アランスミシーさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

少年、機関車に乗る 2Kレストア版(1991年製作の映画)

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フドイナザーロフ制覇
逆行して見たから不思議な感覚。
遺作がデビュー作と繋がって輪廻を感じた。

デビューから動的演出が好きなのは伝わったけど、まさかあのレベルにまで辿り着くとは誰も思わなかっただろう
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スーツ(2003年製作の映画)

5.0

挑戦志向→安全志向

健康優良不良少年
アキラ、クーリンチェ、香港製造、フェリーニ、

監督って陰キャ多いけど、フドイナザーロフ暴走族の総長でもやってたんかってくらい肝据わり過ぎてて最高。
キャラ造形
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ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)

5.0

ロベルトベニーニ、クストリッツァ、ホドロフスキー、フィリップドブロカ、ピータージャクソン初期、アレックスコックス、ハーマンヤオ、相米慎二、ジブリ(ラピュタ、紅の豚)、今村昌平(ええじゃないか)、リュッ>>続きを読む

海を待ちながら(2012年製作の映画)

5.0

ソビエト社会主義革命成功の波に煽られて、タジキスタン政府もその体制に変換する中(共産主義国では宗教禁止)、無謀にも家族を連れて船の出航(=イスラム信仰の続行)をさせる主人公だが、その矢先に革命の嵐に呑>>続きを読む

ショーシャンクの空に 4Kデジタルリマスター版(1994年製作の映画)

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《アンディ》安全志向→挑戦志向
妻の不倫の事実を目の当たりにして以来、酒に溺れ、人生の希望という名の光を遮るようにして壁を作って失望の檻の中に閉じこもる主人公。果てには妻と不倫相手を銃で脅す計画まで企
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ノスフェラトゥ(1978年製作の映画)

5.0

1914〜1918年に勃発した第一次大戦を暗示して作られた1922年のノスフェラトゥに対して
はたまた再びドイツという国家ぐるみで起きてしまった1939〜1945年の過ち第二次大戦を暗示して作られた今
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嘆くな!(1970年製作の映画)

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モンティパイソンかと思いきや、増村保造の現代インチキ物語かと思いきや、結果クストリッツァ×キアロスタミが近かった気がする

男たちの挽歌みたいなテーマ曲使われてて思い出してしまった笑

メッセンジャー・ボーイ(1986年製作の映画)

5.0

このサイテーな世界の終わりへの影響

こんな傑作隠れてたのか
まじでソ連映画侮れないな


虚言癖、障害者扱い、社会不適合者を代表する主人公は

掟によって(1926年製作の映画)

1.0

個人的に演劇の嫌いな部分の全てが詰まったような映画だった。

学生映画でも稀に見るつまらなさ。
意味深では無くただひたすら無意味なシーンが連続するキツさ
自己満演技ほど見ててキツいモノってないよな
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一年の九日(1961年製作の映画)

5.0

ジョンフォード的な温かみと情深さを感じる作品

カルロヴィヴァリ国際映画祭最優秀作品賞


《男》挑戦志向→安全志向
第二次大戦以降、

《女》安全志向→挑戦志向
第二次大戦で大切な人を失って以降、永
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怪談(1965年製作の映画)

5.0

この時代からホラー映画は既に「モンスターだけじゃなくて、主人公側の見た目も怖くしておく理論」確立してたのか

小林正樹ってサイレント期に築き上げられた1番の功績=モンタージュを最大限に活かした良さ持っ
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戦火を越えて(1965年製作の映画)

5.0

ルカじいさん×戦場という凄まじさ

この時点で彼のメッセージは一貫していたのか

怒りのキューバの広角レンズアクションシーンをプライベートライアンの演出に取り入れたというスピルバーグならおそらくこの映
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青い青い海(1935年製作の映画)

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サイレント期に築かれたあの観客に媚びる芝居が生理的に受け付けなくてやっぱ無理

海映画なのにほぼスクリーンプロセスで撮影してる所も冷める。
この13年も前に作られた極北のナヌークどんだけ凄いんだよって
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ルカじいさんと苗木(1973年製作の映画)

