小林さんの映画レビュー・感想・評価

小林

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生きていた男(1958年製作の映画)

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自死したはずの兄の名を語る謎の男性がやってきた。彼の真の目的とは?

ミステリーの要素が三つある。
一つは本当に兄なのか?二つ目はなぜ兄の名を語るのか?三つ目はそも兄は自死だったのか?
この三つの要素
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誘拐(1956年製作の映画)

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裕福な夫婦の一人息子が誘拐された。犯人は大金を要求する。はたして息子は取り戻せるのか?

ロン・ハワードによるリメイク、『身代金』から観ているのでアクション主体ではなく夫婦の心理を掘り下げる内容なので
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ダンシング・ヒーロー(1992年製作の映画)

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主人公はダンス大会において独自の踊りを披露したことで、審査員の顰蹙を買ってしまい、ライバルに優勝を譲り渡してしまう。挙句パートナーにも呆れられ見捨てられてしまった。途方に暮れる中、現れた新しいパートナ>>続きを読む

PORNOSTAR ポルノスター(1998年製作の映画)

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若かりし頃にジャックナイフと呼ばれ畏怖されていた千原ジュニア演ずる荒野が、カバンいっぱいにナイフをつめてヤクザを刺殺していく。荒野の「ヤクザはいらん」という言葉の意味が不明瞭なので無軌道な殺人行為に見>>続きを読む

女囚さそり 第41雑居房(1972年製作の映画)

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女囚さそりの孤高なる戦いというよりかは群像劇かつ集団脱走劇の趣。

捜査官X(2011年製作の映画)

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ドニーさんによる『ヒストリー・オブ・バイオレンス』な功夫映画。ジミー・ウォングが闇堕ちしたパパ役で出演していて、ドニーさんも彼へのリスペクトと言わんばかりに片腕を切り落とし(『片腕必殺剣』)、戦いに挑>>続きを読む

えじき(2004年製作の映画)

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『悪魔のスケアクロウ』のパスティーシュ。サイモン・バレット脚本だから見たが、微妙だった。

幕末残酷物語(1964年製作の映画)

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新撰組が如何に非人間的組織だったのかを暴露する映画。西村晃の冷徹な眼差しがおそろしい。『お竜参上』と同じく、死にゆく男とその男に手を伸ばしながらも届かない女の描写あり。

動く標的(1966年製作の映画)

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私立探偵ハーパーは、妻との離婚協議中な上に事務所の家賃を払えるか否かの瀬戸際に立たされていた。そんな折に彼の元へ依頼が舞い込む。気乗りしないが、仕事をしなければ食ってけないため、依頼人の元まで車を走ら>>続きを読む

大頭脳(1968年製作の映画)

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ケイパーものだった。大規模な予算を組まれた上で製作している印象。ヘリに列車にクルーズ船まで出てくる。ただ今見るとちょっとかったるいかな。『カリオストロの城』にあったクルマが真っ二つに切断されるシーンの>>続きを読む

緋牡丹博徒 お竜参上(1970年製作の映画)

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冒頭から四本の手が映し出され手の映画であると明快に宣言される。銀次が階段を転げ落ち、お君が手を差し出し、銀次もそれに応えるように手を伸ばすが、後もう少しのところで絶命してしまう。手と手が届かないことで>>続きを読む

ブルー・レクイエム(2004年製作の映画)

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リメイク版『キャッシュトラック』と違い、ごちゃごちゃとした感触もなく、分かりやすくスッキリとしたミニマルな映画という印象。青みがかった画面もクールな質感でなかなかよい。

四谷怪談(1956年製作の映画)

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強欲な母が悪くね?とは思う。主人公は真性のクズとは言い難く、母親から上昇婚を薦められてもお岩を裏切りたくない一心で一旦断っているし。

偉大なるアンバーソン家の人々(1942年製作の映画)

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名家が没落するまで。アンバーソン家は自動車産業の台頭と共に衰退してゆき、一家の絆も引き裂かれ、弱点をあらわにする。

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

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二人の悪ガキが偶々悪徳警官のパトカーを盗んだことで命を狙われる。いわゆるハイ・コンセプト映画である。
登場人物の背景の多くを語らずして観客に想像させる手口は上手いと思う。悪ガキ二人の会話で荒んだ環境な
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ウディ・アレン会見(1986年製作の映画)

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JLGが窓の向こうに広がるビルの群生を、ウディ・アレンのモノマネをしながら眺めるシーンでまず笑った。そのシーンに「ラプソディー・イン・ブルー」(『マンハッタン』で使用された楽曲である)が被さる。それか>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

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「うだつの上がらない中年男性が大事件を解決して一躍英雄となる物語」にしてもいいところを、「本来英雄のはずなのに人間の一面のみが切り取られてテロリストの犯人へと仕立て上げられていく物語」にするのがイース>>続きを読む

