徹底的なフィクションの中でドキュメンタリーをやる、そして時折の笑い。“ドラマ”を作るのが上手いなぁと思った説明会のシーン。俳優に関しては技巧より素材を活かす時代になったなと感じラーメンと似た世界になっ>>続きを読む
興味ある話かと言われればそうではないのだけれど、「これは叩き上げだ!」という圧倒的画の濃さの映画だった。パクフンジョンと戦える日本映画監督として、白石和彌からバトンを受け取った感がある。
潤沢な環境で>>続きを読む
神木君が特攻していくところ、近くに座っていたお爺ちゃんがそっと席を立って、エンディング頃に戻ってきた。「肝心なところでトイレ行っちゃったな」そう付き添いの娘に呟いていた。もしかするとこの出来事が今作最>>続きを読む
久々に観たけど、「誰も知らない」頃の是枝裕和は素晴らしい。みんな少しずつ「映画」なるものを知っていき、「映画」な形にしてしまうが、そうでないものにこそ映る何かがある。今の是枝さんなら撮らない意味の無い>>続きを読む
韓国で最も推せる監督パクフンジョン。その新作と来れば観ない訳にはいかない。
数々の狂気スターを生み出してきた監督だが、今回もカンテジュが良い、デビューしたての菅田将暉くらい輝いてる(顔は北村匠海)、走>>続きを読む
なんだそれ!と言えばそれまでだし、みんな異邦人な奴だらけで中途半端だな!と言えばそれまで。
でも最後の2ショット!この2ショットは凄い。「重力」で気持ちを表現する。ここ最近で観た中で最も驚くべきショッ>>続きを読む
ノーランの撮影。現在の作品にも繋がるアングルのスタイルは割と既に出来上がってるし、やけに壮大な音楽もこの頃から。
ノーランがこういう大どんでん返し!モノをやっていたとは意外。誰しもが自主制作的なところ>>続きを読む
圧倒的編集賞の映画だった。そういう意味でジェニファー・レイムに最大の賞賛を送りたい。ここまで難しい題材(ほぼ2本分の映画やってるようなもの)を見事に分かりやすくこなし、かつ脚のクラップの使い方や過去を>>続きを読む
人間の外より中に興味があるという前半を回収するような終わり方。
なんだかシックオブマイセルフと似てるなぁと思ってたら、やはり同郷ノルウェー。日暮れの美しいこの国では、そんなに女性の自己肯定が問題になる>>続きを読む
色々と無理矢理感はあるが、絶妙なギャグセンは良かった。パティファイブと言いながら3人というね笑
あくまで大衆演劇を正面から真面目に描こうとする作品だったけど、ある一つの季節を、子供たちの物語としてドタ>>続きを読む
すばらしいテーマ設定なんだけど、「留学」など良いと思った台詞は殆ど原作のもの。それよりも、演出や演技や、撮り方や、美術、そして特に編集が、これでいいのか感が引っかかる。
それぞれの人物を描いて段々最後>>続きを読む
どうしたドゥニ!というくらい全然1の方が良かったぞ!!1の前半のような無敵感はどこかへ行き、新スターウォーズ的な人気者学芸会の雰囲気が…まぁゲリラで襲撃するとことかはボーダーラインを彷彿とさせ流石はド>>続きを読む
決してCG処理を許せない自分がいるが、それでも良い作品だと思う。もう「青春」を描くのは実写をアニメが完璧に追い抜いた感がある。あの頃テレビに出来ていたドラマ脚本を、今アニメが担ってる。
映像の表現とい>>続きを読む
ど真ん中エンタメブラックコメディで大いに好きな話。白人は免罪符が欲しいだけだ。強烈なパンチをいくつも打ちつつ、細かに現代の諸問題を入れてくる腕のある脚本。最後はこうなるのか(笑)と感じたが、小さな愛が>>続きを読む
濱口竜介、三宅唱とはまた別の世代のスローシネマ、それが今様々な監督によって為されていると思う。清原さんのこれは金字塔になったという印象。
とにかく音が良い映画だった。映像で言うところのローコントラスト>>続きを読む
まぁ映画というものの再解釈、ディスカバリー映画だった。実は隠れているがそもほも本が良い(隠れていないか)。
ある意味こうしてしまうことで、二つの効果があると思った。一つは映画の古典戯曲化。すでにオチが>>続きを読む
ここまで王道の韓国映画を真正面で受けるのは久しぶり。
内容はベタのベタを行っているが、それでも邦画と違って観れるのはキムダミの力が強い。男女ではなく女女の話にしたのは流石だが、追いつきたくて追いつけな>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
作品というより芝居が凄かった。裁判の証言や夫婦喧嘩。基本のキみたいなシチュエーションであり、もうやり尽くされたと思ってたが想像を超えてきた。
話としてはかなり想像より靄がかったもの。一つまた一つと新事>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
企画として成功とは言えない。もう少し非言語なものを期待したが、かなり言語的な芝居でありデモリール的な側面が前に出すぎてると思った。若い作品観てて、「みんな狂ってる」「みんなおかしいよ」みたいな説明台詞>>続きを読む
ゆうばりの街を想うと泣ける。
時制を行ったり来たりして次第に理解させる編集が見事すぎる、10秒スキップ時代には理解できない映画。二人の関係性のみが時間軸を辿るヒントになるなんて、よく考えるなぁ。
ヒキ>>続きを読む
最高の茶番(褒めてる)。ジュラシックパーク況んやスピルバーグの作り出した王道展開は凄いことを再確認。
ステイサムも強いけど、中国が強いってことよぉ!
