貴婦人修行さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

貴婦人修行

貴婦人修行

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エターナル・ドーター(2022年製作の映画)

3.6

ゴシックホラーを借りた心理劇と。霧より窓より風の轟音よりも、ホテル到着後のティルダ母が廊下を歩く姿を省略してるのが不穏。上階の闇と誘導灯の緑の照明も良し。
オチは読めるが誕生日ケーキの灯を消す前に受付
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ミカエル(1924年製作の映画)

2.0

ドライヤー映画の平面感久々に見るとかなりきっついな…2人とも寝かしつけられてるのは流石にドン引き。

ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.9

冒頭のホン・チャウがタイヤを転がすとこからほぼ全カット手に注目。彫刻を作る、物を持って移動する、運転する、玄関をノックする。食事も手作業の一環。鳩も手羽が解かれてからが見せ場。ここが軽やかなのはもちろ>>続きを読む

GHOSTBOOK おばけずかん(2022年製作の映画)

3.3

大人子供問わない演技指導のマズさはいつも通りと辟易しつつ、いつまで『学校の怪談』に執着してんだろうとうんざりしつつ、それでも異界の描写には大興奮。無機物が全ておかしな方向に歪んでいる不穏。まるでありし>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.8

再見。キスとケンカで一触即発の顔が近い切り返し!パトリシア・アークエットが毛布に包まりつつ自らの経験人数を吐露するシーンの嘘みたいに清い照明にまんまと泣く。
ウォーケンvsホッパーのほぼタイマンの話し
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.0

レズセが記号的すぎんだろとか言いたいことはあるが色彩設計がさすがね。
アルモドバル、『ジュリエッタ』を見たときはこれはこれでと老練さも感じたもんだけど…やっぱ突飛な展開しか思いつかないのかねえ。

マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.5

ちょい湿度高めなのが苦手だったけど2人が毛布に包まるためだったかと了解。
車のフロントにしがみつく件が両方どちらもスピード高めで上がる。両親は立ったまま、犬は後部座席に置いたままな添え方も良い。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.8

画面で何が起こってるかなんか律儀に全部見せない割り切りに惚れる。画面の縦幅を遮る木、往来する二足歩行、横幅を占有する四足歩行。インディーズ時代の方法論であえて視野を縮小させて、男2人の手作業を描き切る>>続きを読む

ひつじのショーン スペシャル クリスマスがやってきた!(2021年製作の映画)

3.7

再見。容量大きい靴下探しって当初の目的も正面ドアから入れないって制約も破綻しているが、全員役に立つ連隊アクションの気持ちよさには抗えん。家に侵入できるのはショーンだけだが、押し込むパートナーがいないと>>続きを読む

ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢(2008年製作の映画)

4.5

再見。おれは初見時何を見ていたんだ…。
パン→気球→帽子、の膨張を軸にした高/低アクションの連続。チワワの足が震えている簡潔な予兆、速度も位置も持続する完璧なカット割り、パロディで片付けるには神々しい
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TAR/ター(2022年製作の映画)

1.5

ケイト・ブランシェットが色んな場所行って持論展開するだけの時間が大半。聞く側も大概座ったままって…。食事中に手を止めて会話する品の良さは、残念ながら映画には必要ない。
演奏より指揮、なカメラ位置もつま
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

2.7

瀬々×鍋島コンビなので期待したが微妙。
捕虜収容所の美術のディティール・暴力表現を引きで映すセンスが相変わらず良いだけに、それを経た男たちに北川景子が泣きじゃくりながら会いにいく件の釣り合ってなさがす
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星を持つ男(1950年製作の映画)

4.6

凄まじい。帰宅してすぐ作りかけのケーキを味見する手癖、牧師を真似て大人を知る子供、歌をくちずさんで痛みを和らげる医師、側で一緒に歌う教師、病が治ることを手をかざし伝える少女。全シーン躍動で漲る!
腸チ
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カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

2.8

手ブレがずっと機能してないっていうのもそうなのだけど、アリ・ファザルがずっと追いかけてきてるだけなのは広大な砂漠を持て余しすぎでは?

西部を駆ける恋(1943年製作の映画)

3.3

月並みだけど、やはり拳を振りかぶってぶん殴る姿が一番映える役者はジョン・ウェインだなと。

七月の雨/夕立ち(1967年製作の映画)

3.8

どうしてこうも出てくる顔が軒並み印象的なのだろうか。それがダイナミックな移動で続々と顔を覗かせてくれるのがたまらん。
エンドクレジットが消えてから顔を覗かせる少年。

征服されざる人々(1947年製作の映画)

3.2

後方の群衆は映えてるんだけど前方の会話はちょっと…川下りの速度は凄まじいのだけども。

七つの錠のある扉(1940年製作の映画)

2.3

アイアンメイデン収監時の絵面がむちゃくちゃ間抜け。

ビリー・ザ・キッド(1930年製作の映画)

3.0

キッドの軽い人物造形と死の軽さに釣り合いがとれてない…スペクタクルはさすがなのだけど。

ほつれる(2023年製作の映画)

2.5

画面コントロールに注力しすぎてつまんねえ典型。スタンダード画角が門脇麦の視点の狭さ以外効果を与えてない。事故シーンのソフトフォーカスとか、目撃の偶発性を軽視してるとしか…。逃避先の山梨の光景なんて興味>>続きを読む

インディアン渓谷(1946年製作の映画)

4.3

群衆が生み出す楽しさ陰惨さの落差。だからこそラストの群衆がいない開けた道がめっちゃ強引なのに感動しちゃう…。
紅葉の中での逃走、花柄のカーテンみたいな赤の配置もおもろい。音楽を聞いてインディアン達が姿
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追跡(1947年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ファム・ファタールが義母!?そんなのあり…?

*Corpus Callosum(原題)(2002年製作の映画)

3.7

FLASH動画レベルの合成映像連発で90分やりきったことに凄味を感じる。こんなん生命への侮辱でしかないんだけど、悪戯な画の羅列を楽しんでしまった。
トイレの入口に挟まった男女がふたり溶け合ったまま歩い
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ウォレスとグルミット、危機一髪!(1995年製作の映画)

4.0

去年劇場で見たときは前作からビスタサイズに変更されたことに違和感があったのだけど、ここまでアイデアと陰影に富んでいると圧倒されちゃう。グルミットの窓越しの視線、ロボ犬のカーブミラー越しの視線。2つのサ>>続きを読む

ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!(1993年製作の映画)

5.0

再見。脳溶けるくらい面白い。オールタイムベスト。
グルミットのテクノ・ズボンを見上げる視点、ペンギンを見下ろす視点。これが連続するとこから陰影への意識が凄まじい…。たった10分程度でグルミットが家出す
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ウォレスとグルミット/チーズ・ホリデー(1989年製作の映画)

4.2

再見。2年連続で劇場で見られるなんて…。
月に発つ、前に地下室に下って宇宙船を工作し月を見上げる。スタンダードサイズを活かした上下の意識がそそる。着火すれば飛び立てる、記号的な省略とロボットの引き出し
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波長(1967年製作の映画)

3.5

固定、色調弄り、音波、会話を気にも留めないズーム、波との同化。大体リミテッドアニメ(つーか出崎)様式。

Back and Forth(英題)(1969年製作の映画)

2.5

かなりかったるい。
窓の外にいきなり警備員?が現れるのに驚くのだけど、決して越境せずに居なくなってしまうことに落胆しちゃう。コンセプト型の辛いところ。