救命士(1999年製作の映画)

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ガンギマリな救命士ことニコラス・ケイジは救えなかった人々の亡霊、とりわけ少女に取り憑かれて幻視し続けている。彼の心に安寧は訪れるのか……。『タクシードライバー』の変奏曲だが、デニーロが一人狂気を抱えて>>続きを読む

フリーズ・ミー(2000年製作の映画)

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この映画から自身の男性目線すら解体してフェミニズム的な文芸映画を連作していくことを踏まえて見ると、エポックな一本。でも遺作は『GONIN』の続編という……。

マッドマックス2(1981年製作の映画)

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文明崩壊の末に暴力だけが残った世界。マッドマックスシリーズは二作目が一番イイ。

マッドマックス(1979年製作の映画)

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無法者たちに仲間も恋人も殺された法の番人、マックスが復讐に燃える。今見るとバイオレンスはさほど激しくなく、カーアクションに重点を置いている。脚本はふつう。

ノーカントリー(2007年製作の映画)

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サイコ(1960)の要素を抽出し死臭漂う西部劇として再構成した映画。モーテルや偽の主人公、さらに大金奪取→逃走がそれ。アントン・シガーは死神の象徴に見えるが、彼もまた他の人物同様、怪我をすると流血する>>続きを読む

北陸代理戦争(1977年製作の映画)

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かつてウディ・アレンは「現実は映画を模倣しない。安っぽいテレビドラマを模倣する」と言ったが、『北陸代理戦争』に関しては違ったようだ。主人公のモデルの名は川内弘だが、川田登に変更されている。映画では喫茶>>続きを読む

(1968年製作の映画)

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橋本忍はデビュー作から既にオカルト趣味を感じせる脚本家だが、今作もそれ。死者の声が聞こえてしまう小林桂樹なんてまさにオカルト的怨念の表れでしょう。

刑事マルティン・ベック(1976年製作の映画)

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謎の警官殺しを、リアリズムに根差した地味すぎる捜査をし続ける静的前半。街頭での銃撃アクションに切り替わる動的後半。メリハリを生むための対比なのだが、あくまでリアリズム映画だから、近所のおっさんが真犯人>>続きを読む

スランバー・パーティー大虐殺(1982年製作の映画)

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間接的な描写が多い。血飛沫が壁に!ドア越しから血が!直接的な描写をなるたけ避けつつ上品にやる。

下宿人(1926年製作の映画)

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舞台は世紀末のロンドン。毎週火曜日になると、ブロンドの女性が何者かの手によって殺害され、今日も通算七人目の被害者を出した。犯人はどうやら背が高くマフラーで顔の半分を覆い隠しているらしい。一方、貸部屋業>>続きを読む

殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

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聾唖のギョンミが偶々出会した殺人鬼のドシクから逃げる。脚本が粗い。ドシク自ら警察へ通報する意味が今ひとつ理解できないし、今後も人を殺していくなら顔を覚えられたらまずくないか?物語が勢いでゴリ押しできて>>続きを読む

白と黒(1963年製作の映画)

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誰も幸せにならないラストをたったのワンカットで示しており素晴らしい。

サンクスギビング(2023年製作の映画)

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オールドスクールな作風に感動した。メタスラッシャーの代表格『スクリーム』ように小賢しさ(とはいえ好きだが)などなくとも、現代で通用するスラッシャーは撮れてしまう。『ハロウィン』で始まり『13日の金曜日>>続きを読む

この愛のために撃て(2010年製作の映画)

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サミュエルとその妻ナディアはすべて順調だったが、ナディアが誘拐され一変してしまう。誘拐犯から脅迫されたサミュエルは妻を救出すべく奔走する。
結末は陳腐だが一転二転する脚本のおかげで退屈しない。緊密なス
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Helpless(1996年製作の映画)

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暴力が準備の過程を経ず突発的に起こる様は北野武的表現だが、それ以上のモノがない。二番煎じ。

預言者(2009年製作の映画)

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無力かつ無学なアラブ系青年がコルシカ系マフィアの下に仕えながらも刑務所内でのし上がる。主人公マリクの顔が序盤と終盤で全く異なる容貌なのにおどろく。全編渇いたタッチなのもイイ。

ポチの告白(2006年製作の映画)

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数年ぶりに見返した。勤勉実直な性格が仇となって汚職警官に。

スリープレス・ナイト(2011年製作の映画)

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韓国映画を参考に作ったらしいが、アクションに限って言えば香港映画、それもジャッキー・チェンの映画っぽさを感じた。具体的に言うと、小道具を取り入れた乱闘がいかにもジャッキー的。ジャッキーが椅子や棒切れを>>続きを読む