維持組織がソウル大の学生を取り調べて
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映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

煙が空を覆い、星空が見えない街に住む少年ルビッチと、ある日突然街に現れたロボットのような「ゴミ人間」プペルとの心温まるファンタジー系のアニメ映画。

温かみのある絵と勇気をもらえる内容、そして芦
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THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~(2018年製作の映画)

4.1

中国本土に住み香港の高校に通うペイが、親友のジョーと一緒に北海道旅行に行くためのお金欲しさから、香港ー深セン間のiPhoneの密輸を手助けしていく話。

ペイは母親と一緒に本土である深センに住んでいる
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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

4.5

金曜ロードショーで観たが、思った以上に良かった。ウルっときた。

筋ジストロフィーで下半身が動かない鹿野と、それを支える若者たちの話。
最初はワガママで偏屈に見えた鹿野が、物語の途中からどんどん深いこ
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キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

4.3

第二次世界大戦後に敗戦国の捕虜として英国内に収容所されていたドイツ兵が、収容所内の試合で次々とPKを止めているのが地元のサッカークラブ経営者の目に留まり、最初ら偏見や憎しみを受けながらも、試合でキーパ>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.1

1982年生まれの韓国の女性に焦点を当てた小説の映画版。 大学を出て仕事もしていたが、結婚と出産を気に家庭と育児に専念する女性の生きにくさを描いた作品。

夫も非常に理解がありサポートもしてくれる
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

逆行する時間を描いたSFスパイアクション映画。

戦闘シーン、カーアクションシーン、爆破シーンなどで通常の動きとは逆の動きが出てきて、とにかく斬新。ダンケルクもそうだったがTENETも映画館で観るべき
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リアム・ギャラガー:アズ・イット・ワズ(2019年製作の映画)

4.1

伝説のロックバンド"オアシス"の元ボーカルのリアムギャラガーのドキュメンタリー映画。

今年で壮絶な兄弟喧嘩に起因するバンド解散から10年経つが、その間の苦悩と復活を描いていた。兄ノエルとの確執や元妻
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オフィシャル・シークレット(2018年製作の映画)

4.1

英国の情報機関に勤務する女性が、2013年に英米がイラクへの戦争開始の前にいくつかの国連加盟国に戦争支持するよう圧力をかけていたことをリークしたため逮捕され、国家を相手に闘うことになったという実話に基>>続きを読む

ジョーンの秘密(2018年製作の映画)

4.5

英国史上最も意外なスパイとしてソ連への情報漏洩容疑で逮捕されたおばあさんを描いた作品。Red Joanのタイトルが示唆する通り、共産主義に関係している。

おばあさんが逮捕された2000年代の取り調べ
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.3

広範囲に影響を及ぼした全米トラック運転手組合のジミー・ホッファの失踪に基づいたギャング映画。

3時間を超える対策で、ロバート・デニーロ、ジョー・ペシ、アル・パチーノという大御所がいぶし銀の演技を見せ
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映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.5

金曜ロードショーで観て泣いた。

耳が聴こえない少女の西宮と口下手の少年の石田の小学校〜高校までの話。

小学校時代に石田は転校してきた西宮をいじめて、それがきっかけでいじめられた事が要因で罪と罰の意
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.3

第二次世界大戦での英国軍のフランスからの撤退を描いた戦争映画。

ダンケルクの市街地から逃げる一兵士と、英国の港町から遊覧船で兵士を救いに向かう父子とその友人、そして空で敵と立ち向かう空軍兵士の三つの
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.4

一言で言えば「心優しく、気弱な男性が悪の道に堕ちていく映画」となるが、社会的なテーマもふんだんに盛り込まれた映画。観た人からは暗い気分になったと言われたが、それは全く間違えではない。

単なるアメコミ
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