うめさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

うめ

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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

3.7

もともとドキュメンタリーを取っていただけあって、演出がとてもシンプルである。だが、登場人物の動きなどで彼らの胸の内が見えてくるようである。
この作品は心理学を学んでいる人にとっては非常に興味深い作品だ
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運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)

3.6

まず出演者がほとんど素人だという話を聞いて驚いた。それでも難なくストーリーが進むのは、もちろん監督の技量もあるが、ストーリー自体が子どもの行動をそのまま描いたものだからだろう。純粋という、ともすれば陳>>続きを読む

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

3.5

  ストーリーはよくある話だが、低予算のせいか全体的にドキュネンタリータッチになっているのが良かった。その演出が二人の状況をよく表していた。それからやはり音楽が良かった。音楽に沿って映し出される映像は>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

3.6

前から見たかった作品。やはりオーソン・ウェルズが画面に出て演技をするだけで、その画面が引き締まる。
ストーリーとしては大きな展開があるわけではないが、それぞれの演技が渋くてかっこいい。子どもやボール、
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ホビット 決戦のゆくえ(2014年製作の映画)

3.7

 まず見終わって、二時間以上ある作品を飽きさせずに見せることができるピーター・ジャクソンの手腕に拍手を送りたくなった。決戦のゆくえということで戦いのシーンが大部分を占めるなか、間延びしてしまうかもしれ>>続きを読む

ホビット 竜に奪われた王国(2013年製作の映画)

3.8

 「ロード・オブ・ザ・リング」は学生時代見て、とことんハマった作品だったので、今回の「ホビット」シリーズもどうかなぁと思いつつ、見始めました。一作目はそれほど面白くはなかったけれど、二作目は結構ハラハ>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 人工知能との叶わぬ恋をテーマにしているのかと思いきや(終盤はそのような雰囲気になっていくのだが)、より主人公の内面に迫った作品になっていた。「リアル」という言葉が度々登場するが、それは人工知能に欠け>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.6

 ウェス・アンダーソンの作品はどれも画面の配色がとてもうまい。スタイリッシュで、画面一つ一つがそのまま写真として作品にできそうだ。今回もその点は素晴らしく、さらに年代よって画面サイズを変えるというこだ>>続きを読む

12-12-12/ニューヨーク、奇跡のライブ(2013年製作の映画)

3.7

冒頭でブルース・スプリングスティーンが歌い始めたときに鳥肌が立ちました。やはりアメリカのアーティストは器とパフォーマンスが違います。もちろんあれだけの会場でやるのだから、それだけの運営費や電力を被災し>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

 デヴィッド・フィンチャーらしい作品。フィンチャー監督特有の暗く、重い雰囲気を醸し出す演出は心理的な恐怖を誘い出している。また、ベン・アフレック、ロザムンド・パイクの演技もこの演出にうまくマッチしてい>>続きを読む

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

3.8

90分間ずっと、ハラハラしていた。主人公はどうせ助かるんだろうと思いながらも、その展開にその予想が揺らぐほどドキドキさせられた。それは偏に技術、演出のおかげと言える。無重力での浮遊感、宇宙の無限の広が>>続きを読む

ウォーム・ボディーズ(2013年製作の映画)

3.8

「50/50 フィフティ・フィフティ」の監督が制作したゾンビ映画。最初はコメディタッチなんだけれど、徐々に主人公とヒロインの関係からしっかり話がまとまっていきます。主人公「R」の顔や動作が人間に戻って>>続きを読む

真実の行方(1996年製作の映画)

3.6

ストーリーは被害者が大司教、容疑者が大司教の施設にお世話になってる青年という設定だけである程度予想がつく話。けれど、結末がこの作品の特徴であろう。この事件の真実というより、リチャード・ギア演じる弁護>>続きを読む

オンリー・ユー(1994年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 主演のマリサ・トメイがとてもかわいい。運命の人の名前を聞く度に右往左往する姿がおちゃめです。ロバート・ダウニー・Jr.も若い頃はあんなに甘いマスクをしていたんですね。
ストーリーは運命の人!いや違う
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ブロークン(2012年製作の映画)

4.5

 タイトルがこの作品の内容をよく表している。少女・スカンクの視点から日常の暴力が描かれており、まさに日常が暴力によって「壊されていく」様が表れている。特に暴力に至る結果を先に見せて、その後にそれが何故>>続きを読む

マリリン 7日間の恋(2011年製作の映画)

3.7

 まず配役がとてもいい。ケネス・ブラナーやジュディ・デンヂ、エマ・ワトソンなど・・・イギリス、イングランド出身の俳優を起用しているので、マリリン・モンローの恋でも軽くならずに話が進められてます。ミシェ>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.5

 新劇場版の2作目。アスカや新キャラも登場し、賑やかに話が展開する今作。エヴァンゲリオンを見終わった後のお決まりのもやもや感がなく、起承転結がちゃんとあるので、色々考えず普通にエンターテイメントとして>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 新劇場版の3作目。賛否両論あるようですが、私は素晴らしいと思いました。冒頭から観客は完璧に置き去りにされます(笑)いい言い方をすると、観客に媚びてない。とにかくぽんぽんわからない景色やわからない会話>>続きを読む

