バットマンを観に行く、という意識だったので、納得して観れた。スーパーマンが観たかった人は、きっと納得出来ないのであろう。
そこにこの作品と、更に続いていくであろうジャスティスリーグの、致命的な欠陥が潜>>続きを読む
世の中には時々、不運としか表現出来ない、不条理な事件・事故がある。我々の人生に脈絡無く飛び込んでくる、不条理な死だ。
伊藤英明演じるハスミンは、死そのものだ。頭上に降ってくる落石や、猛然と迫り来る雪崩>>続きを読む
我々が普段生活していて、剥き出しの悪意にさらされることは殆ど無い。我々が傷つくのは、人の心の隙間にある無神経さに触れた時だ。ナメられてる、心の中で嫌われてる、そもそも興味を持たれてない。そんなことに気>>続きを読む
空っぽだった人が、負けて悔しくなる話。今まで勝ったことはもちろん、負けたことさえ無かった人が、敗北を知って悔しくなる。この人は人間になった。勝ちたかった、と泣く。この人は人生を知った。勝ちたかったと泣>>続きを読む
原題はSicario。暗殺者の意。終盤に向かって、映画はグングンとタイトルへと収束していく。
暴力以外のアウトプットを捨てた、ベニチオ・デル・トロの空虚な目。ヌルヌルと蛇のように蠢く車列の遠景。延々>>続きを読む
60分というテレビ枠に、詰め込み過ぎず、ジャストな分量。しかし中身は濃い目。
観ると発狂確実、幻の映画と謳われるフィルムを探す、というストーリーラインからして、これ60分で収まるの?という不安と、何>>続きを読む
娯楽映画として、過不足が全くない。不必要なことは語らず、必要があればアクションで語る。
つくづくカーペンターは、観客の心理をうまく掴む人だと思う。停滞を察知すると、ポンと思い切りのいい展開を入れる。勘>>続きを読む
いくら、存命パイソンズ全員集合!と言われても、さすがにちょーっとネジが緩いかも。話運び云々とゆーより、ギャグが量・質ともに弱い。サイモン・ペグじゃなかったら、厳しい感じはある。
下世話なギャグと、ビジ>>続きを読む
物体Xじゃねぇか!とか、死霊のはらわたじゃねぇか!とか言ってるうちに、収まるべきところに収まるべきモノが収まっていく。テンポはいいけど、脚本が不案内なだけに、分かったよーな、分かんないよーな話。
キン>>続きを読む
安心と信頼のイーライ・ロス印。ロス兄貴の食人族映画となると、不思議な満を持して!感が漂う。
ジャングル系食人映画!と言われると、話運びは大まかに想像がつくので、あとはディティールの勝負。細やかに気の>>続きを読む
怖い。
夢の内容よりも、映画全体に満ちている閉塞感が怖い。全体の2/3が夢の中。暗くて窮屈。怖い。
しかし、怖いことが劇中のエモーションに結びついている。偉い。
傑作を何本か出しているだけに、「満足>>続きを読む
ビデオドラッグに近い。廃人まっしぐら。観たら最後、脳にぽっかり血と錆と爆音の荒野が出来る。キモチイイを突き詰めた、人体生理特化型映画。
映画を観ていて、この調子でやられてしまうと、途中で死んでしまうかもしれない、と思うことがある。
この作品でもそうだった。
これ以上面白くなってくれるな!と思いながら観たのは、『マッドマックス 怒りのデ>>続きを読む
いくらでも情緒に振れるテーマを、あくまでも取材の積み上げを追うことで描き出すところに、この作品の美学がある。
会って、聞いて、見て、触れて、足で稼ぐことでしか辿り着けない、見えてこない部分がある。
セ>>続きを読む
純粋に、この規模の邦画でこんな描写が!という感動。とゆーか、これだけハードコアに死体を積み上げる映画も、規模云々に関係なく珍しい。どういう形であれ、現代日本映画史に残る作品。カルトとなることを祈ってい>>続きを読む
とにもかくにも、脚本が精密。安易な泣かせに走らない、物語に真摯な姿勢。その上、キャラクターは多面的で不完全で、とにかくキュート。差別/偏見のテーマも、動物習性のギャグを入れることによって、キレイごとに>>続きを読む
イニャリトゥよりルベツキの方が才人。動/静ともに素晴らしい瞬間はあれど、ルベツキの腕前のおかげで、どーにも動的なシーンばかりが印象に残る。作品としては、静的なシーンに重点があるように思えるのだけれど。>>続きを読む