SAKAさんの映画レビュー・感想・評価

SAKA

SAKA

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.3

ほぼコメディの映画。設定がちな映画ではあるが少々その設定のコントロールが制作陣もでいていない感触。
真剣に何かのテーマを見つけるかというより、肩の力を抜いてクスッと笑いたいときに見る映画。

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

2.5

血の繋がり以外の家族愛がテーマの邦画。
そんなすごい感動はしないが、視聴者にミスリードを誘う展開の面白さと、キーとなる石原さとみの演技がが上手く合っている。
点が最後に束になる温かい映画だが、こんなに
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

音楽アニメの新しい形だと思う。
漫画もかなり面白いが2時間という時間の中で登場人物の葛藤や紆余曲折がよく描かれている。

他レビューでもある通り、演奏シーンの演出は斬新かつ新鮮で一度見たら忘れられない
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.3

ダメプリオの映画。どこまで実話なんだろう。
全編通して面白いが、学ぶものは少ない。
エンタメ映画としては満足。

最終的には全てを失うストーリーの構成がスコセッシ監督らしい映画だと感じる。
自分本位の
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

いつものことながらIMAX比率の池袋グランドシネマサンシャインで視聴。

研究者目線の戦争映画。物理学とアメリカ史について簡単な理解がないと早々に置いていかれる。
ノーラン節全開の時系列ごちゃまぜに加
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サマーゴースト(2021年製作の映画)

4.0

死生観をテーマにした短編アニメ映画
夏を想起させる「線香花火」の儚さが今作を象徴するアイテムにもなっている。
背景描画は美しく、短い時間の中で限られた登場人物のバッググラウンドや性格が顕になっていく。
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ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

3.6

圧巻。俗にいうサイバーパンクの映画の始祖であり、原作小説は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」ではあるものの直接的な内容のつながりは薄かった。

SF映画ではかなり有名なディストピア作品で何と言っても
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メメント(2000年製作の映画)

4.2

ノーランの時間空間捻じ曲がり映画の魅力が詰まった作品。
それでも近年の作品よりは分かりやすいため、この映画が合わない人は他の同監督の作品も合わないだろう。

主人公は10分しか記憶が持てない。妻を殺し
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

日本人には馴染みにくい銃社会とロビー活動(日本にもあるけど)の映画。
会話のテンポが鬼早いので映画館で見るより家で見るほうがいいかも。

どんなに悲惨な銃乱射事件が起きても銃規制が遅々として進まないア
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

俗に言う「これでいいんだよ映画」。ベタベタなラブストーリーというよりかは、人生の教訓系の映画。
オチは読めるし展開も読めてしまうけど、それがいい映画。

ニコラス・ケイジはスーツが似合うし、配役はどれ
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

すごく好みが分かれる映画、ドゥニ監督は「凪」に近い映画を作る特徴があると感じた。
確かに激しいアクションなどはあるものの、全体的に落ち着いていて悪く言えば視聴が長く感じる。
伝説的な前作の続編としては
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

映像と音響は相変わらず凄い。
話はすごいスピードで進むが、全体としては大きく進んでいる感覚はない。
ただ世界観の説明が前作で終わったため、統治と組織同士の思惑を主軸としたストーリーは面白い。

前作見
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

4.4

宮崎駿がノリに乗っていたと今見返すと感じる作品。
ワクワクする久石譲の音楽、仮想世界なのにどこか人間臭い登場人物たち、アニメーションを生かしたデフォルメされた独特な動き。

全てが「君たちはどう生きる
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ファーザー(2020年製作の映画)

2.6

アンソニー・ホプキンスの演技力がただただ引き込まれる。
映画の映像的な手法をうまく利用した演出が見事で前半から引き込まれる。
登場の場面はすごい明るいのにしっとりと暗い映画で、映画と映画の間に挟むよう
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プレステージ(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ノーラン監督特有の映像の時間系列が入り乱れ、
種明かしはキチンとなされているが、見ている者にはすぐには分からず、観客に謎解きの挑戦状を突きつける傑作。
点を巻いて束ねる演出は見事だが、途中意識が飛んで
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

1.8

恐ろしく前作ありきの作品。SFとディズニーの良くないところを大金かけて煮詰めたような作品。
前作は視聴済だが、最初から専門用語のオンパレードと世界観の説明は前作で大方されているためないまま進んでいく。
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.0

元はスティーヴン・キング原作の同名小説を映画化。
監督には『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』などを手掛けた巨匠スタンリー・キューブリックが担当。
ストーリー:2 音楽:3 展開の上手さ:
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

つまらなくはないが、この手のどんでん返し系が多すぎて、驚きというか新鮮さは薄い。

「これは現実なのか?妄想なのか?」途中から分からなくなり、テディの正体は中盤から予想できつつ、ラストはどんでん返しと
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ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ(2022年製作の映画)

