騙し騙されのストーリーがあまり説明なく進行して、視点も固定されないのに、飲み込みやすくよく整理された構成でスコセッシさすが凄いなあとか思ったら、本作はリメイクものだったのか。元の「インファナル・アフェ>>続きを読む
6つの物語が一つの結果に収束するわけではなく、表層的に次々繋がっていく感じが新鮮。思わず笑ってしまような繋ぎも。6つの話は時代もジャンルも全然異なるけれど、作者の思想は力強くて一貫していて、強いて言う>>続きを読む
山形国際ドキュメンタリー映画祭にて。かつて民兵として1000人以上の共産主義者を殺した男と仲間たちが描かれるドキュメンタリー。男は断罪されることなく、半ば英雄視されながら生続け、武勇伝のように殺害方法>>続きを読む
SFガジェット感満載で、敵が基本マヌケなのが良い。敵のエージェントが子守唄歌いだしてからのくだりが最高だった。
怪獣の巨大さの演出と造形、ロボのロボ的な動作と重量感。機械のひとつひとつまでセンスがいい。怪獣映画、ロボット映画として文句なしの傑作。海中シーンが暗いのでIMAXで観て正解だった。
公開初日に立ち見が出る盛況ぶり。前作同様に外国人が見たら首をかしげそうな日本の地方選挙の風習が描かれる。前作と比べると想田監督の視点と編集がとても意地悪で、会話劇としては無類におもしろいんだけど、頭の>>続きを読む
冒頭から画面いっぱいの廃棄物とヘドロに、ヤバ目の電子音楽が鳴ってクラクラした。やれやれって感じで現れてへドラと闘うゴジラはなんだかかわいい。
パク・チャヌク、ハリウッド進出一作目。異様にフェティッシュな映像と音使いは好きだけど、ストーリー運びはいまひとつ。散々抑制してからのラストの謎の開放感。
もやもやする感じは残るんだけど、ひとりの作家が一生に一度しか作れないタイプの作品だと思った。庵野秀明がプロデュースなのにも納得。矢野顕子が歌うエンディング曲に救われる。
ストーリーのあらすじはどうってことないんだけど、作り込み次第でこんなおもしろくなるのかって実感させられる映画。ラストのスリ合戦シーンとか最高。
ライフ・オブ・パイで初めて見たアン・リー作品。男性同士の恋愛でこんなに切ない気持ちになるとは思ってなかった。イニスとジャックの微妙な感情の揺れや、終盤イニスと電話越しで話すときのジャックの妻の表情。ジ>>続きを読む
行き過ぎた殺人鬼と行き過ぎた復讐者。視点が固定されないで行ったり来たりするのが特徴的。最後どうやって終わるのかと思ったら、最悪なラストだった。
さすがに3作もやるともはや違う映画になってるような。。
メカ対メカをもっと見たかった。
TSUTAYA発掘良品にて。銀行強盗ジョン・デリンジャーの半世。荒々しいアメリカの風景と銃撃戦のシーンに、BGMが妙にエレガントなのがいい。
徐々に家庭に電化製品が入り始めた昭和30年代の新興住宅地が舞台で、住宅地の奥に見える多摩川の土手が印象的。子供達のやり取りや、お揃いのセーター、おならネタ、覚えたての英語がかわいい。黛敏郎の音楽もかわ>>続きを読む
緊迫感があって楽しめた。あんまり感情の動きを表情に出さず、淡々とした主人公の姿がプロっぽい。
80年代初期のニューヨークでのグラフィティ発展期を記録したドキュメンタリー。日々新しいスタイルが生まれてる現場の熱気と興奮が記録されてるだけでも貴重だと思うし、グラフィティに夢中の息子を持った母親や、>>続きを読む
すごく現代的な話しなのかなと思った。映画部たちが既存の秩序を壊して一発逆転の話ではなくて、秩序の側が勝手に壊れて、そこから話が始まる。でもみんなが映画部のようになれるわけではなくて、秩序に頼らざるを得>>続きを読む
プライベートライアン的な残酷描写と、同じ民族同士が戦う悲惨さ。戦場シーンの坂道を駆け上がるようなカメラアングルが印象的。戦争が心底虚しくて嫌になる戦争映画。
