土屋さんの映画レビュー・感想・評価

土屋

土屋

映画(795)
ドラマ(36)
アニメ(0)

アリゾナ・ドリーム(1992年製作の映画)

4.2

明日を夢見てニューヨークで働く主人公は世話焼きの叔父にカーディーラーを継ぐよう呼び戻されて幼馴染と一緒に働くうちに接客した母娘とねんごろとなり。話は全然ちがうけどワイルドアットハートとかドニーダーコと>>続きを読む

クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

3.8

自分に限界を感じている競泳選手の主人公はハリケーン直撃を受けた一人住まいの父親の身を案じて実家へ向かう。災害ものと動物パニックと父娘バディの良いとこ取り。タイミングの外し方が上手。外しっぱなしのときも>>続きを読む

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.8

意識高い系の環境活動グループがアマゾン原住民を脅かす開発企業への抗議デモを企画。賛同した主人公らは現地へ乗り込むが。引き出しを増やそうと映画を観はじめた頃は怖すぎてムリだった。誰が罰せられるべきかのハ>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

幼い娘を惨殺され復讐鬼と化した男と全面的な協力を買って出る得体の知れない塾講師は実行犯と思しきヤクザ者を拉致監禁するが。セルフリメイク作が近日公開と知り下見のつもりで鑑賞。今作で使い捨てるには惜しいく>>続きを読む

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

4.0

憧れの先輩を追って上京してきたうぶな主人公はキャンパスをあちこち探し回るうちに心理学ゼミの乱痴気騒ぎに巻き込まれてしまう。何が何だかわからないが、絵になる構図だらけで鼻血が出そうになる。

ピラニア 3D(2010年製作の映画)

3.9

巨大地震によって湖底に生じた裂け目から太古のピラニアが現れてフェスにわく湖岸のパリピが次々と襲われる。冒頭のCGがしょぼくて離脱しかけたけどお約束の展開とアイデアあふれる演出が相まって非常に楽しめた。

ヒルズ・ハブ・アイズ(2006年製作の映画)

4.0

かつて軍の実験場だった砂漠地帯をキャンピングカーで横断中の家族がいかにもな雰囲気のガソリンスタンドに立ち寄ると。21世紀らしからぬインモラルな設定と容赦ないゴア表現、一本筋が通っていて好ましく思えた。>>続きを読む

ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.8

精神病で入院中の妻と離れて娘と暮らす主人公の身辺で続けざまに奇怪な殺人事件が発生し。陰惨な殺しの手口が見どころ。少しずつネタが割れていくタイミングも上手い。

ユメノ銀河(1997年製作の映画)

4.0

進歩的な生き方を夢見てバスの女車掌となった主人公のもとへ、付き合った女性を次々に殺害し親友をも殺めた男が運転手として現れて。うるんだ瞳や肌のきめ細かさで画面をもたせる小嶺麗奈がすごい。隅々まで美意識が>>続きを読む

インキーパーズ(2011年製作の映画)

3.9

自殺した花嫁の亡霊が出ると噂される廃業寸前のホテルを任されたスタッフが暇つぶしに心霊サイトを立ち上げて調査をすすめると。低評価のわりに楽しめた。ごみ捨て場のシーンがお気に入り。欲を言えば胸糞ホラーか青>>続きを読む

テラー・ファーマー(1999年製作の映画)

3.9

情熱が空回り気味のインディー映画監督が愚連隊のようなクルーを率いて撮影を強行する中、思わぬかたちで妨害が入り。エログロとラブコメとサイコホラーのごった煮。下ネタの切れ味がすごい。悪ノリがすぎる序盤を乗>>続きを読む

キャビン・フィーバー(2002年製作の映画)

4.0

湖畔の寂れたコテージに遊びに来た大学生一行が血まみれの男に襲われて。先行作をリスペストしつつも所々にツイストをきかせて飽きさせない。ゴア表現に耐性が無ければそれなりに怖いが散々すれてきたおかげで期待通>>続きを読む

ルチオ・フルチのマーダロック(1985年製作の映画)

4.1

ライバル同士が火花を散らすダンス教室で巻き起こる連続殺人をフェティッシュに描き出す。この映画でしか味わえないコクのあるダンスシーンは圧巻の仕上がり。推理劇も比較的かんたんで最後に答え合わせもあって親切>>続きを読む

リンク(1986年製作の映画)

3.9

サル研究の第一人者の押しかけ助手となった主人公はチンパンジーたちと心を通わそうと躍起になるが。一風変わったアニマルホラー。最初に出てくるシルエットが一番怖い。生理的な嫌悪感をもよおすような演出が多く子>>続きを読む

ロードゲーム(1981年製作の映画)

4.0

大らかでかまい性のトラック運転手はモーテルで見かけた男の不審な行動が気になって配達の道すがら警戒していると。道中のコミカルな掛け合いから背筋の凍るサスペンス・ホラーまで振れ幅は大きいが、いちいち気がき>>続きを読む

ビヨンド 4K レストア版(1981年製作の映画)

3.7

いわくつきの廃ホテルを相続した女性の周辺に奇怪で理不尽な死の呪いが降りかかる。ゴア表現のレパートリーが豊富で、ホラーマニアの期待に応えてくれる。制作側に殺意がみなぎっており誰も助かる気がしない。

さまよう魂たち(1996年製作の映画)

3.9

霊視の力で詐欺をはたらく主人公は日頃の行いが災いして連続不審死の容疑者として追われることに。序盤はCGのつたなさやクドめのユーモアが気になって集中できなかったが、中盤から俄然おもしろくなってくる。スラ>>続きを読む