3.5

ホグワーツの同窓会ムービー(作品になぞらえるというよりドキュメンタリーです)
各作品の監督と主要メンバー(全員ではない)が、当時の映像と共にハリーポッター作品を振り返るというもの。

映像編集や音楽、
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.2

圧倒的に脚本が良い。
どの映画でもそうだが天才は見ていて痛快さがある。

ロビンウィリアムの人柄が最強に全面に出ている。
これはロビンウィリアムじゃなかったら、こんなに泣ける映画になっていないと思う。
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

エイリアンが来るけど戦わないで対話する映画
最後の伏線をまとめたどんでん返しは個人的に好き。

エイリアンの描画も良かったが、前半の展開に中だるみを感じたし、後半くらい高度な宇宙人なら前半もう少しなん
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オアシス(2002年製作の映画)

4.6

これぞ、映画
演技力、カメラワーク、音楽
多くを語らずに、二人の恋愛を描ききった。

もちろん万人受けはしないだろうが、ある程度歳を重ねた人が見るべき素敵な映画
映画というより小説のような、あっさりと
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.4

これでもかと画面オンリーの映画で、主人公と一緒に画面で捜索活動をする。
二転三転する展開に目が離せないしグイグイ引き込まれる。
他にも途中インターネットジョークが随所にあって面白かった。

ただどんで
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正欲(2023年製作の映画)

2.7

マイノリティとマイノリティ、マイノリティのマジョリティを描く映画。
非常に面白い切り口で、演者も中々の演技力だった。

多様性だとか性だとか複雑で現代的なテーマを詰め込んで、ぐるぐる巻にして映像化して
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

シン・ゴジラよりよっぽど面白いというのが所感。

新たな「ゴジラ」に心揺さぶられた。この監督の作品は初めて見たが、戦争映画にルーツが濃いとのこと。だがゴジラ映画は難しい。初心者が見ても大人なウルトラマ
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呪詛(2022年製作の映画)

4.8

初台湾映画がまさかのホラーだった。
ジメジメとしたアジアンホラーを醸すつつも、pov形式のパニックホラーが一番近かった。
なので正直思い出すだけで怖いとか、そういったレベルではない。

全体的には良質
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

「スピルバーグの自伝的作品」この触れ込みを知るかどうかで大きく変わる。
同監督のレディープレイヤーワンのような、ワクワクファンタジーを求めていった人は拍子抜けするし、大衆ウケを狙った映画でもない。
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

賛否両論の本作、一言で言うならディズニーは自分達のIPを大切にしない会社だとよく分かった。とうのが本音。

1,2,3と子供の頃から見ていたが、今作は前3作品と繋がりが感じられない(世界観が壊れている
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さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

3.0

前半パートは世界観の説明と登場人物紹介に使われる。そして、この話が親子モノなんだなと理解する時間となる。
そしてなんとなくオチがわかる。
後半パートは親子という関係性や命、そして時間の話が始まる。
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フローラとマックス(2023年製作の映画)

3.7

Apple TV独占映画。内容はすごくシンプルだけど、舞台とかそれぞれの演技とか、音楽とか全てが丁寧に作られていて、音楽映画としてかなり好きな部類。

ジョン・カーニー監督の作品は初めてだが、嫌味もな
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

原作は読んでいなく、日本語版を視聴。

何より、ノースカロライナの湿地の自然及びそこで生きる生物の美しさ、更にそれらを描いた主人公カイヤによるスケッチの精巧さと見事さが、湿地と重なり合いマッチしている
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

3.3

個人的に好きなジブリ写実シリーズ。
アリエッティと同じ監督ということで身構えたが、

とんでもないことは基本的に起きないが(いや起きてるけども)子供ならではの視点や行動原理が毎度見ていて楽しい。
もう
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

いかにもギレルモな寓話的な内容と並行して視覚情報として『ピノッキオ』という題材はストップモーション向きだと素直に思った。

木の人形と人間を絵で描き分けようとした時、その材質の違いまで描きこむことは難
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

人は内面を好きになるのか、外見を好きになるのか、あり得ない設定でファンタジーでもあるが、愛とは何かを考えさせられる作品。
主人公はイス(ヒロイン)とする。
特異体質の彼を自分が支えなければいけないとい
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

初ウェス・アンダーソン監督作品。同監督の特徴とも言える小気味よいテンポと、
左右対称を意識したカメラアングルなど見ていて紙芝居のような感覚を得られる。

作品内の時代ごとにアスペクト比が違っていて、物
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死霊の盆踊り(1965年製作の映画)

2.1

愛すべきバカ映画、そしてクソ映画である
もはや狙っているとしか言いようがない。前半30分で見る人を選ぶことは間違いない。

あまりにも有名なホラー映画の皮をかぶったストリップ映画で嫌いではない。

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