スティービー・ワンダーが掻き回し、スティービー・ワンダーが解決する。
ここに確かにいた人たちはもう居ない。レコーディングされたことが奇跡だった。
改めて見ると編曲した凄さ、もっと認められて良い。
何が大きく起きるわけでもないが、確かにある人の死があり、確かに娘の愛が生まれる瞬間がある。立ち会う、というべきか目撃した、というべきか。およそ1本のレンズのみで撮ってるかのような精緻なショットがそれら>>続きを読む
若ぇ奴を撮るのが上手ぇなぁ深作欣二。
曲調はX、設定はGLAY
撮り方が若い、もう既に今の撮り方のスタイルになってる…
松田優作の動き方、学ばせて頂きました。どうやったら出来るんだ。舞台的であり、やはり最後は舞台。ヨリで見ると良いね、ということはあるが、ヒキじゃなきゃダメだね!という役者はそうそう居ない。
このレビューはネタバレを含みます
「まどろみ」と名づけるように、哲学・死生観・動物としての人間・働かない/働けない、等というテーマが浮かんでは沈みを繰り返す。どれかのテーマに深くなろうとすればそれから逸れ、はぐれていく。太陽と惑星のよ>>続きを読む
普通に良かったんだが普通だった。ケイコで見られたような力技が抑えられ、「優しさ」がぴったりな作品だった。
この映画には恐ろしいほど悪役がいない。そればかりか、障害を理由に嫌なことを言ってくる人まで登場>>続きを読む
納得の伝説ライブ映像。トーキングヘッズも詳しくないし全く前情報入れないで見たけど、一晩で大好きになれる。
静なるものを動的に撮り、動なるものを静的に撮る。まさにそんな撮影だった。
ゴドーの舞台のような>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
アフターサン、アフターヤンなどと続いてるアフターシリーズで言うとこれはアフターフィーバー。
映画を通して語られるもの、語られないもの。唯一語られないまま終わっていくのは沙苗の愛が「いかに生まれ」「どれ>>続きを読む
女性の自由意志獲得において邪魔になるものたちを、違った男性、同じような暴力性、で描く前半は見事だった。後半なんというか動物的というか、寓話的な当初のものに戻っていった感じがして、結局プロダクションデザ>>続きを読む
『ゴドーを待ちながら』を正しく演じていくと自由のために逃げる、となっていくスパイラル。何を待っているのか、が自覚できている人は羨ましい。なぜこの演劇を始めたのか、目的は何か。その答えを確かに持っている>>続きを読む
なんとなく韓国映画みがある…
そうしろと言われるとそれから違う方向に行き…極端な舞台で描きつつも意外と極端ではない現実も
愛憎という言葉は言い得て妙だな、と。
このレビューはネタバレを含みます
よくぞ撮り切ったという世界最凶クレイジージャーニー。
北朝鮮は他国の映像を見せながら「わが国は他と比べてマシだ」と洗脳するというシーンがあったが、それは日本も同じことだ。こうして北朝鮮の惨事を見ながら>>続きを読む
こんなに凄い邦画があることを殆どの日本人は知らないし、それが2023年の作品だとは誰も気付かない。隆造との海辺のワンカット凄すぎだろ…
このレビューはネタバレを含みます
パラサイト、逆転のトライアングル、キラーズオブザフラワームーン。金持ちとそこに侵入してくる異なるモノの話。今回のは同情の余地無く完全に犯罪だったな、と。
金持ちは甘い、疑いがあるならすぐ警察に突き出せ>>続きを読む
たぶん10年後に日本商業映画の前線で撮ってる奴らが観れる映画。殺し方にこだわるってのは凄く大事。日本のオーシャンズ8撮ってください!
ネタは日本国内向けなものばかりだが、逆にそれが面白い。アクション一>>続きを読む