なっこさんの映画レビュー・感想・評価

なっこ

なっこ

わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

3.2

職場で上司が話題にしていたので…おお、そんな幅広い世代にウケる作品なのか…と心に留めておいたタイトル。

なるほど。
王道のロマンス、これは安心して見られる。
ボーイミーツガールの、みにくいアヒルの子
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.1

配信で見てしまいました、ごめんなさい。

期待通りの面白さでした。素晴らしい。
フランス、パリっぽさはあまりなくてちゃんと連続ドラマから続く日本的なじめっとする湿度のある怪奇が表現されていてとても良か
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(1990年製作の映画)

4.0

家にVHSがあったので複数回見た記憶がある。私の中ではおとぎ話のようなレベルで受け入れてしまっているstoryなので批判的に見ようとは微塵も思わない。

ただ懐かしさがあるだけ。

以前ゴッホが登場す
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.0

あんなにたくさんのものを背負わされて、あの子はこの先も踊り続けられるだろうか

とても男くさい物語に思えた。

あの角を曲がるまでと、傷だらけになっても走り続けて、その先になら新しい自分がいると、新し
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.3

なんて美しい作品だろう

映画館で見なくてごめんなさい

音楽もとても良い。

原作は2015年にクリップしたままずっと読めずにいた、2回はトライしたのに。見てる途中で読みたくなって止めて借りに走った
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異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.1

時代はきっともうこんな不器用な男にこれ程優しくはない

コンプライアンスは完全無視。自分の信念だけで仕事をする。部下には細かな説明も感謝も省く。言葉が全く足りてないから単なる自分勝手に見えてしまう。し
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.1

期待していたものとは少し違った。

では、どんなものを期待していたのか、と聞かれると、さあなんだったろう…と思い出せないものだ。
これじゃなかった、とは分かっているものの、これはこれで見て良かったと思
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.0

原作未読。

放送を楽しみにしていた作品。年齢差のあるふたりが出会って友だちになってお互いに少しずつ変化する、こちらも人生の出会いの素晴らしさを描いた作品。

ふたりの語り合いの舞台となる縁側がまた素
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

3.2

私の父のかける給仕してくれた方への「ありがとう」はいつも美しい。

それが私が受け継ぎたいと思っている彼の唯一の美徳。

それと同じように、
人生で大事なことは全て関係性なのだと、この映画は教えてくれ
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テーラー 人生の仕立て屋(2020年製作の映画)

3.0

久しぶりに映画らしい映画を見た、というのが最初の印象。

ナレーションが入らない。
あれ、それって普通のことだったかな…ここのところ、心の声まで聞こえてしまうドラマを見慣れてしまっていたからだろうか。
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生きる(1952年製作の映画)

4.0

命短し恋せよ乙女

DNAに刻まれてしまっているのでは、というレベルで影響を受けている気がするので、点数をつけることさえも躊躇してしまう名作。

幼い頃に父が見ていたものを断片的に見ていた記憶はあった
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.2

ソメイヨシノが散ってしまう前に見たかった

黒澤作品は幼い頃に父とVHSのビデオで見たことはあっても内容はさほど覚えていない、
旧作を先に見てしまうと違いにばかり目がいって新しくこの作品を楽しめないと
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.1

ムーミンが好きな人は多い

私もなぜか心惹かれる、けれどトーベの紡ぎ出したお話としてのムーミンを好きになったのは随分と大人になってからだったと思う。日本ではたぶんアニメのイメージが強く、かわいいキャラ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.6


映画って何だろう

子どもの頃は家族で見るような話題作ばかりを一緒に見て、学生になって自分で見る映画を選ぶ様になってからは、ミニシアター系を好むようになった。そんな私にとって、映画は“窓”。スクリー
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

3.2

世界には一匹の犬しかいない

そんな風に書いてくれた人がいる、
愛犬を亡くしたいま、私も心からそう思う。

この世界にいる犬は全て一匹の犬なんじゃないかって。

実は、幼い頃に『子猫物語』を見て号泣し
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ある男(2022年製作の映画)

3.5

原作を読んだのは2019年。それからすぐに映画化の話を聞いたように思う、今回は全く読み返さずに鑑賞した。
それが良かったように思う、読後すぐに見てしまうと省かれたシーンだったりセリフが違ったりするとこ
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.2

少ない登場人物

繰り返し重なるような時間軸

同じようなしつらえの室内

目覚めて起きて会話して食べてまた寝て…気がつくと自分が何処にいるか分からない
今がいつかもわからない、朝なのか夜なのか

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コロンバス(2017年製作の映画)

3.1

静かな映画

雨音が聴いていて心地よい。街と建築が主人公のような顔をしている。

建物が何かを語ることが出来たらならどんな話を聞かせてくれるだろうか。

建築に込められた意味を知っていくことは楽しい。
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おと・な・り(2009年製作の映画)