レック(2007年製作の映画)

3.8

消防隊員への密着取材中に通報を受けて事故現場まで同行した取材班が大惨事に巻き込まれる。出血大サービスで老若男女問わずひどい目にあうPOVホラーの佳作。テキトーに観ていても話についていける分かりやすさが>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.8

女王から絶大な信頼を寄せられている貴婦人は自分を頼って上京してきた従妹を侍女に抜擢するが。金と権力、嘘や妬みに振り回される滑稽さや哀れみを、双方向から容赦なく描き出す。巧みな編集により、めくるめく映像>>続きを読む

アナザヘヴン(2000年製作の映画)

3.9

U-NEXT『アナザヘブン』ベテラン叩き上げ刑事と粗野な若手のコンビが謎めいた猟奇殺人犯を追いかける。いい具合に熟成されていて予想以上の面白さ。ビデオおたくの部屋の本棚やOLIVE少女のキッチュな雑貨>>続きを読む

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

3.5

ポー原案の短編オムニバス。「黒馬の哭く館」つまんないけどホラーだから許せる。「影を殺した男」ドッペルゲンガーもの。バランス良くまとまっている。「悪魔の首飾り」サイケで祝祭的な雰囲気と白い少女の幻影が邪>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.9

友人宅での交霊会で初トリップをキメて味をしめた主人公は後日集まった仲間たちと悪乗りして大惨事を引き起こす。It Follows的なギミックが楽しい青春ホラー。ジャンプスケアやゴア表現の使い方もセンス良>>続きを読む

バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.2

つまらないことで将来をふいにした男が行きずりの女を拉致して実家へ向かうのだが。公開時の広告イメージが薄っぺらくて敬遠していたが、もっと早く観ればよかった。そういう全方位にピリピリしてる人にこそ相応しい>>続きを読む

サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.9

とある商業施設で多数の犠牲者を出した集団パニック事件から1年後、感謝祭のマスコットに扮した復讐鬼が素知らぬ顔で暮らしていた関係者たちを次々と血祭りにあげる。正統派スラッシャーとしては及第点だが、最新ガ>>続きを読む

インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

4.0

大作映画の主要キャストに抜擢された主人公だが、とある理由でお蔵入りしていた問題作であるらしく、禍々しい虚構の世界へと引きずり込まれていく。面白い。投げっぱなしかと思いきやきっちり落とし前をつけてくれて>>続きを読む

ヘルレイザー2(1988年製作の映画)

3.6

前作で全てを失ったヒロインは精神病院にぶち込まれ、魔道士を召喚する箱をめぐる陰謀にふたたび巻き込まれる。中盤までのインモラルな展開はよかったが、着地がベタな異世界ファンタジーでぶちこわしだった。

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.9

やけっぱちな中年男の生活を一変する出来事がおこり遠く離れた故郷へ戻ることに。突然の不幸によって否が応でも事が進んでいく様がリアルだった。

ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.8

究極の快楽を追い求めた男が神秘の箱で異世界の魔道士を召喚するが八つ裂きにされてしまう。粘液やウジ虫を多用した悪趣味な特撮やまがまがしいクリーチャーなど見どころは多く、現実と異世界の橋渡しとなる重要な場>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.7

とあるコミューンにまつわる広報フィルムの体で、脱走した少女が己の無力さを味わい再び保護されるまでを悪夢的な映像でつづる。小道具やマテリアルに関してはもっと洗練されてる方が好みだが力業でまとめていく作風>>続きを読む

あ、春(1998年製作の映画)

3.8

良家に婿入りした証券マンの元へ死に別れたはずの父親を名乗る男がたずねてきて。過ぎ去りし平成の、市井の暮らしを堪能できる。エモーショナルな演技が見応えあった。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

3.8

義憤に駆られたバットマンと罠に嵌められたスーパーマンが衝突する。圧倒的な力量差を七つ道具やファイトスタイルでカバーする演出が見事。ふだんは興ざめする大味なところも気にならず楽しめた。

サイコ2(1983年製作の映画)

4.0

前作の犯人が22年ぶりに社会復帰を果たし近所のダイナーで働き始めるが。前作を観てからの方が絶対楽しめる。観客の期待に応えつつ最後までハラハラドキドキさせてくれる。

麻雀放浪記(1984年製作の映画)

4.1

博打の才に秀でた青年が曲者ぞろいの博徒たちとの真剣勝負を通じて成長していく。ルールわからなくても楽しく観れる。なんか全体的に優しい雰囲気。

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

4.0

スペインでの撮影に難航していたCM界の寵児は学生時代に撮ったドン・キホーテのパイロットフィルムをきっかけに破天荒な冒険に巻き込まれる。現実・幻想・狂気をシームレスに行き来する作劇の見事さ。煮え切らない>>続きを読む

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.0

少年による父親殺しの裁判で招集された陪審員が一人をのぞいて有罪とする中どうしても疑問が残ると訴える男の主張が波紋を呼び。密室での議論を通じて各々の人物像が浮かび上がってくる流れがすばらしい。なし崩し的>>続きを読む

親切なクムジャさん(2005年製作の映画)

3.9

希代の誘拐殺人犯として世間をにぎわせた美女が服役中から入念に準備してきたとある計画を実行にうつす。四方八方バラまかれたパズルのピースが思わぬかたちで組みあがっていく。ほんの少しの非現実的な描写が味わい>>続きを読む

>|