まどかさんの映画レビュー・感想・評価

まどか

まどか

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

人知の及ばない何か、得体の知れない何か…これらにフォーカスしたかなり高質なホラー作品。安直に化け物が出てきて暴れる系ではなく、想像力を徐々に膨らませていく系。伏線全部回収が好みの人には向かないかもしれ>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.3

日常と異常のコントラストが、逆にリアルで、そこが凄く良かった。その対比が破れるところは、不気味だが現実味があり魅了された。ただファンタジー的な展開はちょっと微妙だった。結構社会派な作品。後編も観たい。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

核兵器と精神不安とが合わさった描写がとにかく凄かった。核兵器を開発した主人公のアンビバレンスに潰されそうになる様が強く描かれていたと思う。本作を見て、核兵器の誕生は、人類にとって不幸な必然的結果である>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

観終えた時に非常に面白かった、観てよかったという感想だったが、どこがどう面白かったかを具体的に説明しようとすると上手く言えない。非予定調和なところにリアリティがあったのか、全く物語臭くなく、没頭してみ>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.5

頭空っぽにして見れる暴力系コメディ。どこが印象深かったかと聞かれれば特に思いつかないが、本当に拳だけで進んでいくので面白い。日中韓のマフィアが出てくるが、韓国制作だけあって、流石に解像度がハリウッドな>>続きを読む

愛しのモニカ(2022年製作の映画)

3.8

面白かった。インドのコメディ風サスペンス。展開に意外性があって、まずそこが良かった。煽り属性のグラサン女性警官が良いキャラしていた。音楽も良い感じ。

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.0

とにかく重厚。戦中派による製作というのが大きいんだろう。戦争を突き進めてきた上層部の苦渋・混乱が、迫真の演技を通して伝わってきた。史実とは違うところがあるそうだが、本作における畑中少佐の存在感は凄かっ>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

評判が良かったので観てみるとなるほどと高評価に納得した。まず原作をリスペクトする製作陣の姿勢が良く伝わってきた。アクションシーンにも気合が入っていて見応えがあった。役者さんも世界観によく合っていたので>>続きを読む

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

2.9

名作的な雰囲気を放っているが、内容は雑で陳腐。設定はアンダーザドームみたいで面白いし、ビジュアルも良い。が、その割には登場人物達の心情変化に飛躍を感じ、急な展開には困惑させられた。ミステリアスな少女も>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

1.8

精神世界を推敲なしで終始見せつけてくる。少年時代のトラウマや精神不安などをテーマにしていると思うが、とにかく滅茶苦茶で、努力はしたがあの三時間から汲み取れるものは何もなかった。やたらとグロテスクで、正>>続きを読む

フォーガットン(2004年製作の映画)

3.8

やるところはしっかりやってくる、結構挑戦的な映画。大して期待せず観始めたが、うるさい演出などはなく、落ち着いた雰囲気で良かった。他の作品であれば面倒くさがったり予算の都合だったりで避けられてしまうよう>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

完璧な子供向けファンタジー映画。ファンタジーとして減点ポイントはなかったが、あまりにもキレイすぎたのか心に残るものがなかった。

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.0

ちょっと変わった女の子・とっとちゃんの豊かな世界観から、新しい学校での生徒・先生との交流と戦争一辺倒となってゆく社会の危うさが描かれる。前半、先生たちと子供たちとの交流に焦点が置かれるが、あくまで先生>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.3

予想以上に面白く、見応えがあった。まず言えることは、大人でも、鬼太郎の知識が無い人でも、十分楽しめる内容であるということ。妖怪ウォッチ的な子供向け作品かもと内心思って観たが、そんなことは全然なく、割と>>続きを読む

ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

4.0

二度目の視聴。個人的には傑作だと思う。一応ホラーだが、本作には軸がある。単なる展開上のものではなく、物語を貫く精神的テーマという意味での軸。だから魅了されたのだと思う。余計なものはなくシンプルに、しか>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

非常に惜しい。ゴジラとその破壊と恐怖、兵器の戦闘描写、演出はダイナミックで迫力あり興奮した。特に冒頭は最高だった。爆発に咆哮するゴジラ、あれも素晴らしかった。旧軍兵器VSゴジラという構図も新鮮で良かっ>>続きを読む

ヘルボーイ(2004年製作の映画)

3.8

まずポスターが良い。内容も、ポスター通りといった感じで良かった。主人公の不器用なキャラがたっていて良かった。あと電車のシーンなど笑えるところもあって良かった。ストーリーに意外性はなく基本ご都合的展開だ>>続きを読む

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

4.0

普通に面白かった。さくさく進むし、展開にメリハリがあって観やすかった。主要人物の価値観の変遷が、物語の中で無駄を省きシンプルに描かれており、全く臭みが無くて良かった。ミステリーの部分については、実はよ>>続きを読む

