sさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

エロティックな関係(1992年製作の映画)

3.5

サンタフェ後の宮沢りえ。映画自体は全然エロくはない。

チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年製作の映画)

4.0

ジーナ・ローランズをフィーチャーしていない希少な映画。アイデア出しの段階でスコセッシが関与しているという前情報のせいか、ストリップ、賭博、マフィアなどの要素も相まってオープニングの車のシーンから既にス>>続きを読む

内なる傷痕(1970年製作の映画)

4.0

Nicoを女優として起用した一作目。『Desertshore』収録の4曲が使われる。ミュージックビデオのような印象を受けるのはガレルが映像に音楽を付けるのではなくNicoの音楽に映像を乗せるということ>>続きを読む

ニコ・イコン(1995年製作の映画)

4.0

序盤で大好きなDessertshoreのAfraidが。そしてfrozen warningsで涙。

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.5

爆発に始まり爆発に終わる。戦時下の結婚式、悲劇を予兆するかのような退廃的な街と建物の姿。戦後西ドイツの変遷に巻き込まれた愛し合った男女のすれ違い。ハンナ・シグラの美しさは言うまでもなく、段々醜い女へと>>続きを読む

無理心中日本の夏(1967年製作の映画)

3.5

変人しか出てこない、大島渚の1967年作実験的アブノーマル作品。全体を観た感想、「若松孝二っぽい」。徹底的に作られた幾何学構図とフィルムノワール的雰囲気と大島渚の政治性・暴力性、ライフルが大好きでライ>>続きを読む

ドアをノックするのは誰?(1968年製作の映画)

4.0

スコセッシの長編デビュー作(大学卒業制作)。カサヴェテスやヌーヴェルヴァーグの影響がもろにとれるし、この後の『ミーン・ストリート』に続いて行く。主人公二人が「リオ・ブラボー」のリバイバル上映から出てき>>続きを読む

RONIN(1998年製作の映画)

4.5

ロバート・デニーロ×ジャン・レノ。『レザボア・ドッグス』的展開で進みながら最後は『ミッドナイト・ラン』的な感動もあるカーチェイスアクション映画。アルドリッチ『キッスを殺せ』の90年代版のようで、まさに>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

挑発にすら感じるフィクションラインとリアリティラインの行き来で驚くほどちんぷんかんぷんだった。が、今までもずっとそうだったと思うけれどウェスは今作で完全に商業至上主義からイチ抜けしたんだろうなという感>>続きを読む

宇能鴻一郎の濡れて打つ(1984年製作の映画)

3.5

セックスはテニスに悪いからとひろみから彼氏を取り上げるお蝶夫人。後日ひろみが彼氏ではない男とセックスしてるのを見て再びブチギレるお蝶夫人。後日コーチとの秘密特訓を重ねたひろみに試合で負けるお蝶夫人。金>>続きを読む

快楽学園 禁じられた遊び(1980年製作の映画)

3.5

いきなり始まる”神聖な理科室"、処女確認の為のゴルフボール、なぜか採用された忌野清志郎「エンジェル」。不条理すぎて笑うしかない。たった一時間の中で一つひとつのシーンが際立ってしまうほど鮮烈な存在感があ>>続きを読む

色情旅行 香港慕情(1973年製作の映画)

3.5

小沼勝作品鑑賞2本目。香港を舞台にハードボイルドな展開を魅せるがロマンポルノというよりは香港ノワール。片桐夕子や宮下順子、小川節子と豪華出演にも関わらず女性陣はあくまで男の飾りでしかないのがリアル70>>続きを読む

逆光の頃(2017年製作の映画)

3.5

Joy DivisionもNew Orderもまさに高2の頃聴いていたからCeremonyのイントロ流れた瞬間色んな情景が浮かんでは消え、懐かしさで死にそうになった。鬱々としていたから、Ceremon>>続きを読む

濡れた週末(1979年製作の映画)

4.5

超面白かったしやっぱり宮下順子素晴らしいです。根岸吉太郎、結構マッチ度高い気がする。あとでちゃんと感想かく

ザ・レイプ(1982年製作の映画)

