shingoさんの映画レビュー・感想・評価

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

マンハッタン計画の始まりと、原爆投下、水爆開発、その後の冷戦とその元で行われた赤狩りまで。登場人物が多く初見で関係性の理解が追いつかず。
科学者たちは繊細で二面性を持って描かれるのに対して、政治家と軍
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

レイトショーで初日に鑑賞。前作は神秘的な映像と謎めいた世界観に少しずつ引き込まれていくような展開だったが、今作は圧倒的な映像と音響でカタルシス全開な展開。原作の影響化にある色んな作品ですでに見慣れてい>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

序盤は思わせぶりな映像と音楽が連続し、これが終わりまで続いたらどうしようという不安に感じながらも、最後にはグイグイ引き込まれた。歪で奇妙な初期設定ながらも、自由を知り、肉欲を知り、悪と愚かさを知り、愛>>続きを読む

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

4.8

様々な登場人物が大金に振り回される姿が滑稽だったり悲しかったりして、サスペンスでバイオレンスだけどブラックユーモア。練られたシナリオと、作り込まれた画作り。演技の面白さでぐいぐい引き込まれる。最後まで>>続きを読む

ニーチェの馬(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2012年鑑賞。
ループを繰り返しながら、ちょっとずつ状況が悪くなりそのうち絶望的になっていくあたりがリアリティあって怖い。ジャガイモ食べたくなった。

ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.5

2011年鑑賞。
共有できなかった時間と、人間関係の不可逆的な変化について。

天使の眼、野獣の街(2007年製作の映画)

4.0

2010年鑑賞。
エレクションの脚本家の初監督作品。出てくる役者がまんまジョニー・トー作品の面々で、ラム・シュウはいつも通りの食いしん坊キャラ。
強盗団が食事中に殴り合いの喧嘩になって、仲直りするまで
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哀しき獣(2010年製作の映画)

4.6

2012年鑑賞。
チェイサーのナ・ホンジン監督。中盤から後半まで延々とバイオレンス。
カーアクションの気合いの入れ方と武器のセレクトが新鮮。ミョン社長からずっと目が離せない。

お嬢さん(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

フェティッシュな描写と変態的な設定。何度もひっくり返される展開で、長いけどグイグイ引き込まれるような感じ。久々にパク・チャヌクを観たなあという満足感。

毒戦 BELIEVER 2(2023年製作の映画)

3.8

毒戦まさかの続きがあったのか。前作以上にみんな狂っていて良い顔ばかり。悪役が活き活きしている映画はだいたい好き。ソ代理の配役が変わったところは残念。アクションとバイオレンスが盛り盛りの中で、終始ぐった>>続きを読む

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.8

今回は背負投げのマ・ドンソク。わかりやすいストーリーとバイオレンス。アクションとコメディで、事件が一件落着するとアットホームな職場の仲間たちと飲み会で打ち上げ。この感じでシリーズ化して欲しい。

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

子供と一緒に映画館で観た。予告編ではそんなに期待してなかったのだけど凄く良かった。ほとんどの登場人物が流体という狂ったような映像表現。世界観や人物設定も作り込まれていて、ストーリーは移民、異人種、貧富>>続きを読む

暗数殺人(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

容疑者自身の証言を元に未解決事件の謎解きに引き込まれる刑事と、それを利用して刑事を手玉に取る容疑者との知恵比べ。犯人役のチュ・ジフンの二面性のある演技が良かった。謎解きメインで心理描写があっさりしてた>>続きを読む

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

全編、中南米音楽のミュージカルが新鮮。みんな陽気で色彩や美術も凝ってて楽しい。
ストーリーは予告編で大体読めてしまったが、祖母の立場や感情を想像しながら観るとそれなりに楽しめた。何かを守るための強さが
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

初日にレイトショーで観れた。序盤の火事の熱気の圧倒的な描写から一気に引き込まれた。寓話的なシーンと描写が様々につなぎ合わされた集大成的ジブリマルチバース。偉い人の墓とは?墓石で築かれた積み木とは?後継>>続きを読む

名探偵ゴッド・アイ(2013年製作の映画)

3.8

盲目の名探偵と女刑事のバディムービー。他のジョニー・トー作品と比べてコメディ要素強め。いつもながらラム・シュ兄貴が楽しい。

テトリス(2023年製作の映画)

4.2

落ちゲーの元祖として一世を風靡したテトリスの権利獲得を巡るイザコザ。崩壊直前のソ連を舞台にして、汚職ありサスペンスありアクションありの内容。こんなに面白い裏話があったのか。

ライオン・キング(1994年製作の映画)

4.0

冒頭の広大なサバンナのシーンから最後まで、生き生きとした動物たちの動きが圧巻。王の帰還のストーリーとして、ブラック・パンサーを思い出す箇所が随所にあった。ハイエナ3人組はまんまタイムボカンの悪役3人組>>続きを読む