死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.7

 スパイダーマンでおなじみ、サム・ライミ監督の初期作品。山奥の古びた小屋で若者グループが宿泊し、そこで恐ろしい出来事に遭遇するというホラーでよくある設定。なので、怖さも「ほんとうにあった怖い話」ぐらい>>続きを読む

蜘蛛女(1993年製作の映画)

3.0

ながら見だったため、はっきりと感想は言えませんが、ゲイリー・オールドマンの演技が楽しめます。冒頭、余裕かましてる演技から色っぽい女殺し屋に誘惑される演技、どんどん追いつめられて苦しむ演技まで・・・転落>>続きを読む

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

北欧デンマークらしく、全体に落ち着いた作品。前半と後半の対比がとても印象的でした。二人の恋、バベットの宝くじ、牧師だった父など・・・あらゆる設定やちょっとした話が全て、後半の晩餐会につながっています。>>続きを読む

シカゴ(2002年製作の映画)

3.0

歌唱シーンはかっこよかったが、それ以外は中身がないと言っていいほど面白くない。正直、歌唱シーンだけ見ればいいのでは?とさえ思ってしまった。

テッド(2012年製作の映画)

4.0

映画好きじゃなくても十分面白いと思うが、映画好き、アメリカのエンターテイメント好きはもっと楽しめると思う。そういう小ネタのようなものがわんさか出てくる。あとは結構きつめの下ネタにどれだけ耐えられるかで>>続きを読む

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

3.5

日本側からの視点を描いた作品。どんどん人が死ぬ。殺し、殺され、自決して。洞窟の暗さはイーストウッドの作風とぴったり重なって、戦争の暗さを、死の匂いを炙り出している。
何がどこまで真実かわからないが、戦
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

4.0

日本だとどうしても「硫黄島からの手紙」ばかり取り上げられますが、この作品とセットにして見ないと、意味がないような気がしてしまいます。そう思わせるくらい、この作品は威力を持ってます。星条旗を立てる瞬間の>>続きを読む

キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.5

三谷幸喜や宮藤官九郎、堤幸彦などとはまた異なる、ほっこりする笑い。役所広司が愛くるしいキャラを演じてます。具体的な土地名は出ていなかったと思いますが、愛知県か岐阜県の田舎の方言も映画全体の雰囲気を柔ら>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

5.0

少年たちで死体を見に出掛けるだけの話なのに、少年たちの色々な背景が盛り込まれ、見終わった後、温かさがじわぁーっと心に広がる作品である。リバー・フェニックスはやはりずば抜けていい演技をしています。こんな>>続きを読む

ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)

3.5

面白いのだけれど、この作品から三谷幸喜が監督する作品は以前よりも面白く感じなくなってしまった。それはひとつに舞台設定の大きな変化がある。三谷さんといえば、ラジオブース、ホテル、検閲官のいる一室など・・>>続きを読む

壬生義士伝(2002年製作の映画)

3.7

原作ファンの方はちょっと不満があるようですが、私はまぁまぁ良かったなぁと思いました。「家族のため」を貫いた主人公。感動するシーンも多かったですが、ちょっと感動、感動みたいな場面が多かったような・・・。>>続きを読む

インスタント沼(2009年製作の映画)

4.0

「時効警察」や「転々」などの三木聡監督の作品。冒頭から三木さんワールド全開で、笑い通しです!主演は「時効警察」でおなじみの麻生久美子。コメディエンヌとしていい演技してます!色々くだらない話や小物がどん>>続きを読む

私がクマにキレた理由(わけ)(2007年製作の映画)

3.5

プラダを着た悪魔などの、困難から本当の自分を見つけるストーリー。たまたま公園で出会ったセレブママから子守りの仕事を依頼されるわけだが、もちろんセレブでも家庭はごたごた。そんな中で、奮闘するスカーレット>>続きを読む

カティンの森(2007年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アンジェイ・ワイダ監督作品。ポーランドで起きたソ連軍によるポーランド将校虐殺が将校自身、将校の家族、部下など様々な立場の人物たちから描かれている。どの視点も様々な思いが混ざり、重く、また時代の流れから>>続きを読む

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)

3.0

宣伝していた段階でつまらなさそうと思っていたが、案の定面白くなかった。アメリカで言うティーンが好きそうな映画だ。まず世界観が全く入り込めない。いざゲームが始まったら、とにかく主人公の運がいい。なんかど>>続きを読む

モンスターズ・ユニバーシティ(2013年製作の映画)

4.0

続編というと、「面白いのか?」という疑いを抱えながら毎度観ますが、この続編は面白かった!大学の設定も凝ってたし、キャラ設定もそれぞれよくできていた。それから前作のファンのために前作につながるような場面>>続きを読む

50/50 フィフティ・フィフティ(2011年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ジョゼフ・ゴードン=レヴィット目当てで公開当時、映画館に観に行きました。セス・ローゲンやアナ・ケンドリック、アンジェリカ・ヒューストン(!)といった出演陣が優しく主人公を見守ります。で、あらすじだけ読>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

今に観てみれば「あぁ、こういうオチ、よくあるよね」というストーリーだが、そのストーリーの結末を考えて観てみると・・・エドワード・ノートン、すげぇ!となります(笑)デビッド・フィンチャーだからできたこの>>続きを読む