算術マニアで天文好きな囲碁打ちが暦をつくり、暦が幕府や朝廷の権威をも左右するっていうモチーフはすごく面白いし、マニア同志のやりとりもニヤニヤしながら見れるんだけど、暦についても政治についても掘り下げ不>>続きを読む
シークレット・サンシャイン、オアシスのイ・チャンドン監督。詩を書くことに憧れているおばちゃんミジャが、日常の中の不幸な出来事を通じて一遍の詩へと辿り着く。静かな余韻を残すラストが感動的。
金融がテーマのせいか、説明的な台詞が多かったり、絵的な見せ場が少なかったりと期待はずれ。ラウ・チンワンのコミカル&キュートな演技は良かったな。
このレビューはネタバレを含みます
何の前情報もなく、単純に動物と仲良くなる系かなーとか思ってたら結構な曲者だった。どのレベルで感想を言うべきか難しいんだけど、トラの眼に映った自分を見てるだけだっていうパイの父親の言葉がすべてを語ってる>>続きを読む
前作に続き、クールなアクションと手際の良さにうっとり。ランボーの設定とアクションと役者を今風にアレンジしたのがボーンシリーズなのかも。もうボーンをそっとしといてあげてと思いつつ、エンディングテーマがか>>続きを読む
2組の夫婦、4人の大人がかぶってる、こういう自分でありたいっていう仮面が、それぞれ異なるタイプの現代人の類型になってて、とても意地悪だけど可笑しい映画。ほとんど会話だけで2時間持たせてるのがすごいと思>>続きを読む
記憶を失った主人公が刺客を倒しつつ自分を取り戻して行く話し。ストーリーが複雑にならずにアクションで見せてく感じがよかった。スパイたちの仕事の手際の良さにうっとり。
デパート夏物語のデパートが戦艦になって、お客様が宇宙人になった感じ。結構楽しめた。
新年一本目。懐かし再会ものでありがちなストーリーだけど、各キャラの立ち具合とか、細かい演出の面白さとか、クオリティが高くて最高だった。最後にダンスシーンで終わるのもいいな。
劇場公開は2010年で、今年DVDにて。孤児院に連れられて絶望した少女が、新たな養父母の元に旅立って行くまでの話し。主役のキム・セロンがじっと前を見つめるラストシーンがとても印象に残った。
刺青男(スティーヴ・マックィーン)とメガネ男子(ダスティン・ホフマン)の友情脱獄話し。あらすじにしたらシンプルなんだけど、舞台の作り込みと演技に気合が入ってて、見終わってぐったりするくらい密度が濃かっ>>続きを読む
その男凶暴につき、ソナチネとかと違って武が脇役に回り、代わりに柳ユーレイが主役。名前通り存在感も主体性も希薄なんだけど、そのおかげでたけし軍団それぞれが輝いてると思う。特にタカさんの粗暴な感じと、ダン>>続きを読む
井筒監督は食わず嫌いしてたけど、素晴らしかった。十代のやり場のないエネルギーが充満してて、特に喧嘩のシーンの演技がどれもよかった。
自分がきた道は本当にこれで良かったのかって話しで、極端な感じもするけど、共感するところもあった。あんまり多くを語らない結末がいいな。
前作とは違って、復讐劇としてきっちり楽しめた。前半じっくり仕込みがあった上で、いよいよ抗争がはじまりますよっていうところのビルの非常階段のシーンと、音楽の盛り上げ具合のわくわく感が半端じゃない。
タイトルどおり掴み所のない話しなんだけど、主人公のシントトが、落ち込みながら終電後のいえまでの道のりを、道中付けしながあ歩いて徐々にBGMと同期して行くシーンにグッときた。浜田金吾作曲のOP、EDテー>>続きを読む
現実世界とは隔離された、湖に浮かぶ寺での寓話みたいな話しなんだけど、東洋趣味全開なのが妙に白々しい。「うつせみ」が凄くて期待してみたらちょっと残念だった。