3.5

性犯罪者を告発した後に加害者及びガヤが「でもあなたにも悪いところあったでしょ」を突きつけてくるのって現代でもお決まりパターンになっていて本当に胸糞悪いんだけれど田中裕子という一人の女性の過去を追いなぞ>>続きを読む

サード(1978年製作の映画)

4.0

物凄くATG作品な寺山修司のサードを永島敏行×森下愛子で。時々見る悪夢に消えるホームベース、揺れるカメラが青春の暗い陰影を色濃く滲ませ息苦しさを助長させる。ホームベースがないのだからホームベースを求め>>続きを読む

愛の亡霊(1978年製作の映画)

3.5

『愛のコリーダ』と同じく藤竜也が出てくるし(キャラ設定も被る)タイトルに「愛が」が付くしでどうしても比較してしまうことを避けられないのだけれど『愛のコリーダ』より好きかもしれない。肝心の亡霊(田村高廣>>続きを読む

レインマン(1988年製作の映画)

4.0

久しぶりに完全に良い映画を観た。ダスティン・ホフマンの凄さを再認識。

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.5

ファスビンダーがこの世で最も美しい映画の一つに挙げていたので。
頻出するガラスと鏡のモチーフ、唐突に始まるバンド演奏、ドレスの色の変遷(赤→黄色→銀色)など、最後には銀色のドレスを纏った彼女自身が鏡の
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ベロニカ・フォスのあこがれ(1982年製作の映画)

4.5

西ドイツ版サンセット大通り。戦前ドイツに取り残された、過去の栄光に縋る忘れ去られた大女優ヴェロニカ・フォスの、悲惨な半生、破滅まで。
手前のものをぼかしたり、部屋、車のガラス越しなどカメラワークが終始
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

マサトが母親を取り戻すことは宮崎駿自身が母親を取り戻すこと。そしてマサトが母親を同じ世界へと連れては行かずに在るべき場所へと送り届けることは、宮崎駿が母親へ別れを告げることだという風に受け取った。あと>>続きを読む

激流(1994年製作の映画)

4.0

夫が小さい頃お父さんにすすめられて一緒に観たという映画を一緒に観た。終始スリリングでサスペンス的要素が散りばめられていて久しぶりに目が離せない感じの映画を観た気がする。相変わらずケヴィン・ベーコンの悪>>続きを読む

調子の狂った子供たち(1964年製作の映画)

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家出をする14歳の男女、パスカルとクリスティアーヌ。両親に妊娠したことを伝えるには?という作文の解答例を読んで笑い合う二人のあどけなさが可愛い。盗んだ2CVに乗ってどこまでも行けそうな勢いがありながら>>続きを読む

涙の塩(2020年製作の映画)

3.5

優柔不断で都合良く甘え、先の未来を考えずに結婚や妊娠という重要な局面から目を背け、さらには性的な交わりとジュテームの囁きで女の機嫌を取れると思っている奴は地獄へお願いしますという話。最低な話でも最後ま>>続きを読む

ナック(1965年製作の映画)

3.5

VHSにて。そもそも真面目に分析して観るものではないし、受賞について真剣に議論する必要もない。ドリフみたいな面白いコメディという認識で、ただそのswingin' londonをの上っ面を楽しめればいい>>続きを読む

ダメージ(1992年製作の映画)

3.5

ファム・ファタルとしてのジュリエット・ビノシュ。過度に完全性を求める完全主義者ほど美への感度も強く、その度合いを超えたものに出会ってしまった時にはもうなす術などない。単純にタガが外れたとかそういう理性>>続きを読む

絞殺のブルース(1980年製作の映画)

4.0

弱冠20歳にしてエール映画祭でグランプリを受賞し、1983年に「ボーイ・ミーツ・ガール」で長編デビューするのに繋がる重要作品を今更ながら。この後のカラックス三部作の主要なテーマとなっていく無気力な若者>>続きを読む

おなかすいた、寒い(1984年製作の映画)

3.5

とにかくいつもお腹が空いていて煙草を吸いたいマリア・デ・メディロスと、欲望に迷いなし、とにかく恋がしたいパスカル・サルキン。金がないしお腹が減ったしでレストランに入るや否や歌唱を始める二人。退店を引き>>続きを読む