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

3.5

結構面白かった。原作の静かな不気味さに重きを置いた演出が良かった。全体的に低予算感はありつつも、暗闇とガンアクションのシーンに非常な工夫があり引き込まれた。ただ、中盤までは良かったが、以降は雑だった。>>続きを読む

そよかぜ(1945年製作の映画)

3.8

心が温かくなる映画。軽やかな作風と共に乙女の複雑な恋心が描かれる。バンドメンバー男3人の、主人公を時々からかいつつも思いやる、素直な優しささが印象に残った。特に田舎へ向かいに行くシーンが好き。終戦直後>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

よくわからなかった。これまで通りの命を吹き込む洗練された宮崎駿アニメーションと共に、見たことのない迫力あるアニメ表現もあり、新鮮で良かった。しかし物語としては、特に中盤以降が浮ついた感じで、何が起きて>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.0

単なるホラーではない。AIとの向き合い方について考えさせられる作品。傷心した少女が精巧なAI人形にのめりこんでいく過程とAIまかせになる保護者の心理が丁寧に描かれている。人の心にとってのAIの存在が次>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.4

とんでもない映画。とにかく鎖と炎、砂漠を爆走する車両!しかしその怒涛の中に精巧な世界観が見え隠れする・・・自由への逃走を繊細に殴り描いたアクション映画。独創の中に確かなリアリティがあって目が離せない。>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.8

少年の複雑な心を主題とする作品。怪物はだれなのか、自問しつつ観ると面白いと思う。特に序盤、生活感ある丁寧な描写にかなり引き込まれた。が、徐々にミステリアスなストーリーの実態が見えてくると、期待していた>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.5

結構面白かった。本作は原作マンガの実写化ではあるが、コスプレものとは全く異なり臭い演出もなく、独自路線を基調とした落ち着いた雰囲気のミステリものとなっている。ミステリとしても面白く、能力の演出も派手過>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

3.7

私の不慣れな為に展開を追えないところが若干あったが、広島の戦後ヤクザの抗争を色濃く描いた重厚な作品で、見応えがあった。何より主役が格好良かった。ラストは特に好きなシーン。

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

2.7

超有名ネット怪談をベースした映画。原作の独特な不気味さの映像化には難しさがあるとはいえ、祭りの音など、低予算でももうちょっとどうにかできたところが多かった気がする。良くも悪くも、B級ジャパニーズホラー>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

3.5

キャストがうまく役にハマっていたと感じた。恋愛系の邦画に苦手意識があったが、本作はなぜか目を離せず一気に観終えた。なかなか良かった。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

ゲーム・スーパーマリオブラザーズ愛に溢れる傑作。ゲームの豊かな世界がユーモアをもって見事に描かれており、演出や小道具も驚くほどゲームに忠実で映像も凝っており、観ていて楽しく、本当にゲームの世界に入った>>続きを読む

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

目を離せず一気に観終えた。感想を一言で言い表せないが、暗いなにかが心に重くのしかかる映画。前線の兵士すべてが誰彼かまわず泥一色となり不条理な殺し合いに飲み込まれてゆく様が、美しくも残酷に描かれる。そこ>>続きを読む

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.5

アクションシーンに気合が入っていて良かった。コナンシリーズに関する私の知識不足によって、感動や驚きを取りこぼしてしまったような惜しい感がある。が、それでも普通に面白かった。知識があればより一層楽しめる>>続きを読む

死霊のえじき -ブラッドライン-(2018年製作の映画)

2.0

主人公の傲慢のために全てが犠牲になる映画。ストーリーは陳腐、テンポもアクションシーンも全て中途半端、結末には納得できない、中尉が可哀そうでしょうがない。駄作である。

東京の女性(1939年製作の映画)

4.2

ここまで見応えのある恋愛邦画は初めて。セールスマンとしてのし上がってゆく一人の女性とその変化を自由に描く。恋愛や仕事にまつわる妬みや嫉妬、喜びなどといったありのままの諸人間的感情を織りなしつつ物語はテ>>続きを読む

ハムナプトラ 失われた砂漠の都(1999年製作の映画)

3.8

古代エジプト文明を題材にした王道アドベンチャー映画。アクションシーンもギャグもてんこもりで面白かった。そもそもヒロインが大変美しいので飽きることはない。サクサク進み、観やすいのでお勧め。

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.5

老人の秘密には驚かされた。短めなホラー作品であるものの、双方の事情と過去を暗示させる描写があり、各登場人物について深みが出ていて良かった。20年に1本の恐怖作品とは思わないが結構面白いと思う。

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.0

アクションシーンに迫力とロマンがあり、特に冒頭のトラックのシーンには引き込まれた。逐次敵を倒していく、TVドラマのエピソードをつなぎ合わせたような展開は、初見勢の私には若干違和感があった。特撮への情熱>>続きを読む

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