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

3.0

ガンダムとザクの立回りアクションが最大の見どころだった。ストーリーはファーストガンダム以上でも以下でもなく。いっそドアン視点からのストーリーを観てみたかった。

General Magic(原題)(2018年製作の映画)

4.4

優秀な才能に恵まれ、野心的なプロジェクトだったが、あまりにも早すぎたために失敗したシリコンバレー企業のドキュメンタリー。プロジェクトや企業は消滅しても、優れたビジョンは引き継がれ、15年後にiPhon>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

青春の終わりが明確に描かれた3作目。前2作が学園もののテイストが強かっただけに、意外だけれども納得感のある内容。大団円で終わりがちなMCUの中にあって、際立って素晴らしいラストだった。エンディングに流>>続きを読む

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ブラックホールから生まれた宇宙規模のヤバい敵と、並行宇宙から来た新ヒーローが現れ、段々シリアスな展開になっていく本作。前作の軽妙なノリはどこ行っちゃったんだろう?と不安に思っていたら、中盤にちゃんとひ>>続きを読む

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)

3.8

シリーズ一作目から設定上20年経過し世代交代がテーマ。前作の頂上決戦の最後ですでに世代交代に触れていて綺麗にシリーズを閉じていたので、どうしても後日談っぽく見えてしまう。中心人物の北大路欣也よりも、目>>続きを読む

エターナルズ(2021年製作の映画)

3.8

マ・ドンソク出演、ノマドランドのクロエ・ジャオ監督のマーベル映画って一体どんな感じだろう?くらいの前情報で観た。
エターナルズ全員キャラと能力が立ってて、チーム再結成に至る旅のエピソードとアクションシ
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

4.0

エンドゲームまでのMCUは大体観てたのだけど、スパイダーマンシリーズは今まで観ていなかった。全編コミカルな青春学園ドラマをベースとしたストーリー。映像的にも軽妙なノリで進むので、トニー・スタークの言う>>続きを読む

アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.8

子供と一緒に部分的には観てたんだけど、初めて通して鑑賞。序盤のミュージカル調の背景説明は手際が良くて何度見ても楽しい。中盤はずっとオラフの動きから目が離せない。ラストの展開は、ディズニープリンセステン>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.8

初代ウルトラマン最終回「さらばウルトラマン」との同時上映。はじめから終わりまでウルトラマン愛とSF愛に満ちた内容だった。カイジュウと外星人たちの可愛らしさや、禍特対の和気あいあいとした雰囲気とか。ウル>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.8

公開時に観てから9年も経ったのか。初めて観た時は随分と歪な話しに感じたのだけど、今回はすんなり受け止めることが出来た。純粋さと美しさは残酷で矛盾に満ちている。あらゆる命を削って成し遂げた技術の結晶たる>>続きを読む

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)

4.2

プレチケの上映会にて。原作未読なんですが、開始5分で世界観に引き込まれた。絵作り、アニメーション、効果音どれもメリハリが効いてて、声優陣もハマってた。映画館で観れてよかった。

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)

4.4

娘と一緒に2回目の視聴。生き生きした線で描写された水の動きと生き物たちの表現は何度見ても凄い。生命力溢れる娘に振り回されて、子供のままでいてほしいとぼやくフジモトと、落ち込んでいるところを息子に慰めら>>続きを読む

リターン・トゥ・スペース(2022年製作の映画)

3.9

スペースX立ち上げ初期から、有人飛行に至るまでのドキュメンタリー。
話題を集めがちなイーロン・マスクの言動よりも、地道な失敗と学びの積み重ねのプロセスが描かれているのが面白かった。ファルコン9一段目の
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

工場の煙突と、海沿いの街と繁華街のシーンが印象的。90年代〜00年代にかけての地方都市の風景の変化にグッときた。お話は時代の変化と一人の人間の人生の変化が重なる構造になっていて、こういう映画はだいたい>>続きを読む

悪のクロニクル(2015年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

1回目の鑑賞では、どんでん返しの展開が唐突すぎて、驚くよりも興醒めしてしまったが、2回目に展開がわかった状態で観直したら、単純な復讐劇には収まらない奥深さがあって楽しめた。

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.0

前作に続き凄まじかった。鈴木亮平演じる上林がとにかく良くて、序盤の粗暴な振る舞いとニヤニヤしながらしゃべる広島弁が、広島死闘篇の千葉真一を観ているようで思わず鳥肌が立った。

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

もしレプリカントが生殖できるとしたら?彼らにとっての人間らしさとは?記憶の持つ意味とは?ブレードランナーの続編として、ど真ん中直球の問いを中心に置きながら、オリジナルが持っていたテーマを深く掘り下げた>>続きを読む

ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

4.4

20代の時に見たきりで、すっかり忘れた状態で見返した。今時のSFと比べるとストーリーはシンプルで観やすいが、舞台と登場人物の作り込みの密度がすごくて今見ても飽きない。終盤、追いかけていた側が追いかけら>>続きを読む