5.0

涙が止まらなかった
ずっとこの世界に浸っていたかった
人類が誰1人支配欲を持たなければ実現されていたかもしれない世界
永遠に壊れないこの世界がもし存在したなら、一生涯地味な(必要不可欠な)仕事を続けた
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白い鳩(1960年製作の映画)

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ヴラーチルの長編デビュー作
撮影アレクセイゲルマンとかパラジャーノフ映画のユーリークリメンコなのね!
あの手持ち&広角レンズめっちゃ似てると思ったらまさかの

巨大物&廃墟恐怖症の自分にとってロケーシ
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ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

5.0

ガレル、トリュフォー、ロメール、濱口竜介

この映画の呪いによって自殺に追い込まれたユスターシュとその恋人に追悼の意を捧げる。

ママ=保守主義(子を産み育てる覚悟を決意)
娼婦=リベラル・カウンター
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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

5.0

羊たちの沈黙、クラッシュ、ファイトクラブからの影響
奇妙なサーカスへの影響

安全志向→挑戦志向

米国リベラル派=車椅子+精神障害+黒人
       =社会的弱者
共産主義革命 =その弱者が過激化
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

1.0

無駄にした4時間をどうにかポジティブに捉えたい、下関条約以降の台湾や中国の歴史をかけらも知らないユーザーがコメント欄に溢れてて笑う

これだけキャラが登場するって事は、さぞ造形が練られて各キャラ、歴史
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大きな春子ちゃん Am I too big?(2014年製作の映画)

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5年以上前に、知り合いに誘われて観に行った鉄ドンの内の1話

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

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ロブスター、プロミシングヤングウーマンへの影響

労働者3部作完結
全3部に渡って皮肉(コントラプンクト)として使われるフィンランド歌謡曲が胸に沁みる

一見主人公に見えるマッチ工場の少女は実は賢者で
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

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産業社会の最下層であるゴミ収集員として長年働いた結果、その社会的立場から軽蔑され続けたせいで独身を貫き、その業界から離れる勇気も失ってしまった主人公、
そんな主人公の元にある日、長年共にゴミ収集の相棒
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

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80年代フィンランド労働者問題
40年経って随分発展したな

やはり加速主義的に衰退する事でしか社会により良い変革を起こすきっかけは生まれないのか


グランドブダペストホテルへの影響


長年産業社
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

1.0

まじ、こんなくだらないもの見て騒いでないで現実にちゃんと目を向けようぜ

82歳の老人があれだけ人生かけて本気で語りかけてくれてる時に、こんな映画見て冗談でも笑えなかった。感動なんて以ての外。
エンタ
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

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天安門事件の熱が冷めないタイミングでのこの映画の完成は必然的にカンヌに最高賞の授与を認めさせた。

ドラマ表現としてそれほど優れてるとは思わないが、中国史とその中で揺れる”芸術の立ち位置”という意味で
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トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

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ナポレオン

未だ自分たちと同じ文明に接していない未開人や無人島がまだこの世界に存在すると信じ、現代という堅苦しい現実からの逃避として黒人女性と寝る事でその幻想を満たす主人公だが、ある日同僚と思いつい
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On Your Mark(1995年製作の映画)

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宮崎駿って本当に全てのモチーフを一つ残らず考え抜いて配置してたんだな。
このたった6分間でさえこれだけの情報量が詰まってる。ならば『君たちはどう生きるか』がどれだけ重大な映画であるかみんな理解して貰え
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

本当に本当の最後のお別れ。
ヒトの考え得る完璧な集大成。
これ以上何があり得ただろう
カイエ誌は何が何でもこの映画を今年度ベスト1に選ばなければいけない。

1回目の鑑賞で腑に落ちなかった人は以下の文
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

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研究のため再見

「ヘンな顔だ、だが目は美しい」
What a funny face, beautiful eyes.

この台詞が世のLGBTへの偏見に対する最大の助言のように聴こえた
一見理解でき
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