3.0

なるほど、そうつながるのか…と納得の展開。世代が近いせいか、ヒロインの気持ちが痛いほど分かって、ちょっと切なくもなる。お話としてはロマンスだけれど、男性視点なので、それほどドラマティック過ぎず、仕事の>>続きを読む

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.3

何故かずっと見たと思っていた、だからこれは、見なくても良い部類に入るのかもしれない、あらすじ以上のことは起こらない、予告編で十分、なんだったら倍速で。

でも、飛ばしはしなかった。
けれど、全部一気に
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.0

ずっと見たかった作品。ようやく見れた。

原作小説は珍しく2回読んでる。
友人がこのタイトルを冠したクラシックギターコンサートのチケットを贈ってくれたときに、課題図書のように復習したから。

何よりも
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.2

私が韓国のヒロインに興味を持つきっかけになった原作『82年生まれ、キム・ジヨン』

すごくオシャレに美しく映像化していると思う。原作小説と映画はやはり別物。けれど、この作品は、問題提起をした原作へのひ
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.0

実はそれほどゴッホが好きではない

それが正直な気持ちだった。
幼い頃ひまわりの絵を見ても良さが全く分からなかった。私のゴッホとの出会いは、黒澤の『夢』だった気がする。この作品は幼い私にとって強烈な体
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みをつくし料理帖(2020年製作の映画)

3.0

NHKの黒木華ちゃんがヒロインの方は、特別編で小松原様との恋のゆくえに泣かされ、「道はひとつ」という言葉があまりにも重く冷たく私の心に乗っかって、しばらく気もそぞろで仕事をしたことを昨日のように思い出>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

3.3

これが、樹木希林さんの遺言のような気がして、彼女の死をちゃんと受け止められるようになってから見るようにしようと思っていた。
希林さんが亡くなってから、私はこんなにも彼女が好きだったのかと自分でも驚いた
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

夏っぽいものが見たくなって、このアニメをチョイス。録画消化。
「きょうだい」って良いものだな、と再確認。

甥っ子が主人公のくん(訓)ちゃんと同じくらいで、終始4・5歳くらいから見た世界ってこんな感じ
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映画の街・北九州(2021年製作の映画)

3.3

映画の街・北九州

https://www.tnc.co.jp/eiganomachi/

深夜に北九州がロケ地になった映画が数週に分かれて放送されて、その冒頭にこの短編が流れていたのを録画して見た。
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ヲタクに恋は難しい(2020年製作の映画)

3.1

原作未読。

突然始まる歌やダンスは全然許容範囲内で、主演のおふたりも上手で良かったのだけれど、どう楽しめば良いのか途中で迷ってしまった…多分、内容的にも連ドラとかでじっくり見せてもらった方がよく理解
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落としもの(2010年製作の映画)

3.3

迷子、落とし物、失くしたもの、lostという言葉のもつ響き、どれがしっくりくるのだろう。

ショーン・タンの描く世界は、英語だけでは覆えないもっと広く大きな拡がりが感じられる。

最初に見たのは『アラ
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劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)

2.8

/あらすじ/(NHKHPより)

わたしはダレの言いなりにもならない。

舞台は、1990年代のイギリス。
主人公は10歳の少女、アーヤ。赤ん坊の頃から孤児として育ったアーヤは、誰もが自分の思いどおり
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つつんで、ひらいて(2019年製作の映画)

3.4

装丁家の仕事

その人は本のモノとしての価値を信じている
そして、テキストと対話出来る人

私は紙の本愛好家なので、本の紙に対してとても愛着がある。モノとしての本を形作るのはほぼ紙だから。もちろん花切
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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札(2014年製作の映画)

3.0

嫁いだ先での孤軍奮闘

おとぎ話のーhappily ever after.のその後を描く。結婚生活でつまづいて結婚式のDVD をひとり夜中に観るなんて、あるあるなんじゃないかな。

子育てしたことのあ
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SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬(2018年製作の映画)

3.5

写真家鋤田正義、その人となりがよく分かるとても良いドキュメンタリーでした。常にリラックスしていて自然体。彼には気負った感じがない。
誰かが彼は“流れの中にいる”というようなことを言っていたけれど、それ
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天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

3.3

コロナ禍で映画館にも通えず録りためたものを視る日々。この作品は、何度もテレビ放送されてた気がする、それでも最初に見たのはまだVHSが店頭に並んでた頃のレンタルショップで借りてきたものだったと記憶してる>>続きを読む

男 女を求む(2015年製作の映画)

3.1

画家は部屋の壁一面に自分の描いた絵画を並べていく。描いていくうちに自分には足りないものがあることに気がつく…

自室から出て結婚相談所へと向かうとき、隣り合った額縁の枠の中、絵から絵へと主人公は歩いて
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コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.0

友人ふたりは学生時代に互いの実家に泊まり合うほど仲が良かった。主婦になった方の友人が、そう言えばと話してくれたエピソードを思い出しながら見た。

この特別なコーヒーは、きっと濃くて苦いのだろうなあ
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