5さんの映画レビュー・感想・評価

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胸騒ぎ(2022年製作の映画)

4.0

聖なる鹿殺し以来の地獄、大鬱。
ジャンプスケアがなければ怪異等もないシンプルな人間によるホラーに変わりない、ただしその度合いが想定の数段上。
音の使い方や焦らせ方が巧く、余すことなく観客を潰しに来る様
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武器人間(2013年製作の映画)

3.5

第二次世界大戦下のマッドサイエンティストによる人造人間が禍々しく狂気的。教会×武器改造人間という異色さが新鮮で、ペストマスクを被ったキャラクターの造形が特に魅力的。上手くストーリーも落とせていたので好>>続きを読む

(1963年製作の映画)

4.0

幻想のゾンビや幽霊、野生のサメやワニ、そこから派生した昨今のカブトガニやナマケモノとは異なり、日常にありふれた鳥類を恐怖の対象とさせることである種日常の光景の異化を図るような作品。
鳥類の常識を壊さず
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スリープレス(2001年製作の映画)

4.0

映画館に足を運ぶのが億劫になっている…
フラッと立ち寄った店で買ったアルジェント00年代作品、長尺かつあらゆる手段で連続殺人を行われ、その残虐性やゴア表現が目を背けるほどにトップクラス。
ストーリーも
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ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

4.5

1.33比率の角落とし至高。

水平線が見える程に広大なアイスランドの大自然を背景とした牧師達の旅の前半、教会設立と人間関係を描く後半、一貫して容易く行われる命のやり取りから生命への軽さや民族間の複雑
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オーメン(1976年製作の映画)

4.0

悪魔崇拝と奇怪で絶望的な死。
表層に表れず内面から蝕む様自体は過激でないが、言動に感じる凶悪さが良い。

2024|40|13,27

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.0

想像以上にあたたかい物語。
A24から取り寄せたマルセルのフィギュアを回転するH3Fのレコードのラベル上に載せ、余韻に浸る。

2024|38|13,25

セッション(2014年製作の映画)

4.0

狂気的な音楽に対する姿勢。一点突破によるスキルの卓越か、他分野の横断による幅の拡張か、良い塩梅を模索するのが最良。

2024|37|13,24

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

テネット、インセプション、インターステラーのような時間軸系列でなく、ダンケルクのような史実系列に寄せながらも、緊迫感の出し方や独特の時間軸の繋ぎ方。
速度の使い方や比喩的臨場感が良い。

2024|3
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シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

3.5

ミステリー寄りの古き良きボラー映画。
ソフト化はおろか、フィルム自体が世界に2本しかない中アマプラで観れるのありがたい、、、

2024|35|12,23

サイコ(1960年製作の映画)

4.5

色褪せぬ名作。シャワーシーンのカット数がヒッチコックの狂気を物語る。


2024|34|12,22

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

part1の点在するメカニカルな砂漠都市とエピローグ的展開に対し、part2では砂漠の絶対的な脅威と神聖さを基軸に戦争へと加担するポールとフレメン達の勇姿と、次第に強まる権力の対比がチャニを通して感じ>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.0

ジャンプスケアで驚かせてくると思いきやバッドマイロ的展開(汚くない)で想定外。ホラーの塩梅も丁度良く上手く出来てる。

2024|31|11,20

ZOO(1985年製作の映画)

4.0

シンメトリーの美学。
動物行動学者2人の妻が交通事故で死に至ったことを機に、動物の死体の腐敗を観察する学者と同じく交通事故で運良く生き残った片足のない女性による物語は単純な色彩と構図だけでなく、生物の
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.5

押井守やAKIRA、きのこ帝国等の奇を衒うサブカル描写を筆頭に共感を持たせつつも、実は固有名詞への深い言及をせずに表層的な馴れ合いをしてるとこが痛い所を突いてる。
でもやっぱりやりたくないことはやりた
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英国式庭園殺人事件(1982年製作の映画)

3.5

色彩感覚や構図の優れたグリーナウェイ作品に魅せられるも内容がやや難解、、
2024|28|10,18

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.5

若い頃、主に学生の友人関係は共通項として勉学や部活動に励む生活という基盤があるため強い関係が芽生える一方、大人になると異なる生活環境で互いが相違する動きや人間関係が増えてくる。
そんな登場人物の2人は
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ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.5

身の回りの得体の知れない殺人事件と、怪しい精神科医の治療を受ける妻という前提条件の元に話が進み、想像せぬ展開や結末が衝撃的。クローネンバーグらしさ全開の初期作。

2024|26|9,17

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

間の空いたトランジションや不要なシーンを差し込んでくる様からミステリー・サスペンス的展開を疑うも、途端に人の内情やとリアリティのある家族間のズレが押し寄せたまま不明瞭な終わり方。
重きに置かれるのは判
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

形容し難い恐怖ではなかったのが意外。
ヘレディタリーは怪奇現象や悪魔崇拝、ミッドサマーでは宗教・因習や恋愛・家族愛、ボーイズアフレイドはその2作品を一部引き継ぎつつ、どっしりと重い家族間の悪夢を見せら
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The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

4.0

アリアスターの卒業制作、昨今の異常なまでのホラーの背景にはしっかりと伝えたい本筋の内容があるんだな、、、
生々しい親族内での問題が水面下で動き、其々の立ち回りや言葉の選び方が言い得て妙。

2024|
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.5

モノクロの静止画と音声のみで構成されたディストピアSF映画。荒廃した世界と地下生活、人体実験を題材に静止画で魅せる画が新鮮で、女性との邂逅からラストシーンに至る部分がパーフェクトブルーのような現実と虚>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.0

潜むように息を止めて観る2時間。
鍼治療の治癒力ヤバ

2024|18|7,11

瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.5

入れ子構造とそのタイミングが上手い。
言葉遣いから読み取れる人物像やその解像度が高く、記憶は身体に内在し人との出会いや情景をトリガーに引き出される様が心に刺さる。

2024|17|6,11

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.5

レーニン→スターリン→マレンコフの流れでソ連主導者が継承され、演劇から映画へと技術が流れた際のソ連国民に向けた社会主義の洗脳。互いを助け合うストーリーやONE FOR ALL, ALL FOR ONE>>続きを読む

シックス・センス(1999年製作の映画)

4.0

満を持しての初鑑賞。展開は読めたものの、細かな設定や困難を乗り越えて人として成長していくストーリーは未想定だったので良かった、感動


2024|15|5,10

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

性的表現が多く、現代において身体や生、人間としての思考を改めさせる側面を持つが故モノクロによりタイムレスに、さらには魚眼構図や彩度を強めたカラグレによって非現実味を誇張させる、the 映画。

202
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